第101夜☆「フェロモン」はなぜ、排卵日をそろえようとするのか?
第101夜
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。今回は、前回に続き、フェロモンのお話。なぜ人のフェロモンは、女性の排卵周期をそろえようとするのか? そのナゾに迫ってみます――。
【今回のキーワード】 フェロモン 排卵日 排卵周期
AKI こないだの話、すごく気になってるんですけど……。
哲雄 オーッ、やっと購入する気になりましたか、「長住の汗エキス」。今度、「エキストラ・バージョン」も出たんですよ。
AKI だから、要らんちゅーとるのに、このエロじじいめ。私が気になってるのは、排卵日の話ですッ!
哲雄 ああ、共同生活をしている女子の排卵周期は同期化される傾向がある。どうもこれは、フェロモンの働きらしい――という、あの話ですね。
AKI わからないのはね、なぜ、排卵日をそろえる必要があるのかってことなの。
哲雄 だから、それは、排卵日、みんなで迎えりゃ怖くない――と。
AKI ンもう、マジメに……って言ったでしょ。
哲雄 マジメに答えてますよ。みんなで迎えたほうが怖くない事情があったんですよ、きっと。
AKI その事情って……?
哲雄 いろんな説があるんだけど、ひとつ有力なのは、そうしたほうが保育とかを共同でやれるからじゃないか――っていう説だね。
AKI 女同士で助け合えるってこと?
哲雄 ご存じのとおり、人類の祖先はアフリカで誕生したんだけど、まだ農業なんてやってない時代だから、その生業はというと、狩猟になるよね。男たちは、獲物を追って集団で狩りに出る。ときには、何日も出かけたままってこともあっただろうね。その間、女たちは、洞窟とかで共同生活をするわけだ。
AKI 仲よくなっちゃいますね。
哲雄 そういうところで共同生活をしてると、自然と、気分が同調していくことになる。だれかがふさぎ込んでると、みんなもふさぎこむ……みたいにね。
AKI 男は競争の生きもの、女は同調の生きものって、確か、何回か聞いたような気がするんだけど、元は、そういうところにあったんですね。
哲雄 男たちが狩りから帰ってきたときに、洞窟の中で女たちがいがみ合ってたら、男たちだっていたたまれなくなるでしょう。だから、自然と、他人の気分を気にするし、気分を合わせるために、言語や表情でコミュニケーションを図るということが、女たちは男たちよりもたくみになった。『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者は、そんなふうに言ってるね。
AKI それで、排卵日まで合わせるようになった?
哲雄 ま、それもあるだろうけど、もっと大きいのは、排卵周期を合わせておけば、懐妊の時期も、出産の時期も、そして授乳の期間も、だいたいみんな一緒になるよね。そうすると……?
AKI わかった! 何かと助け合える。
哲雄 育児っていうのは、女にとっては、一生の大仕事だよね。いまも大変だけど、昔はもっと大変だったかもしれない。たとえば、「ちょっと、私、夕飯の支度があるから、子ども見ててくれない?」とかさ、そういう協力関係って、その当時から女たちは自然と身につけてたんじゃないかと思うんだ。
AKI なるほど。同じ時期に出産した子どもを持つ母親同士のほうが、いろんな面で協力しやすいってわけですか。だから、排卵日をそろえようとした……。
哲雄 それが目的だったのではないか――という説が、有力みたいですね。しかし……。
AKI 哲ジイは納得してないんですね。何かほかに理由があったのではないか――という目をしてますけど……。
哲雄 ウン、どうも、いまひとつ合点がいかないんだよね。たかが生理物質にすぎないフェロモンがですよ、そんな人間の社会的都合まで考えて、「排卵日をそろえよ」という信号を出したりするだろうか?――と、ちょっと疑問に思うわけです。もっと本能的な別の理由があるのではないか?
AKI ハイハイ、お聞きしましょう。長住流珍説を。
哲雄 どうせ、私の説はチン説ですよ。
AKI いや、その「チン」じゃなくて……。
哲雄 動物が出す「私、排卵日なの」信号は、これもフェロモンなんだけど、オスの欲情を誘引する効果がある――って、前回、話したよね。ところがね、霊長類になると、メスたちは、この排卵日を隠そうとするようになるんだ。
AKI エッ、どうして? もう、男なんていらない――って?
哲雄 むしろ逆。いろんな男と楽しみたいから。
AKI エッ、エッ、その理屈、わからない。
哲雄 できた子どもの父親が、だれだかわからなくするためだそうです。自分の子じゃないと知ったオスは、他のオスが種付けした子どもは、殺してしまうからね、動物の場合。浮気ものの霊長類のメスは、それを避けるために、排卵日を秘匿するようになったってわけ。
AKI あっ、そうか。「確か、こないだの排卵日、オレはエッチなんかしてないぞ。おまえ、いったいどこのだれとやったんだ!」なんて、言わせないようにするんだ。
哲雄 いやにリアルな解説だなぁ……。さては、AKIクン……。
AKI 違いますよォ。ただ、サルの気持ちになっただけですゥ。
哲雄 その一方で、人間の女たちは、排卵日をそろえようとする。これは不思議。
AKI ね、哲ジイ。もしかしたらそれって、男の浮気を封じるためじゃない?
哲雄 おっ、珍しく気が合ったね。実は、私もその可能性を考えておりました。つまり、
女たちの排卵日がバラバラだと、男たちは、他の女に手を出すようになるかもしれない。
AKI なんだよ、せっかく長い狩りの旅から戻ってきたのに、うちの母ちゃん、排卵日じゃないのか? オッ、伝助んとこのカカアが排卵日らしいぞ。ちょっといただいちゃうか――てなもんですね。
哲雄 やっぱり、リアルだなぁ。経験が言わせた言葉としか思えない。
AKI 違います。哲ジイの脳に欠けてる妄想力を、ちょっと補ってあげただけです。
哲雄 そりゃ、ご親切にどうも。精力絶倫の男だと、きょうは嫁入り前のAKIBAん家の娘が排卵日だ、オッ、きょうは由起夫ん家のカミさんかぁ……なんてね。次々と排卵日の女をネラって浮気されたんじゃ、留守を守ってるカミさんはたまったもんじゃない。みんなの排卵日をそろえておけば、その心配がなくなるわけでしょ。
AKI それで、フェロモンを使って、排卵周期を同期化しようとした。フーン、その説、けっこう説得力ありますね。さすが、エロ哲!
哲雄 エ、エロ哲? 言っときますけどね、私は、ただの一度も、エロのためにエロを語ったことなんてありませんぞ。
AKI ハイハイ、わかってますとも。でも、ただの仮説にしては、上出来でした。
哲雄 ホーケ? 仮説ホーケ……なんちゃって(←すんません、つまらんギャグで
)。ま、何の根拠もない話なので、あくまで可能性のひとつとして聞いておいてもらえれば……と思います。それにしてもね、AKIクン、キミって、いろんなところが退化してるにもかかわらず、不思議とフェロモンを撒き散らしてるよね。
AKI 私、ちゃんと、汗はデオドラントしてますけど……?
哲雄 ウン、生理的なフェロモンじゃない何か……フェロモンもどきのようなものを、いろんなところから発してるからなんだろうね。
AKI フェロモンもどき? 何すか、それ?
哲雄 ハイ、次回はその話をして、人気エステ嬢・AKIの秘密に迫ることにいたしましょう。
AKI もしかして、かなりメイワクかも……。
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AKI 女同士で助け合えるってこと?
哲雄 ご存じのとおり、人類の祖先はアフリカで誕生したんだけど、まだ農業なんてやってない時代だから、その生業はというと、狩猟になるよね。男たちは、獲物を追って集団で狩りに出る。ときには、何日も出かけたままってこともあっただろうね。その間、女たちは、洞窟とかで共同生活をするわけだ。
AKI 仲よくなっちゃいますね。
哲雄 そういうところで共同生活をしてると、自然と、気分が同調していくことになる。だれかがふさぎ込んでると、みんなもふさぎこむ……みたいにね。
AKI 男は競争の生きもの、女は同調の生きものって、確か、何回か聞いたような気がするんだけど、元は、そういうところにあったんですね。
哲雄 男たちが狩りから帰ってきたときに、洞窟の中で女たちがいがみ合ってたら、男たちだっていたたまれなくなるでしょう。だから、自然と、他人の気分を気にするし、気分を合わせるために、言語や表情でコミュニケーションを図るということが、女たちは男たちよりもたくみになった。『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者は、そんなふうに言ってるね。
AKI それで、排卵日まで合わせるようになった?
哲雄 ま、それもあるだろうけど、もっと大きいのは、排卵周期を合わせておけば、懐妊の時期も、出産の時期も、そして授乳の期間も、だいたいみんな一緒になるよね。そうすると……?
AKI わかった! 何かと助け合える。
哲雄 育児っていうのは、女にとっては、一生の大仕事だよね。いまも大変だけど、昔はもっと大変だったかもしれない。たとえば、「ちょっと、私、夕飯の支度があるから、子ども見ててくれない?」とかさ、そういう協力関係って、その当時から女たちは自然と身につけてたんじゃないかと思うんだ。
AKI なるほど。同じ時期に出産した子どもを持つ母親同士のほうが、いろんな面で協力しやすいってわけですか。だから、排卵日をそろえようとした……。
哲雄 それが目的だったのではないか――という説が、有力みたいですね。しかし……。
AKI 哲ジイは納得してないんですね。何かほかに理由があったのではないか――という目をしてますけど……。
哲雄 ウン、どうも、いまひとつ合点がいかないんだよね。たかが生理物質にすぎないフェロモンがですよ、そんな人間の社会的都合まで考えて、「排卵日をそろえよ」という信号を出したりするだろうか?――と、ちょっと疑問に思うわけです。もっと本能的な別の理由があるのではないか?
AKI ハイハイ、お聞きしましょう。長住流珍説を。
哲雄 どうせ、私の説はチン説ですよ。
AKI いや、その「チン」じゃなくて……。
哲雄 動物が出す「私、排卵日なの」信号は、これもフェロモンなんだけど、オスの欲情を誘引する効果がある――って、前回、話したよね。ところがね、霊長類になると、メスたちは、この排卵日を隠そうとするようになるんだ。
AKI エッ、どうして? もう、男なんていらない――って?
哲雄 むしろ逆。いろんな男と楽しみたいから。
AKI エッ、エッ、その理屈、わからない。
哲雄 できた子どもの父親が、だれだかわからなくするためだそうです。自分の子じゃないと知ったオスは、他のオスが種付けした子どもは、殺してしまうからね、動物の場合。浮気ものの霊長類のメスは、それを避けるために、排卵日を秘匿するようになったってわけ。
AKI あっ、そうか。「確か、こないだの排卵日、オレはエッチなんかしてないぞ。おまえ、いったいどこのだれとやったんだ!」なんて、言わせないようにするんだ。
哲雄 いやにリアルな解説だなぁ……。さては、AKIクン……。
AKI 違いますよォ。ただ、サルの気持ちになっただけですゥ。
哲雄 その一方で、人間の女たちは、排卵日をそろえようとする。これは不思議。
AKI ね、哲ジイ。もしかしたらそれって、男の浮気を封じるためじゃない?
哲雄 おっ、珍しく気が合ったね。実は、私もその可能性を考えておりました。つまり、
女たちの排卵日がバラバラだと、男たちは、他の女に手を出すようになるかもしれない。
AKI なんだよ、せっかく長い狩りの旅から戻ってきたのに、うちの母ちゃん、排卵日じゃないのか? オッ、伝助んとこのカカアが排卵日らしいぞ。ちょっといただいちゃうか――てなもんですね。
哲雄 やっぱり、リアルだなぁ。経験が言わせた言葉としか思えない。
AKI 違います。哲ジイの脳に欠けてる妄想力を、ちょっと補ってあげただけです。
哲雄 そりゃ、ご親切にどうも。精力絶倫の男だと、きょうは嫁入り前のAKIBAん家の娘が排卵日だ、オッ、きょうは由起夫ん家のカミさんかぁ……なんてね。次々と排卵日の女をネラって浮気されたんじゃ、留守を守ってるカミさんはたまったもんじゃない。みんなの排卵日をそろえておけば、その心配がなくなるわけでしょ。
AKI それで、フェロモンを使って、排卵周期を同期化しようとした。フーン、その説、けっこう説得力ありますね。さすが、エロ哲!
哲雄 エ、エロ哲? 言っときますけどね、私は、ただの一度も、エロのためにエロを語ったことなんてありませんぞ。
AKI ハイハイ、わかってますとも。でも、ただの仮説にしては、上出来でした。
哲雄 ホーケ? 仮説ホーケ……なんちゃって(←すんません、つまらんギャグで

AKI 私、ちゃんと、汗はデオドラントしてますけど……?
哲雄 ウン、生理的なフェロモンじゃない何か……フェロモンもどきのようなものを、いろんなところから発してるからなんだろうね。
AKI フェロモンもどき? 何すか、それ?
哲雄 ハイ、次回はその話をして、人気エステ嬢・AKIの秘密に迫ることにいたしましょう。
AKI もしかして、かなりメイワクかも……。

管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
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