シランケンの不純愛講座　彼女を「心のクイーン」にしてあげるひと言

彼女を「心のクイーン」にしてあげるひと言

男と女のモテ技　Ｍ-34　　

道彼女がふともらした言葉をどう解釈し、
どう反応してあげるか？　その解釈と反応で、
彼女のあなたへの態度が決まります。大事なのは、
彼女を「心のクイーン」にしてあげる返し方――。　

　Ｍ　は「男からのモテ技」、　Ｗ　　は「女からのモテ技」、　Ｎ　は「男女共通のモテ技」です。

　たとえば、彼女が、オフィスの窓から降り続く雨を見ながら「フーッ」とため息をつき、こんな言葉をもらしたとしましょう。

　

いやねェ。こう雨が続くと、気持ちがブルーになっちゃう。

　これを聞いて、男たちが声をかけます。
　トップバッターは、ヘソ下リアリズムの旗手・Ａ係長。

　

パンツ、乾かないしな……。

　続いて登場は、自称・恋愛アナリストのＢ課長代理補佐。

　

どうした？　また、デートがお流れか？

　さらに、職場随一のサイエンス通を自認するＣ資料室長補佐。

　

もしかして、ムチ打ちでもやったことある？

　最後に登場は、ただのヒラ。万年文学青年のＤ。

　

ロマンチストなんだね、○○さんって。

　さて、彼女の心は、どの男性の発言に激しく揺さぶられるか？
　もう、想像がつくと思いますが、圧倒的にＤ氏の発言です。
　その理由を解説します。

男の子アイコン１

女は、自分を「グレード・アップ」してくれる男に弱い

　Ｄ氏がやったことは、ものすごく単純なことです。
　「雨が続くとブルーになる」という彼女の発言を、一段高い精神領域にアップ・グレードした。ただそれだけのことです。

　対照的なのが、Ａ係長の発言。
　同じ彼女の発言を、「パンツが乾かないからだろう」と、一段低い精神領域にダウン・グレードしてしまいました。

　彼女が、ほんとはどんな意味で「ブルーになる」と言ったのかは、不明です。
　というか、「ほんとはどうか」なんてことは、この際、どうでもいいんです。
　大事なことは、

　彼女の言動にどんな解釈を与えてあげられるか？

　これに尽きます。
　フッともらした、ほんとうはつまらない言葉であっても、そこに「宝石の解釈」を付与してあげれば、彼女の言葉は「宝石のような言葉」として輝き始めます。
　元は「召使の言葉」であっても、「上等な解釈」を加えてあげれば、それはたちまち「クイーンの言葉」に早代わり。そんなマジックを見せてくれる男性に、女性は心を奪われてしまうものだ――と覚えておいてほしいのです。
　そして、そういうマジックを使いこなすコツは、ただひとつ。

　彼女を「心のクイーン」にしてあげよう。

　いつもこれを念じてさえいればいいのです。
　では、どうやって「グレード・アップ」を図るか？
　そのためには、精神の領域のグレードを頭に入れておく必要があります。

人の精神領域には、４段階のグレードがあります

　筆者は、人の精神の領域には、４段階のグレードがある、と思っています。
　それは、次の４つ――。

　グレード１　　肉体的欲望の領域
「食べたい」「ＳＥＸしたい」「眠りたい」「体を動かしたい」「気持ちよくなりたい」などの、人間の根本的な欲望を意識し、その充足を願う精神の領域です。

　グレード２　　感情の領域
「うれしい」「悲しい」「楽しい」「苦しい」「ハラが立つ」「好き」などの感情を表現したり、その感情をコントロールしようとする精神の領域です。

　グレード３　　実用・実益の領域
「どうすれば得するか？」「どうすればためになるか？」「どうすれば楽になるか？」「どうすれば人に好かれるか？」などを考え、そのために努力する精神の領域です。

　グレード４　　美学・哲学・思想の領域
「美しいこと」「正しいこと」「真実なこと」「愛って何？」などを意識し、追究し、その実現のために心を傾けようとする精神の領域。

　ほんとうは、この上に《グレード５》として、「生と死を考える領域」というのがあるのですが、このグレードまでくると、恋愛問題などは超越してしまっていますから、ここでは省略します。
　彼女を「心のクイーン」にする――とは、その言動を常に、《グレード１》より《グレード２》、《グレード２》より《グレード３》、《グレード３》より《グレード４》へと導くように、解釈してあげる、ということです。

　最初に挙げた「雨が続くとブルーになる」という彼女の言葉は、そのまま受け取れば《グレード２》に属する発言ですが、Ａ係長やＣ資料室長補佐は、それに《グレード１》の解釈を示して、彼女を「プン」とさせてしまいました。
　Ｂ課長代理補佐は、《グレード３》の解釈（「デートが流れて損した」）を示して、１グレードアップを果たしましたが、Ｄ氏の「ロマンチストなんだね」にはかないません。
　Ｄ氏の「ロマンチストなんだね」は、彼女の美学に触れる《グレード４》の解釈。
　彼女が、「エーッ、私、そうなのかなぁ」と、思わず心わ動かされてしまったのも、ムリありません。

カラス

　演習　
彼女が喜ぶ「グレードアップ」会話例

　理屈は、以上の通りなのですが、実際にどう活用するか、それだけじゃわからない――という方もいらっしゃるかもしれません。
　最後に、いくつか、応用例をご紹介しますので、参考にしてみてください。

　

は、彼女の発言。
　それに対する男性の反応は、　　が、ダウン・グレード（ＮＯ　ＧＯＯＤ）、　　が、アップ・グレード（ＯＫ）の言い方です。

　

ワーッ、おいしそうなケーキ！
（雑誌のスイーツの特集記事を見ながら）
　　　おまえは、まったく色気より食い気だな。
　　　キミに合いそうなケーキだね。

　

見て、見て。かわいいから買ってきたの。
（雑貨店で買ってきたマグカップを見せながら）
　　　また、衝動買い？　もしかして欲求不満じゃないの？
　　　フーン、キミって、いいお母さんになりそうだね。

　

私ね、ごはんにおかかとバターまぶして食べたりするんだよ。
（みんなで「どんな夜食食べる？」という話をしているときに）
　　　メチャクチャ太る食い方だよな、それ。
　　　ヘーッ、オシャレなんだね。

　

私さぁ、ネパールとかチベットとかに行ってみたいんだよね。
（ふたりで「旅行するならどこへ行きたいか」という話をしていて）
　　　そういうとこだと、おまえも美人のうちに入るからな。
　　　キミって、物事を深く考えすぎるんだね。そこがいいとこなんだけど…。

　まだまだありますが、おあとがよろしいようで。

　　　筆者の官能小説！　電子書店から発売中です！　　　

盆になると、男たちがクジで「かか」を交換し合う。
明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間の盆かかを終えて帰って来た妙は、その夜から
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。

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