男は「テリトリー」にこだわり、女は「巣」を求める

法則 99 男は「テリトリー」にこだわり、女は「巣」を求める
男は何につけ「テリトリー」を主張したがる
生きもの。一方、女性は、安心して子育てできる
「巣」を求める傾向が。その違いは—―。
よく知られている話ですが、ライオンは、「プライド」と呼ばれるナワバリを形成します。
そのナワバリ内に囲い込むのは、通常、複数のメスとその子ども。オスは自分一頭だけ。まれに例外もあるようですが、ここでは触れません。
ライオンのオスの仕事は、その「プライド」守ることです。
他のオスが近づいてくると、大声で吠えて威嚇し、それでも侵入してきたオスは、武力で追い払おうとします。それはもう、命をかけた闘い。万が一、その闘いに敗れると、「プライド」は侵入してきたオスのものになり、破れたオスは自分の「プライド」を去らなくてはならなくなります。
動物のオスたちは、多かれ少なかれ、ライオンが形成する「プライド」のようなナワバリを持とうとします。心理学的には「テリトリー」と呼ばれるこの「ナワバリ」は、何のために形成されるかと言うと、「DNA」を守るためです。
言うまでもなく、オスは自分の体内で子孫を作り出すことができません。子孫は、伴侶となったメスを自分の精子で妊娠させ、生んでいただくしかない。しかし、もしそのメスが自分以外のオスと交尾してその子を身ごもってしまったら、自分のDNAは、他のオスのDNAとすり替えられてしまいます。
それだけは何としても防ぎたい。そのためには「テリトリー」を形成して、他のオスの接近を食い止めるしかない。それが、そもそもオスが「テリトリー」を形成したがる生物学的理由と考えられています。

「オレの領分」を主張する男の「テリトリー」意識
もともとは、「DNAを守るため」であった「テリトリー」ですが、複雑な社会を形成する人間の社会では、「テリトリー」の意識はさまざまな領域に発生し、さまざまな形ではたらくことになります。まとめてみると――
[1] 「獲物」「猟場」に関するテリトリー意識
狩をする動物は、そもそも自分が獲物を確保する場所を「ナワバリ」として確保しようとする性質を持っています。狩猟・採集生活を始めた人類も、その性質を受け継いだ――と考えられます。ただし、人類の狩は集団で行うことが多かったので、「テリトリーを守る」は、ファミリーまたは複数のファミリーが集まった部族の務めとして意識されるようになりました。
[2] 「耕作地」に関するテリトリー意識
やがて人類が農耕を始めると、「テリトリー」は目に見える形で形成されるようになります。「ここはオレ(たち)の耕作地だ」と「テリトリー」を主張し、やがてその「テリトリー」にはロープを張ったり、柵で囲ったりして、外敵の侵入を防ぐようになります。なにしろ文明発祥以来現代に至るまで、人類の築く世界では、他人の耕作地に侵入して、その耕作地を乗っ取ったり、収穫物を収奪したり……ということが、しょっちゅう行われていましたからね。
[3] 「地位」「権力」を守ろうとするテリトリー意識
農耕で穀物を貯蔵できるようになると、そこには、貧富の格差が生まれ、そこから権力が生まれ、統治のための組織が形成されるようになります。その組織の中である程度の地位を与えられた人間は、自分が手にした権力を守ろうとして、その地位の周りに「テリトリー」を築きます。その地位を脅かすかもしれないだれかが近づこうとすると、テリトリーの主は、あの手この手を使って、接近を阻もうとします。
[4] 「仕事」「得意先」などを守ろうとするテリトリー意識
複雑な技術や知識を使って仕事をしたり、取引によって収入を得たりするようになった現代では、その仕事で使うスキルや知恵、取引相手やその範囲にまで、「テリトリー」を設定しようとする人たちがいます。「それは、オレの仕事だ、手を出すな」「それ、オレのアイデアだろう、盗むなよ」「〇社はオレのクライアントだゾ。勝手に話を持ち込むなよ」「人の部下を勝手に使うな」……などと、さまざまな形で「ナワバリ」を主張しようとするのです。
まだまだあるのですが、これぐらいにしておきましょう。
とにかく男という生きものの生き方の中には、こうして、いたるところに「テリトリー意識」が顔を出す――ということを、覚えておいていただきたいと思うのです。
では、一方の女性の場合はどうなのでしょうか?
そのナワバリ内に囲い込むのは、通常、複数のメスとその子ども。オスは自分一頭だけ。まれに例外もあるようですが、ここでは触れません。
ライオンのオスの仕事は、その「プライド」守ることです。
他のオスが近づいてくると、大声で吠えて威嚇し、それでも侵入してきたオスは、武力で追い払おうとします。それはもう、命をかけた闘い。万が一、その闘いに敗れると、「プライド」は侵入してきたオスのものになり、破れたオスは自分の「プライド」を去らなくてはならなくなります。
動物のオスたちは、多かれ少なかれ、ライオンが形成する「プライド」のようなナワバリを持とうとします。心理学的には「テリトリー」と呼ばれるこの「ナワバリ」は、何のために形成されるかと言うと、「DNA」を守るためです。
言うまでもなく、オスは自分の体内で子孫を作り出すことができません。子孫は、伴侶となったメスを自分の精子で妊娠させ、生んでいただくしかない。しかし、もしそのメスが自分以外のオスと交尾してその子を身ごもってしまったら、自分のDNAは、他のオスのDNAとすり替えられてしまいます。
それだけは何としても防ぎたい。そのためには「テリトリー」を形成して、他のオスの接近を食い止めるしかない。それが、そもそもオスが「テリトリー」を形成したがる生物学的理由と考えられています。

「オレの領分」を主張する男の「テリトリー」意識
もともとは、「DNAを守るため」であった「テリトリー」ですが、複雑な社会を形成する人間の社会では、「テリトリー」の意識はさまざまな領域に発生し、さまざまな形ではたらくことになります。まとめてみると――
[1] 「獲物」「猟場」に関するテリトリー意識
狩をする動物は、そもそも自分が獲物を確保する場所を「ナワバリ」として確保しようとする性質を持っています。狩猟・採集生活を始めた人類も、その性質を受け継いだ――と考えられます。ただし、人類の狩は集団で行うことが多かったので、「テリトリーを守る」は、ファミリーまたは複数のファミリーが集まった部族の務めとして意識されるようになりました。
[2] 「耕作地」に関するテリトリー意識
やがて人類が農耕を始めると、「テリトリー」は目に見える形で形成されるようになります。「ここはオレ(たち)の耕作地だ」と「テリトリー」を主張し、やがてその「テリトリー」にはロープを張ったり、柵で囲ったりして、外敵の侵入を防ぐようになります。なにしろ文明発祥以来現代に至るまで、人類の築く世界では、他人の耕作地に侵入して、その耕作地を乗っ取ったり、収穫物を収奪したり……ということが、しょっちゅう行われていましたからね。
[3] 「地位」「権力」を守ろうとするテリトリー意識
農耕で穀物を貯蔵できるようになると、そこには、貧富の格差が生まれ、そこから権力が生まれ、統治のための組織が形成されるようになります。その組織の中である程度の地位を与えられた人間は、自分が手にした権力を守ろうとして、その地位の周りに「テリトリー」を築きます。その地位を脅かすかもしれないだれかが近づこうとすると、テリトリーの主は、あの手この手を使って、接近を阻もうとします。
[4] 「仕事」「得意先」などを守ろうとするテリトリー意識
複雑な技術や知識を使って仕事をしたり、取引によって収入を得たりするようになった現代では、その仕事で使うスキルや知恵、取引相手やその範囲にまで、「テリトリー」を設定しようとする人たちがいます。「それは、オレの仕事だ、手を出すな」「それ、オレのアイデアだろう、盗むなよ」「〇社はオレのクライアントだゾ。勝手に話を持ち込むなよ」「人の部下を勝手に使うな」……などと、さまざまな形で「ナワバリ」を主張しようとするのです。
まだまだあるのですが、これぐらいにしておきましょう。
とにかく男という生きものの生き方の中には、こうして、いたるところに「テリトリー意識」が顔を出す――ということを、覚えておいていただきたいと思うのです。
では、一方の女性の場合はどうなのでしょうか?

女は居心地のいい「巣」を求める
女性にも「テリトリー」の意識がないわけではありません。「性差」が薄くなったと言われる現代では、「テリトリー」を主張する女性にも、まれにお目にかかるようになりました。しかし、男性ほど強くはない。
というのも、女性は「産む性」だからです。妊娠するのは自分の体ですから、そこに他の女の「DNA」が入り込むなんてことはあり得ない。それほど「テリトリー」を意識する必要がないからです。
それよりも大事なのは、生まれた子どもが安全に過ごすことができる環境が整えられていること。「安全に過ごせる環境」=「家庭=巣」です。つまり、「テリトリー=領域」よりも「巣」が大事。それが、女性に共通する意識だろうと思います。
現に、動物の中には、「立派な巣」を作ってプレゼンテーションすることが「求愛行動」になっている種もあります。
人間の場合も、結婚してマイホームを築くとき、セキュリティを重視したり、塀などを頑丈に作ったりして、「テリトリー」を守ろうとする傾向が強い男性に対して、女性は、過ごしやすい居間を作ろうとするなど、「巣」としての機能を重視する傾向が強い。
この違い、わきまえておいたほうが、いいかもしれません。
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盆になると、男たちがクジで「かか」を交換し合う。
明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
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明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間を終えて帰って来た妙は、その夜から、
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