満月の夜の神社の姫子〈13〉 アルバムの中の美少女

もの想い 妄夢草紙 
 第10話  満月の夜の神社の姫子  13 

 R18 
このシリーズは、性的表現を含む官能読み物です。
18歳未満の方は、ご退出ください。


姫子相手に筆おろしした純平は
少しおとなになった気がした。
亀吉に言えない秘密もできた。
今度はあなたがひとりで来て――
姫子がささやいた言葉の意味は?


この話は連載13回目です。この話を最初から読みたい方は、⇒こちらから、前回から読みたい方は、⇒こちらからどうぞ。

ここまでのあらすじ 満月の夜になると、神社の楠のたもとにその女が現れるという。「見に行こう」と言い出したのは、亀吉だった。純平は、しぶしぶその後にしたがった。待っていると、やって来たのは漁協の古田さんだった。古田さんは「姫子」の尻から、太いモノをぶち込んだ。男が行くと、姫子は小藪に隠れている純平たちを見つけて声をかけた。あわてて石段を駆け下りた純平たちだったが、そこへ、再び坂道を上がってくる男の姿があった。ビニールの袋をブラブラさせながら上がってきたのは、酒屋「サカエ」のオヤジだった。オヤジが袋から取り出したのは、稲荷ズシ。女は、貪るようにその寿司を食い、食い終わると、スカートの中に男の頭を迎え入れた。その夜、純平は、布団の中でアレに手を伸ばした。触れているとその先からヌルッとしたものが噴出した。初めての射精だった。まだ、姫子は神社にいるだろうか? 翌日、純平はひとりで神社の階段を上った。探していると、姫子に見つかり、純平の体はその腕に抱きしめられた。姫子の手は純平の股間に伸び、ふくらんだ純平のそれを口に含んだ。純平が放出したものを呑み込んだ姫子の顔を、純平は美しいと感じた。姫子は「また満月の夜に」と言う。なぜ、満月の夜にか? 姫子は「心を返しに来る」と言うのだった。純平の疑問に、「サカエ」のオヤジが答えて言うには、姫子はあの神社の楠の根元に捨て置かれた「捨て子」だったという。それを「サカエ」のオヤジや漁協の古田たち町の男たち数人が金を出し合って、養護施設で保護させた。姫子は、その恩に報いるために、満月の夜になると、楠の袂に姿を現すというのだった。漁協の古田さんは、純平たちが姫子を知っていると知ると、「おまえたち、女を抱いたことあるか?」と訊く。首を振ると、「姫子に教えてもらえ」と言う。次の満月の夜、純平たちは古田さんに連れられて神社へ行った。姫子は、指で股の奥を開いて、秘密の小さな穴を純平たちに見せ、「おいで」と亀吉を、次に純平をその穴の奥へと導いた。それがふたりの筆おろしだった。そんな夜を経て、純平たちは、少しおとなになった。そんなある日、養護園を慰問に出かけた純平たちは、そこに残された卒園アルバムに、ある美少女を見つけた。それは、幼い日の姫子だった――


 純平は、少しおとなになったような気がした。
 周りで無邪気にはしゃぐ級友たちが、急に、子どもっぽく感じられようになった。
 「姫子」と体と体でつながったことで、全身から皮が一枚、剥がれ落ちたような気がしている。
 亀吉も、たぶん、同じ気分に違いない。
 クラスの中では、どちらかと言うとおどけ者で、女の子たちからもいじられることの多いキャラだったが、あの満月の夜以来、近づいてくる女の子たちを鼻であしらうような態度を見せるようになった。
 もう、おまえたちと一緒のレベルでバカやってられないよ。
 亀吉の態度は、そう言っているようにも見えた。

 「気持ちよかったなぁ、姫子のあそこ」
 純平とふたりになると、亀吉はそう言って目をトロンとさせた。
 「しかし、オレ、入れただけで漏らしてしまったからなぁ……」
 純平の見ている前で早撃ちしてしまったことが、亀吉は悔しくてたまらないようだった。
 「おまえ、抜かないまま、2回も発射したんだって? 古田さんが言ってたぞ。ガキのくせに、ヌカ2もやっちまいやがった。末恐ろしいガキだ――ッて」
 「あんなの、慣れだよ。自分の手で何回もやってると、刺激に慣れてくるんだよ」
 「おまえ、そんなことやってんの? 自分の手で?」
 「みんな、やってんじゃないの? エロい写真とか見ながらさ」
 「オレ、やったことないぞ、そんなの」
 「別にムリにやらなくてもいいけどよ」
 「いや、やる!」
 亀吉は、ちょっとムキになっているようだった。
 「な、また、姫子、来るよな?」
 「来るんじゃないか、満月になったら」
 「よし、それまでに鍛えるゾ。今度は、おまえなんかに負けねェからよ」
 亀吉は、案外、単純なやつだ――と純平は思った。
 純平には、まだ亀吉に話してない秘密があった。
 古田さんたちに見られながら「姫子」の中に迎え入れられたあのとき、一度、果てた純平をあ そこの肉で締めつけながら、「姫子」が純平の耳にささやきかけた言葉がある。
 「今度の満月の最後の夜、ひとりでここへおいで」
 それは、古田さんにも、もちろん亀吉にも話してない、純平だけの秘密だった。
 その秘密のぶんだけ、純平は亀吉に対しても、余裕を持っていることができた。

          

 なぜ、「姫子」は、自分にだけ「ひとりで来い」と言ったのか?
 それを考えると、ちょっとゾクゾクするようでもあり、少し怖くもあった。
 もしかしてそれは、「姫子」が「満月に返しに来る」と言ったものと、何か関係があるのだろうか……?
 しかし、いくら考えても、それはわからなかった。
 ただ、あのとき「姫子」が耳にささやいた言葉は、純平の萎えようとした体をコンニャクのような感触で締めつけ、奥へ、奥へ……と誘い込むようにうごめいた「姫子」のあの中の筋肉の感触とともに、純平の体を熱くし、あれを固く憤らせた。

 次の週、純平たちは、クラスの有志と一緒に、町の保育園に併設されている養護園に慰問に出かけた。
 クラスの女子の何人かが言い出して、年に何回か続けているボランティア活動だった。
 慰問と言っても、出かけていって子どもたちと一緒にゲームをしたり、一緒に歌を歌ったり……というだけの活動だったが、それでも、行くと子どもたちが喜んでくれるので、純平たちも何度か参加したことがある。
 園には、卒園アルバムのようなものが保管してある。
 それまで目にも留めていなかったそのアルバムが、妙に気になった。「サカエ」のオヤジが話してくれた「姫子は、この町の養護園に預けられて育った」という話が、頭の隅にこびりついていたからだ。
 アルバムには、卒園年次順に、園を巣立っていった子どもたちの写真が貼り付けてあった。
 「姫子」の正確な年齢はわからないが、たぶん30になるかならないかの年齢だろう――と、純平と亀吉は想像していた。
 「サカエ」のオヤジの話だと、「姫子」がこの町を出ていったのは、15のときだという。子どものいない都会の夫婦が養子にしたいと申し出て、中3の「姫子」を引き取っていった。
 とすれば、卒園は、15年ほど前ということになる。
 純平と亀吉は、アルバムをめくって15年前を探したが、その年の記録はなかった。つまり、その年には、卒園者がいなかったということだ。
 16年前、17年前……と遡ってみたが、そこには、「姫子」らしい女の子の写真はなかった。
 「もっと最近なんじゃないの。姫子、もっと若いんだよ」
 亀吉が言うので、14年前、13年前……と見てみたが、どちらも、卒園していったのは男子だった。しかし――。
 あった。12年前の卒園生は、女の子ひとり。「第25期卒園生、菊野姫子」と、ラベルが貼ってあった。
 「菊野? 姫子の苗字は『菊野』っていうんだ」
 「菊野なんて言う姓、この町にはないよなぁ」
 「姫子を捨てていった親の姓なんじゃねェの」
 しかし、そんなことはどうでもよかった。
 純平と亀吉の目を奪ったのは、そこに貼られた女の子の顔かたちだった。

           

 「すんげェ、かわいい!」
 亀吉がうなった。
 制服に身を包んだ15歳の「姫子」は、まるでハーフかと思うような彫りの深い顔立ちをしていた。やや上目遣いに見上げるクリッとした大きな目には、どこか男に誘いかけるような妖艶な光が感じられる。
 「まるでアイドルみたいだね」
 「こんな子がクラスにいたら、オレ、立ちっぱなしだぜ」
 亀吉は舌で唇をなめながら、下品な感想を口にした。しかし、純平が気になったのは、その周囲に散りばめられたスナップ写真だった。
 「姫子」がひとりで写ったピンナップは、それなりに作られた表情の写真のように見えたが、スナップ写真は、どれも、「姫子」の自然な姿を写しているように見えた。
 しかし、何か違和感を感じる。
 どのショットでも、「姫子」は男と一緒に写っている。しかも、その男たちは、すべて年上のおとなの男たちだ。
 「姫子」は、そんなおとなの男たちに甘えかかったり、後ろから抱きすくめられたり、頬と頬を寄せ合ったりしている。ふつう、その年頃の女子は、そういうことをしない。純平たちのクラスの女子もそうだ。
 なのに「姫子」は、それを喜んでやっているように見える。
 なぜだ――?
 純平が、そう思いながら写真を眺めていると、亀吉が「あれッ…?」と声を挙げた。
 「このおっさん、古田さんじゃねェか? あれ、こっちは、『サカエ』のオヤジだぜ」
 確かに、そう見えた。「サカエ」のオヤジは、ニヤニヤしながら「姫子」を後ろから抱きすくめていた。古田さんは、しなだれかかった「姫子」の肩に手を回して、その体を抱き寄せていた。
 このおとなたちは、ただ「姫子」をかわいがっていただけじゃないんじゃないか。
 純平には、なぜか、そう思えた。
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