すべての「男」は、その昔、「女」だった!?

性とエッチの《雑学》file.1 ※新シリーズです。
男から女が造られたのではなく、ホントは
女から男が造られた――という話。
【今回のキーワード】 テストステロン ペニス ヴァギナ

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男と女は、どっちがえらいのか?
アジアはともかくとして、西欧の世界では、文句なしに「男」でした。
19世紀後半になって、フェミニズムが「女性の権利」を主張し始めるまで、西欧の世界では、女は「男の私有財産」という扱いしか受けていませんでした。
儒教の影響を受けた中国や韓国、日本の社会も、ほぼ同様の状態にありました。
そのいちばんの理由は、これらの社会が「父系制」をとっているからです。
「父系制」とは、財産などの権利が、父方の子孫へと受け継がれていく制度のことで、現在でも、世界のほとんどの主要国が「父系制」をとっています。
そういう制度をとっている社会では、それにふさわしい「神話」が創られます。
女は男から造られた
という神話です。
みなさん、よくご存じの『聖書』の「創世記」には、こんなふうに記されています。
それで人は、すべての家畜と、空の鳥と、野のすべての獣とに名をつけたが、人にはふさわしい助け手が見つからなかった。そこで主なる神は人を深く眠らせ、眠った時に、そのあばら骨の一つを取って、その所を肉でふさがれた。主なる神は人から取ったあばら骨でひとりの女を造り、人のところへ連れてこられた。――「創世記」第2章20-23節
ここに出てくる「人」というのが「アダム」で、そのあばら骨から造られた女が「エバ(イヴ)」です。
女は、男のあばら骨から造られた存在なんだから、男の分身にすぎない――こういう考えが、長い間、西欧の世界を支配してきたわけですね。
もっとすごいものから造られた「女」もいるんですよ。
アジアはともかくとして、西欧の世界では、文句なしに「男」でした。
19世紀後半になって、フェミニズムが「女性の権利」を主張し始めるまで、西欧の世界では、女は「男の私有財産」という扱いしか受けていませんでした。
儒教の影響を受けた中国や韓国、日本の社会も、ほぼ同様の状態にありました。
そのいちばんの理由は、これらの社会が「父系制」をとっているからです。
「父系制」とは、財産などの権利が、父方の子孫へと受け継がれていく制度のことで、現在でも、世界のほとんどの主要国が「父系制」をとっています。
そういう制度をとっている社会では、それにふさわしい「神話」が創られます。
女は男から造られた
という神話です。
みなさん、よくご存じの『聖書』の「創世記」には、こんなふうに記されています。

ここに出てくる「人」というのが「アダム」で、そのあばら骨から造られた女が「エバ(イヴ)」です。
女は、男のあばら骨から造られた存在なんだから、男の分身にすぎない――こういう考えが、長い間、西欧の世界を支配してきたわけですね。
もっとすごいものから造られた「女」もいるんですよ。

ギリシャ神話に登場するアフロディテ(ローマ神話では「ヴィーナス」)は、愛と美の女神として、オリンポス12神のひとつに列せられている、それはそれは美しい女性ですが、なんと、あのお方、男のチンチンから造られたんだそうです。
ざっと、その話、ご紹介しましょうか。
ギリシャ神話では、すべての始まりは、カオス(混沌)とされています。
そのカオスから母なる神、ガイア(大地)が生まれ、そのガイアから息子・ウラノス(天空)が生まれます。
やがてガイアとウラノスが結ばれて(な、なんと母子相姦!)、次々にティタン神族と呼ばれる巨神たちが誕生するのですが、ウラノスは、そのうち異形であった息子2人を大地の奥に閉じ込めてしまいます。
怒ったガイアは、末の息子・クロノスに頼んでウラノスのチンチンを切り落とさせ、権威の座から追い落としてしまいます。
このチンチンはどうなったか?
海に投げ捨てられたのですが、その周りには、海の白い泡が集まってきて、そこから世にも美しい女神・アフロディテが誕生した――と、まあ、こんな話なわけです。
余談ですが、このクロノスは、後に実の姉・レアと結ばれて、ポセイドンやゼウスという名だたる神々を産み落とすことになります。
いやあ、ギリシャ神話の世界って、エッチぃですね。
というわけで、ここでも、「女の美が、男のチンチンから造られる」という、きわめて男尊女卑な……というより、男根崇拝的な話が登場します。
ウーン……ですよね。
もちろん、私たち現代人は、そんな神話を信じちゃいません。
しかし、それを笑えないほどの誤解を、いまでも堂々と口にする人たちが、現代社会にもいるんですよ。それも、かなり多数……。

ギリシャ神話も真っ青の珍説。それは――
クリトリスは、ペニスの退化したものである
という説です。
実はこれが、医学的にはまったくの誤り。
事実は、まったく逆。つまり、
ペニスは、クリトリスの発達したもの
というのが、科学的には正しい言い方なのです。
「発生学」という学問の領域があります。
人間などの動物の体が、どのように出来上がっていくかを、受精の段階から追っていく学問のジャンルですが、その発生学から言うと、
男から女が造られるのではなく、
女から男が造られる
が、正しい言い方なのだそうです。
人間の体の各器官は、受精卵の胚と呼ばれる部分が、遺伝子の記述に従って次々に分化して造られていくのですが、妊娠9週目ぐらいまでは、すべての胎児は、少なくとも外見的には「女」なのだそうです。
つまり、どの胎児も、内性器(ヴァギナ=膣)を持ち、クリトリス(陰核)を持ち、大陰唇、小陰唇を持つ――という構造をしています。
しかし、妊娠9週目あたりになると、Y染色体(男性だけが持つ染色体)を持つ胎児は、精巣を発達させ、そこで男性ホルモン=テストステロンが作られ始めます。
このテストステロンの照射を受けると、胎児の性器には、次のような変化が現れ、徐々に進行していきます。
〈1〉クリトリスが発達して、性器開口部(女性の膣口)は狭まり、細長い管となって、発達したクリトリス組織の中に埋没する。
〈2〉左右の小陰唇は膨らんで癒着し、発達したクリトリス(ペニス)裏側の組織を形成する⇒俗に言う「裏スジ」は、癒着した小陰唇の合わせ目。
〈3〉外性器外側のふくらみ(大陰唇)は、さらに肥大化して下降し、陰嚢となります。
〈2〉左右の小陰唇は膨らんで癒着し、発達したクリトリス(ペニス)裏側の組織を形成する⇒俗に言う「裏スジ」は、癒着した小陰唇の合わせ目。
〈3〉外性器外側のふくらみ(大陰唇)は、さらに肥大化して下降し、陰嚢となります。
こうして、「女の子」から「男の子」が造られていく。
これが、発生学から見た「男の誕生」の仕組みなのです。

「女の子」を「男の子」に変えるためには、テストステロンの働きが必要――と言いましたが、実は、このテストステロン、男の子だけが作り出すわけではありません。
少量ですが、副腎でも作られていて、女性の体内にも少量ですが、分泌されています。
つまり、母体にも微量のテストステロンが存在し、胎児の副腎でもわずかな量が作られています。
もし、何らかの理由で、このテストステロンの量が通常より多くなったりすると、Y染色体を持たない女児でも、その影響を受けて、男の子のような性器を発達させる場合があります。⇒これを、「副腎性器症候群」と呼びます。
逆に、Y染色体を持つ男児でも、精巣の発達が不十分であったりすると、必要なテストステロンが作られず、うまく男性器を発達させることができなくて、女の子のような性器のまま生まれてくることがあります。⇒これを「精巣性女性化症候群」と言います。
ホルモンのバランスによっては、「男の子のような性器を持つ女児」が誕生する可能性も、「女の子のような性器を持つ男児」が誕生する可能性もあるわけです。
「半陰陽」と呼ばれる性器の外見異常は、そんな症状を表す現象である、と考えられます。
男になるか、女になるかは、そんな微妙なホルモンの作用でも決まってしまう。
そう考えると、なんだか、複雑な気持ちがしませんか?

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