第133夜☆一発で「忘れられない人」になるエピソード話法
第133夜
あなたはどうすれば、カレや彼女の「記憶」に残る人間になれるか? 前回からお届けしている「記憶力と恋愛」の関係について、今回は、その実戦テクをご紹介。あなたを「エピソード」として相手の脳に刻み込む、とっておきの方法をご紹介します――。
【今回のキーワード】 長島 王 エピソード 記憶
【リンク・キーワード】 オーガズム 恋愛小説 エロ コミュニケーション 不倫
AKI ねェ、哲ジイ。私、「記憶に残る女」になりたいです。
哲雄 それ、特定の男性の記憶に……でしょ?
AKI そりゃ……ま、特定の男性には特に強く記憶していただきたいものですが、そうではない男性にも、そこそこ覚えていただけるとうれしいかと……。
哲雄 相変わらず、欲深いことで……。ところで、AKIクンは、王と長島って知ってる?
AKI ソフトバンクの監督だった王さんと、ジャイアンツの監督だった長島さんでしょ?
哲雄 ふたりはかつて同じ巨人軍で、「ON砲」と呼ばれたライバル同士だった。話ぐらいは聞いたことあるでしょ?
AKI 知ってますよォ、それぐらい。王さんは、世界のホームラン記録を作ったんでしょ?
哲雄 じゃ、長島は?
AKI 長島さん、何か記録作ったんですか? あ、金田に4打席4三振とか……?
哲雄 よく知ってるねェ。でも、それは記録じゃない。実は、長島は、後世に残るような記録は、何も作ってないんだ。でも、野球ファンの記憶には、もしかしたら長島のほうが強く残っているかもしれない。
AKI へぇ、なぜなんだろ?
哲雄 よく言われるのは、記憶の長島、記録の王。長島ってのは、ほんとに野球ファンの記憶に残るような、印象深いプレーを残してるんだよ。天覧試合でのホームランとかね。
AKI つまり、目立ったんですね。わるく言うと、いいとこ取り。
哲雄 ま、そうとも言えるね。記録っていうのはさ、この前、話した「長期記憶」の種類で言うと、「意味記憶」なんだよね。「鎌倉幕府の成立は1192年」とか「円周率は3.14」とかいうのと同じ、知識として覚える記憶。でも、長島が残したのは、「エピソード記憶」。つまり、物語として語り継がれる記憶なんだ。どっちが強いかというと……。
AKI 「エピソード記憶」でした。
哲雄 よく覚えてました。さて、キミは、男たちにどんな記憶を残したいか? 恋愛界における王を目指すか、それとも、長島を目指すか?
AKI なんか、話が大きくなりましたけど、そりゃ……「記録の王」より「記憶の長島」でしょ。
哲雄 としたら、男たちの脳裏にしっかり焼きつくように、記憶の「エピソード化」を図らなくちゃならない。
AKI それですよねェ。どうすれば、このエステティシャンAKIを「エピソード化」できるのか?
哲雄 よし、簡単なところからいきましょう。まず、初級クラス。
Step1 自分の名前は、付帯情報を付けて紹介せよ!
AKI 付帯情報?
哲雄 血液型でも、星座でも、出身地でも、ほくろの位置でも、何でもいいから、情報をひとつでもふたつでもプラスするのです。「私、エステ嬢のAKIで~す」じゃなくて、「B型エステ嬢のAKIで~す」とか、「冬生まれなのにAKIで~す」とか。これだけでも、ずいぶん、印象が強くなるでしょう。
AKI ナルホド。「お尻にほくろのあるAKIで~す」とかやるわけですね。よしッ、これ、使おう。
哲雄 エッ!? それ、使うの? みんな、キミのお尻、見たくなっちゃうよ。
AKI いいんです、それで。
哲雄 ま、お好きにどうぞ。それができたら、次、これ。
Step2 人柄・性格を表すひと言をプラスせよ!
AKI あ、これ、得意かも。こう見えても、完璧主義者なんですよ、私――とかやるんですよね。
哲雄 いいんだけど、もう少しやわらかいのでお願いできないものですかね。こういう場合、どっちかと言うと、自分の欠点とかを言ったほうが、ウケがいいと思うんだ。「完璧主義者」じゃ、エピソードにならないもの。
AKI じゃ、すごく疑い深いAKIで~す……とか?
哲雄 いや、そういうのは、「わるいエピソード」になってしまうでしょ。欠点は欠点でも、もっとこう……明るくて、つい笑っちゃうようなの。
AKI ドジで間抜けなAKIで~す……とか?
哲雄 だいぶ、よくなった。それを、できれば、具体的な物語にしてあげるといいんだけどね。
AKI 物語……ですか? 話を作るってこと?
哲雄 作ってもいいんだけど、それにはちょっと才能が必要だから、「たとえば」という話を織り込むんです。「ドジ」と言われただけじゃ、イメージがわかないから、「一日に1回は、電車を乗り間違えてるんです」とかね。「ドジなAKI」より、「一日に1回、電車を乗り間違えるAKI」のほうが具体的でしょ。
AKI なるほど。具体的なイメージが浮かびますよね。あ、哲ジイ、その手、使ってるでしょ。
哲雄 そんなの、毎日、使ってますよ。仕事でも、恋愛でもね。
AKI もしかして、こないだのあれもそう?
哲雄 こないだのあれ……って、キミも、なんだか、町内のボケ親父みたいな言い方するね。わからないよ、それじゃ。
AKI ホラ、私が特別参加させてあげた「年の差・合コン」で言ってたでしょ。「年に10回は失恋している長住です。きょうは、11回目の失恋をするために参加させていただきました」って。あれ、けっこう、後まで言われたんだから。「AKIの知り合いの、1年に10回、失恋してるおじさん、元気?」とか。
哲雄 ホラ、エピソード化されてる。つまり、大成功! というわけだ。
AKI そうか、やっぱり計画的だったんだ。
哲雄 こうして、自分の人柄や性格をエピソード化できたら、次のステップ。これは、上級者編だよ。
Step3 ムリしてでも、エピソードを作り出せ!
AKI エッ!! これって、何かやれってことですか? まさか、いきなり「脱げ!」なんて言うんじゃないでしょうね。
哲雄 いいねェ。ほんとにやったら、引かれるだろうけど……。
AKI じらさないで教えてくださいよ。
哲雄 たとえば、キミが「これ」と思う男を見つけて、接近を試みるとするでしょ。そのとき、《ただ名乗りあって面識を得ただけ》というのと、《そのとき何かを一緒にした》っていうのでは、記憶の残り方が全然違うんだ。だから、できることなら、何かを一緒にしたという事実を残してほしい。どんな小さなことでもいいから、あとで、「あのときはおかしかったね」とか「あのときはビックリした」とか言える何かを。
AKI ダンスを踊った……とか?
哲雄 そんな、モダンなことでなくてもいいですよ。たとえば、立食パーティなら、その人のために、何か料理をとってきてあげるとかだけど、そのとき、私だったら、ちょっと自分を印象づける何かをします。
AKI 何するんです? 教えて、教えて!
哲雄 取り分けた料理で、皿に絵を描くとか、アスパラとトマトとエッグを「Love」の形に盛り付けるとか……。
AKI エッ、そんなことできるの?
哲雄 できたらいいけど、できないので、逆に「失敗盛り付け」をやっちゃう。肉ばっかり盛り付けて、「すみません、肉ばっかりでしたね。ボク、肉食系だもんで」。すると、彼女が、「じゃ、私がサラダ取ってきますね」と言ってくれて、「ハハ……なんだか、ボクたち、いいコンビですね」なんて言うと、彼女、ポッと頬を赤らめたりなんかしちゃって。「もし、よろしければ、あとでガーデンをお散歩してみませんこと?」「そうですね。モーツァルトが聞こえてきそうな星空ですものね」「まぁ、哲雄さんたら、ロマンチスト」「いやいや、ボクがロマンチストになってるとしたら、それはあなたのせいですよ」「んまぁ、お上手……」とかなんとか……。
AKI あの、もしもし、お客さん。完全に妄想モードに入ってますけど……。
哲雄 あっ、いけない! もう、こんな字数になっちゃった。
AKI つまらない妄想に耽ってるからですよ。
哲雄 この「エピソード化作戦」、ここからが本番なんだけど、続きは次回にしましょうか。おお、いとしのサラダのキミよ。モーツァルトと星空があなたほど似合う人は、この世界には、あなたをおいてだれもいない……。
AKI このオッサン、完全に壊れてます。では、みなさん、また次回。
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哲雄 としたら、男たちの脳裏にしっかり焼きつくように、記憶の「エピソード化」を図らなくちゃならない。
AKI それですよねェ。どうすれば、このエステティシャンAKIを「エピソード化」できるのか?
哲雄 よし、簡単なところからいきましょう。まず、初級クラス。

AKI 付帯情報?
哲雄 血液型でも、星座でも、出身地でも、ほくろの位置でも、何でもいいから、情報をひとつでもふたつでもプラスするのです。「私、エステ嬢のAKIで~す」じゃなくて、「B型エステ嬢のAKIで~す」とか、「冬生まれなのにAKIで~す」とか。これだけでも、ずいぶん、印象が強くなるでしょう。
AKI ナルホド。「お尻にほくろのあるAKIで~す」とかやるわけですね。よしッ、これ、使おう。
哲雄 エッ!? それ、使うの? みんな、キミのお尻、見たくなっちゃうよ。
AKI いいんです、それで。
哲雄 ま、お好きにどうぞ。それができたら、次、これ。

AKI あ、これ、得意かも。こう見えても、完璧主義者なんですよ、私――とかやるんですよね。
哲雄 いいんだけど、もう少しやわらかいのでお願いできないものですかね。こういう場合、どっちかと言うと、自分の欠点とかを言ったほうが、ウケがいいと思うんだ。「完璧主義者」じゃ、エピソードにならないもの。
AKI じゃ、すごく疑い深いAKIで~す……とか?
哲雄 いや、そういうのは、「わるいエピソード」になってしまうでしょ。欠点は欠点でも、もっとこう……明るくて、つい笑っちゃうようなの。
AKI ドジで間抜けなAKIで~す……とか?
哲雄 だいぶ、よくなった。それを、できれば、具体的な物語にしてあげるといいんだけどね。
AKI 物語……ですか? 話を作るってこと?
哲雄 作ってもいいんだけど、それにはちょっと才能が必要だから、「たとえば」という話を織り込むんです。「ドジ」と言われただけじゃ、イメージがわかないから、「一日に1回は、電車を乗り間違えてるんです」とかね。「ドジなAKI」より、「一日に1回、電車を乗り間違えるAKI」のほうが具体的でしょ。
AKI なるほど。具体的なイメージが浮かびますよね。あ、哲ジイ、その手、使ってるでしょ。
哲雄 そんなの、毎日、使ってますよ。仕事でも、恋愛でもね。
AKI もしかして、こないだのあれもそう?
哲雄 こないだのあれ……って、キミも、なんだか、町内のボケ親父みたいな言い方するね。わからないよ、それじゃ。
AKI ホラ、私が特別参加させてあげた「年の差・合コン」で言ってたでしょ。「年に10回は失恋している長住です。きょうは、11回目の失恋をするために参加させていただきました」って。あれ、けっこう、後まで言われたんだから。「AKIの知り合いの、1年に10回、失恋してるおじさん、元気?」とか。
哲雄 ホラ、エピソード化されてる。つまり、大成功! というわけだ。
AKI そうか、やっぱり計画的だったんだ。
哲雄 こうして、自分の人柄や性格をエピソード化できたら、次のステップ。これは、上級者編だよ。

AKI エッ!! これって、何かやれってことですか? まさか、いきなり「脱げ!」なんて言うんじゃないでしょうね。
哲雄 いいねェ。ほんとにやったら、引かれるだろうけど……。
AKI じらさないで教えてくださいよ。
哲雄 たとえば、キミが「これ」と思う男を見つけて、接近を試みるとするでしょ。そのとき、《ただ名乗りあって面識を得ただけ》というのと、《そのとき何かを一緒にした》っていうのでは、記憶の残り方が全然違うんだ。だから、できることなら、何かを一緒にしたという事実を残してほしい。どんな小さなことでもいいから、あとで、「あのときはおかしかったね」とか「あのときはビックリした」とか言える何かを。
AKI ダンスを踊った……とか?
哲雄 そんな、モダンなことでなくてもいいですよ。たとえば、立食パーティなら、その人のために、何か料理をとってきてあげるとかだけど、そのとき、私だったら、ちょっと自分を印象づける何かをします。
AKI 何するんです? 教えて、教えて!
哲雄 取り分けた料理で、皿に絵を描くとか、アスパラとトマトとエッグを「Love」の形に盛り付けるとか……。
AKI エッ、そんなことできるの?
哲雄 できたらいいけど、できないので、逆に「失敗盛り付け」をやっちゃう。肉ばっかり盛り付けて、「すみません、肉ばっかりでしたね。ボク、肉食系だもんで」。すると、彼女が、「じゃ、私がサラダ取ってきますね」と言ってくれて、「ハハ……なんだか、ボクたち、いいコンビですね」なんて言うと、彼女、ポッと頬を赤らめたりなんかしちゃって。「もし、よろしければ、あとでガーデンをお散歩してみませんこと?」「そうですね。モーツァルトが聞こえてきそうな星空ですものね」「まぁ、哲雄さんたら、ロマンチスト」「いやいや、ボクがロマンチストになってるとしたら、それはあなたのせいですよ」「んまぁ、お上手……」とかなんとか……。
AKI あの、もしもし、お客さん。完全に妄想モードに入ってますけど……。
哲雄 あっ、いけない! もう、こんな字数になっちゃった。
AKI つまらない妄想に耽ってるからですよ。
哲雄 この「エピソード化作戦」、ここからが本番なんだけど、続きは次回にしましょうか。おお、いとしのサラダのキミよ。モーツァルトと星空があなたほど似合う人は、この世界には、あなたをおいてだれもいない……。
AKI このオッサン、完全に壊れてます。では、みなさん、また次回。

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