だれの心にも「封印された愛」が潜んでいる

File-2 だれの心にも「封印された愛」がいる
人が最初につくウソは、自分の親に対する
性的執着を隠してしまう――というウソ。
あなたにそのウソをつかせるのは、あなたの
意識と無意識の境界に立ちはだかる意識の
「番人」です。その番人の仕事は――?
人はなぜ、愛を偽るのか?
心の中に「番人」が棲んでいるからだ――と、私は思っています。この「番人」は、「愛」の原型となる「情動」が意識の奥深くに芽生えて、それが意識の表に立ち上ってこようとするときに、「待った!」と声をかけ、「これを意識していいのかどうか?」を「検閲」します。
そんな「番人」がどこにいるのか――と思う人もいるかもしれませんが、いるんです。「無意識」と「意識」の境界で、警棒を手に立ちはだかっているんですね、この「番人」は。
「無意識」というのは、「意識」として自覚されることもなければ、表出されることもないけど、ひそかに人の行動を左右したり、ある行動を起こさせたりするようにはたらくこともある、潜在化された意識のこと――と言ってもいいでしょう。つまり、「無意識」も、「意識」のひとつである、と言っていいかと思います。
人間に「無意識」があるということを発見したのは、精神分析学の創始者であるフロイトですが、そのフロイトは、「無意識」と「意識」の境界に立ちはだかる番人を発見して、これを「意識の検閲」と呼びました。
さて、この番人が、まず真っ先に「検閲」するのは何か?
管理人は、自らの意識の歴史をグッチャグチャに掘り起こして、どこでどういう番人が創り出され、どういう「意識」を封印してきたかを、虚心に分析してみました。
半世紀余(ハイ、けっこう歳なんです)に及ぶ観察の結果、「やっぱり、これだ!」と確信するに至ったのは、「性の意識」でした。

番人は、「性的な自分」を意識の奥に隠してしまおうとする
これは、フロイト大先生の受け売りです。
フロイトは、人間の意識を「性の意識」として捉えた人なんですが、「意識」が「番人」となって真っ先に覆い隠すのは、いや、覆い隠すだけではなくて、「無意識」の闇に押し込めてしまおうとするのは、性的な意識です。
男の子であれば、自分に乳を与えてくれる母親の乳房にすがるうちに、その乳房への性的愛着を生み、母親そのものを性的対象として追い求めようとします。
しかし、たいていの場合、いつまでも母親の乳房にしがみつこうとする男の子やいつまでも母親のベッドにもぐり込もうとする男の子は、同性の親=父親の手で「いつまでも甘えてるんじゃない」と、母親のそばから遠ざけられます。
女の子であれば、自分にはないものを身に着けた父親に、興味を抱き、「かわいい」と言っては抱き寄せてくれる父親の腕にいつまでもすがりつこうとしたり、首っ玉に抱きついたりするかもしれません。
中には、いつまでも父親のベッドにもぐり込もうとする女の子もいたりするかもしれませんが、こちらも、同性の親=母親の手で、追い払われてしまいます。
人が人として生まれて最初に出会う「他者」は、「親」です。もし人が、生まれつき「愛」という精神的成分を身に着けているのだとしたら、その「愛」の最初の対象となるのは、間違いなく「親」です。
ということは、番人が最初に「検閲」するのも、この「親への愛」ということになります。
心の中に「番人」が棲んでいるからだ――と、私は思っています。この「番人」は、「愛」の原型となる「情動」が意識の奥深くに芽生えて、それが意識の表に立ち上ってこようとするときに、「待った!」と声をかけ、「これを意識していいのかどうか?」を「検閲」します。
そんな「番人」がどこにいるのか――と思う人もいるかもしれませんが、いるんです。「無意識」と「意識」の境界で、警棒を手に立ちはだかっているんですね、この「番人」は。
「無意識」というのは、「意識」として自覚されることもなければ、表出されることもないけど、ひそかに人の行動を左右したり、ある行動を起こさせたりするようにはたらくこともある、潜在化された意識のこと――と言ってもいいでしょう。つまり、「無意識」も、「意識」のひとつである、と言っていいかと思います。
人間に「無意識」があるということを発見したのは、精神分析学の創始者であるフロイトですが、そのフロイトは、「無意識」と「意識」の境界に立ちはだかる番人を発見して、これを「意識の検閲」と呼びました。
さて、この番人が、まず真っ先に「検閲」するのは何か?
管理人は、自らの意識の歴史をグッチャグチャに掘り起こして、どこでどういう番人が創り出され、どういう「意識」を封印してきたかを、虚心に分析してみました。
半世紀余(ハイ、けっこう歳なんです)に及ぶ観察の結果、「やっぱり、これだ!」と確信するに至ったのは、「性の意識」でした。

番人は、「性的な自分」を意識の奥に隠してしまおうとする
これは、フロイト大先生の受け売りです。
フロイトは、人間の意識を「性の意識」として捉えた人なんですが、「意識」が「番人」となって真っ先に覆い隠すのは、いや、覆い隠すだけではなくて、「無意識」の闇に押し込めてしまおうとするのは、性的な意識です。
男の子であれば、自分に乳を与えてくれる母親の乳房にすがるうちに、その乳房への性的愛着を生み、母親そのものを性的対象として追い求めようとします。
しかし、たいていの場合、いつまでも母親の乳房にしがみつこうとする男の子やいつまでも母親のベッドにもぐり込もうとする男の子は、同性の親=父親の手で「いつまでも甘えてるんじゃない」と、母親のそばから遠ざけられます。
女の子であれば、自分にはないものを身に着けた父親に、興味を抱き、「かわいい」と言っては抱き寄せてくれる父親の腕にいつまでもすがりつこうとしたり、首っ玉に抱きついたりするかもしれません。
中には、いつまでも父親のベッドにもぐり込もうとする女の子もいたりするかもしれませんが、こちらも、同性の親=母親の手で、追い払われてしまいます。
人が人として生まれて最初に出会う「他者」は、「親」です。もし人が、生まれつき「愛」という精神的成分を身に着けているのだとしたら、その「愛」の最初の対象となるのは、間違いなく「親」です。
ということは、番人が最初に「検閲」するのも、この「親への愛」ということになります。

コンプレックスの誕生
この番人は、「親への愛」をどう「検閲」するというのでしよう?
まさか、「親への愛」を禁止したりはしません。「おまえは親への愛が足りない」と「愛の不足」をチェックしたりもしません。
「検閲」するのは、ただ一点。「親への愛」に含まれる「性的成分」です。もしそういう「成分」を発見すると、番人は、その「愛」に「タブー」のレッテルを貼って、意識の奥の「無意識」の領域に閉じ込めてしまいます。
閉じ込められた「親への性的愛」は、もう意識の表に登場してくることはできません。「コンプレックス」となって「無意識」の世界に封印されてしまいます。
男性であれば、「母親への愛」が封印された「マザー・コンプレックス」となって、女性であれば、「父親への愛」が封印された「ファザー・コンプレックス」となって、意識の奥に閉じ込められ、あなたの愛に「無意識」の変性を加えようとします。
これが、私たちの愛がつく最初のウソ。以後、私たちの愛は、さまざまなウソを身にまとっていくことになります。
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