第11夜☆一夫一妻制度は消滅する!?
AKI 前回は、大胆なことをおっしゃいましたよね。一夫一婦制がなくなる?
哲雄 正確には、「一夫一妻」と言ったほうがいいのかな。これが、制度として危ない、という話をしました。
AKI 制度として?
哲雄 現在、成熟した社会のほとんどは、法制度として一夫一妻制度を採用している。ひとりの男が複数の妻をもったり、ひとりの妻が複数の夫をもったりしたら、重婚罪に問われてしまう。でも、それじゃ、もうやっていけなくなる、と思うんだ。
AKI だから、一夫一妻制度の消滅?
哲雄 いや、一夫一妻がいいという人は、そのまま、一夫一妻を続ければいいんだよ。ただ、一夫多妻も、一妻多夫もOKにしよう、そういうふうに変わっていかざるを得ないということだね。
AKI でも、どうして?
哲雄 そもそも、なぜ一夫一妻だったのか
、ということを考えてみればいい。
AKI なぜなの?
哲雄 ひとつは、女が男にとって私有財産と考えられてたから。財産としての妻を守るために、妻が他の男と交わることを禁止した。もうひとつは、血統を守るため。女が自由にいろんな男とSEXしたのでは、自分の血統が守れないから。でも、それだけなら、一夫多妻でもいいわけだよね。
AKI 実際、いまでもアラブ世界では、一夫多妻が認められてるんでしょ。
哲雄 ま、それには理由があってね。ムハンマドの時代、アラブの世界は、戦争に次ぐ戦争で、男の数が極端に少なくなってたんだ。そこらじゅう、未亡人だらけ。これはかわいそう、ということで、男が複数の妻を持つことを認めた、というより奨励した。その代わり、絶対に差別するな……とね。
AKI 差別って?
哲雄 第一夫人も、第二夫人も、第三婦人も、完全に平等に扱いなさいってこと。
AKI ある意味、公平な制度だよね。
哲雄 そう。日本だと、御台所と側室とかって、序列をつけてたんだけど、それはなかったみたいだよ。
AKI フーン、愛人も肩身の狭い思いをしなくてすむわけだ。
哲雄 ま、まさか……だれかの愛人になろうとか、思ってるんじゃないだろうね?
AKI さぁ、どうでしょう? でもさ、それは男が少なかったからだよね。男女の数が同じっていう状態でそれやったら、奥さんを持てない男が出てくるじゃない?
哲雄 だよね。女だって、稼ぎも低い、風采も上がらない男の妻でガマンするより、財力もあって、カッコイイ男の第二夫人、第三夫人でいたほうがいいって思うかもしれないしね。
AKI もしかしたら、私だってそう思うかもしれない。
哲雄 それじゃ、社会が不安定になる。あぶれた男たちが集団で反乱を起こすかもしれない。実際、動物の世界では、あぶれたオスがもてるオスのコロニーを襲ってメスを略奪するなんてことが、頻繁に行われてるし、人間だって、遠い昔には、女をめぐって戦争を起こしたりしてるからね。
AKI トロイアの戦争なんてそうだったんでしょ。
哲雄 神話ではそうなってるね。で、それじゃまずいから、「奥さんは、御一名さまひとりずつに」ってことで、決着したんだろうね。ところが……。
AKI 何か問題でも?
哲雄 子孫を残すという、婚姻の生物学的目的から言うと、一夫一妻制度はすでに破綻しかかっている。
AKI 少子化の問題ですか?
哲雄 ウン。一夫一妻制度っていうのは、ひとりの男とひとりの女が結婚して、2人か3人の子どもを作って、それを夫婦ふたりで育てて……ということが前提になって、成立してると思うんだけど、実際は……。
AKI 子どもを作らない夫婦も多い。
哲雄 特に、教養も高い、社会的能力にも恵まれた夫婦に限って、「DINKS」なんて言って……。
AKI DINKS? なんすか、それ?
哲雄 ダブル・インカム・ノー・キッズ。つまり、ふたりで稼いで子どもなし。いちばん優雅に暮らせるライフ・スタイルってことで、一時期、流行語になったりもした。
AKI ヘーッ、ま、そりゃ、優雅ではあるでしょうけどね。
哲雄 そうかと思うと、一生、結婚しない、という男や女も増えてきた。
AKI 哲ジイみたいに?
哲雄 私は、好きでそうしてるんじゃありません。
AKI 結婚→離婚を繰り返す男女もいるしね。結婚しても、「私は、子どもなんて産みたくない」って言ってる子もいるよ。
哲雄 つまりさ、繁殖能力というか意欲というか、そういうものにかなり個体差が出てきてると思うんだ。環境ホルモンの影響なんかもあると思うんだけどね。そう言えば、こないだ、近い将来、人類はY染色体をなくすだろう、なんていうショッキングなレポートが発表されたりしたよね。
AKI たいへんじゃないですか?
哲雄 そ、大変。そこで、私は考えた。人類を滅亡から救う結婚制度の大改革を。
AKI な、なに?
哲雄 それは、次回、発表いたします。
AKI でも、どうして?
哲雄 そもそも、なぜ一夫一妻だったのか

AKI なぜなの?
哲雄 ひとつは、女が男にとって私有財産と考えられてたから。財産としての妻を守るために、妻が他の男と交わることを禁止した。もうひとつは、血統を守るため。女が自由にいろんな男とSEXしたのでは、自分の血統が守れないから。でも、それだけなら、一夫多妻でもいいわけだよね。
AKI 実際、いまでもアラブ世界では、一夫多妻が認められてるんでしょ。
哲雄 ま、それには理由があってね。ムハンマドの時代、アラブの世界は、戦争に次ぐ戦争で、男の数が極端に少なくなってたんだ。そこらじゅう、未亡人だらけ。これはかわいそう、ということで、男が複数の妻を持つことを認めた、というより奨励した。その代わり、絶対に差別するな……とね。
AKI 差別って?
哲雄 第一夫人も、第二夫人も、第三婦人も、完全に平等に扱いなさいってこと。
AKI ある意味、公平な制度だよね。
哲雄 そう。日本だと、御台所と側室とかって、序列をつけてたんだけど、それはなかったみたいだよ。
AKI フーン、愛人も肩身の狭い思いをしなくてすむわけだ。
哲雄 ま、まさか……だれかの愛人になろうとか、思ってるんじゃないだろうね?
AKI さぁ、どうでしょう? でもさ、それは男が少なかったからだよね。男女の数が同じっていう状態でそれやったら、奥さんを持てない男が出てくるじゃない?
哲雄 だよね。女だって、稼ぎも低い、風采も上がらない男の妻でガマンするより、財力もあって、カッコイイ男の第二夫人、第三夫人でいたほうがいいって思うかもしれないしね。
AKI もしかしたら、私だってそう思うかもしれない。
哲雄 それじゃ、社会が不安定になる。あぶれた男たちが集団で反乱を起こすかもしれない。実際、動物の世界では、あぶれたオスがもてるオスのコロニーを襲ってメスを略奪するなんてことが、頻繁に行われてるし、人間だって、遠い昔には、女をめぐって戦争を起こしたりしてるからね。
AKI トロイアの戦争なんてそうだったんでしょ。
哲雄 神話ではそうなってるね。で、それじゃまずいから、「奥さんは、御一名さまひとりずつに」ってことで、決着したんだろうね。ところが……。
AKI 何か問題でも?
哲雄 子孫を残すという、婚姻の生物学的目的から言うと、一夫一妻制度はすでに破綻しかかっている。
AKI 少子化の問題ですか?
哲雄 ウン。一夫一妻制度っていうのは、ひとりの男とひとりの女が結婚して、2人か3人の子どもを作って、それを夫婦ふたりで育てて……ということが前提になって、成立してると思うんだけど、実際は……。
AKI 子どもを作らない夫婦も多い。
哲雄 特に、教養も高い、社会的能力にも恵まれた夫婦に限って、「DINKS」なんて言って……。
AKI DINKS? なんすか、それ?
哲雄 ダブル・インカム・ノー・キッズ。つまり、ふたりで稼いで子どもなし。いちばん優雅に暮らせるライフ・スタイルってことで、一時期、流行語になったりもした。
AKI ヘーッ、ま、そりゃ、優雅ではあるでしょうけどね。
哲雄 そうかと思うと、一生、結婚しない、という男や女も増えてきた。
AKI 哲ジイみたいに?
哲雄 私は、好きでそうしてるんじゃありません。
AKI 結婚→離婚を繰り返す男女もいるしね。結婚しても、「私は、子どもなんて産みたくない」って言ってる子もいるよ。
哲雄 つまりさ、繁殖能力というか意欲というか、そういうものにかなり個体差が出てきてると思うんだ。環境ホルモンの影響なんかもあると思うんだけどね。そう言えば、こないだ、近い将来、人類はY染色体をなくすだろう、なんていうショッキングなレポートが発表されたりしたよね。
AKI たいへんじゃないですか?
哲雄 そ、大変。そこで、私は考えた。人類を滅亡から救う結婚制度の大改革を。
AKI な、なに?
哲雄 それは、次回、発表いたします。
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