注文の仕方でわかる、男と女の「民主主義」

物事を決めるときに、相手の意思をどう採り入れるか?
男と女の間にも、「民主主義」が必要な場面があります。
しかし、その「民主主義」にも、いろいろありまして……。
愛の会話力レッスン 第18回(改訂版)
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ふたりがもし結婚したら、将来は、どんな夫婦になるか?
それは、ふたりで飲食店に入ったときのメニューの選び方などを見ていればわかる――という説があります。
「夫唱婦随」か、「カカア天下」か、それとも「お子ちゃま夫婦」か?
観察のポイントは、ふたりのリーダーシップの取り方です。
たとえば、すし屋のカウンターに座ったふたり。まずは、店員が、「お飲物はいかがいたしましょうか?」と、注文を尋ねます。
そんなときのふたりの会話を、3例ほど――。
すし屋のカウンターに座ったカップル。その注文の決め方は?
会話例1
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 ウーン、どうしよう? 恵美ちゃん、どうする?
女 私は……あがりでいい。
男 じゃ、ボクもあがり。
会話例2
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 そうだね。ビールもいいし、冷酒もうまそうだね。恵美ちゃん、ビールと冷酒だったらどっちがいい。
女 まかせる。
男 じゃ、ビール。
会話例3
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 ボクは、まず、ビールをキューッといきたいけど、恵美ちゃん、それでいい?
女 ウン。私もビール。
すし屋のカウンターに座るカップルの会話例を3パターン、ご紹介しました。
どれも、よく見るパターンなんだそうです。しかし、すし屋のご主人によると、その後もちょくちょく顔を見せて、仲むつまじい姿を見せつけられるカップルの会話パターンは、決まっているのだそうです。
どのパターン?
その答えは、最後に教えることにしましょう。
それは、ふたりで飲食店に入ったときのメニューの選び方などを見ていればわかる――という説があります。
「夫唱婦随」か、「カカア天下」か、それとも「お子ちゃま夫婦」か?
観察のポイントは、ふたりのリーダーシップの取り方です。
たとえば、すし屋のカウンターに座ったふたり。まずは、店員が、「お飲物はいかがいたしましょうか?」と、注文を尋ねます。
そんなときのふたりの会話を、3例ほど――。


会話例1
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 ウーン、どうしよう? 恵美ちゃん、どうする?
女 私は……あがりでいい。
男 じゃ、ボクもあがり。
会話例2
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 そうだね。ビールもいいし、冷酒もうまそうだね。恵美ちゃん、ビールと冷酒だったらどっちがいい。
女 まかせる。
男 じゃ、ビール。
会話例3
店員 らっしゃい。何かお飲み物、お出ししましょうか?
男 ボクは、まず、ビールをキューッといきたいけど、恵美ちゃん、それでいい?
女 ウン。私もビール。
すし屋のカウンターに座るカップルの会話例を3パターン、ご紹介しました。
どれも、よく見るパターンなんだそうです。しかし、すし屋のご主人によると、その後もちょくちょく顔を見せて、仲むつまじい姿を見せつけられるカップルの会話パターンは、決まっているのだそうです。
どのパターン?
その答えは、最後に教えることにしましょう。
その前に、この3パターンの会話の分析です。
どの例でも、男性が女性の意思を尋ねる問いを発しています。
彼女の意思を尊重する姿勢を見せている、という意味では、これらのカップルの間には「民主主義」が成立している――と思っていいでしょう。
しかし、その「民主主義」の質が、少しずつ違います。分析してみましょう。

丸投げ民主主義(ノー・アイデア民主主義)
自分の意見がないので、「どうする?」と相談してしまう
【会話例1】の男性が見せている民主主義は、判断を相手に預けてしまう「丸投げ」の民主主義です。
自分には「こうしよう」「こうしたい」というアイデアが浮かばないので、「○○ちゃんはどうしたい?」と、相手の意思を尋ねてしまっているわけです。
もし、このすし屋行きを提案したのが男性側であれば、誘われた女性の側は、「誘っておきながら、なんて頼りない」と思ってしまうでしょう。

人気取り民主主義(アンケート民主主義)
反対されるのが怖いので、選択肢を用意して選ばせる
【会話例2】の男性が見せている民主主義は、選択肢を提示した上で、「どっちがいい?」と相手の意思を問う「アンケート型」の民主主義です。
「Aがいい? Bがいい?」と尋ねる側には、ほんとうは「Aのほうがいいんだけど」という意思があるはずなのですが、この男性は、「ボクはビール」と切り出して、「エーッ!? ビールなのォ?」とあきれられたり、いやがられたりするのを避けるために、「AかBか?」と相手の意思を問うているわけです。
つまり、人気取り。相手の選択に合わせれば、失敗はない――と踏んで、リサーチをかけているわけですね。
しかし、いちいち「AかBか?」を問われる側にとっては、これはウザイ話です。最後には、「いちいち訊かないでよ」とイライラを募らせるかもしれません。

信任民主主義(OK民主主義)
自分の意見を示して、「まかせてくれる?」と信を問う
【会話例3】の男性が見せている民主主義は、「自分はこうしたいけど、それでいいか?」と、相手に「信任」(あなたにまかせる)を求める民主主義です。
選挙で言うと、先にマニュフェストを提示して、「私たちはこの方針でいきますけど、おまかせいただけますか?」と問う戦略です。
言うまでもなく、この民主主義には、「これでいいか?」と問う側に、強いリーダーシップが求められます。
このリーダーシップが強すぎて、「これでいくぞ!」となってしまうと、「一方的で強引な人」と思われてしまうのですが、そこへ、「これでいくけど、いいか?」と確認を求めるクッションが入ることで、その強引さは打ち消され、「頼りになる、やさしい人」という評価が残ることになるわけです。
ここに例として挙げたのは、たかが「すし屋での注文」というささいなテーマでしたが、交際が進むにつれて、この民主主義のありようは、大きな問題になることが想像できます。
たとえば、結婚式をどうするか、子どもの進学をどうするか、家を戸建にするかマンションにするか――などなど、ふたりの人生の行方に大きく関わるような問題になったとき、
ウーン、どうしよう。キミはどうしたい?
とか、
そんなこと、キミが考えてよ。
と、丸投げしてしまう亭主に、はたして妻は満足できるか、という問題です。
ここでは、男性側のスタンスを問題にしましたが、長い交際の間には、女性側が主導権を握って、「私は○○にしたいんだけど、それでいい?」と問わなければならない場面も、出てきます。
「○○したいけど、あなたはどう?」と提案する側と、「OK! まかせるよ」という側が、臨機応変に交替するような関係。筆者は、それこそ、男女間の民主主義の理想的な形だと思うのです。
さて、冒頭のすし屋のご主人の答え。
もちろん、正解は、【会話例3】のパターンでした。ま、わかりやすいクイズでしたね。
どの例でも、男性が女性の意思を尋ねる問いを発しています。
彼女の意思を尊重する姿勢を見せている、という意味では、これらのカップルの間には「民主主義」が成立している――と思っていいでしょう。
しかし、その「民主主義」の質が、少しずつ違います。分析してみましょう。

丸投げ民主主義(ノー・アイデア民主主義)
自分の意見がないので、「どうする?」と相談してしまう
【会話例1】の男性が見せている民主主義は、判断を相手に預けてしまう「丸投げ」の民主主義です。
自分には「こうしよう」「こうしたい」というアイデアが浮かばないので、「○○ちゃんはどうしたい?」と、相手の意思を尋ねてしまっているわけです。
もし、このすし屋行きを提案したのが男性側であれば、誘われた女性の側は、「誘っておきながら、なんて頼りない」と思ってしまうでしょう。

人気取り民主主義(アンケート民主主義)
反対されるのが怖いので、選択肢を用意して選ばせる
【会話例2】の男性が見せている民主主義は、選択肢を提示した上で、「どっちがいい?」と相手の意思を問う「アンケート型」の民主主義です。
「Aがいい? Bがいい?」と尋ねる側には、ほんとうは「Aのほうがいいんだけど」という意思があるはずなのですが、この男性は、「ボクはビール」と切り出して、「エーッ!? ビールなのォ?」とあきれられたり、いやがられたりするのを避けるために、「AかBか?」と相手の意思を問うているわけです。
つまり、人気取り。相手の選択に合わせれば、失敗はない――と踏んで、リサーチをかけているわけですね。
しかし、いちいち「AかBか?」を問われる側にとっては、これはウザイ話です。最後には、「いちいち訊かないでよ」とイライラを募らせるかもしれません。

信任民主主義(OK民主主義)
自分の意見を示して、「まかせてくれる?」と信を問う
【会話例3】の男性が見せている民主主義は、「自分はこうしたいけど、それでいいか?」と、相手に「信任」(あなたにまかせる)を求める民主主義です。
選挙で言うと、先にマニュフェストを提示して、「私たちはこの方針でいきますけど、おまかせいただけますか?」と問う戦略です。
言うまでもなく、この民主主義には、「これでいいか?」と問う側に、強いリーダーシップが求められます。
このリーダーシップが強すぎて、「これでいくぞ!」となってしまうと、「一方的で強引な人」と思われてしまうのですが、そこへ、「これでいくけど、いいか?」と確認を求めるクッションが入ることで、その強引さは打ち消され、「頼りになる、やさしい人」という評価が残ることになるわけです。




ここに例として挙げたのは、たかが「すし屋での注文」というささいなテーマでしたが、交際が進むにつれて、この民主主義のありようは、大きな問題になることが想像できます。
たとえば、結婚式をどうするか、子どもの進学をどうするか、家を戸建にするかマンションにするか――などなど、ふたりの人生の行方に大きく関わるような問題になったとき、

とか、

と、丸投げしてしまう亭主に、はたして妻は満足できるか、という問題です。
ここでは、男性側のスタンスを問題にしましたが、長い交際の間には、女性側が主導権を握って、「私は○○にしたいんだけど、それでいい?」と問わなければならない場面も、出てきます。
「○○したいけど、あなたはどう?」と提案する側と、「OK! まかせるよ」という側が、臨機応変に交替するような関係。筆者は、それこそ、男女間の民主主義の理想的な形だと思うのです。
さて、冒頭のすし屋のご主人の答え。
もちろん、正解は、【会話例3】のパターンでした。ま、わかりやすいクイズでしたね。


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