失敗を責めるより本人を「心配」する叱り方

人が何か失敗したとき、あなたはその人間に、まず、
どんな声をかけるでしょうか? 大事なのは、
失敗そのものを責めることより、失敗した人間の傷を
「心配」してあげること。愛や信頼は、そこから――。
愛が生まれる日本語・殺す日本語 レッスン4-17
人が何かミスを犯したとき、どんな言葉をかけるか?
実はこれ、その相手との人間関係を形成する上で、とても重要です。
ミスを犯した人間というのは、多かれ少なかれ、心の中で「やっちまったなぁ」と思っています。その胸の中では、「反省」や「後悔」が渦巻いているかもしれません。
そこへ、
〈1〉まったく、何やってんだよ、おまえは。使えないヤツだなぁ。
〈2〉なんべん言ったらわかるの! バカじゃないの、あなたは!
〈3〉学校で何、習ってきた? 親にどんなしつけを受けてきたんだ!
〈4〉キミのせいで周りじゅうがどんなにメイワクしたか、わかっているのか?
などの言葉を浴びせられたら、どうなるでしょう?
ミスを犯した人間は、シュンとなって立ち直れなくなるか、そういう言葉を浴びせてきた相手に憎悪を募らせることになります。
これらの叱責の言葉に含まれているのは、
です。
つまり、こうした言い方は、その人間の「ミス」を責めるのではなく、「人間性」そのものを責める言い方になっているわけです。
こういう言い方では、言われた人間がミスを心から反省し、向上しようとすることはないだろう――と、筆者は思います。
では、どんな言い方だったら、その人間の反省を促し、二度と同じミスを犯さないように導くことができるのか? 今回は、そんな言い方を考えてみたいと思います。
「放置」は、「見捨てる」ということ
人が何か失敗を犯したとき、真っ先に頭に浮かぶことは、どういうことでしょう?
「まったく、こいつは何やってやがるんだ?」という苛立ちでしょうか?
その失敗のせいで、自分に降りかかるメイワクのことでしょうか?
それとも、「こいつにはガッカリだぜ」という失望でしょうか?
もし、そういうことであれば、私だったら、その失敗は「見て見ないフリ」をします。たとえ見ても、「まったくしょうがないな」という顔をして、黙って尻拭いをして終わり……にするだろうと思います。
しかし、その人間が、無関心でいるわけにはいかない人間であった。たとえば、あなたが面倒を看ている部下や後輩であったとか、あなたの友人や恋人や家族であった――という場合には、それではすまないだろうと思います。
失敗して「あちゃー」と思っている人間をそのまま放置しておくと、もしかしたら、その人は、「自分は見捨てられた」と思うかもしれないからです。
そこで、最初にかける声。
私だったら、まず、こうします。
実はこれ、その相手との人間関係を形成する上で、とても重要です。
ミスを犯した人間というのは、多かれ少なかれ、心の中で「やっちまったなぁ」と思っています。その胸の中では、「反省」や「後悔」が渦巻いているかもしれません。
そこへ、




などの言葉を浴びせられたら、どうなるでしょう?
ミスを犯した人間は、シュンとなって立ち直れなくなるか、そういう言葉を浴びせてきた相手に憎悪を募らせることになります。
これらの叱責の言葉に含まれているのは、
〈1〉の「使えないヤツ」は、相手の「使用価値」を否定する言い方。
〈2〉の「バカじゃないの」は、相手の「資質」を否定する言い方。
〈3〉の「学校で」や「親に」は、相手の「経歴」を否定する言い方。
〈4〉の「周りがメイワク」は、相手の「社会性」を否定する言い方。
〈2〉の「バカじゃないの」は、相手の「資質」を否定する言い方。
〈3〉の「学校で」や「親に」は、相手の「経歴」を否定する言い方。
〈4〉の「周りがメイワク」は、相手の「社会性」を否定する言い方。
です。
つまり、こうした言い方は、その人間の「ミス」を責めるのではなく、「人間性」そのものを責める言い方になっているわけです。
こういう言い方では、言われた人間がミスを心から反省し、向上しようとすることはないだろう――と、筆者は思います。
では、どんな言い方だったら、その人間の反省を促し、二度と同じミスを犯さないように導くことができるのか? 今回は、そんな言い方を考えてみたいと思います。

人が何か失敗を犯したとき、真っ先に頭に浮かぶことは、どういうことでしょう?
「まったく、こいつは何やってやがるんだ?」という苛立ちでしょうか?
その失敗のせいで、自分に降りかかるメイワクのことでしょうか?
それとも、「こいつにはガッカリだぜ」という失望でしょうか?
もし、そういうことであれば、私だったら、その失敗は「見て見ないフリ」をします。たとえ見ても、「まったくしょうがないな」という顔をして、黙って尻拭いをして終わり……にするだろうと思います。
しかし、その人間が、無関心でいるわけにはいかない人間であった。たとえば、あなたが面倒を看ている部下や後輩であったとか、あなたの友人や恋人や家族であった――という場合には、それではすまないだろうと思います。
失敗して「あちゃー」と思っている人間をそのまま放置しておくと、もしかしたら、その人は、「自分は見捨てられた」と思うかもしれないからです。
そこで、最初にかける声。
私だったら、まず、こうします。

たとえば、だれかが、皿や茶碗や花瓶など、割れ物を落として壊した――としましょうか。
こういう場合、「何やってんだよ、バカヤロー!」などと粗相をとがめる前に、私だったら、こう声をかけます。
かける声 大丈夫か? ケガしなかったか?
「バカヤロー、何やってんだよ!」などと、罵声を浴びたほうは、「この人は、自分のことより、割れた皿(または花瓶や茶碗)のほうが心配なんだ」と思ってしまいます。あるいは、この人は、自分の粗相をとがめているだけで、それは、自分の気分を害されたからだ――と感じてしまいます。
しかし、まず「大丈夫か?」という声が飛んでくると、ミスを犯した人間は、「この人が心配してくれているのは、自分なんだ」と感じ、そういうふうに自分の身を案じてくれる相手への信頼感を高めます。そして、おそらく、「この人を心配させないように、これから気をつけよう」と肝に銘じてくれるはずです。

たとえば、その人が単純な計算ミス、パソコンの入力ミス、書類の作成ミス……などをやらかしたとしましょうか。
それが、最初ではない。その人は前にも、同じようなミスを犯したことがある。
そういう場合、よくやってしまうのが、「キミは、何度、同じミスを繰り返せば気がすむんだ」とか「おまえ、またやったのかよ。バッカじゃねェの?」などと、ミスの本人を常習犯扱いしてしまうことです。
しかし、これをやると、言われた本人は、「どうせ自分は期待されてないんだ」と思い込み、ガンバろうという気を失ってしまうかもしれません。
なので、私だったら、こういう場合、「またかよ」という言葉は使いません。「何度やったら」という言葉も使いません。
では、どう言うか?
かける声 珍しいね。キミでも、こういう失敗するんだ。
などと、その失敗を「珍しいこと」にしてしまいます。
「珍しい」は、「あなたの能力からしてあり得ないことだけど」という意を含んでいます。その「失敗」を「あり得ないこと」にしてあげることによって、本人を「無能の烙印」から救い、叱りながら「励ます」効果を期待することができるわけです。

たとえば、あなたの妻または彼女が、「これ、作ってみたの」と出してくれた料理が、恐ろしくまずかった――としましょうか。
「まずい。食えないよ、こんなの」
こんな言い方をしたのでは、二度と彼女の手料理は味わえなくなるかもしれません。
「どう……?」と心配そうに見つめる彼女の前で、無言でハシを伸ばし、「ウーン……」とハシを置く。
これでは、彼女は自信を失くしたまま、おいしい料理を作るという意欲を失ってしまうかもしれません。
こういう場合、私だったら、たとえば――
かける声 ちょっとしょっぱいね。もしかして、肉の下味が効きすぎたのかな?
などと、彼女と一緒に「失敗の原因」を考える言葉をかけます。
これは、だれかが仕事上で何か失敗をした――というときも同じ。
「エッ、例の案件、A社に取られちゃったの? 何やってんだよ、お前は!」
と失敗をなじる前に、
「A社に取られた? 向こうが出した条件は?」
などと、原因を探る言葉をかけます。
仮にそれが本人の怠慢によると判明した場合でも、「おまえは詰めが甘いんだよ」などとなじったりはしません。
「仮決定の後、何か、フォローした?」などと、本人に失敗の原因に気づかせるような言葉を発し、「ちょっと油断したか?」と、反省のきっかけを与えます。
大事なことは、「失敗した」という「結果」を責めるのではなく、「どうしてそうなったのか?」を「一緒に考えよう」という姿勢を示すことだ――と、私は思います。
これをやると、失敗にしょげ返っている本人は、「今度は間違えないようにしよう」とモチベーションを高め、そうして自分のモチベーションを高めてくれる相手を信頼するようになります。
「失敗」したときにどんな言葉をかけられるか――は、人間関係を築く上で、ものすごく重要なポイント。
「失敗」は、「失敗そのもの」を「非難」の対象にするのではなく、「失敗した人間」をどうケアするかが大切。
本日は、そんな話をご紹介しました。
よければ、参考にしてみてください。
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