第146夜☆「いい子」でいたいか、「ブリッコ」するか?~従属型の恋の形
第146夜
《人を支配したがる人間》は《人に従属したがる人間》を求め、《従属したがる人間》は、《支配したがる人間》に弱い。今回は、《支配型》《従属型》それぞれのタイプを細分して、そのマッチングについて考えてみます。あなたはなぜ、いつもそういう男に「ビビッ」と来るのか、あなたはなぜ、いつもそんな女に「グラリ」となるのか、その秘密とは?――
【今回のキーワード】 ブリッコ 暴君 マッチング
【リンク・キーワード】 オーガズム 恋愛小説 エロ コミュニケーション 不倫
AKI 《支配型》の人間に惹かれるのは《従属型》の人間だ――と、確か前回は、そんな話でしたよね。
哲雄 ハイ、《支配型》の人間が求めるのも、《従属型》の人間です。もう一度、復習しておきましょうか。人間が他の人間に対してとるスタンスには、《支配》《従属》《自立》の3種類しかなくて、それぞれの間には、こういう関係があるとお話したんでしたね。

⇔は反発し合う、=は惹かれ合う、…は無関心、という関係を表します
支配したがる人間⇔支配したがる人間
支配したがる人間=従属したがる人間
支配したがる人間…自立したがる人間
従属したがる人間⇔従属したがる人間
従属したがる人間…自立したがる人間
自立したがる人間=自立したがる人間
AKI このうち、おたがいに惹かれあう関係というと、《支配型》vs《従属型》、《自立型》vs《自立型》という関係しかないわけですよね。
哲雄 《自立型》同士の話は、おいといて、問題は、支配しようとする人間と従属を好む人間のマッチングなんだけどよね。
AKI でも、《支配型》と《従属型》であれば、すべてうまくいくってもんでもない、と哲ジイはおっしゃいました。
哲雄 そう。それは、《支配型》にも《従属型》にもいろんなタイプがあるからなんだけど、前回は、《支配型》のタイプを分析してみたよね。これも、もう一度、復習しておきましょうか。

文字通り、腕力にモノを言わせて、相手を肉体的に支配しようとするタイプ。鉄拳はふるわないけど、何かと言うと声を荒げて相手を威嚇する――というのも、このタイプに含まれる。

とにかく面倒見がいいし、懐も広いので、人望も得やすいが、その前提として、相手が自分のテリトリー(ナワバリ)の中に留まることを求める。男であれば「やさしいお父さん」、女であれば「やさしいお母さん」を演じることも多く、ときに過剰な世話焼きを「ウザい」と思われることもある。

何かと言うと、「××しちゃダメ」「○○すべき」が飛び出すのが特徴で、家庭にあっては「ガミガミ親父」「教育ママ」、職場では「融通の利かない上司」などを演じることが多い。浮気や不倫に走る人間を「人間じゃない」ぐらいに思ったりするタイプでもり、約束を破ったり、時間を守らない相手に青スジを立てることもあり、交際相手としては、息が抜けない相手。

ひとりの人間をベタベタに愛する「溺愛タイプ」と、だれかれかまわず愛情を示そうとする「博愛タイプ」がいるが、共通しているのは、そうして「いい人」を示し続けようとするところ。愛情が裏目に出て逆ギレされたりすると、心が傷つくモロさも持っている。
AKI で、今回は、《従属型》のタイプですね。こちらは?
哲雄 こちらも、だいたい4タイプに分類できます。こんな感じですかね?
召使型……身も心も支配されることに快感を覚えるタイプ
強権を発動する相手に隷属し、ひたすら相手に尽くすことによって快感を得ようとするタイプ。Sに対するMの関係も、これに近いと言える。
子分型……上下の秩序に組み入れられ、忠節を尽くすことに生きがいを感じるタイプ
力を持った、包容力のある相手に庇護されたい――という願望が強く、常に、だれかの子分でいようとする。いったん上下関係を築くと、とことん忠節を尽くすので、会社では上司の「子飼い」の部下、家庭では「従順な妻」「恐妻家」を演じることが多い。
よい子型……目上の人間の評価を気にし、たえずいい点を取ろうとするタイプ
子どもの頃から、常に気にするのは、周りのおとなの評価。よく言えば、適応力にすぐれているが、わるく言えば、他人の顔色ばかり窺う、というタイプ。ホメればよく働くけど、けなしたり叱ったりすると、すぐ落ち込む。相手次第で、光りもすれば腐りもするので、周囲は気を遣う。
ブリッコ型……子どものフリをすることで相手の愛情を得ようとするタイプ
いつまでも「かわいい子ども」でいることによって、庇護者の愛情を得ようとするが、「よい子型」のように、相手の評価を気にしたりはしない。そのふるまいは、ある意味、自由奔放。方を変えると、かなりわがまま。それを「かわいい」と評価する声がある一方で、マユをひそめる人たちも少なくない。
AKI フーン。で、哲ジイは、私がこの中のどのタイプだとおっしゃるんです?
哲雄 キミは、典型的な「よい子型」。日本人には、いちばん多いタイプです。前に言ってたよね、子どもの頃、やたら厳格な教育者の両親に育てられて、グレそうになったこともあるって。そうなんです、このタイプは、「自己評価」がもともと低いので、だれかにホメてもらったり、評価してもらえないと、すぐ自信をなくしたり、落ち込んでしまったりする。だから、相手の選び方が重要なんですねェ。4つのタイプの中では、いちばん、マッチングがむずかしいタイプです。
AKI それで? 私のような「よい子」タイプの《従属型》には、どんな男がふさわしいとおっしゃるんです?
哲雄 相性がいいのは、同じ《支配型》でも、人を評価するのが好きな「裁判官型」なんだけど、点数の辛い「裁判官」だと、キミは救われることがない。いつも、「ああ、私ってダメな女」と思い続けなくちゃならないから、もし「裁判官型」を選ぶなら、うんと点数の甘い男を選ぶんですね。そうでなかったら、「ああ、いいよ、いいよ」と鷹揚に受け入れてくれる「親分型」かな。
AKI 「暴君型」や「博愛・溺愛型」とはうまくいかないんですね?
哲雄 ダメです。どちらも、相手を評価してくれないタイプで、「暴君型」はただ服従を強いるだけ、「博愛・溺愛型」はただネコかわいがりするだけだから、自己評価を高めたいキミは、まったく点数をつけてもらえず、何のためにカレと一緒にいるのか、その意味さえ見つけられなくなってしまうはずです。
AKI なるほど。もともと、同じ《従属型》とは反発し合うし、《自立型》とはおたがい無関心の関係だから、私が選ぶべき相手は、《支配型》の「親分」タイプか、「ゆるめの裁判官」タイプってことになるわけですね? 他のタイプも教えてくださいよ。
哲雄 もしキミが「召使」タイプの《従属型》だったらどうなるか? これはもう、はっきりしてるね。
AKI やっぱり、「暴君」タイプですか?
哲雄 だね。周りから見たら、止めときなよ、あんな横暴な男…とか、よしなよ、あんな暴力亭主…っていう男なのに、なぜか本人には、それが合ってる。「親分」タイプも合わなくはないけど、本人的には、ちょっともの足りないだろうね。なにしろ、このタイプは、ビシバシとやられないと、愛されてる気がしないんだから。
AKI もちろん、《自立型》じゃダメ。同じ《従属型》もダメなんですよね?
哲雄 ゼンゼン、ダメです。
AKI 次に、「子分」タイプ。これはもう、「親分」タイプしかいないでしょう?
哲雄 ただね、このタイプは、「これ」と思った尊敬できる人間にはついていくタイプだから、「暴君」タイプや「裁判官」タイプでもOKってところがある。場合によっては、《自立型》でもOKだったりする。しかし、達成感が得られないんだね、それらのタイプだと。
AKI 達成感……?
哲雄 「裁判官」は批評はするけど、面倒見がよろしくない。《自立型》は、もともと面倒なんて見ないタイプたがら、「子分」タイプの人間は、男でも女でも、「この人、冷たい」と感じてしまう。
AKI 「博愛・溺愛」タイプだとどうなんです?
哲雄 面倒見はいいけど、もともと人を「支配」しようとか、「リード」しようというところが希薄だから、最初から「ついて行こう」という気にならないかもしれないね。
AKI 最後に、「ブリッコ」タイプですけど、これ、女の子には多いタイプでしょ?
哲雄 いつまでも子どもでいた~い、っていうタイプだよね。確かに、多いかもしれません。男にも、そういうのが好きってのがいるからね。
AKI なんか、苦々しい顔、してますけど……。
哲雄 別に、何もありませんよ。このタイプと相性がいいのは、やっぱり「博愛・溺愛」タイプでしょうね。「親分」タイプともわるくない。ただ、いつもかまわれたくて、自分のわがままを聞いてもらいたいタイプだから、口うるさい「裁判官型」とか、「そんなこと、自分で考えろ」と突き放す《自立型》とは、肌が合わないよね。
AKI 「暴君」とはダメ?
哲雄 「暴君」はかまってはくれるけど、常に「自分の意向に合わせろ」というかまい方だから、「ブリッコ」タイプは、自分のわがままが通せなくて、逆ギレしてしまいます。
AKI これって、逆に《支配型》のほうから見ても同じなんですか?
哲雄 基本的には同じなんだけど、ただ、《支配型》には、従わない人間を従わせたいという欲求もあるので、逆もまた真――とはならないんだよね。その話は、次回、ということにしましょうか。
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強権を発動する相手に隷属し、ひたすら相手に尽くすことによって快感を得ようとするタイプ。Sに対するMの関係も、これに近いと言える。

力を持った、包容力のある相手に庇護されたい――という願望が強く、常に、だれかの子分でいようとする。いったん上下関係を築くと、とことん忠節を尽くすので、会社では上司の「子飼い」の部下、家庭では「従順な妻」「恐妻家」を演じることが多い。

子どもの頃から、常に気にするのは、周りのおとなの評価。よく言えば、適応力にすぐれているが、わるく言えば、他人の顔色ばかり窺う、というタイプ。ホメればよく働くけど、けなしたり叱ったりすると、すぐ落ち込む。相手次第で、光りもすれば腐りもするので、周囲は気を遣う。

いつまでも「かわいい子ども」でいることによって、庇護者の愛情を得ようとするが、「よい子型」のように、相手の評価を気にしたりはしない。そのふるまいは、ある意味、自由奔放。方を変えると、かなりわがまま。それを「かわいい」と評価する声がある一方で、マユをひそめる人たちも少なくない。
AKI フーン。で、哲ジイは、私がこの中のどのタイプだとおっしゃるんです?
哲雄 キミは、典型的な「よい子型」。日本人には、いちばん多いタイプです。前に言ってたよね、子どもの頃、やたら厳格な教育者の両親に育てられて、グレそうになったこともあるって。そうなんです、このタイプは、「自己評価」がもともと低いので、だれかにホメてもらったり、評価してもらえないと、すぐ自信をなくしたり、落ち込んでしまったりする。だから、相手の選び方が重要なんですねェ。4つのタイプの中では、いちばん、マッチングがむずかしいタイプです。
AKI それで? 私のような「よい子」タイプの《従属型》には、どんな男がふさわしいとおっしゃるんです?
哲雄 相性がいいのは、同じ《支配型》でも、人を評価するのが好きな「裁判官型」なんだけど、点数の辛い「裁判官」だと、キミは救われることがない。いつも、「ああ、私ってダメな女」と思い続けなくちゃならないから、もし「裁判官型」を選ぶなら、うんと点数の甘い男を選ぶんですね。そうでなかったら、「ああ、いいよ、いいよ」と鷹揚に受け入れてくれる「親分型」かな。
AKI 「暴君型」や「博愛・溺愛型」とはうまくいかないんですね?
哲雄 ダメです。どちらも、相手を評価してくれないタイプで、「暴君型」はただ服従を強いるだけ、「博愛・溺愛型」はただネコかわいがりするだけだから、自己評価を高めたいキミは、まったく点数をつけてもらえず、何のためにカレと一緒にいるのか、その意味さえ見つけられなくなってしまうはずです。
AKI なるほど。もともと、同じ《従属型》とは反発し合うし、《自立型》とはおたがい無関心の関係だから、私が選ぶべき相手は、《支配型》の「親分」タイプか、「ゆるめの裁判官」タイプってことになるわけですね? 他のタイプも教えてくださいよ。
哲雄 もしキミが「召使」タイプの《従属型》だったらどうなるか? これはもう、はっきりしてるね。
AKI やっぱり、「暴君」タイプですか?
哲雄 だね。周りから見たら、止めときなよ、あんな横暴な男…とか、よしなよ、あんな暴力亭主…っていう男なのに、なぜか本人には、それが合ってる。「親分」タイプも合わなくはないけど、本人的には、ちょっともの足りないだろうね。なにしろ、このタイプは、ビシバシとやられないと、愛されてる気がしないんだから。
AKI もちろん、《自立型》じゃダメ。同じ《従属型》もダメなんですよね?
哲雄 ゼンゼン、ダメです。
AKI 次に、「子分」タイプ。これはもう、「親分」タイプしかいないでしょう?
哲雄 ただね、このタイプは、「これ」と思った尊敬できる人間にはついていくタイプだから、「暴君」タイプや「裁判官」タイプでもOKってところがある。場合によっては、《自立型》でもOKだったりする。しかし、達成感が得られないんだね、それらのタイプだと。
AKI 達成感……?
哲雄 「裁判官」は批評はするけど、面倒見がよろしくない。《自立型》は、もともと面倒なんて見ないタイプたがら、「子分」タイプの人間は、男でも女でも、「この人、冷たい」と感じてしまう。
AKI 「博愛・溺愛」タイプだとどうなんです?
哲雄 面倒見はいいけど、もともと人を「支配」しようとか、「リード」しようというところが希薄だから、最初から「ついて行こう」という気にならないかもしれないね。
AKI 最後に、「ブリッコ」タイプですけど、これ、女の子には多いタイプでしょ?
哲雄 いつまでも子どもでいた~い、っていうタイプだよね。確かに、多いかもしれません。男にも、そういうのが好きってのがいるからね。
AKI なんか、苦々しい顔、してますけど……。
哲雄 別に、何もありませんよ。このタイプと相性がいいのは、やっぱり「博愛・溺愛」タイプでしょうね。「親分」タイプともわるくない。ただ、いつもかまわれたくて、自分のわがままを聞いてもらいたいタイプだから、口うるさい「裁判官型」とか、「そんなこと、自分で考えろ」と突き放す《自立型》とは、肌が合わないよね。
AKI 「暴君」とはダメ?
哲雄 「暴君」はかまってはくれるけど、常に「自分の意向に合わせろ」というかまい方だから、「ブリッコ」タイプは、自分のわがままが通せなくて、逆ギレしてしまいます。
AKI これって、逆に《支配型》のほうから見ても同じなんですか?
哲雄 基本的には同じなんだけど、ただ、《支配型》には、従わない人間を従わせたいという欲求もあるので、逆もまた真――とはならないんだよね。その話は、次回、ということにしましょうか。

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