天皇の「お見舞い」と総理の「視察」

実際に起こった出来事を「愛」の切り口で長住流に解説します。
天皇の南三陸町訪問と、菅総理の福島避難所訪問。
TVは、何かとこの両者を取り上げて比較します。愚かなり、 TV!
あなたたちは、天皇と総理の役割の違いをご存じないのか?
【SEOリンク・キーワード】 コミュニケーション エロ 恋愛小説 不倫
震災から50日が経過しました。
被災地では、仮設住宅の建設も始まり、「救難」の段階から「復興」の段階へと、ステージが進行しているように見えます。
この段階で……というか、この段階でこそ求められるのが、「真の政治力」だろう――と筆者は思っています。
「政治力」とは、この社会をどういう社会にするかのプランを示し、そのためのシステムをを構築し、そのために人の力を結集し、費用を捻出していく、具体的で実効性のある政策を実行していく能力です。
置き去りにされたペットや動物がかわいそう――などというレベルの問題ではないのです。
しかし、そこのところをわかってない人たちが、少なからずいる。
特にTVのワイドショーなどは、ペット問題も、原発問題も、同じ「感情問題」として扱ってしまうので、問題の本質が隠蔽されてしまっています。
こないだなど、とびきり腹の立つコメンテータの発言を耳にしました。
某局のお昼のワイドショーです。
取り上げていたのは、天皇の南三陸町訪問。
TVは、避難所で床にひざまずき、避難民ひとりひとりに声をかける天皇・皇后両陛下の姿を映像として伝えた後で、今度は一転して、福島の原発避難民のもとを訪れた菅総理の映像を流します。避難民の一組に「素通りですか?」と声をかけられる、例の映像です。
そして、コメンテータに、こう語らせるのです。
「陛下がひざまずかれて、被災者の手をとって話してくださっている姿に、胸を打たれました。それに引き換え、避難民の前を素通りして罵倒された総理の姿は、あまりにも……」
コメンテータは、涙を流し、声を詰まらせます。
それを聞いていたキャスター(ふだんは、芸能ニュースなどを軽薄に伝えているキャスターです)までが、もらい泣き――というありさまでした。
このコメンテータは、ピーター。
芸能スキャンダル程度ならともかく、一国の運命を左右しかねないこんな問題にまで、なんでこんな人にコメントさせるわけ?――と、筆者はふだんから疑問に感じているのですが、ま、それは、この際、置いておきましょう。
問題は、TVというメディアの、特にワイドショーというものの、あまりの問題意識の低さです。
被災地では、仮設住宅の建設も始まり、「救難」の段階から「復興」の段階へと、ステージが進行しているように見えます。
この段階で……というか、この段階でこそ求められるのが、「真の政治力」だろう――と筆者は思っています。
「政治力」とは、この社会をどういう社会にするかのプランを示し、そのためのシステムをを構築し、そのために人の力を結集し、費用を捻出していく、具体的で実効性のある政策を実行していく能力です。
置き去りにされたペットや動物がかわいそう――などというレベルの問題ではないのです。
しかし、そこのところをわかってない人たちが、少なからずいる。
特にTVのワイドショーなどは、ペット問題も、原発問題も、同じ「感情問題」として扱ってしまうので、問題の本質が隠蔽されてしまっています。
こないだなど、とびきり腹の立つコメンテータの発言を耳にしました。
某局のお昼のワイドショーです。
取り上げていたのは、天皇の南三陸町訪問。
TVは、避難所で床にひざまずき、避難民ひとりひとりに声をかける天皇・皇后両陛下の姿を映像として伝えた後で、今度は一転して、福島の原発避難民のもとを訪れた菅総理の映像を流します。避難民の一組に「素通りですか?」と声をかけられる、例の映像です。
そして、コメンテータに、こう語らせるのです。
「陛下がひざまずかれて、被災者の手をとって話してくださっている姿に、胸を打たれました。それに引き換え、避難民の前を素通りして罵倒された総理の姿は、あまりにも……」
コメンテータは、涙を流し、声を詰まらせます。
それを聞いていたキャスター(ふだんは、芸能ニュースなどを軽薄に伝えているキャスターです)までが、もらい泣き――というありさまでした。
このコメンテータは、ピーター。
芸能スキャンダル程度ならともかく、一国の運命を左右しかねないこんな問題にまで、なんでこんな人にコメントさせるわけ?――と、筆者はふだんから疑問に感じているのですが、ま、それは、この際、置いておきましょう。
問題は、TVというメディアの、特にワイドショーというものの、あまりの問題意識の低さです。

筆者が指摘したいのは、まず、このことです。
あなたたちは、天皇と総理大臣というものの役割の違いを、ご存じないのか?
天皇は「国民統合の象徴」ですから、国民の精神が危機に瀕しているこういう状況下では、「私たちは、心をひとつにして、あなたたちと共にありますよ」ということを、象徴的に示す行動をとることを求められます。
国民の立場から申し上げるならば、そういう行動をとっていただくために、「天皇制」という制度を維持しているわけです。
こんなときに比較するのも何ですが、昭和天皇は、終戦後、戦災に苦しむ国民を元気づけるために、8年もの歳月をかけて、全国46都道府県をくまなく巡幸されました。
今回の震災について言うなら、天皇の被災地訪問はこれが最初で、南三陸町に2時間ほど滞在されただけです。
少ないじゃないか――などと批判するつもりはありません。
おそらく、自分たちが訪問しては、被災地に負担がかかる――との配慮が働いたのかもしれない、と思うからです。
しかし、総理大臣の役目は違います。
総理大臣は、「政治」という実務の統括責任者です。
誤解を恐れずに言うならば、のこのこと避難所を訪問して、避難民にあいさつしてる場合じゃないだろう。そんな時間があったら、官邸に張り付いて、不眠不休の覚悟で事態解決のための手を打てよ――と、筆者は思うのです。
もし、被災に苦しむ震災地の人々を励ましたいのであれば、
「いま、政府は、○月までにはみなさんを避難所生活から解放できるように、全力を挙げて、○○や××の政策を進めております。たいへんご不便をおかけしておりますが、どうか政府を信じて、いましばらくご辛抱ください」
と、具体的で力強いメッセージをハッキリと発信し、あとは実務に専念すべきだと思うのです。
もし、現地を訪問するとしても、それは、ただの「お見舞い」ではなく、現地に何が必要か、どんな支援が必要かを、具体的に把握するための「視察」であるべきだろう――と思います。
それでこそ、政治。
ピーター某の言うように、被災地に出かけてひとりひとりの手を握って励ます――なんてことをやってたら、とても、そんな任務は遂行できません。
では、菅総理は、そして現政権は……というより、いま、国会にお集まりのわれらが選良たちは、そのような任務の重さを意識して、実りある議論ができているか?
残念ながら、答えは「NO」のように思えます。
いまは、次々に有効な手を打つべきときであり、本格的復興に取りかかる前に、将来に希望の持てるグランド・デザインを示すべきとき。なのに、やっていることはと言えば、相も変わらず、責任の押し付け合いや揚げ足取りのようなことばかりです。
気持ちがどうのこうの……などという問題ではなく、いまこそ、私たちが、「よし、それなら、みんなで力を合わせてみようじゃないか」と思える政策を、叡智を合わせて絞り出してほしい。
筆者は、心からそう願わずにはいられません。

ちょっと堅い話になってしまいましたが、人が苦難に直面し、心が弱っているときに必要なのは、どちらなのでしょう?
天皇が示したように、「大変でしたね。お体が辛くはありませんか? ガンバってくださいね」と、相手を労わり、同調し、励ますサポートでしょうか?
それとも、「いま、あなたは○○でお困りなのですね。それについては、私たちで○○の支援をしますから、しばらくの間は○○でガンバってください」と、具体的な解決策を示し、支援の提案をするサポート(本来、政府はこれをやるべき)なのでしょうか?
実は、両方だ――と筆者は思っています。
どちらかというと、女性は前者のようなサポートをすることが多く、男性は後者のようなサポートこそサポートであると考える傾向が強い、と言われています。
そういう意味では、皇室が国民に対して果たす役割は女性的であり、政府は男性的であるべきなのかもしれません。
いまの日本は、「みんなが心をひとつにして、この苦難を乗り切ろう」という気持ちになっているという点では、女性的サポートには満ち溢れている、と言っていいと思います。
足りないのは、男性的サポート。苦難に冷静に対処して、その解決策を導き出す力です。
総理よ、政府よ、議員諸君よ、もっと男性的になれ!
本日は、そんな話をお届けしました。
恋愛話にならなくてごめんなさい。

管理人は、常に、フルマークがつくようにと、工夫して記事を作っています。
みなさんのひと押しで、喜んだり、反省したり……の日々です。
どうぞ正直な、しかしちょっぴり愛のこもった感想ポチをお願いいたします。
→この記事の主張はナルホドと思う(FC2 恋愛)
→この記事には共感できた(にほんぶろぐ村 恋愛)
→この記事は面白かった(人気ブログランキング 恋愛)
このカテゴリーの記事一覧に戻る トップメニューに戻る
- 関連記事
-
- 「金魚のマネするドジョウ」vs「ドジョウのフリする金魚」 (2011/09/05)
- 天皇の「お見舞い」と総理の「視察」 (2011/05/01)
- 恋愛ジャーナル 《記事一覧》 (2009/01/17)