第130夜☆「耐える女(男)」は、ガンになりやすい!?
第130夜
カレや夫、彼女や妻に感じる不満や怒りを、吐き出さずに溜め込むと、それは「心の負債」となってしまいます。そうして溜め込む性格は、ガンになりやすい性格とも言われています。今回は、「今日の不満」を明日に残さない方法を提案。「異性の友だち」を作るのも、その方法のひとつなのですが――。
【今回のキーワード】 がん性格 免疫系 テキトー
【リンク・キーワード】 エロ オーガズム 恋愛小説 コミュニケーション 不倫
AKI ここまで3回にわたって、「心の資産を作る7か条」について話をしてきたわけですよね。あと2か条、あるんですけど、哲ジイ。
哲雄 わかっておりますよ。その前に、もう一度、「心の資産」とは何か――ってことを整理しておきましょうね。この「心の資産」は、私が提唱している「幸せノート」を構成する5つの要素、資産・負債・快楽・苦痛・幸福感(これには「とりあえず幸福感」と「ずっと幸福感」がある)のひとつでしたよね。「幸せノート」では、下の図のように、左側の「借方」に、資産の増加、負債の減少、快楽の発生、不幸感を記帳し、右側の「貸方」に、負債の増加、資産の減少、苦痛の発生、幸福感を記帳します。人生は、左側の「借方」欄の合計と、右側の「貸方」欄の合計が、常にイコールになるように作られている――というのが、「幸せノート」の基本的な考え方でした。

AKI そして、人生の最終的な目的は、「幸福感」、それも、すぐ消えてなくなる「とりあえず幸福感」ではなくて、「ずっと幸福感」を増やすことだとおっしゃいました。
哲雄 ハイ。もう一度復習しておくと、その「とりあえず幸福感」と「ずっと幸福感」は、次の式から求められる、とお話しました。
とりあえず幸福感=快楽-苦痛
(マイナスになると「とりあえず不幸感」となって、「借方」に記帳される)
(マイナスになると「とりあえず不幸感」となって、「借方」に記帳される)
ずっと幸福感=資産-負債
(マイナスになると「ずっと不幸感」として、「借方」に記帳される)
(マイナスになると「ずっと不幸感」として、「借方」に記帳される)
AKI 私の人生は幸福だった――と思えるようになるためには、消えてしまう「とりあえず幸福感」よりも、「ずっと幸福感」のほうが大事。そして、「ずっと幸福感」を増やすためには、できるだけ「資産」を増やして「負債」を減らせばいい。だから、「心の資産を作る7か条」てェ、わけですよね、ご隠居。
哲雄 だから、まだ隠居じゃないって! 隠居するなら、最近、とんとフロに入らなくなったお娟さん(←昔の「お銀」。由美かおるが演じる『水戸黄門』の登場人物です
)でしょ!
AKI あら、決まったみたいですよ、引退が(41話を最後に引退を表明。後釜は、雛形あきこの予定)。
哲雄 そりゃまた、残念! ま、そんなことはどうでもよくて、「心の資産」を形成するためには、「資産」を増やすことも大事だけど、「負債」を作らないことも大事。そこで、《第6条》です。
「心の資産」を作る7か条
《第6条》
「苦痛」は溜め込んではいけません。
その日のうちに忘れて、けっして根に持たないこと。
AKI あ、コレ、よくわかります。クソーッ、あのババァ、私が取ろうとした3枚1000円のブラ、横からかっさらいやがって――と頭に来るぐらいならいいけど、あいつ、いつもバーゲンのときに割り込んで来るんだよね。覚えてろ、今度、顔見たら蹴飛ばしてやる――なんて根に持つと、心に「負債」を作ってしまうゾ、ってことですよね。
哲雄 あれだね、AKIクン。キミって、ハイブローな話をしょうもない話にすり替えるの、得意だね。
AKI ハイ、庶民派でございますから。でも、哲ジイ、これって、なかなかできないことですよ。
哲雄 「幸せノート」で「苦痛」に仕訳されるのは、「頭に来た」とか「ああ、苦しかった」とか「チョー悲しい」と思うような心の働きなんだけど、これって、解消せずに放っておくと、「負債」化する恐れ大! なんだよね。たとえば、AKIクンがひそかに心寄せているタマキクンが、「今度、観にいこうね」と約束していた映画を、ノリコのやつと観に行ってしまったとする。キミは、頭に来るよね。
AKI タマキクン? どこの馬の骨か知りませんが、仮にそういうことがあったら、相当程度、頭に来るでしょうね。
哲雄 ふつう、この程度のことであれば、心の中では、こんな仕訳が行われます。
AKI フムフム。「頭に来た」という「苦痛」勘定が発生するとともに、「とりあえず不幸感」が「借方」に計上されるわけですね。
哲雄 ま、どちらも、時間が経てば消えてしまう勘定です。ちょっとヤケ食いしたり、ハライセに他の男とキスのひとつもすれば、跡形もなく消えてしまいます。
AKI ま、そんなことはしませんけど……。
哲雄 しかし、そこで、「クソーッ、タマキめ。私を裏切りやがって。そうよ、あんたはそういう、ケツの軽い男なのよ」なんて書き込みをしてしまうと、これは「負債」になってしまいます。「苦痛」を「負債」に置き換えて、こんな仕訳をしてしまうんですね。
AKI ハハァ、こんな仕訳をすると、「負債」が残ってしまうんですね。てことは、頭に来たときは、「私、頭に来た~」と吐き出したほうがいいってことですか?
哲雄 その通り。吐き出して、パッと解消してしまうのがいちばん。そうしないと、「幸せノート」に「負債」を残してしまうことになる。そして、そういうことをいつも続ける人って、ガンになりやすいんだよね。
AKI エーッ!? ガンに……? それ、大変じゃないですか。
哲雄 『がん性格』って本が、昔、ベストセラーになったことがあるんだけど、それによると、「頭に来た」とか「私、悲しい」なんて感情を表に出さずに、胸の内に溜め込んで、「いい人」を演じようとする人って、脳の中で、知らないうちに、「エンドルフィン」という抑制系のホルモンを分泌してるんだって。
AKI 抑制系? それ、いけないホルモンなんですか?
哲雄 いや、ホルモン自体は、いけないもクソもない。このホルモンが分泌されないと、人は、苦痛に耐えられないらしいんだよね。ひどいケガをしたときとかにも、このホルモンが分泌されて、苦痛を和らげる働きをするらしいんだけど、ただ、このホルモンが分泌されると、脳の中のいろんな働きにブレーキがかかってしまう。問題なのは、免疫系にも抑制がかかってしまうことなんだ。
AKI 免疫にブレーキがかかると、まずいですよね。
哲雄 免疫系ってのは、いつも自分の体の中を見張ってて、異物(これを「非自己」という)が侵入したり、異常な細胞(ガン細胞など)が発生したりすると、すぐにそれをぶっつぶしに行くんだよね。ところが、免疫系にブレーキがかかってしまうと、たとえばガン細胞が発生したとしても、すぐにはたたきに行けなくなる。
AKI それで、ガンになりやすくなるんですね。
哲雄 心療内科的には、この抑制系が働きやすい性格を「タイプC」、その反対の、抑制が効きにくい性格のことを「タイプA」と呼んでるんだけど、「タイプC」は、ガンになりやすい性格なんだそうです。
AKI 「タイプA」のほうは、問題ないんですか?
哲雄 「タイプA」は、抑制が効かなくて、すぐハラを立てたり、わがままを言ったりする性格なんだけど、こっちは、心臓・血管系の疾患を起こしやすいと言われてる。キレやすい性質だけど、血管も切れやすいんだね。
AKI ウーン、どっちもいやだな。
哲雄 ま、健康上のことを考えれば、その中間で、バランスのとれた「タイプB」がいいってことになるんだけど、ま、この話は、別の機会譲りましょう。
AKI ガンにならないためにも、不満や怒りは、あまり胸の内に溜めないほうがいいってことですね? むしろ、頭に来たら、「頭に来たァ~」と大声で叫んで、発散したほうがいいと?
哲雄 ま、大声じゃなくてもいいけど、どこかに吐き出したほうがいいってことですね。その日の怒りはその日のうちに。理想的には、「ひと晩寝たら、忘れちゃった」ぐらいが、いいと思うんですけどね……。
AKI それって、なかなかむずかしいですよ。哲ジイだって、頭に来て眠れないってこと、あるでしょ?
哲雄 昔の男たちは、そういうときには言ったもんです。
ああ、つまんね。マスかいて寝よ!
ってね。これ、ものすごく正しいコントロール法だと思いますよ。
AKI フーン、哲ジイも、マスかいて寝てるんだ? まだ、かけるの?
哲雄 ええ、おかげさまで……って、何を言わせるんだ、キミは。そうでなかったら、ビール飲んで、思いきり退屈なゲームで脳を疲れさせて、「ま、いいか……」と、ひと言つぶやいてみる、とかね。この、「ま、いいか……」って、いい言葉だと思うんだよね。
AKI それ、日本人の「テキトー性」の見本みたいに言われてる言葉ですよね?
哲雄 いいの、テキトーで。無責任、大いにけっこう。そうでないと、心が壊れます。
AKI 確かにねェ。でも、そうはできないって人たちもいると思うなぁ。
哲雄 そういう人には、「異性の友だち」を持つことをおすすめします。
AKI エッ、異性の……ですか?
哲雄 ハイ。特に、女性にはおすすめします。というのもね、女性同士だと、どっちかが落ち込んでると、相手もそれに同調して落ち込んでしまうことが多いから、ふたりでますます土壷にはまっちゃったりするでしょ? 発散どころか、怒りや不満が増幅する場合だってある。異性だと、「ナニ落ち込んでんだよ、おまえ。何なら、オレと一発やるか?」てなもんでしょ。そのほうが、気分は解消できる。
AKI フーン、その節は、お世話になろっかなぁ……。
哲雄 エッ!? い、いま、何と……?
AKI ジョ、ジョーダンですよォ。すぐ、目をギラつかせるんだから、このエロじいさんは。ではまた。次回は、最後の《第7条》ですね。
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哲雄 そりゃまた、残念! ま、そんなことはどうでもよくて、「心の資産」を形成するためには、「資産」を増やすことも大事だけど、「負債」を作らないことも大事。そこで、《第6条》です。

《第6条》
「苦痛」は溜め込んではいけません。
その日のうちに忘れて、けっして根に持たないこと。
AKI あ、コレ、よくわかります。クソーッ、あのババァ、私が取ろうとした3枚1000円のブラ、横からかっさらいやがって――と頭に来るぐらいならいいけど、あいつ、いつもバーゲンのときに割り込んで来るんだよね。覚えてろ、今度、顔見たら蹴飛ばしてやる――なんて根に持つと、心に「負債」を作ってしまうゾ、ってことですよね。
哲雄 あれだね、AKIクン。キミって、ハイブローな話をしょうもない話にすり替えるの、得意だね。
AKI ハイ、庶民派でございますから。でも、哲ジイ、これって、なかなかできないことですよ。
哲雄 「幸せノート」で「苦痛」に仕訳されるのは、「頭に来た」とか「ああ、苦しかった」とか「チョー悲しい」と思うような心の働きなんだけど、これって、解消せずに放っておくと、「負債」化する恐れ大! なんだよね。たとえば、AKIクンがひそかに心寄せているタマキクンが、「今度、観にいこうね」と約束していた映画を、ノリコのやつと観に行ってしまったとする。キミは、頭に来るよね。
AKI タマキクン? どこの馬の骨か知りませんが、仮にそういうことがあったら、相当程度、頭に来るでしょうね。
哲雄 ふつう、この程度のことであれば、心の中では、こんな仕訳が行われます。

AKI フムフム。「頭に来た」という「苦痛」勘定が発生するとともに、「とりあえず不幸感」が「借方」に計上されるわけですね。
哲雄 ま、どちらも、時間が経てば消えてしまう勘定です。ちょっとヤケ食いしたり、ハライセに他の男とキスのひとつもすれば、跡形もなく消えてしまいます。
AKI ま、そんなことはしませんけど……。
哲雄 しかし、そこで、「クソーッ、タマキめ。私を裏切りやがって。そうよ、あんたはそういう、ケツの軽い男なのよ」なんて書き込みをしてしまうと、これは「負債」になってしまいます。「苦痛」を「負債」に置き換えて、こんな仕訳をしてしまうんですね。

AKI ハハァ、こんな仕訳をすると、「負債」が残ってしまうんですね。てことは、頭に来たときは、「私、頭に来た~」と吐き出したほうがいいってことですか?
哲雄 その通り。吐き出して、パッと解消してしまうのがいちばん。そうしないと、「幸せノート」に「負債」を残してしまうことになる。そして、そういうことをいつも続ける人って、ガンになりやすいんだよね。
AKI エーッ!? ガンに……? それ、大変じゃないですか。
哲雄 『がん性格』って本が、昔、ベストセラーになったことがあるんだけど、それによると、「頭に来た」とか「私、悲しい」なんて感情を表に出さずに、胸の内に溜め込んで、「いい人」を演じようとする人って、脳の中で、知らないうちに、「エンドルフィン」という抑制系のホルモンを分泌してるんだって。
AKI 抑制系? それ、いけないホルモンなんですか?
哲雄 いや、ホルモン自体は、いけないもクソもない。このホルモンが分泌されないと、人は、苦痛に耐えられないらしいんだよね。ひどいケガをしたときとかにも、このホルモンが分泌されて、苦痛を和らげる働きをするらしいんだけど、ただ、このホルモンが分泌されると、脳の中のいろんな働きにブレーキがかかってしまう。問題なのは、免疫系にも抑制がかかってしまうことなんだ。
AKI 免疫にブレーキがかかると、まずいですよね。
哲雄 免疫系ってのは、いつも自分の体の中を見張ってて、異物(これを「非自己」という)が侵入したり、異常な細胞(ガン細胞など)が発生したりすると、すぐにそれをぶっつぶしに行くんだよね。ところが、免疫系にブレーキがかかってしまうと、たとえばガン細胞が発生したとしても、すぐにはたたきに行けなくなる。
AKI それで、ガンになりやすくなるんですね。
哲雄 心療内科的には、この抑制系が働きやすい性格を「タイプC」、その反対の、抑制が効きにくい性格のことを「タイプA」と呼んでるんだけど、「タイプC」は、ガンになりやすい性格なんだそうです。
AKI 「タイプA」のほうは、問題ないんですか?
哲雄 「タイプA」は、抑制が効かなくて、すぐハラを立てたり、わがままを言ったりする性格なんだけど、こっちは、心臓・血管系の疾患を起こしやすいと言われてる。キレやすい性質だけど、血管も切れやすいんだね。
AKI ウーン、どっちもいやだな。
哲雄 ま、健康上のことを考えれば、その中間で、バランスのとれた「タイプB」がいいってことになるんだけど、ま、この話は、別の機会譲りましょう。
AKI ガンにならないためにも、不満や怒りは、あまり胸の内に溜めないほうがいいってことですね? むしろ、頭に来たら、「頭に来たァ~」と大声で叫んで、発散したほうがいいと?
哲雄 ま、大声じゃなくてもいいけど、どこかに吐き出したほうがいいってことですね。その日の怒りはその日のうちに。理想的には、「ひと晩寝たら、忘れちゃった」ぐらいが、いいと思うんですけどね……。
AKI それって、なかなかむずかしいですよ。哲ジイだって、頭に来て眠れないってこと、あるでしょ?
哲雄 昔の男たちは、そういうときには言ったもんです。
ああ、つまんね。マスかいて寝よ!
ってね。これ、ものすごく正しいコントロール法だと思いますよ。
AKI フーン、哲ジイも、マスかいて寝てるんだ? まだ、かけるの?
哲雄 ええ、おかげさまで……って、何を言わせるんだ、キミは。そうでなかったら、ビール飲んで、思いきり退屈なゲームで脳を疲れさせて、「ま、いいか……」と、ひと言つぶやいてみる、とかね。この、「ま、いいか……」って、いい言葉だと思うんだよね。
AKI それ、日本人の「テキトー性」の見本みたいに言われてる言葉ですよね?
哲雄 いいの、テキトーで。無責任、大いにけっこう。そうでないと、心が壊れます。
AKI 確かにねェ。でも、そうはできないって人たちもいると思うなぁ。
哲雄 そういう人には、「異性の友だち」を持つことをおすすめします。
AKI エッ、異性の……ですか?
哲雄 ハイ。特に、女性にはおすすめします。というのもね、女性同士だと、どっちかが落ち込んでると、相手もそれに同調して落ち込んでしまうことが多いから、ふたりでますます土壷にはまっちゃったりするでしょ? 発散どころか、怒りや不満が増幅する場合だってある。異性だと、「ナニ落ち込んでんだよ、おまえ。何なら、オレと一発やるか?」てなもんでしょ。そのほうが、気分は解消できる。
AKI フーン、その節は、お世話になろっかなぁ……。
哲雄 エッ!? い、いま、何と……?
AKI ジョ、ジョーダンですよォ。すぐ、目をギラつかせるんだから、このエロじいさんは。ではまた。次回は、最後の《第7条》ですね。

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