留学難民・グエンの日々〈17〉 幻想のルームシェア

留学難民・グエンの日々
第17章
出張マッサージ嬢としてホテルにやって来た
グエンは、下着姿でベッドに身を投げ出して
オレを手招きした。その体に手を伸ばすと、
オレは、彼女のもっとも敏感な場所に
指を忍ばせた。彼女は絶頂に体を震わせ――。

前回から読みたい方は、こちらからどうぞ。
ここまでのあらすじ ちょっとたどたどしい日本語の電話で、店のアルバイト店員に応募してきたグエンは、大学に通っていた。学費と生活費を稼ぎ出すために、3つのアルバイトを掛け持ちする彼女は、度々、遅刻する。その度に彼女は、オレに「お礼」を渡すのだった。彼女の出身は、ベトナム北部、ハノイ近郊の街。祖母の背中には、戦争中の北爆で焼かれたケロイドの跡があると言う。しかし、彼女たち若い世代は、その時代を知らない。グエンは、オレの背後をすり抜ける度に、胸の突起で背中をくすぐって、ニッと笑った。そして言うのだった。「今度、フォーを作って持っていってあげるよ」。しかし、その約束が実現される日は来なかった。その前にコロナがやって来た。そしてグエンは発熱し、病院に入院した。理由は「盲腸」だった。手術して仕事に復帰したグエンを新たな難問が襲った。コロナでバイト先が減り、彼女は帰国する羽も、戻ってくる羽も、失ったのだった。そんな中、オレはシフトを減らされ、店を辞めるしかなくなった。それを告げると、グエンは「寂しくなる」と言い、「私を忘れないで」とメモを手渡した。それから1カ月後、店を訪ねてみたが、彼女は、店を辞めていた。男性スタッフ・石坂の話によると、「お水系のバイト」を始めたらしいと言う。後日、オレは電車の中で男たちの噂話を耳にした。マッサージ店で働くベトナム人留学生の話だった。それ、グエンじゃないか…。家に帰ると、オレは早速、PCを立ち上げた。そこに載っている女の子のひとりが、グエンに似ていた。店はコロナの影響で店舗営業を中止し、出張サービスに切り替えていた。オレは、「ホアン」と名乗るその子を指名し、「長池」と名乗ってホテルで彼女を待った。顔を見るなり、「どうして?」とオレの胸を打つグエン。その手を握って「会いたかった」と言うと、グエンはオレの胸に顔を埋めてきた。「コレ、仕事じゃないから」と言うグエンは施術服を脱ぎ、下着姿でベッドに横たわった。その下着の縁をたどりながら、オレは指を彼女の秘部に這わせた――
絶頂のツメをオレの背に食い込ませたグエンは、ベッドの上にしどけなく横たわったまま、襲ってくる余韻に体をピクッピクッと震わせていた。
彼女の下着は、濡れて光っていた。彼女の体の中からあふれたものは、股間を覆った布を通して滲みだし、滲み出たジェルが彼女の谷間に沿って流れ落ちていた。
「ホットパンツをグショグショに濡らして……」という男たちの言葉が耳の奥に甦って、目の前に横たわるグエンのあられもなさが、少し不憫に感じられた。
オレは、グエンの下着の縁に手をかけ、それをゆっくり下ろした。
無毛かと思うほどツルッとしたデルタが、めくった下着の下から現れた。産毛ほどの恥毛が軽く渦を巻いている。「かわいい」と思った。
脱がせた下着をひざまで下ろすと、グエンは「来て」というふうに両手を伸ばしてきた。オレはその誘いには応じなかった。というか、応じられなかった。
応じる代わりに、オレは、顔を彼女の股間に埋めた。薄く恥毛の生えたデルタの下に、彼女の渓谷が始まる左右2列の襞の合流地点がある。コブのように盛り上がった襞の合わせ目に口をつけ、舌で襞を押し開くと、包皮の下からピンクに輝く小さな突起が現れた。
これか――と思った。さっき下着の縁から戻り込ませた手で触れて彼女の全身をアクメに導いた秘密の器官。グエンの体のもっとも弱く、敏感なセンサー。造物主が彼女の体に与えたもっとも罪深い皮膚。
それが、彼女自身の蜜にまぶされて、ピンクの花芯を濡れ光らせている。雌蕊のように飛び出した頭に、オレは舌を近づけ、そのてっぺんをチロッとなめた。
「アッ……」と、グエンは小さな悲鳴を上げた。オレは舌を尖らせて、その花芯をツンツンと突き、グリグリと押し舐めた。舌先で、彼女の芯が硬直し、大きく膨らんでいくのがわかった。
「アーッ、□▲※□□※▲、アフ……アフ……アーン……ア▲▲▲ヨォ――ッ!」
意味のわからない叫び声を発しながら、グエンは背を反らせ、足をふるわせ、股間に埋もれたオレの頭の髪をつかんで引き寄せるような動きを見せながら、何度も何度も、絶頂と思われる動きを見せた。
彼女の下着は、濡れて光っていた。彼女の体の中からあふれたものは、股間を覆った布を通して滲みだし、滲み出たジェルが彼女の谷間に沿って流れ落ちていた。
「ホットパンツをグショグショに濡らして……」という男たちの言葉が耳の奥に甦って、目の前に横たわるグエンのあられもなさが、少し不憫に感じられた。
オレは、グエンの下着の縁に手をかけ、それをゆっくり下ろした。
無毛かと思うほどツルッとしたデルタが、めくった下着の下から現れた。産毛ほどの恥毛が軽く渦を巻いている。「かわいい」と思った。
脱がせた下着をひざまで下ろすと、グエンは「来て」というふうに両手を伸ばしてきた。オレはその誘いには応じなかった。というか、応じられなかった。
応じる代わりに、オレは、顔を彼女の股間に埋めた。薄く恥毛の生えたデルタの下に、彼女の渓谷が始まる左右2列の襞の合流地点がある。コブのように盛り上がった襞の合わせ目に口をつけ、舌で襞を押し開くと、包皮の下からピンクに輝く小さな突起が現れた。
これか――と思った。さっき下着の縁から戻り込ませた手で触れて彼女の全身をアクメに導いた秘密の器官。グエンの体のもっとも弱く、敏感なセンサー。造物主が彼女の体に与えたもっとも罪深い皮膚。
それが、彼女自身の蜜にまぶされて、ピンクの花芯を濡れ光らせている。雌蕊のように飛び出した頭に、オレは舌を近づけ、そのてっぺんをチロッとなめた。
「アッ……」と、グエンは小さな悲鳴を上げた。オレは舌を尖らせて、その花芯をツンツンと突き、グリグリと押し舐めた。舌先で、彼女の芯が硬直し、大きく膨らんでいくのがわかった。
「アーッ、□▲※□□※▲、アフ……アフ……アーン……ア▲▲▲ヨォ――ッ!」
意味のわからない叫び声を発しながら、グエンは背を反らせ、足をふるわせ、股間に埋もれたオレの頭の髪をつかんで引き寄せるような動きを見せながら、何度も何度も、絶頂と思われる動きを見せた。

オレには、それ以上、何もできることがなかった。
もう20年若かったら、もしかしたら、彼女に「一緒に暮らそう」などと言い出したかもしれない。しかし、オレにはもう、その力は残っていなかった。
あれほど嫌っていた男に愛嬌を振り撒く仕事、性的接触を許す仕事。そんな仕事に身を染めながらも、それでも留学を続けようとするグエンの頑張りを、どこか不憫と感じながらも、オレにできることは何かないか――と、頭を回転させた。
グエンは、時折、襲ってくる余韻に体をブルルッ、ブルルッ……と震わせながら、紅潮した肌をベッドに横たえていた。
無力に横たわるアジアの肌。オレは、その体をいとおしいと思った。寄り添うようにその体の横にオレは自分の体を横たえ、汗に濡れた彼女の髪を手で撫でた。
グエンは「ン……?」というふうに目を開けて、オレの目を見つめた。
その唇が何かをささやくように動いた。オレには、「イ・レ・テ」と言ったように見えた。確信が持てないので、「ン…?」と顔を覗き込むと、今度は、ハスキーな声が返ってきた。
「チ×チ×」――今度は、そう聞こえた。それを「ちょうだい」と言っているのだった。
オレはその顔に向けて、首を振った。
「もうおじいちゃんだから、こいつ、元気にならないんだ」
「ワタシのおとうさんより、元気だし、若いよ」
「そうか。じゃ……」と、オレは、そのとき胸の内に涌いて出た思いを口にした。
「キミが日本にいる間は、お父さんと思ってくれていいよ」
「ホント……?」
グエンは、ちょっとだけうれしそうな顔をした。

オレには、ひとつだけ、予定している計画があった。前から申し込んでいた公共住宅への入居が「当選」となった。入居すれば、家賃1万7千円で鉄筋コンクリート造りの団地に住める。家賃4万7千円の木造2階建ての賃貸アパートで暮らすより、はるかに生活はラクになる。だったら――という思いがオレの胸の中にはあった。
2LDKという間取りは、オレのような単身者には少し広すぎる。うまく荷物をまとめれば、ひと部屋あまることも考えられる。いいルームメイトがいれば、部屋をシェアできるじゃないか――とも思った。ただし、公共住宅にはルールがあって、同居する相手は、家族または家族になる予定の人間に限られる。
いっそ、家族になっちまうか……。
どうやって……?
その答えは、オレには見つからない。
「ねェ、グエン……」と、オレはグエンの耳元にささやきかけた。
「キミのルームメイト、いなくなったんだよね」
「ベトナムに帰った。もうたぶん、結婚したと思う」
一瞬、目を細めて遠くを見る表情になった。その視線は、どこか寂しそうにも見えた。
「オレ、今度、引っ越すんだ……」
「エッ、どこ?」
「ちょっと広いとこ。公共住宅の抽選に当たったからね」
「そこ、家賃は高いの?」
「前のアパートの3分の1ぐらいかな」
「エッ、ウソーッ!」
驚いたように見開かれた目が、オレの顔をのぞき込んだ。
「ひと部屋、余ってるから、同居できる家族とかいたら、部屋をシェアできるんだけどね」
「家族いないでしょ?」
「そう、いない……」
残念そうに答えると、グエンはパッと声のトーンを変えて言うのだった。
「作ればいいじゃない?」
「エッ……?」
驚くオレに、さらに驚くべき言葉が返ってきた。
「なってあげてもいいよ、家族に……」
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管理人は、常に、フルマークがつくようにと、工夫して記事を作っています。
みなさんのひと押しで、喜んだり、反省したり……の日々です。
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