「実らない恋」に惹かれてしまう《恋愛体質》
不純愛トーク 第177夜
なぜか「障害のある恋」にハートを燃やしてしまう人がいます。前回は、そういう人は、基本的に「自分に自信がある人だ」という話をしましたが、今回は、その続編。もしかしたら、そんな恋愛を好む人は、「M的性質」の持ち主かもしれない、という話をご紹介します――。
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哲雄 ところで、AKIクン。キミは、恋愛小説はお好きですか?
AKI ええ、好きですよ。自分でも、書いてるし……。
哲雄 そ、そうでしたね。では、お尋ねします。恋愛小説を面白くする最大のポイントは、何だと言われてるか、ご存じですか?
AKI エッチ場面を多くする――とかじゃないですよね?
哲雄 確かに、キミの小説には、よく出てきましたね。
AKI 哲ジイの作品にも、よく出てくるじゃないですかァ。
哲雄 ま、私の場合は、必然性があれば……なんですけどね。しかし、残念ながら、濡れ場が多いかどうかは、主要なポイントではない。いちばん大事なのは、愛し合おうとしているふたりの間に、どれだけハードルを設定できるか――だと言われてるんですね。
AKI ハードル? つまり、障害ですね? ああ~ん、どうしてここでこんなジャマが入るのォ? どうして、このふたりを結ばせてあげないの?――なんて、ヤキモキすればするほど、ストーリーにのめり込んでいきますものね。
哲雄 そのハードル数で抜きん出ていたのが、『冬ソナ』。いったい、どんだけハードル設ければ気がすむねん……ってほど、ハードルだらけでした。
AKI そう言えば、そうでしたね。ヒーローにも、ヒロインにも、言い寄ってきているライバルがいたし、ヒーローにいたっては、二度も事故に遭ってしまうし、その事故のせいで過去の記憶を失ってしまう、という特大のハードルを設けて見せた上で、ぬわんと、最後には、主人公ふたりに「きょうだい疑惑」まで持ち上がってしまう。
哲雄 まるで、ハードルのデパートでしたね。しかし、読者は、見事にそのマジックにはまってしまいました。こういう物語の作り方を「ジェット・コースター・ストーリー」なんて呼んでるんですけどね。
AKI ジェット・コースター?
哲雄 ジェット・コースターに乗ったように、ストーリーを上げ下げして、読者をヒヤヒヤ、ドキドキさせることに主眼を置いた小説の作り方のことを言います。ま、あんまり、ゲージツ的とは言えないんですけどね。
AKI 要するに、好きじゃないんですね、哲ジイは?
哲雄 ハッキリ言うと、そうです。しかし、現実の恋愛でも、こういうハードルに燃えてしまう人が少なからずいる。前々回からそういう話をさせていただいてるわけですが、前回は、そんな「障害のある恋」にはまってしまう人は、「自分に自信がある人が多い」ということを申し上げました。実はね、もうひとつ、こういう恋にめっぽう弱い、典型的なタイプがいるんです。
AKI ホウ、それは、ぜひ、お聞きしたいものです。
哲雄 ズバリ、申し上げましょう。
それは、ウンコを貯めるのが好きな人です。
AKI 私、耳がおかしくなったのかしら? ウ、ウンコ……? いま、そうおっしゃいました?
哲雄 ハイ、決して、キミの空耳ではありません。ウ・ン・コ

AKI そのウンコと「障害のある恋」が、いったい、どんな関係があるっていうんです?
哲雄 ウンコはね、たくさん貯まったやつを、ブリリッ…と出したほうが気持ちいい。そうは思いませんか?
AKI お食事中の方、まことに申し訳ありません。長住哲雄、クソ・リアリズムでお話しております。不快に感じられたら、どうぞ、このページは閉じてくださいませ。
哲雄 小さな子どもの中には、「気持ちいいーッ」と感じたいばかりに、便をガマンする子がいたりします。精神分析学者のフロイトによれば、こういう精神的傾向が現れるのは、意識の発達段階で言うと「肛門期=3~4歳」。でね、意識の発達がこの時期に固着してしまうと、耐えてガマンすることを快感と感じる意識傾向が、定着してしまう。
AKI それって、もしかして「マゾ」ってこと?
哲雄 です。この「M的」な性質が強い人の中にも、障害のある恋愛に喜びを感じる、という傾向が現れる場合があります。
AKI そう言えば、いるかも。「辛い恋」に惹かれてしまう、っていう人。わたくし、実は、哲ジイにもその傾向があるんじゃないか……と、危惧しているんでございますよ。
哲雄 ええ、実は、失恋が大好物で……って、なわけないだろ。ただね、簡単に始まって、いともたやすく成就してしまうなんて恋には、あまり、ハートが燃えないのは確かです。それが、前回お話したような「旺盛な征服欲」によるものなのか、それとも、私の知られざる「M的性質」によるものなのかは、神のみぞ知る――ですがね。
AKI 神のみぞ知る……? ほんとは知ってるくせに、この、この。私、前にお聞きしたことがありましてよ。手に入らない恋を嘆いているそのときにこそ、自分の創作意欲はかき立てられるんだとかなんとか、キザなことをおっしゃっていたではありませんか。
哲雄 結果的に、失恋が創作意欲を呼び起こすってことはあるかもしれませんが、そのために失恋を望んだりはしませんよ、いくら私でも。でもね、このM的傾向の強い人ってのは、最初から、勝算がないとわかっている恋に、「それでもいいの」と好んで飛び込んでいくようなところがある。
AKI ああ、なんかわかります。私の友だちにもいるんですよ。私たちは、「そんな辛い恋、止めたら」って言うんだけど、その子が言うには、「その辛さに耐えてるのがいいんじゃない」ですって。これって、Mですよね。
哲雄 そうだね。Mの要素、きわめて大でしょうね、その人の場合は。
AKI 恋は、実ってしまったらつまらないじゃない――なんて言う子もいたなぁ。
哲雄 そっちは、Mっていうんじゃなくて、恋愛至上主義なんだと思う。
AKI 恋愛至上主義? つまり、恋している状態こそが最高……ってこと?
哲雄 私も、どっちかと言うと、そっちのほうだと思うんだけど、恋が実ってしまったら、「恋してる」じゃなくて、ただの「愛してる」になっちゃうでしょ? 今度は、失うことを恐れるだけ、になってしまう。そういう精神状態って、私はあんまり好きじゃない。それだったら、フラれてしまったほうがいいかな……なんてね。
AKI 哲ジイが結婚できなかった理由がわかった。いつまでも恋していたい人なんだよね、哲ジイは?
哲雄 だからぁ、結婚は別問題なんだって。このトークの最初の頃に話したと思うけど、だれが何と言おうと、《結婚は、恋愛の墓場》なんですッ! 私がある女性と結婚したいと思うかどうかは、「恋してるかどうか」で決まるのじゃなくて、あ、もちろん、最初は、恋してるんだけどね、その恋が実って「結婚」へと進むかどうかは、「この人とどんなワールドを共有できるか、作っていけるか」で決まるんだよね。残念ながら……。
AKI その「ワールド」を共有できる女性と出会わなかった――と、そういうことですか?
哲雄 いや、ワールドを共有できる相手とは出会ったけど、そういう方とは恋が実らず、恋が実った方とは、ワールドを共有できなかった。それだけの話です。つくづく、不運な男ですよ。
AKI また、そうやって、悲運モードに浸っちゃう。そういうとこが、Mだなぁ……って思うんです、私は。
哲雄 シュン……。
AKI あら、素直。ところでね、哲ジイ。哲ジイが言う「ワールド」って、価値観とかのことですか?
哲雄 オッ、出ました! 価値観! これについて話し始めたら、際限もなくなってしまいますよ。
AKI いいですよ、お聞きしますよ、とことん。
哲雄 わかりました。では、次回からは、その話をすることにしましょう。ところで、そろそろ桜も咲いたことだし……。
AKI ダメです。お花見は自粛中。
哲雄 あのね、そういう自粛ムードが、復興を遅らせることになるんだよ。こういうときだからこそ、花見でもして、東北のお酒を飲んで、元気にならなくちゃ。
AKI そういう問題じゃなくて、哲ジイとは「自粛中」なんですッ!
哲雄 なんじゃ、それ!?

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