第129夜☆婚礼の客とともに消えてしまう!? 花嫁の達成感
第129夜
みなさんは、何かを成し遂げたという「達成感」を感じることがありますか? 今回のテーマは、その「達成感」と「目標」の関係。愛の日々に欠かせない「達成感」を、どんな風に得ていけば、幸福感が長持ちするかを、いろんなケースを取り上げながら探ってみます――。
【今回のキーワード】 達成感 結婚式
【リンク・キーワード】 エロ コミュニケーション 恋愛小説 オーガズム 不倫
AKI ねェ、哲ジイ。前回、「しなければならない」から自由になりなさい、という話をしましたよね。たとえば、人生で「目標」を持つってことも、「しなければならない」ことの内に入りませんか?
哲雄 目標の持ち方によるんじゃないの? たとえばさ、教育熱心なお母さんに、「あなたは一流の大学に入って、いい会社に就職するのよ」と、朝な夕なに言われ続けて育った子どもにとっては、「一流大学合格」は、「達成しなければならない目標」になるよね。
AKI それってプレッシャーになるし、もし達成できなかったら、「心の負債」になってしまいますものね。
哲雄 問題は、この「達成感」です。達成感というのは、「幸せノート」の科目分類としては、消えものである「快楽」勘定に属します。

第123夜『「失恋」は、人生最大の「財産」である』
第124夜『一日で消える「幸福感」より保存できる「幸福感」』
第125夜『失恋を「負の資産」にしてませんか?』
を参照してください。
AKI そうかぁ。「達成感」は「消えもの」なんだァ……。たとえば、私がですよ、「イケメンのセレブと結婚すること」を目標にして、運よく、白亜の御殿で結婚式を挙げることになって、「やったァ!」と喜びの声を上げたとしても、この達成感は消えてしまうんですね?
哲雄 最短だと、結婚式の招待客がみんな帰ってしまった直後に、宴の炎とともに消えてしまいますね。人によっては、新婚旅行が終わった後だったり、せいぜい蜜月(ハネムーン)が終了する頃だったりするかもしれないけど……。
AKI 燃え尽きちゃうんですね、学園祭の後みたいに?
哲雄 「心の資産」を残すためには、「達成感」をアテにしてはいけないってことですね。そこで《第5条》です。
AKI 「達成感」は何かをした結果であって、「達成感」を得るために何かをするっていうのは、本末転倒――ってことですね?
哲雄 そうなんだけど、やっぱり、欲しいよね、達成感って。
AKI すごく欲しいかも。
哲雄 言ってみれば、「達成感」っていうのは、日々のエネルギーみたいなもんだからね。この「快楽」があるからガンバれるっていう。
AKI 私には必需品です!
哲雄 となると、「目標」の設定が大事になるね。だって、「達成感」は「目標」への到達度によって得られるものなんだから。簡単に「達成感」を得たければ、簡単な目標を設定すればいいってことになるでしょ。
AKI でも、そういう「達成感」は、消えるのも早いんでしょ?
哲雄 そう。ゲームをクリアした「達成感」なんて、一瞬で消えちゃうし、エッチで到達した達成感だって、男だったら、トイレでおしっこしたとたんに消えてしまう。
AKI そうか。じゃ、なかなか達成できない目標を設定すればいいんだ。
哲雄 オレのとは違うなぁ……。
AKI 何すか、それ?
哲雄 『臨場』のセリフです。実はね、「目標」には2種類あるんですよ。
戦略目標=一生かけて、ずーっと追い求め続けるような目標
戦術目標=1日とか1週間とか1ヶ月とかで達成できるような小さな目標。
「戦略目標」はなかなか達成できないから、いつまでも「達成感」という「快楽」が得られないけど、「戦術目標」はすぐに達成できてしまうから、わりと簡単に「達成感」が得られる。その代わり、すぐに消えてしまう。
AKI で、哲ジイは、どっちの「目標」が大事だと言いたいんですか?
哲雄 どっちもです。
AKI そんな、欲張りな……。どっちかにすれば?
哲雄 じゃ、お尋ねしますけどね、AKIクン。仮にキミが、世の中のすべての男性の孤独な夜を癒したい――という「戦略目標」を立てたとしましょう。
AKI いくら戦略でも、私、そんな大それた目標は立てません。
哲雄 (意外と小者だな、コイツ
)わかった、じゃ、こうしましょう。このあと、キミが奇跡的に運命の人と出会って、幸せな結婚生活を手に入れたとします。キミは、一生かけて、その奇特な男性を愛し続け、彼が死ぬときに「キミと出会ってよかった」と思われたいと願う。これが、キミの「戦略目標」だとします。
AKI ま、わるくない「目標」ではありますね。
哲雄 しかし、その達成感は、カレが天に召されるまでわからない。ま、死ぬ直前にポロッともらしてくれるかもしれないけどね。とにかく、そういう目標に対する「達成感」は、いますぐ得られるってものじゃないから、キミの日常は、「達成感」という満足が得られないまま、過ぎていくことになります。これに、キミは耐えられるか?
AKI ウーン、ちょっと、しんどいかなぁ。何かこう、毎日のハリのようなものが欲しくなるかも……です。
哲雄 でしょうね。そこで、キミは、もっと小さな目標を立てます。とりあえず、きょうの晩ご飯をおいしく作って、カレに喜んでもらおう――とかね。
AKI たぶん、それくらいの目標だったら立てると思います。
哲雄 「戦術目標」とは、そのようなものです。この目標は、カレがおいしそうにキミが作った晩ご飯を食べ、「おいしかったよ」と言ってくれた時点で達成され、その「達成感」は、キミがカレとのエッチに臨む頃には消えてしまっています。
AKI なんか、ヘンなこと想像してないでしょうね。
哲雄 ええ、たっぷり想像してますよ。で、キミは、やさしいカレの腕に抱かれながら、次の目標を立てます。明日の朝ご飯には、思い切りおいしいサラダを作ろう……とかね。で、その目標も、次の朝には達成されてしまうので、また、次の目標を立てます。こうして、キミは、小さな「達成感」に導かれて、日常を過ごしていくことになります。
AKI フン、フン。日々の生活の充実のためには、そういう達成感、必要ですよねェ。
哲雄 そういう小さな達成感に導かれながら、しかし、人生という大きな流れの中では、もっと大きな目標の達成を求め続ける。そのバランスがとれていればいいのだけどね、実は、そうではないタイプがいます。
AKI わかった。小さな達成感ばかり追い求めて、大きな目標が持てない人だ。
哲雄 ウン。そういう人は、目標を立てては満たされ、立てては満たされ……を永久に続けていくことになります。ところがねェ、そのうち、ぶつかるんですよ。もう、新しい目標が何も見つからない、という状況に。
AKI 亭主は仕事を引退して、もうお弁当作る必要もなくなったし、子どもたちはもう、親の手元を離れてしまったし……なんていう状況も、そのひとつですね。
哲雄 ハイ。
短期間に消えてしまう「小さな達成感」だけを追い求めていると、
そのうち、「もう何もない」という状況に、必ず追い込まれる
ということですね。「木を見て森を見ない」タイプとでも言うんでしょうね。その逆もあるんですよ。
AKI 森を見て木を見ないタイプですか?
哲雄 ハイ。こっちはね、「大きな人生の目標」ばかりを見ていて、日常の小さな目標、たとえば、奥さんをたまにいい気持ちにさせてあげようとか、家族とたまに楽しい休日を過ごそうとか、そういう目標から得られる「小さな達成感」を無視してしまうから、日常的には、満たされることがない。
AKI 「大」は「小」を兼ねないんだ?
哲雄 うまいこと言うねェ。古いタイプの日本の男には、どっちかと言うと、このタイプが多かった。天下国家を論じて、その理想の実現を図るという「戦略」の前では、日々の生活での小さな目標など、どうでもいいってタイプだね。
AKI でも、それじゃ、いつまで経っても「達成感」が得られませんよね。
哲雄 ハイ。おっしゃるとおりです。ところが、最近では、その逆のタイプも増えてる。そんな遠い「達成感」を求めるより、手近なところで達成感を得ようとして、ゲームに熱中したりする。
AKI それはそれで問題。
哲雄 「達成感」を頼りにしていると、そういうことにもなりかねないってことです。「心の資産」どころじゃなくなるでしょ。だからね、キミも、あんまり「到達」にばかりこだわらないほうがいいのでは……と思うわけでして。
AKI ナニ、それ? 私、わかんな~い。
あなたの感想をClick Please!(無制限、押し放題!)
管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。
この記事はためになった(FC2 恋愛)
この記事に共感した(にほんぶろぐ村 恋愛)
この記事は面白かった(人気ブログランキング 恋愛)
→このテーマの記事一覧に戻る →トップメニューに戻る
AKI 「達成感」は何かをした結果であって、「達成感」を得るために何かをするっていうのは、本末転倒――ってことですね?
哲雄 そうなんだけど、やっぱり、欲しいよね、達成感って。
AKI すごく欲しいかも。
哲雄 言ってみれば、「達成感」っていうのは、日々のエネルギーみたいなもんだからね。この「快楽」があるからガンバれるっていう。
AKI 私には必需品です!
哲雄 となると、「目標」の設定が大事になるね。だって、「達成感」は「目標」への到達度によって得られるものなんだから。簡単に「達成感」を得たければ、簡単な目標を設定すればいいってことになるでしょ。
AKI でも、そういう「達成感」は、消えるのも早いんでしょ?
哲雄 そう。ゲームをクリアした「達成感」なんて、一瞬で消えちゃうし、エッチで到達した達成感だって、男だったら、トイレでおしっこしたとたんに消えてしまう。
AKI そうか。じゃ、なかなか達成できない目標を設定すればいいんだ。
哲雄 オレのとは違うなぁ……。
AKI 何すか、それ?
哲雄 『臨場』のセリフです。実はね、「目標」には2種類あるんですよ。
戦略目標=一生かけて、ずーっと追い求め続けるような目標
戦術目標=1日とか1週間とか1ヶ月とかで達成できるような小さな目標。
「戦略目標」はなかなか達成できないから、いつまでも「達成感」という「快楽」が得られないけど、「戦術目標」はすぐに達成できてしまうから、わりと簡単に「達成感」が得られる。その代わり、すぐに消えてしまう。
AKI で、哲ジイは、どっちの「目標」が大事だと言いたいんですか?
哲雄 どっちもです。
AKI そんな、欲張りな……。どっちかにすれば?
哲雄 じゃ、お尋ねしますけどね、AKIクン。仮にキミが、世の中のすべての男性の孤独な夜を癒したい――という「戦略目標」を立てたとしましょう。
AKI いくら戦略でも、私、そんな大それた目標は立てません。
哲雄 (意外と小者だな、コイツ

AKI ま、わるくない「目標」ではありますね。
哲雄 しかし、その達成感は、カレが天に召されるまでわからない。ま、死ぬ直前にポロッともらしてくれるかもしれないけどね。とにかく、そういう目標に対する「達成感」は、いますぐ得られるってものじゃないから、キミの日常は、「達成感」という満足が得られないまま、過ぎていくことになります。これに、キミは耐えられるか?
AKI ウーン、ちょっと、しんどいかなぁ。何かこう、毎日のハリのようなものが欲しくなるかも……です。
哲雄 でしょうね。そこで、キミは、もっと小さな目標を立てます。とりあえず、きょうの晩ご飯をおいしく作って、カレに喜んでもらおう――とかね。
AKI たぶん、それくらいの目標だったら立てると思います。
哲雄 「戦術目標」とは、そのようなものです。この目標は、カレがおいしそうにキミが作った晩ご飯を食べ、「おいしかったよ」と言ってくれた時点で達成され、その「達成感」は、キミがカレとのエッチに臨む頃には消えてしまっています。
AKI なんか、ヘンなこと想像してないでしょうね。
哲雄 ええ、たっぷり想像してますよ。で、キミは、やさしいカレの腕に抱かれながら、次の目標を立てます。明日の朝ご飯には、思い切りおいしいサラダを作ろう……とかね。で、その目標も、次の朝には達成されてしまうので、また、次の目標を立てます。こうして、キミは、小さな「達成感」に導かれて、日常を過ごしていくことになります。
AKI フン、フン。日々の生活の充実のためには、そういう達成感、必要ですよねェ。
哲雄 そういう小さな達成感に導かれながら、しかし、人生という大きな流れの中では、もっと大きな目標の達成を求め続ける。そのバランスがとれていればいいのだけどね、実は、そうではないタイプがいます。
AKI わかった。小さな達成感ばかり追い求めて、大きな目標が持てない人だ。
哲雄 ウン。そういう人は、目標を立てては満たされ、立てては満たされ……を永久に続けていくことになります。ところがねェ、そのうち、ぶつかるんですよ。もう、新しい目標が何も見つからない、という状況に。
AKI 亭主は仕事を引退して、もうお弁当作る必要もなくなったし、子どもたちはもう、親の手元を離れてしまったし……なんていう状況も、そのひとつですね。
哲雄 ハイ。
短期間に消えてしまう「小さな達成感」だけを追い求めていると、
そのうち、「もう何もない」という状況に、必ず追い込まれる
ということですね。「木を見て森を見ない」タイプとでも言うんでしょうね。その逆もあるんですよ。
AKI 森を見て木を見ないタイプですか?
哲雄 ハイ。こっちはね、「大きな人生の目標」ばかりを見ていて、日常の小さな目標、たとえば、奥さんをたまにいい気持ちにさせてあげようとか、家族とたまに楽しい休日を過ごそうとか、そういう目標から得られる「小さな達成感」を無視してしまうから、日常的には、満たされることがない。
AKI 「大」は「小」を兼ねないんだ?
哲雄 うまいこと言うねェ。古いタイプの日本の男には、どっちかと言うと、このタイプが多かった。天下国家を論じて、その理想の実現を図るという「戦略」の前では、日々の生活での小さな目標など、どうでもいいってタイプだね。
AKI でも、それじゃ、いつまで経っても「達成感」が得られませんよね。
哲雄 ハイ。おっしゃるとおりです。ところが、最近では、その逆のタイプも増えてる。そんな遠い「達成感」を求めるより、手近なところで達成感を得ようとして、ゲームに熱中したりする。
AKI それはそれで問題。
哲雄 「達成感」を頼りにしていると、そういうことにもなりかねないってことです。「心の資産」どころじゃなくなるでしょ。だからね、キミも、あんまり「到達」にばかりこだわらないほうがいいのでは……と思うわけでして。
AKI ナニ、それ? 私、わかんな~い。

管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。



→このテーマの記事一覧に戻る →トップメニューに戻る
- 関連記事
-
- 第130夜☆「耐える女(男)」は、ガンになりやすい!? (2010/06/08)
- 第129夜☆婚礼の客とともに消えてしまう!? 花嫁の達成感 (2010/06/03)
- 第128夜☆「100点」の妻・恋人を目指すと、幸せになれない (2010/05/29)