1周年記念☆「結婚」は「不純」、結婚式は「ワイセツ」である!?
1周年記念特別バージョン
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。今回は、1周年記念として、トークの第1夜、第2夜で取り上げた「結婚は財産問題である」と「結婚式はワイセツである」をまとめてお届けします――。
【今回のキーワード】 姦通罪 結婚式 同棲時代
【リンク・キーワード】 オーガズム 恋愛小説 エロ コミュニケーション 不倫
本ブログが第1回目の記事を投稿して、本日でちょうど満1年にあたります。
いつもご訪問くださるみなさまへの感謝を込め、本日のトークは、
その第1回目の記事と第2回目の記事をまとめて、1周年記念特別バージョンとしてお送りします。

第1夜 「結婚」は「財産問題」である
AKI 突然ですけど、一度も結婚してないんでしょ? 何か理由でもあったわけ?
哲雄 別に……と言いたいとこだけど、ま、あんまり好きじゃなかったんですね。
AKI 相手が?
哲雄 じゃなくて、結婚が。正確に言うと、結婚という制度が……。
AKI 結婚って、制度スか?
哲雄 制度だよ、民法という法律が定めている制度。なぜ法律で定めるかというと……。
AKI わかった。重婚を防ぐため。
哲雄 確かに、日本の法律では禁止されてるけど、世界には、複数の奥さんを持っていいという国や部族もあるし、複数の夫を持つことが許されているところもあるからねェ。しかも、そういう文化圏のほうが、圧倒的に多い。
AKI エッ、そ、そうなの?
哲雄 行きたかったなぁ、そういうところへ……。
AKI そうだったんだぁ……。
哲雄 ジョーダンだよ、ジョーダン。でね、なんで法律で定めるかというと、もっとも古くは、血縁問題。近親間の婚姻を禁止するためで、これはかなり未開の時代から、きちんと制度が作られてた。もうひとつは、財産問題。
AKI 慰謝料とか財産分与とか? あ、そうそう、相続の問題もあるしね。
哲雄 そういうことが問題になるようになったのは、実は、かなり近代になってからのことでね。それ以前は、妻というもの自体が、男の私有財産として扱われていた。だから、その財産の所有権を保護するという目的で、さまざまな取り決めが作られたんだ。その代表が、つい最近まで存在した姦通罪。
AKI ヘーッ、姦通は罪だったんだぁ?
哲雄 そう。男が既婚の女と情を交わすと、その女の夫の所有権を侵害することになるから、姦通罪。でも、男が自分の召使に手をつけても、街で未婚の女をハントしてことに及んでも、姦通罪には問われない。だれの所有権も侵してないからね。
AKI そんな……ひどい話じゃないですか。じゃ、女が同じことをしても、姦通罪にはならないわけ?
哲雄 既婚だと罪になるよ。夫の所有権を侵害したことになるわけだからね。でも、未婚であれば、女の側が罪に問われることはない。もし、それも罪に問うなんてことになったら、AKIちゃんなんて、終身刑だもんね……。
AKI あれは、姦通なんかじゃありません。ボランティアですッ!
哲雄 あずかりたいもんだね、そういうボランティアのおこぼれに、私も。
AKI そ、そんな目で……見つめないでくださいよ、ンもう……。
哲雄 ま、とにかくです。現代では、「妻が男の所有物」という考え方は排除されたけど、結婚という制度が、主として財産マターであるということに変わりはないわけで、純粋な私としては、そこに不純さを感じちゃったりもするわけですよ。
AKI だから、反対なの?
哲雄 別に、反対はしてないけど……。
AKI じゃ、いいじゃない。好きな人と一緒にいたい、ただそれだけで結婚するっていうのもありでしょう。
哲雄 でも、それだけだったら、同棲でもいいわけじゃありませんか。私としては、愛が純粋であればあるほど、それを、「結婚」などという計算高いシステムの中に取り込むことに抵抗を感じるわけで……。
AKI だから、結婚しなかった。
哲雄 ていうか、相手がそれを望まなかった……。
AKI エ、そういう人が、いたんだ……。それ、前世紀の話……ですか?
哲雄 ナヌ?
AKI つまり、1900年代の話ですか、ってこと。
哲雄 コ、コメントを差し控えさせていただきます。
第2夜 結婚式はワイセツである
AKI 哲ジイの20世紀の彼女も、結婚したくなかったのかな?
哲雄 所有されるのはイヤだって言ってた。
AKI ショ、ショユウ……?
哲雄 そう。結婚という制度は、相手を所有し合う制度だと、当時の先進的な若者たちは考えていた。そうしておたがいを所有関係でガンジガラメにしてしまうことによって、体制を維持しようとする悪しきシステムだとも考えていた。
AKI あ、わかった。それって、もしかしたら、『同棲時代』(注・1960年代の終わりから1970年代初めにかけてブレイクした『週刊漫画アクション』連載の人気コミック)なんかが流行ってた頃の話でしょ。
哲雄 ホォ、よく知ってるねェ。
AKI 話だけは聞いたことがある……って程度ですけどね。じゃ、そういうセンシン的?な若者にとっては、結婚するってことは、ある意味、堕落するってことでもあったわけ?
哲雄 ザッツ・ライト! 特に、あの結婚式とか披露宴ってやつが、どうにもガマンがならないほどに醜悪だと感じてた。
AKI 醜悪……ですか?
哲雄 だいたい、おかしいでしょ。あれって、ほんとなら、「○子さんと○男さんの結婚式」であるべきところを、「○○家と○○家の結婚式」になっちゃってるじゃない。どうするのさ、たとえば、神野さんと下野さんが結婚するなんてことになったら……。
AKI ハ、なんスか、それ?
哲雄 ただいまから、カミノケ・シモノケご両家の結婚披露宴を……なんてやるわけ?
AKI ハハ……笑える。司会者、困っちゃうよね。
哲雄 「家」をつけるから、そういうことになる。
AKI 屁理屈ですよ、そんなの。
哲雄 ま、それはジョーダンだけどね。ともかく、当時の既成のおとな社会の論理では、結婚は「家と家の縁組」だと考えられてて、ヨメは嫁ぎ先の「家に入る」という感覚で捉えられてた。
AKI いまでも、そういう考え方が残ってるところ、あるみたいですけどね。でもネ、哲ジイ、そういう古い考え方は考え方として、単純に、愛し合うふたりの門出を祝う儀式として式を挙げるっていうの、別にわるいことじゃないと思うけどなぁ。私なんて、出席するたびに感激して、涙、涙ですよ、ホント。
哲雄 あ~、不潔! キミは、あのワイセツ感によく耐えられますねェ。
AKI エーッ、結婚式がワイセツ?
哲雄 ワイセツですよ。今日から、この女はオレのもの、他のだれにも触らせない。今日から、私はあなたのもの、あなただけにこのボディを捧げます。そんなふうに宣言してる儀式みたいに見えるんだよね。おたがいの所有権を、天下万民に公示するための……。
AKI 別に、公示はしてないし、天下万民にでもないと思うけど……。
哲雄 それに何ですか、あの、「ふたりはこのあと、ホテル○○に宿泊して、熱い夜を過ごしたあと、××へハネムーンに旅立たれます」とか、「ハネムーンベビーの誕生を」とかっていう、ワイセツ感に満ち満ちたコメントは?
AKI さすがに、あれは、品性に欠けるって気がしますが、全部が全部、そんな披露宴ばかりじゃないですよ。
哲雄 ガマンがならないのは、あの、ケーキ入刀の儀式。しかもそれを「ふたりの初の共同作業です」とは何事ですか。ンなわけないだろ! ウソつくな!
AKI もう、コーフンしないでくださいよ。それ、単にひがんでるようにしか聞こえませんよ。
哲雄 これは義憤です! まったく牧師までグルになっちゃって。
AKI エ? 牧師が?
哲雄 汝、病めるときも健やかなるときも、死がふたりを分かつまで……っていう、あの誓いの言葉ですよ。
AKI 誓うでしょ、ふつう。
哲雄 どうせ、離婚するくせに?
AKI それは……たまたまそうなることもあるっていうだけの話で、だれも「いつか離婚してやる」なんて思いながら結婚するわけじゃないんだから。
哲雄 だったら、誓ったりしなきゃいい。聖書にも「誓うなかれ」と書いてあるんだし。
AKI そ、そうなんですか?
哲雄 これ、ホント。でも、この話をすると長くなっちゃうから。
AKI じゃ、その話はまたあした。
ここから、長い長いトークが始まりました。回を重ねて、現在103夜。
どうぞこれからも、ふたりのトークを応援してください。
よろしくお願い申し上げます。
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哲雄 既婚だと罪になるよ。夫の所有権を侵害したことになるわけだからね。でも、未婚であれば、女の側が罪に問われることはない。もし、それも罪に問うなんてことになったら、AKIちゃんなんて、終身刑だもんね……。
AKI あれは、姦通なんかじゃありません。ボランティアですッ!
哲雄 あずかりたいもんだね、そういうボランティアのおこぼれに、私も。
AKI そ、そんな目で……見つめないでくださいよ、ンもう……。
哲雄 ま、とにかくです。現代では、「妻が男の所有物」という考え方は排除されたけど、結婚という制度が、主として財産マターであるということに変わりはないわけで、純粋な私としては、そこに不純さを感じちゃったりもするわけですよ。
AKI だから、反対なの?
哲雄 別に、反対はしてないけど……。
AKI じゃ、いいじゃない。好きな人と一緒にいたい、ただそれだけで結婚するっていうのもありでしょう。
哲雄 でも、それだけだったら、同棲でもいいわけじゃありませんか。私としては、愛が純粋であればあるほど、それを、「結婚」などという計算高いシステムの中に取り込むことに抵抗を感じるわけで……。
AKI だから、結婚しなかった。
哲雄 ていうか、相手がそれを望まなかった……。
AKI エ、そういう人が、いたんだ……。それ、前世紀の話……ですか?
哲雄 ナヌ?
AKI つまり、1900年代の話ですか、ってこと。
哲雄 コ、コメントを差し控えさせていただきます。

第2夜 結婚式はワイセツである
AKI 哲ジイの20世紀の彼女も、結婚したくなかったのかな?
哲雄 所有されるのはイヤだって言ってた。
AKI ショ、ショユウ……?
哲雄 そう。結婚という制度は、相手を所有し合う制度だと、当時の先進的な若者たちは考えていた。そうしておたがいを所有関係でガンジガラメにしてしまうことによって、体制を維持しようとする悪しきシステムだとも考えていた。
AKI あ、わかった。それって、もしかしたら、『同棲時代』(注・1960年代の終わりから1970年代初めにかけてブレイクした『週刊漫画アクション』連載の人気コミック)なんかが流行ってた頃の話でしょ。



哲雄 ホォ、よく知ってるねェ。
AKI 話だけは聞いたことがある……って程度ですけどね。じゃ、そういうセンシン的?な若者にとっては、結婚するってことは、ある意味、堕落するってことでもあったわけ?
哲雄 ザッツ・ライト! 特に、あの結婚式とか披露宴ってやつが、どうにもガマンがならないほどに醜悪だと感じてた。
AKI 醜悪……ですか?
哲雄 だいたい、おかしいでしょ。あれって、ほんとなら、「○子さんと○男さんの結婚式」であるべきところを、「○○家と○○家の結婚式」になっちゃってるじゃない。どうするのさ、たとえば、神野さんと下野さんが結婚するなんてことになったら……。
AKI ハ、なんスか、それ?
哲雄 ただいまから、カミノケ・シモノケご両家の結婚披露宴を……なんてやるわけ?
AKI ハハ……笑える。司会者、困っちゃうよね。
哲雄 「家」をつけるから、そういうことになる。
AKI 屁理屈ですよ、そんなの。
哲雄 ま、それはジョーダンだけどね。ともかく、当時の既成のおとな社会の論理では、結婚は「家と家の縁組」だと考えられてて、ヨメは嫁ぎ先の「家に入る」という感覚で捉えられてた。
AKI いまでも、そういう考え方が残ってるところ、あるみたいですけどね。でもネ、哲ジイ、そういう古い考え方は考え方として、単純に、愛し合うふたりの門出を祝う儀式として式を挙げるっていうの、別にわるいことじゃないと思うけどなぁ。私なんて、出席するたびに感激して、涙、涙ですよ、ホント。
哲雄 あ~、不潔! キミは、あのワイセツ感によく耐えられますねェ。
AKI エーッ、結婚式がワイセツ?
哲雄 ワイセツですよ。今日から、この女はオレのもの、他のだれにも触らせない。今日から、私はあなたのもの、あなただけにこのボディを捧げます。そんなふうに宣言してる儀式みたいに見えるんだよね。おたがいの所有権を、天下万民に公示するための……。
AKI 別に、公示はしてないし、天下万民にでもないと思うけど……。
哲雄 それに何ですか、あの、「ふたりはこのあと、ホテル○○に宿泊して、熱い夜を過ごしたあと、××へハネムーンに旅立たれます」とか、「ハネムーンベビーの誕生を」とかっていう、ワイセツ感に満ち満ちたコメントは?
AKI さすがに、あれは、品性に欠けるって気がしますが、全部が全部、そんな披露宴ばかりじゃないですよ。
哲雄 ガマンがならないのは、あの、ケーキ入刀の儀式。しかもそれを「ふたりの初の共同作業です」とは何事ですか。ンなわけないだろ! ウソつくな!

AKI もう、コーフンしないでくださいよ。それ、単にひがんでるようにしか聞こえませんよ。
哲雄 これは義憤です! まったく牧師までグルになっちゃって。
AKI エ? 牧師が?
哲雄 汝、病めるときも健やかなるときも、死がふたりを分かつまで……っていう、あの誓いの言葉ですよ。
AKI 誓うでしょ、ふつう。
哲雄 どうせ、離婚するくせに?
AKI それは……たまたまそうなることもあるっていうだけの話で、だれも「いつか離婚してやる」なんて思いながら結婚するわけじゃないんだから。
哲雄 だったら、誓ったりしなきゃいい。聖書にも「誓うなかれ」と書いてあるんだし。
AKI そ、そうなんですか?
哲雄 これ、ホント。でも、この話をすると長くなっちゃうから。
AKI じゃ、その話はまたあした。
ここから、長い長いトークが始まりました。回を重ねて、現在103夜。
どうぞこれからも、ふたりのトークを応援してください。
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