第128夜☆「100点」の妻・恋人を目指すと、幸せになれない
第128夜
みなさんは、自分に自分で「点数」をつけたことがありますか? 今回は、その「自己評価」の話。自分に「低すぎる点数」をつけてしまう人も、「高すぎる点数」をつけてしまう人も、「心の資産」を貯めることはできない――という話をご紹介します。では、どうすればいいのか? 今回で第4回目となる「幸せノート」の話、いよいよ佳境に進みます――。
【今回のキーワード】 自己評価 うつ ご褒美
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AKI 「心の資産」を残すためには、自分で自分を評価しちゃいけないんですか? 確か、前回、そんな話をしていたような気がするんですけど……。
哲雄 AKIクンは、よく、点数つけてるよね、自分に。
AKI ハイ、それはもう、毎日のように。きょうは、肌の調子もいいし、メイクもよくまとまったから、90点とか。よし、1ヶ月で1キロ体重落としたゾ、70点とか。そういう点数は、よくつけてますよ。
哲雄 でも、そういう点数は、半日も経てば消えてしまうでしょ?
AKI ま、そうかも。メイクなんてすぐ落ちてしまいますしね。
哲雄 せっかく体重落として、「よしッ!」と70点つけたとしても、夕方、どこかのイケメンに誘われて焼肉食ったとたんに、「あ~あ、せっかくダイエットしたのに、これで0に逆戻りね」になってしまうでしょ?
AKI ま、いまのところ、そういうイケメンはいませんけど、でも、あり得る話ですよね。
哲雄 そんなふうにね、点数は消えてしまうんです。正確に言うと、「自分で自分につけた点数」は、消えてしまいます。じゃ、この「点数」とは何かと言うと、「自分で自分を評価した満足度の度合」なんだよね。つまり、「自己満足」。この「自己満足」というのは、前に説明した「幸せノート」の、「資産」「負債」「快楽」「苦痛」という科目分類で言うと、「快楽」に属します。「快楽」は、一定期間が経過すると、相殺されて消えてしまうものでしたよね。

第123夜『「失恋」は、人生最大の「財産」である』
第124夜『一日で消える「幸福感」より保存できる「幸福感」』
第125夜『失恋を「負の資産」にしてませんか?』
を参照してください。
AKI よく、「自分にご褒美をあげる」とか言うでしょ? 「ご褒美」をあげちゃいけないんですね?
哲雄 ほんとにいいことしたら、黙っていても、「ご褒美」は周囲の人間がくれます。周囲の人間がくれなくても、神様がくれます。仏様がくれます。そしてね、「心の資産」を貯められる人っていうのは、そういう「ご褒美」をもらっても、「エッ、どうして私に?」ってキョトンとしていたりするものなんだよ。
AKI フーン、「ご褒美、たったこれだけ?」なんて言う人もいるのにね。
哲雄 キミは、そういうタイプだけどね。さて、なんで、私が「自分で自分を評価してはいけない」と言ったのかというと、ひとつには、その点数が低かったときが問題だからなんです。
AKI 100点とれなくて、いつも30点とか40点しかとれない――という場合のことですね。でも、点数つけるのは自分でしょ? うんと甘くつけちゃえばいいじゃないですか。
哲雄 ズル賢いキミはそうするかもしれないけど、世の中には、そうはできないタイプの人たちもいるんですッ。「自己評価」がものすごく低いの。「自己評価」が低いと、自分で自分を責め続けることになるでしょ?
AKI それって、「心の負債」になっちゃいますよね。
哲雄 ハイ。「自分はダメな人間だ」という「自責の念」が、いつまでもついて回ります。
「うつ」になる人って、実は、この「自己評価」の低い人たちが多い
とも言われてるんだよね。
AKI だから、自分で自分に点数をつけるのを止めなさい――と。それが、ひとつの理由なんですね。他にも、理由があるんですか?
哲雄 反対に、いつも高い点数をつける人の場合を考えてみようか? AKIクンみたいにさ……。
AKI だから、私は、高い点数なんかつけてませんって。せいぜい……70点くらいしかつけたことありませんッ!
哲雄 ヘーッ、けっこう高い点数つけてるんだ。じゃ、70点とった場合の話をするけど、自分に70点という点数をつけた人は、60点しかとれない人をどう思うか?
AKI もしかしてバカにする……?
哲雄 バカにするだけじゃなくて、責めませんか? 私だってガンバって70点とったのよ。あなた、いったい、何やってたの? まったく、しょうがないわねェ……なんてさ。
AKI 確かに、そういう人もいるかも。自分につけた点数を基準にして、周りの人間も評価してしまうんですね。
哲雄 そして、「他者への非難」という「心の負債」を作ってしまいます。
AKI なるほど。だから、最初から点数なんかつけてはいけないってことなんですね。
哲雄 ハイ。これが、「心の資産を作る7か条」のうちの「第3条」です。メモしておきますね。
「心の資産」を作る7か条
《第3条》
自分で自分に点数をつけてはいけません。
低い点数をつけると自分を責め、
高い点数をつけると他人を責め、心に負債を残すから。
AKI ね、哲ジイ。自分に100点あげちゃったりする人って、いるんですかね?
哲雄 いるんだね、これが。ただし、そういう人は、ずーっと100点をキープするわけじゃない。「自己評価」が100点に達した時点で「達成感」を得てしまうから、また、新たな「目標値」を設定します。
AKI エーッ!? 今度は1000点とろうとかするんですか?
哲雄 いや、「100点」は「満点」で、それ以上の点数はないので、今度は、別の「目標」を設定するわけです。たとえば、フィギュア・スケートを例にとってみようか。3回転で常に満点がとれるようになった選手は、「よし、今度は4回転で満点とれるようになろう」と、一段高い目標を設定するわけだよね。
AKI いいじゃないですか、そうやって向上していければ……。
哲雄 向上していければね。ところがね、目標はどんどん高くなっていくのに、それを達成する能力は……というと、ある時期をピークに下降し始めます。
AKI そうかぁ……。スポーツ選手だと、30代半ばがピークだったりしますよね。
哲雄 人生そのものも、同じようなカーブをたどると考えてください。ただ、ピークの時期は、もう少しあとですけどね。
AKI どうするんですか、そうなったら?
哲雄 簡単なことです。「目標値」を捨てればいいんです。
AKI それ、簡単なことかなぁ……。たとえば、「きれいになろう」とか、「部長になろう」とか、「豪邸建てるゾ」とか、そういう目標を、スパッと捨てろってことでしょ?
哲雄 まったく、キミってのは、恐ろしい俗物だね。どうしてそう、即物的な「目標」しか口にできないかなぁ。
AKI ただ、わかりやすい例を挙げてみただけです。私には、全然、「目標」でも何でもないですよ、そんなもの。
哲雄 ハイハイ、わかりました。ところがね、この「100点マニア」ってのはさ、「目標」を設定しないと、生きてる気がしない人たちなんだ。そこがやっかい。キミの周りにもいないかなぁ……。いつも、「××しなきゃならない」という、ものの言い方をする人。
AKI たとえば、「日曜日には洗濯しなくちゃならない」とか、「今月中にあと3キロやせなくちゃ」とか、しょっちゅう追い立てられてる感じの人ですか? それだったら、いますよ。
哲雄 「35歳までには結婚するんだ」とか、「子どもは私立の幼稚園に入れなくちゃ」とかね。この「100点マニア」タイプは、いつも、そうした「××しなければならない」を自分に課して、まるで、その目標に追い立てられるように生きてしまう。
AKI わかった。その「××しなければならない」を捨てなさいってことなんですね。そうしないと、「心の資産」は貯められない――と。
哲雄 そのとおり。これも、メモしておきましょう。
「心の資産」を作る7か条
《第4条》
「××しなければならない」「××するべき」から
自由になりなさい。
AKI 自由にならないと、なぜ、「心の資産」が貯められないんだろう? 「××しなくちゃ」の中には、人生にとって大事なことだって含まれるでしょ?
哲雄 だからこそ、だよ。「日曜日に洗濯」ぐらいだったら、1回ぐらいサボったって、大したストレスは溜まらないだろうけど、それがもし、「私は家事を完璧にこなす主婦でなければならない」とか、「カレに尽くす完璧な恋人でいよう」なんていう目標だったら?
AKI もし、一部でもほころんだら、大きなストレスになりますよね。
哲雄 そして、「私はダメな主婦だなぁ」とか、「恋人失格だなわ」なんて思ってしまうでしょ? これって、「負債」になってしまうよね。
AKI 哲ジイだってあるでしょ、それ。「髪の毛がフサフサのうちに結婚しなければならない」と思ってたのに、とうとう、こんなになっちゃって――とか。
哲雄 もう、キミとは話さない。
AKI ダメですよ。あと、3か条あるんですからね。
哲雄 エーッ、まだそんなにあるの?
AKI 自分で言い出したんでしょ? ハイ、では、また次回。
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AKI フーン、「ご褒美、たったこれだけ?」なんて言う人もいるのにね。
哲雄 キミは、そういうタイプだけどね。さて、なんで、私が「自分で自分を評価してはいけない」と言ったのかというと、ひとつには、その点数が低かったときが問題だからなんです。
AKI 100点とれなくて、いつも30点とか40点しかとれない――という場合のことですね。でも、点数つけるのは自分でしょ? うんと甘くつけちゃえばいいじゃないですか。
哲雄 ズル賢いキミはそうするかもしれないけど、世の中には、そうはできないタイプの人たちもいるんですッ。「自己評価」がものすごく低いの。「自己評価」が低いと、自分で自分を責め続けることになるでしょ?
AKI それって、「心の負債」になっちゃいますよね。
哲雄 ハイ。「自分はダメな人間だ」という「自責の念」が、いつまでもついて回ります。
「うつ」になる人って、実は、この「自己評価」の低い人たちが多い
とも言われてるんだよね。
AKI だから、自分で自分に点数をつけるのを止めなさい――と。それが、ひとつの理由なんですね。他にも、理由があるんですか?
哲雄 反対に、いつも高い点数をつける人の場合を考えてみようか? AKIクンみたいにさ……。
AKI だから、私は、高い点数なんかつけてませんって。せいぜい……70点くらいしかつけたことありませんッ!
哲雄 ヘーッ、けっこう高い点数つけてるんだ。じゃ、70点とった場合の話をするけど、自分に70点という点数をつけた人は、60点しかとれない人をどう思うか?
AKI もしかしてバカにする……?
哲雄 バカにするだけじゃなくて、責めませんか? 私だってガンバって70点とったのよ。あなた、いったい、何やってたの? まったく、しょうがないわねェ……なんてさ。
AKI 確かに、そういう人もいるかも。自分につけた点数を基準にして、周りの人間も評価してしまうんですね。
哲雄 そして、「他者への非難」という「心の負債」を作ってしまいます。
AKI なるほど。だから、最初から点数なんかつけてはいけないってことなんですね。
哲雄 ハイ。これが、「心の資産を作る7か条」のうちの「第3条」です。メモしておきますね。

《第3条》
自分で自分に点数をつけてはいけません。
低い点数をつけると自分を責め、
高い点数をつけると他人を責め、心に負債を残すから。
AKI ね、哲ジイ。自分に100点あげちゃったりする人って、いるんですかね?
哲雄 いるんだね、これが。ただし、そういう人は、ずーっと100点をキープするわけじゃない。「自己評価」が100点に達した時点で「達成感」を得てしまうから、また、新たな「目標値」を設定します。
AKI エーッ!? 今度は1000点とろうとかするんですか?
哲雄 いや、「100点」は「満点」で、それ以上の点数はないので、今度は、別の「目標」を設定するわけです。たとえば、フィギュア・スケートを例にとってみようか。3回転で常に満点がとれるようになった選手は、「よし、今度は4回転で満点とれるようになろう」と、一段高い目標を設定するわけだよね。
AKI いいじゃないですか、そうやって向上していければ……。
哲雄 向上していければね。ところがね、目標はどんどん高くなっていくのに、それを達成する能力は……というと、ある時期をピークに下降し始めます。
AKI そうかぁ……。スポーツ選手だと、30代半ばがピークだったりしますよね。
哲雄 人生そのものも、同じようなカーブをたどると考えてください。ただ、ピークの時期は、もう少しあとですけどね。
AKI どうするんですか、そうなったら?
哲雄 簡単なことです。「目標値」を捨てればいいんです。
AKI それ、簡単なことかなぁ……。たとえば、「きれいになろう」とか、「部長になろう」とか、「豪邸建てるゾ」とか、そういう目標を、スパッと捨てろってことでしょ?
哲雄 まったく、キミってのは、恐ろしい俗物だね。どうしてそう、即物的な「目標」しか口にできないかなぁ。
AKI ただ、わかりやすい例を挙げてみただけです。私には、全然、「目標」でも何でもないですよ、そんなもの。
哲雄 ハイハイ、わかりました。ところがね、この「100点マニア」ってのはさ、「目標」を設定しないと、生きてる気がしない人たちなんだ。そこがやっかい。キミの周りにもいないかなぁ……。いつも、「××しなきゃならない」という、ものの言い方をする人。
AKI たとえば、「日曜日には洗濯しなくちゃならない」とか、「今月中にあと3キロやせなくちゃ」とか、しょっちゅう追い立てられてる感じの人ですか? それだったら、いますよ。
哲雄 「35歳までには結婚するんだ」とか、「子どもは私立の幼稚園に入れなくちゃ」とかね。この「100点マニア」タイプは、いつも、そうした「××しなければならない」を自分に課して、まるで、その目標に追い立てられるように生きてしまう。
AKI わかった。その「××しなければならない」を捨てなさいってことなんですね。そうしないと、「心の資産」は貯められない――と。
哲雄 そのとおり。これも、メモしておきましょう。

《第4条》
「××しなければならない」「××するべき」から
自由になりなさい。
AKI 自由にならないと、なぜ、「心の資産」が貯められないんだろう? 「××しなくちゃ」の中には、人生にとって大事なことだって含まれるでしょ?
哲雄 だからこそ、だよ。「日曜日に洗濯」ぐらいだったら、1回ぐらいサボったって、大したストレスは溜まらないだろうけど、それがもし、「私は家事を完璧にこなす主婦でなければならない」とか、「カレに尽くす完璧な恋人でいよう」なんていう目標だったら?
AKI もし、一部でもほころんだら、大きなストレスになりますよね。
哲雄 そして、「私はダメな主婦だなぁ」とか、「恋人失格だなわ」なんて思ってしまうでしょ? これって、「負債」になってしまうよね。
AKI 哲ジイだってあるでしょ、それ。「髪の毛がフサフサのうちに結婚しなければならない」と思ってたのに、とうとう、こんなになっちゃって――とか。
哲雄 もう、キミとは話さない。
AKI ダメですよ。あと、3か条あるんですからね。
哲雄 エーッ、まだそんなにあるの?
AKI 自分で言い出したんでしょ? ハイ、では、また次回。

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