人は信用してくれた程度に応じて、相手を「好き」になる

法則95 人は信用される程度に応じて相手を「好き」になる。
オレは(私は)、あなたを信用している。
人は、そう思われれば思われるほど、その期待に
応えようと、相手を「好き」になります。
目の前に「おまえなんて信用できない」という人間と、「まかせた。信用してるから」という人間がいたら、人は、どっちの人間についていきたいと思うか?
当然、後者だろう――と、シランケンは思います。
上司と部下という関係でも、何かの目的を共有する仲間同士という関係でも、友人同士という関係でも、夫と妻という関係でも、親子という関係でも、そして男と女という関係でも、これは、変わらない原則だろうと確信しています。
大事なのは、その「信用」の示し方でしょう。
オレは、おまえをここまで信用しているんだゾ。
私は、あなたをここまで信用してるのよ。
その「信用の程度」を、目に見えるような形で、具体的に示すほど、相手はその「信頼」に感動し、あなたに忠誠心を抱いたり、場合によっては愛情を抱いたりするようになります。
IT関連の会社に勤めるYさんが、同じ職場の後輩・K美さんのハートを射抜いたのも、そんな「信頼作戦」でした。

「これで払っといて」と、財布をまるごと預けられて……
K美さんは、社内では、どちらかと言うと、「アネゴ肌」で通っている面倒見のいい女性でした。
飲み会をやっても、友人たちと温泉旅行に出かけても、いつもその場をとりしきるし、ちょっとでも後輩だと、「いいから、いいから」と気前よくおごったりしてしまうタイプ。男性からも、女性からも、「アネゴ」のように慕われていたのですが、その代わり、財布の中はいつもピーピーの状態でした。
「損な性分よね……」と、苦笑いを浮かべるK美さん。
そんなK美さんを、「ギャフン」と言わせたのが、K美さんより3歳くらい上の先輩・Yさん。K美さんによれば、体育会系で、ちょっと男気があるタイプでした。
それは、Yさんが職場の後輩たちを何人か誘って飲み会を開いたときのこと。K美さんも、このときは、誘われたほうのひとりでした。
みんなでワイワイと飲んで、食べて、会もそろそろお開きかな……という頃になって、トイレに立ったYさんが、「K美、ちょっと」と、K美さんを手招きしたのだそうです。
「何ですか?」と、K美さんが席を立っていくと、
みんなの分、これで払っといてくれ。
エッ!? と思う間もなく、Yさんは奥のトイレへ。
K美さんの手には、Yさんが手渡した黒革の財布が、そのまま握られていました。
当然、後者だろう――と、シランケンは思います。
上司と部下という関係でも、何かの目的を共有する仲間同士という関係でも、友人同士という関係でも、夫と妻という関係でも、親子という関係でも、そして男と女という関係でも、これは、変わらない原則だろうと確信しています。
大事なのは、その「信用」の示し方でしょう。


その「信用の程度」を、目に見えるような形で、具体的に示すほど、相手はその「信頼」に感動し、あなたに忠誠心を抱いたり、場合によっては愛情を抱いたりするようになります。
IT関連の会社に勤めるYさんが、同じ職場の後輩・K美さんのハートを射抜いたのも、そんな「信頼作戦」でした。

「これで払っといて」と、財布をまるごと預けられて……
K美さんは、社内では、どちらかと言うと、「アネゴ肌」で通っている面倒見のいい女性でした。
飲み会をやっても、友人たちと温泉旅行に出かけても、いつもその場をとりしきるし、ちょっとでも後輩だと、「いいから、いいから」と気前よくおごったりしてしまうタイプ。男性からも、女性からも、「アネゴ」のように慕われていたのですが、その代わり、財布の中はいつもピーピーの状態でした。
「損な性分よね……」と、苦笑いを浮かべるK美さん。
そんなK美さんを、「ギャフン」と言わせたのが、K美さんより3歳くらい上の先輩・Yさん。K美さんによれば、体育会系で、ちょっと男気があるタイプでした。
それは、Yさんが職場の後輩たちを何人か誘って飲み会を開いたときのこと。K美さんも、このときは、誘われたほうのひとりでした。
みんなでワイワイと飲んで、食べて、会もそろそろお開きかな……という頃になって、トイレに立ったYさんが、「K美、ちょっと」と、K美さんを手招きしたのだそうです。
「何ですか?」と、K美さんが席を立っていくと、

エッ!? と思う間もなく、Yさんは奥のトイレへ。
K美さんの手には、Yさんが手渡した黒革の財布が、そのまま握られていました。

「そこまで私を信用?」と心を奪われて……
呆気にとられてYさんの姿を見送ったK美さんは、まるで魂を抜かれたような状態だった――と言います。
K美さんの言葉を借りれば、「ジーンと来ちゃった」んだそうです。
不肖・重松も、「これで払っといて」と、1万円札何枚かを女の子の手に握らせたり、カードを預けたり……ってことまではやったことがありますが、財布まるごとは、さすがにありません。
財布ですよ、財布。
中には、いろんなものが入ってます。人に見られちゃいけないようなもの(何とは言いませんが)のひとつやふたつぐらいは、入ってるかもしれません。
それをまるごと預ける――というのは、よほど、相手を信用してないとできないことでもあります。
K美さんも、おそらくは、そのことに感動してしまったのでしょう。
いくら何でも財布ごとなんて……と戸惑いながらも、なんだか、自分が銭形平次のおカミさんになったような、「極道の妻」にでもなったような……そんな気分になったのだそうです。
そして、K美さんは思ったそうです。「負けた」……と。
いくら自分がアネゴ肌でも、そこまではできない。

いろいろ考えているうちに、K美さんの頭の中では、どんどん、Yさんの存在が大きくなってしまいました。つまり、ホレてしまったわけですね、その瞬間に。
いま、Yさんの財布は、24時間、K美さんが管理しています。

「命、預けた」に等しい行為
もしかしたら、Yさん、預けるときには、「清水の舞台から飛び降りる」ような気分だったかもしれませんね。
「財布」というのは、「個人情報」の宝庫です。「秘密」のレベルで言うと、「最高級の機密」に属するものです。
人によるかもしれませんが、大げさに言うと「命の次に大事なもの」。
それを、まるごと人に預けてしまう――ということには、心理学的に言うと、2つの効果がある、と私は考えます。
ひとつは、このブログでもたびたび触れてきましたが、「自己開示」という効果です。自分の「重大な秘密」を「おまえにだったら見せるゾ」と公開することによって、相手に対する親密な気持ちを伝える、という効果が期待できるわけです。
もうひとつは、「自己防御」の全面解除、という効果。
人は、自分の身体的急所などは、他人に対して防御しようとします。財布も、「財産権」という急所ですから、通常は、体のいちばん大事な部分に身に着けて、守ろうとします。
Yさんは、それをポンとK美さんに預けてしまいました。
それは、ほとんど「オレの命はおまえに預ける」に等しい行為です。
預けられたほうは、「そこまで自分を信用してくれているのか」と感動して、その信頼に応えようと思うようになります。
K美さんの心が揺さぶられたのも、ムリない話だと思いますし、それをわかった上で、意識的にそういう行動をとったのだとしたら、Yさん、おヌシもやるよのう……と感心するしかありません。
ただし、こういうことを、深く考えもせずに、ただのクセとしてやってしまったとしたら、ちょっと危険。世の中には、わるい人間もいますからね、Yさん。
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