愛の会話に、戦場カメラマン風「ブレス術」
独特の語り口でブレーク中の戦場カメラマン・渡辺陽一さん。
あのしゃべり方、恋愛にも使えそう…と、研究してみました。
発見! ポイントは、ブレスの取り方でした!―― 第 45 回
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みなさんは、あの戦場カメラマンのしゃべり方、どう感じますか?
まだるっこしくて、イライラする?
そういう人もいるかもしれませんね。
なんだか、癒される感じがする?
おそらく、そういう人も多いかと思います。
しかし、わたくし長住は、もっと別のところに目をつけています。
それは、「説得力」です。
その「説得力」を生み出しているのは、「句読点=ブレスの位置」。これしかない、と私は思っています。
そういう意識で聞いたことがない――という人も多いかと思いますので、ちょっとサンプルをご用意しました。
句読点を意識して、あらためて聞き直してみてください。
「句読点の多いしゃべり方」は、渡部陽一さんのトレードマークともなっていますが、よく聞いていると、ムダに句読点が多いわけではない――ということがおわかりいただけるかと思います。
私なりに、その特徴をまとめてみました。
みなさんは、あの戦場カメラマンのしゃべり方、どう感じますか?
まだるっこしくて、イライラする?
そういう人もいるかもしれませんね。
なんだか、癒される感じがする?
おそらく、そういう人も多いかと思います。
しかし、わたくし長住は、もっと別のところに目をつけています。
それは、「説得力」です。
その「説得力」を生み出しているのは、「句読点=ブレスの位置」。これしかない、と私は思っています。
そういう意識で聞いたことがない――という人も多いかと思いますので、ちょっとサンプルをご用意しました。
句読点を意識して、あらためて聞き直してみてください。
「句読点の多いしゃべり方」は、渡部陽一さんのトレードマークともなっていますが、よく聞いていると、ムダに句読点が多いわけではない――ということがおわかりいただけるかと思います。
私なりに、その特徴をまとめてみました。

句読点で、必ず「ブレス(息継ぎ)」を入れる
これ、ものすごく重要なことです。
句読点を、単に文章の切れ目と考えるのではなく、そこで息を継ぐことによって、
①聞いているほうが、そこまでに語られた内容を頭に入れる時間的余裕を与えられる。
②話し手が慎重に、ていねいに、言葉を選んで話してくれている――という印象を、聞き手に与えることができる。
という効果が期待できます。
渡部カメラマンの話に、つい引き込まれてしまうのも、この人の話は信用できる……と思うのも、実は、この「ブレス」のせいだと言っていいと思います。
「ブレス」と言いましたが、必ずしも、実際に息を継ぐ必要はありません。息を継ぐ程度の「間」を置くだけでいいのです。
簡単な例を挙げてみましょう。
⇒以下の例では、「、」は通常のブレス、「…」は、少し長めのブレスと考えてください。

と、一気にまくしたてるのと、

と、ブレスを効果的に入れて言うのと、どっちが心に沁みるか?
私は、圧倒的に後者だと思いますが、みなさんはどうでしょう。

句読点の位置に、ニュアンスを持たせる
私も、物書きとして、いつも最大限に注意を払っているのが、句読点の位置です。
というのも、句読点の置き方ひとつで、文意がまったく変わってしまう――という場合があるからです。
ちょっと、次の2つの文章を見比べてみてください。
〈A〉私は、Aさんが好きって言ってた、なんて聞いても、なんとも思わないよ。
〈B〉私はAさんが好き、って言ってたなんて聞いても、なんとも思わないよ。
おわかりですよね。「好き」の関係が、〈A〉では、「Aさんが私を好き」となるのに対して、〈B〉では、「私がAさんを好き」になってしまいます。
句読点ひとつで、意味がまったくちがってしまう。なので、戦場カメラマンは、あらぬ誤解を受けないために、主語と述語の関係にものすごく気を遣ってのではないか――と、私は見ています。
渡部カメラマンが特に気を遣っているのは、《主語S+述語V》の関係の中にさらに《主語S+述語V》が挿入される、二重構文のようです。
上に挙げた〈A〉〈B〉も、二重構文なのですが、もう少し複雑な例を挙げましょう。

実はこれ、三重構文になっています。
ボクは………と聞いても気にしない―――これが、第1の「S+V」。
キミが………他のだれかとエッチしたことがある―――これが、第2の「S+V」。
ボクが知っている………これが、第3の「S+V」。
式にすると、【S〈S(S+V)+V〉+V】という構造になっています。
この複雑な構文を、相手に正確に理解してもらうためには、気をつけなければならないことがあります。
「S+V」の中に「S+V」を挿入するときには、
挿入される「S+V」の前後に、必ず、ブレスを入れる。
ということです。
例文に、この法則にのっとって句読点を入れると、こうなります。

声に出して読んでみてください。
少しわかりにくくありませんか?
そうです。「S+V」と「S+V」の関係が複雑になりすぎて、特に「ボクが知っている」という「S+V」がどこにかかるのか、こんがらがってしまいます。
では、戦場カメラマンだったら、この例文にどんなブレスを入れるか?
たぶん、こうです。(「…」は、長めのブレス)←ごめんなさい、渡部さん。勝手に想像しちゃいました。


ずいぶん、わかりやすくなったと思いませんか?
このブレスのつけ方には、もうひとつ、渡部さん独特の工夫が凝らされています。それが、これ↓。

強調したい副詞句のあとに、ブレスを入れる
「副詞句」というのは、「ほんとに」とか「まったく」とか「ぜんぜん」とか「ものすごく」というふうに、副詞一語または副詞+助詞で成り立っている「句」のことです。
戦場カメラマンは、強調したい副詞句のあとには、必ずブレスを入れて、話をします。
上の例で言うと、「ぜんぜん…」というのがそれ。
「ぜんぜん気にしない」とスラッと言われるのと、「ぜんぜん…気にしない」とひとブレス入れられるのでは、「ぜんぜん」の重みが違ってきます。
こうして、戦場カメラマンは、自分の思いの強さを、ブレスの長さによって伝えているのではないか――と、長住は推察するわけです。
もし、これを意識してやっているとしたら、渡部カメラマン、あなたはまさに「ブレスの達人」です。

せっかくですから、練習してみましょうか?
【練習問題】
以下のメッセージに、愛がもっとも伝わるだろう……と思われるブレスをつけなさい。
〈問題1〉
私にとってあなたは私が死ぬときにいちばんそばにいてほしいと思う人だよ。
〈問題2〉
ボクはキミが想像しているその100倍くらいずっとずっとキミのことを想い続けてきたんだよ。
〈問題3〉
いままでにエッチしたどんな相手もあなたが私に感じさせてくれたような喜びは与えてくれなかったわ。


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