第131夜☆どんな恋も、「よい記憶」だけ残せば人生の宝
第131夜
あなたは、自分の命が終わるときに、どんな「スライドショー」を見ることになるでしょうか? そのスライドショーがどんなショーになるかで、人の幸福感が分かれる――というのが、今回のテーマ。何回かに分けてお送りした「心の資産を作る」シリーズ。最後の第7条は、「美しい記憶」を貯めましょう、という話です――。
【今回のキーワード】 スライドショー 幸福感 悪夢
【リンク・キーワード】 エロ 恋愛小説 コミュニケーション オーガズム 不倫
哲雄 AKIクンは、これまで何人もの男とつき合ってきて、出会いと別れを繰り返してきたんだよね。
AKI 人聞きのわるい! 何人も……って、私、そんなに何人もとつき合ってきてはいませんよ。哲ジイの半分もないと思いますッ!
哲雄 まだ、若いからね。それで、どうなの? 別れた男たちって、AKIクンの記憶の中には残ってるのかな?
AKI そりゃ、残ってますよ。きれいさっぱり「0」にしてしまうほど、私、冷たい女じゃございません。
哲雄 その記憶って、いい記憶? それともわるい記憶?
AKI いい記憶も、わるい記憶もありますよ。アキラは、キスがうまかったよね……っていう記憶もあるし、でも、シンジのおっぱいのもみ方は、思い出してもゾッとするわ……っていうのもあるし。
哲雄 そっちかい? もっとこう、ロマンチックなのはないの? あのとき、カレと雲見の海岸から眺めた夕陽は、きれいだったなぁ……とかさ。
AKI 雲見? なんすか、それ?
哲雄 西伊豆の、入り江が美しい、小さな温泉の町です。
AKI 何かあったんですか、そこで?
哲雄 学生時代にちょっとね……。ま、そんなことはどうでもよくて、「心の資産」を作る7か条の最後の第7条は、これ。
AKI これ……って、つまり、思い出を作りましょう、ということ?
哲雄 正確に言うと、思い出をわざわざ作りましょう――ってことじゃないんだよね。そうじゃなくて、日常のつまらないことのひとつひとつまでを「思い出化」しましょう――ってことなんだよね。
「心の資産」を作る7か条
《第7条》
ありふれた日常から「よいこと」だけを抽出して
「美しい記憶」を貯蓄しましょう。
AKI フーン、「よいこと」だけね。「アキラは、キスがうまかった」じゃダメなの?
哲雄 いやいや、いいんじゃないですか。私だって、こないだ、たまたまぶつかったときに触れたAKIクンのおっぱい、柔らかかったなぁ……っての、しっかり、「よいこと」フォルダーに保存させていただきましたから。
AKI あ、それ、消去、消去!
哲雄 そのファイルはロックされていますから、消去できませ~ん。
AKI ま、いいか。減るもんじゃないし……。で、哲ジイ、ひとつ訊きたいんだけど、その「よいこと」だけって、選ぶのは自分でしょ?
哲雄 そうですよ。
AKI てことは、審査の基準を甘くすれば、「よいこと」はどんどん溜まっていくではありませんか?
哲雄 それでいいんですよ。
AKI エッ、いいの?
哲雄 「よいこと」なんて、どんどん増えればいいじゃありませんか。何も勲章もらうためにやってるわけじゃないんだから。むしろ、私は、審査するのなんてお止めなさい――と言いたい。
AKI あ、そうかぁ。哲ジイは、むしろ、こう言いたいわけですね。キミの人生で起こることは、みんな、「よいこと」にしちゃいなさい――と。
哲雄 「みんな」とは言いません。そりゃ、どうしようもなく腹立たしいことだってあるだろうし、耐え難い苦痛だってあるだろうし、胸が張り裂けそうな悲しみと出くわすことだってあるでしょう。『聖書』のヨブ(神からさまざまな苦難や試練を与えられるが、それでも神への感謝を忘れなかった)じゃあるまいし、それまでも「よいこと」にしなさいとは、私はよう言いません。
AKI ヘェ、言われへんの?(あら、伊予弁が伝染っちゃった)
哲雄 しかしね、私たちが出くわす日々の出来事は、たいていが、「よいこと」にも「わるいこと」にも解釈できることです。そうじゃないですか?
AKI ま、そうかも……。哲ジイが、チラチラ、私の胸に走らせる視線だって、「まったく、このスケベジジイが! それってセクハラだよ」と思えば、「わるいこと」だけど、「フーン、このジイさま、私に関心があるのね。私、こんなゾンビにまで愛されちゃってるんだわ」って思えば、「よいこと」だもんね。
哲雄 だれが、ゾンビだって!
AKI だって、「生ける屍」なんでしょ? 言ってたじゃありませんか、自分で。
哲雄 そんなこと、申した覚えは……あったかもしれないけど、それは意味が違います。ま、キミの挙げた例が適切かどうかはともかく、
人の記憶の仕方は、感じ方次第で180度変わってしまうのだから、
同じことを記憶するのなら、「よい記憶」にして残したほうが、
人生に残す「幸福感」は増すでしょ
――ということを、私は言いたかったわけです。あのね、人って、死期が近づいてくると、それまでの記憶が「スライドショー」のように、頭に浮かぶんだよね。
AKI 走馬灯のように……ですね?
哲雄 オッ! しゃれた言い方、知ってるじゃありませんか?
AKI もう、始まってるんでしょ、哲ジイは?
哲雄 何がですか?
AKI そのスライドショーですよ、悪夢だらけの……。
哲雄 まだ、封切前です。いま、見てるのは、その《予告編》! それにね、私のスライドショーには、悪夢なんて出てきませんッ!
AKI でも、イヤですよね。人生最後の「スライドショー」が悪夢だらけだったりしたら……。
哲雄 それじゃ、天国に行けない気がするでしょ。私も、そんなふうに人生を終えるのはイヤです。だから、「心の資産」を作りましょう、と申し上げてるわけで、その最後の第7条を、「美しい記憶を作りましょう」にしたのも、そういう理由からなんです。ところがね……。
AKI 何か、問題でも……?
哲雄 人はね、「よいこと」の記憶よりも、「わるいこと」の記憶のほうが、頭に残りやすい。なぜか……っていう話をすると、長くなっちゃうので、この話は次回にしましょうか?
AKI ハイハイ。哲ジイを、夜毎、悩ませている「悪夢」の話も、たっぷり聞かせていただきたいものです。
哲雄 だから、「悪夢」は見ない――と言ってるじゃありませんか。
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哲雄 正確に言うと、思い出をわざわざ作りましょう――ってことじゃないんだよね。そうじゃなくて、日常のつまらないことのひとつひとつまでを「思い出化」しましょう――ってことなんだよね。

《第7条》
ありふれた日常から「よいこと」だけを抽出して
「美しい記憶」を貯蓄しましょう。
AKI フーン、「よいこと」だけね。「アキラは、キスがうまかった」じゃダメなの?
哲雄 いやいや、いいんじゃないですか。私だって、こないだ、たまたまぶつかったときに触れたAKIクンのおっぱい、柔らかかったなぁ……っての、しっかり、「よいこと」フォルダーに保存させていただきましたから。
AKI あ、それ、消去、消去!
哲雄 そのファイルはロックされていますから、消去できませ~ん。
AKI ま、いいか。減るもんじゃないし……。で、哲ジイ、ひとつ訊きたいんだけど、その「よいこと」だけって、選ぶのは自分でしょ?
哲雄 そうですよ。
AKI てことは、審査の基準を甘くすれば、「よいこと」はどんどん溜まっていくではありませんか?
哲雄 それでいいんですよ。
AKI エッ、いいの?
哲雄 「よいこと」なんて、どんどん増えればいいじゃありませんか。何も勲章もらうためにやってるわけじゃないんだから。むしろ、私は、審査するのなんてお止めなさい――と言いたい。
AKI あ、そうかぁ。哲ジイは、むしろ、こう言いたいわけですね。キミの人生で起こることは、みんな、「よいこと」にしちゃいなさい――と。
哲雄 「みんな」とは言いません。そりゃ、どうしようもなく腹立たしいことだってあるだろうし、耐え難い苦痛だってあるだろうし、胸が張り裂けそうな悲しみと出くわすことだってあるでしょう。『聖書』のヨブ(神からさまざまな苦難や試練を与えられるが、それでも神への感謝を忘れなかった)じゃあるまいし、それまでも「よいこと」にしなさいとは、私はよう言いません。
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哲雄 しかしね、私たちが出くわす日々の出来事は、たいていが、「よいこと」にも「わるいこと」にも解釈できることです。そうじゃないですか?
AKI ま、そうかも……。哲ジイが、チラチラ、私の胸に走らせる視線だって、「まったく、このスケベジジイが! それってセクハラだよ」と思えば、「わるいこと」だけど、「フーン、このジイさま、私に関心があるのね。私、こんなゾンビにまで愛されちゃってるんだわ」って思えば、「よいこと」だもんね。
哲雄 だれが、ゾンビだって!
AKI だって、「生ける屍」なんでしょ? 言ってたじゃありませんか、自分で。
哲雄 そんなこと、申した覚えは……あったかもしれないけど、それは意味が違います。ま、キミの挙げた例が適切かどうかはともかく、
人の記憶の仕方は、感じ方次第で180度変わってしまうのだから、
同じことを記憶するのなら、「よい記憶」にして残したほうが、
人生に残す「幸福感」は増すでしょ
――ということを、私は言いたかったわけです。あのね、人って、死期が近づいてくると、それまでの記憶が「スライドショー」のように、頭に浮かぶんだよね。
AKI 走馬灯のように……ですね?
哲雄 オッ! しゃれた言い方、知ってるじゃありませんか?
AKI もう、始まってるんでしょ、哲ジイは?
哲雄 何がですか?
AKI そのスライドショーですよ、悪夢だらけの……。
哲雄 まだ、封切前です。いま、見てるのは、その《予告編》! それにね、私のスライドショーには、悪夢なんて出てきませんッ!
AKI でも、イヤですよね。人生最後の「スライドショー」が悪夢だらけだったりしたら……。
哲雄 それじゃ、天国に行けない気がするでしょ。私も、そんなふうに人生を終えるのはイヤです。だから、「心の資産」を作りましょう、と申し上げてるわけで、その最後の第7条を、「美しい記憶を作りましょう」にしたのも、そういう理由からなんです。ところがね……。
AKI 何か、問題でも……?
哲雄 人はね、「よいこと」の記憶よりも、「わるいこと」の記憶のほうが、頭に残りやすい。なぜか……っていう話をすると、長くなっちゃうので、この話は次回にしましょうか?
AKI ハイハイ。哲ジイを、夜毎、悩ませている「悪夢」の話も、たっぷり聞かせていただきたいものです。
哲雄 だから、「悪夢」は見ない――と言ってるじゃありませんか。

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