拒む女・待つ女・誘う女・求める女―愛のモードを決めるホルモン
不純愛トーク 第168夜
女性の愛の形を左右する4つのモード=拒む・待つ・誘う・求める。実は、このモードを決めているのも、「脳内ホルモン」という話をお届けします。それぞれのモードは、どんなホルモンに影響され、そして、その結果、女性は男性に対して、どんな態度をとるようになるのか? 実例を挙げて解説してみます――。
【今回のキーワード】 脳内ホルモン 肉食系
【リンク・キーワード】 オーガズム 恋愛小説 エロ コミュニケーション 不倫
AKI 女性にも、闘争のホルモンであるテストステロン値の高い人が増えていて、《肉食系》と呼ばれる女子群を形成している――と、前回は、そんな話でしたよね。
哲雄 誤解のないように言っとくとね、別に、《○○群》や《××群》っていうグループが存在していて、ケンを競い合ってるわけじゃない。ひとりの女性の中でも、あるときは《肉食》傾向が強くなり、あるときは、《草食》傾向が強くなる――っていうふうに、そのときどきのホルモン・バランスによって、変化してるんだよね。
AKI そ、そうなの……? じゃ、この私が、獰猛な肉食女になる場合もある――っていうことなの?
哲雄 見てみたいですねェ。AKIクンが肉食女になって、男にのしかかるところ。ウン。似合うかもしれない……。
AKI ンもォ……その、たらこみたいな唇をなめながら、ひとの体を眺め回すの、止めてくださいよォ。
哲雄 これは、たらこではなくて明太子です! でね、そうしてホルモンによって変化する女性の「愛のモード」は、大体、次の4つに分類できます。
拒む―――迫る男の腕を拒み、その体を押し返そうとする「拒否」「抵抗」のスタンス。
待つ―――迫ってくる男の愛をやさしく受け入れようとする「受容」のスタンス。
誘う―――魅力を振りまいて、男が自分を求めてくるように仕向ける「誘惑」のスタンス。
求める――自分から男の体に接触したり、オナニーに走ったりする「攻撃」のスタンス。
待つ―――迫ってくる男の愛をやさしく受け入れようとする「受容」のスタンス。
誘う―――魅力を振りまいて、男が自分を求めてくるように仕向ける「誘惑」のスタンス。
求める――自分から男の体に接触したり、オナニーに走ったりする「攻撃」のスタンス。
AKI ホウホウ。これでいくと、私の基本的モードは、この「待つ」ってやつですかね。
哲雄 私には、「誘う」のほうが強いように見えますけどね。ま、私に対してだけかもしれませんが……。
AKI 前から言おうと思ってたんですけどね。哲ジイ、一度、目の検査とかしたほうがいいと思いますよ。エッ……と、それで、このモードに関与しているホルモンっていうのは……?
哲雄 それぞれが何かひとつのホルモンによって引き起こされるってわけじゃなくて、いろんなホルモンがブレンドされた「ホルモン・ソース」によって、同じ「愛」の味付けが変わる――と理解してください。
AKI それでシェフ、その「ホルモン・ソース」の材料は?
哲雄 主には、次の7種類。これまで何度も登場してきた面々ですが、もう一度、まとめておきましょうか?

テストステロン(男性ホルモン)……人を闘争に導き、「一発やりたい」という気持ちを起こさせる危険で、ピリ辛なホルモン。
エストロゲン(女性ホルモン)……肉体的にも、精神的にも、「女らしさ」を作リ出すスイーツなホルモン。排卵期にその分泌はピークとなり、男性をやさしく受け入れる気分を作り出す。
オキシトシン……ふれ合えばふれ合うほど分泌量を増やして、接触の感度を高めてくれる「ふれあい」のホルモン。人の絆を作り出す陰の主役。
プロゲステロン(黄体ホルモン)……排卵期から次の月経の前にかけて分泌量が増え、テストステロンを抑制して性衝動を抑え、男の接近を排除しようとするホルモン。
プロラクチン……妊娠→授乳によって一気に分泌量が増え、乳房の成長を促して、乳首を吸われることに幸福感を感じるようになるが、その一方で、性欲を抑制。授乳中には、男性の接近さえ拒むようになる。
バゾブレシン……テストステロンと連動して働き、その凶暴性を沈静化。テストステロンの次々に女を制服しようとする衝動も抑制されるため、別名「一夫一妻制のホルモン」とも。
セロトニン……アドレナリンやドーパミンの過剰を抑制、テストステロンとは対抗的に働いて気分を安定させ、落ち着かせてくれるが、同時に、性欲にもブレーキがかかる。
AKI では、シェフ、これらのホルモンをどのようにブレンドすると、どんな愛の味付けになるのか、教えていただけますか?
哲雄 じゃ、実際に料理をこしらえながら、説明しましょうかね。材料は、哲雄とAKI。ふたりは、ドライブして、夜景のステキなパーキングでクルマを停め、しばらく夜景に見とれているとしましょう。
AKI なんか……あんまり想像したくない光景だなぁ。他の料理にしませんか?
哲雄 いいんです。あり得ない光景だからこそ、妄想が働くんですから。さて、テストステロンが満ち満ちている哲雄は、一刻も早くAKIを抱きしめたくて、さっきからウズウズしております。しかし、AKIが《拒む》モードだと、展開はこうなります。
《ホルモン劇場①――拒む女》
前から、キミをここへ連れて来たかったんだ。ね、ステキでしょ?
あ、ちょ……ちょっと、そんなこと言いながら、手とかさわらないでくださいね。
ホラ、あそこに見える明かりがさぁ……。
だからぁ、さわるなつってんだよ、ジジイ!
【ホルモン・ソース】 プロゲステロン、プロラクチン、バゾブレシン、セロトニンを各適量(どれかひとつでもOK)。




【ホルモン・ソース】 プロゲステロン、プロラクチン、バゾブレシン、セロトニンを各適量(どれかひとつでもOK)。
AKI いくら何でも、私、こんなにツンツンはしませんけど……。
哲雄 でしょうとも、でしょうとも。でもね、キミがここに記したようなホルモンの支配を受けていると、こういう展開になりがち――ってことです。では、もし、AKIが《待つ》モードだと、どうなるか?
《ホルモン劇場②――待つ女》
前から、キミをここへ連れて来たかったんだ。ね、ステキでしょ?
ホント、ステキ!(夢見るような瞳) 哲雄さんって、ロマンチストなんですね。
ボクがロマンチストになるのは、キミに対してだけだよ。
ウソでも、そういうこと言われるとうれしいかも……(頬をポッと染めて、恥ずかしそうにうつむく)
AKIちゃん……(そっと明太子唇をAKIの顔に近づける)
哲雄さん……(静かに目を閉じる)
【ホルモン・ソース】 主にエストロゲン(ほかにあればドーパミン少々)






【ホルモン・ソース】 主にエストロゲン(ほかにあればドーパミン少々)
AKI ストップ! ストップ! この妄想、ここまで。ね、間違っても、私、こんなふうにはなりませんからね。
哲雄 だから、単なる妄想ですって。エストロゲンに支配されたキミは、このようにロマンチックなシチュエーションに酔い、やさしい気持ちになって、私の愛を受け入れるでありましょう――というシミュレーションです。では、もし、AKIが《誘う》モードだとどうなるか?
《ホルモン劇場③――誘う女》
前から、キミをここへ連れて来たかったんだ。ね、ステキでしょ?
ステキねェ。ウーン……(思い切りのびをして、シートの背もたれを少し後ろに倒す)。
どうした? 疲れちゃった?
ね、見たいのは夜景だけ……?(言いながら胸を反らし、じっと哲雄の目を見つめる)
AKIちゃん……(哲雄、AKIの体におおいかぶさる)
【ホルモン・ソース】 エストロゲン+オキシトシン各適量





【ホルモン・ソース】 エストロゲン+オキシトシン各適量
AKI これ、誘ってるわけですね、AKIが哲雄を? 南極の氷が全部溶けても、あり得ないことですけど。
哲雄 ハイ、存じておりますとも。ただ、覚えておいてください。こうして相手の性的行動を誘導する行動を「ロードシス」と言って、《誘う女》は、無意識のうちに、そんな行動をとることが多いんです。では、もしAKIが《求める》モードだとどうなるか?
《ホルモン劇場④――求める女》
前から、キミをここへ連れて来たかったんだ。ね、ステキでしょ?
ステキね。夜景もステキだけど、あなたもステキよ(言いながら、AKIは哲雄の首に抱きつき、キスしながら片手を股間に伸ばしてくる)。
ングング……エッ、ちょ……ちょっと……ここじゃ、それ、まずいよ。
意気地なし。だれも見てないわ(AKI、哲雄のジッパーを下ろし、そこに自分の顔を埋める)。
あ、AKIちゃん、あ……。
【ホルモン・ソース】 主にテストステロン





【ホルモン・ソース】 主にテストステロン
AKI 聞きたくないし、哲ジイのあえぎ声なんて。
哲雄 でも、テストステロンに支配された女だと、こうなっちゃうってことです。いかがでしょう、お客さま。本日のソースは、どれがお好みでしょうか?
AKI 全部、下げてちょうだいな。
哲雄 ハイ……? とおっしゃいますと?
AKI どんなソースでも、食えねェんだよ、このオヤジは……。

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