あなたの愛を支配する11のホルモン《総集編》
不純愛トーク 第163夜
あなたの愛のあり方が、「脳内ホルモン」によって左右される。前回まで10回にわたって、「愛のホルモン」の話をしてきましたが、今回は、その総まとめ。ここまでに登場した、全部で11種類のホルモンとその働きを、《総集編》としてまとめてみます――。
【今回のキーワード】 愛のホルモン
【リンク・キーワード】 オーガズム 恋愛小説 エロ コミュニケーション 不倫
AKI 今年、最後のトークになりましたね。
哲雄 ええ。AKIクンにも、ひとかたならずお世話になりました。
AKI 私、ただ、ボケたり、ツッこんだりしてただけですが……。
哲雄 それが大事なんです、「M-1」で勝利するためには。
AKI 別に、そんなものネラってないし……てか、あれ、今年で終わっちゃいましたよ。
哲雄 あら、残念。ま、いいでしょう。そんなわけでね、ささやかな慰労を兼ねて、あなたにホルモンでもごちそうしようかと思って。
AKI まさか、それ、ホルモンの話……なんていうんじゃないでしょうね?
哲雄 オッ、AKIクンもするどくなりましたねェ。ハイ、こちらが、当店のホルモン・コース、全メニューでございます。ここまでの話に登場してきた「愛に関わるすべてのホルモン」をメニューとしてまとめてみましたので、これ、保存しておいてくださいね。
保存版 あなたの「愛」を決定する、11のホルモン・メニュー

あなたの愛し方や性格、対人関係に影響を与えるホルモン

怒りや覚醒を生み、脳をアグレッシブに
怒りや恐怖を感じたときに分泌され、血管を収縮させ、心拍数を高めます。全身に緊張状態を作り出し、脳を目覚めさせ、集中力を高める……など、人間の活動全般を積極的にする性質を持っています。
【不足すると】自暴自棄になったり、無力感から「うつ状態」を引き起こしたりする。
【過剰になると】不安感が強まり、人に対しては攻撃的になる。

快楽や快感を導き出す、元気の素
精神的・肉体的快感を得たときなどに分泌され、脳内を興奮状態に導き、快感や元気を生み出します。「楽しい―ッ!」「気持ちいいーッ!」などという気分は、この物質が生み出すもので、前向きな気分や創造性も高めてくれます。
【不足すると】精神機能、運動機能が低下。「パーキンソン病」との因果関係も指摘されている。
【過剰になると】幻覚や幻聴に襲われ、「統合失調症」になることも。

興奮を鎮め、気分を落ち着かせる安定剤
セロトニンのいちばん大きな役割は、アドレナリンやドーパミンの過剰を抑制して、気分を安定させること。ストレスにいらだつ神経を鎮めて落ち着かせてもくれます。幸せな気分を創り出すことから、「しあわせの物質」と呼ばれることも。
【不足すると】食欲のコントロールがうまくいかなくなり、摂食障害を起こしたり、感情のブレーキが効かなくなって、攻撃的になることも。
【過剰になると】食欲が減退し、神経質で臆病になることもある。

あなたの性欲をリードするホルモン

男を受け入れるやさしい気持ちを作り出す
肉体的にも、精神的にも、「女らしさ」を作るホルモン。排卵期にその分泌はピークとなり、男性をやさしく受け入れる気分を作り出します。
【不足すると】やさしい気分が損なわれ、イライラしたり、怒りっぽくなったり……という更年期の症状が現れる。男に対しても、トゲトゲしくふるまうようになる。
【過剰になると】男の要求に、過剰に応えるような傾向が現れ、男の言いなりになる傾向が見られるようになる。

性的衝動を生み出す乱暴なやつ
男女を問わず、積極的な性衝動を生み出すホルモン。相手を支配し、征服したいという、攻撃で積極的な「男らしさ」は、このホルモンによって作られます。
【不足すると】すべての行動が消極的になり、うつ傾向が現れることもある。
【過剰になると】行動が、衝動的で暴力的になる。自分勝手で協調性にかけ、極端な場合には、ものを壊したり、傷害事件を起こしたり、レイプに走ったりすることも。

性欲の素を作り出す「ホルモンの母」
テストステロンととてもよく似た性質を持つホルモン。男女変わりなく分泌されて、女性を「性欲」で衝き動かすのは、このホルモンのせいとされています。このホルモンは、酵素などの作用で他のホルモンに変化することもあり、皮膚組織では「フェロモン」に変わって、性的シグナルを送り出すほか、オーガズム時の痙攣などの反応を引き出す役目も。
また、このホルモンは、糖質の代謝にも深く関わっていて、やせている女ほどエッチ、という現象が見られるのも、同ホルモンの分泌量が肥満に影響するから――と言われています。
【不足すると】性欲が減退し、老化を促進。肥満が進行する。
【過剰になると】性欲が亢進し、生殖器などが敏感になりすぎる。

あなたの愛や性行動に味をつける憎いやつ

ひと目ぼれを生む天然の媚薬
チョコレートに含まれていることで知られる「PEA」は、人間の脳から分泌されるホルモン。恋をしているときの高揚した気分を生み出し、人をロマンチックな気分にさせ、性欲を亢進させることが知られています。他のホルモンと違う特徴は、「視覚」に連動して分泌量が変わること。「ひと目ぼれ」状態を作り出すのは、このホルモンの働きと言われています。
性欲を亢進させると同時に、食欲を抑制するので、ダイエット薬として使われることも。

「絆」を作り出す「ふれあい」のホルモン
脳の下垂体から分泌されるこのホルモンは、ふれ合えばふれ合うほど分泌量を増やして、接触の感度を高めてくれます。しょっちゅうふれ合う相手により強い愛情を抱く――という形で、「絆」の形成にひと役買うわけで、母と子の強い絆は、このホルモンの働きで形成されます。また、出産やオーガズム時に、子宮の収縮を促すのも、このホルモンの作用とされています。
【不足すると】愛情表現が苦手になり、荒々しく攻撃的な性質が形成される。母子の間でのオキシトシンの欠乏は、育児放棄や虐待の原因にも。
【過剰になると】物事を記憶することが苦手になり、合理的な思考を維持することができなくなる。

愛欲にブレーキをかけるクールな顔ぶれ

女性に「男」を拒ませるホルモン
排卵期から次の月経の前にかけて、減少するエストロゲンの代わりに分泌量が増えるのが、このプロゲステロン。その働きは、テストステロンを抑制して性衝動を抑え、フェロモンの匂いを弱め、男の接近を排除すること。その目的は、すでに受精しているかもしれない子どもを守るため、と考えられています。避妊薬の主成分として使われていることは、すでにご存じのとおり。

オッパイを赤ちゃんのものにするホルモン
妊娠→授乳によって、分泌量が変動するホルモン。まず、妊娠すると、分泌量が増えて乳房の成長を促し、授乳を開始すると、一気に10倍程度に増えて、乳首を吸われることで幸福感を感じるようになります。
その一方で、性欲は抑制。授乳中には、男性の接近さえ拒むようになります。授乳期間中の次の妊娠を防ぐため、とされているが、この期間のプロラクチンの働きが、後のセックスレスの引き金となることも。

一夫一妻制を守るホルモン!?
常にテストステロンと連動して働き、テストステロンの凶暴性を沈静化する役目を果たします。本来の機能は、体温などの「調整」ですが、常に「ホットになりすぎないように」とテストステロンの活動を見張り、過剰な性衝動にブレーキをかけて、「冷静であれ」と呼びかけもします。この働きゆえに、テストステロンの次々に女を制服しようとする衝動が抑制され、結果的に、「一夫一妻制」が維持される――と言われています。
AKI 全部で11。こんなに取り上げたんですね、このシリーズでは。
哲雄 いろいろありましたねェ。さて、AKIクンのご注文は?
AKI 注文……できるんですか?
哲雄 直接、薬剤などとして補充できるものもあるし、食品などを通して摂取できるものもあるし、その産生を促すようにライフスタイルを調整できるものもありますけど……。
AKI じゃ……私、その、テストステロンをひとつ、ちょうだいしようかしら。
哲雄 テ、テストステロン……? 男性ホルモンが欲しいんですか?
AKI だって、私、ちっとも、男性に対して積極的になれないんだもん……。
哲雄 いまのままでも十分に積極的だと思いますけどねェ。ま、いいでしょう。ただし、お客さま、こちらには、副作用がございまして……。
AKI エッ、そ、そうなの?
哲雄 男の好みが変わります。
AKI どんなふうに……?
哲雄 それについては、年が明けたら、ゆっくりご説明しましょう。その前に、ひとつだけ、覚えておいてほしいことがあります。それは、これらのホルモンは、それぞれがバランスよく分泌されてこそ、はじめて、美しい恋愛ができ、幸せな家庭が築ける――ということです。ところが、いまの時代は、そのバランスを崩している人があまりに多い。その話も、新年になったら、じっくりお話したいと思います。
AKI わかりました。ところで、哲ジイ、私、ほんとにホルモンが食べたくなりました。
哲雄 では、軽く打ち上げ……といきますか。
AKI ワーイ! みなさま、本年は、ご愛読ありがとうございました。哲ジイは、年末年始も無休だそうですが、わたしAKIは、本年はこれにて仕事仕舞いとさせていただきます。


管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。



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