「タワマン」は、地域社会を破壊する!

あちこちに出現するタワーマンション。乱立するタワマンは、その地域に格差を持ち込み、コミュニティを破壊してしまいます。どんな風に、そしてその結果、地域社会はどうなる――?
Talker
シランケン・重松シュタイン 自ら著作を手がけるエッセイスト&作家。当ブログの管理人です。旧ペンネーム/長住哲雄。
AKI エステ嬢として働きながら作家を目指すアラサーの美女。
AKI ちょっと間が開いてしまいましたが、エーッ……と、前回は、タワーマンションは中国マネーに狙われて、「民泊化」してるっていう話をしたんですよね?
シランケン ああ、そんな話もしましたね。空室率が上昇しているにもかかわらず、次々と超高層マンションを着工する大手不動産会社。空室率を下げるために、中国その他の海外マネーによる購入を促したため、「民泊化」をネラって上層階などを購入する中国資本などが、ドッと市場に参入してきた。そんなこともあって、タワマンの出現は、地域のコミュニティをガタガタにしてしまった。海外マネーの流入だけじゃありませんよ。考えてみてください。人口1000~3000人の町に、いきなり、500戸だの800戸だのという巨大マンションが出現するのです。それだけで、一気に1000~2000人の新しい町が出現することになります。さて、そうするとどうなるでしょう?
AKI いろんなバランスが崩れてしまいますよねェ。たとえば、保育園とか幼稚園とかは、それまでの人口に対して「この程度あれば何とかなるんじゃないか」と考えて設置されているのに、その人口が一気に倍近くに膨れ上がるわけでしょう? 当然、施設が足りなくなってしまいますよね。
シランケン スーパーとかクリーニング店とか、美容室とか、銀行の窓口やATMも、突然増えた人口のために、利用者が急増して、混雑してしまいますよね。いちばん問題になったのは、最寄りの駅が、突然の利用者増に対処しきれなくて、大混雑するようになったってことでしょうかね。
AKI それ、新聞とかでも取り上げられましたよね?
シランケン ハイ。新聞でも、テレビでも、週刊誌でも取り上げられました。あのね、AKIクン、タワーマンションが建てられるのは、どんな土地だかわかりますか?
AKI 都心に近い、交通の便のいい場所とか……。
シランケン そうですよね。決して、郊外の、緑豊かな住宅地とかではありません。複数の鉄道が乗り入れていて、都心まで10分台で通えるような駅近な立地。たいてい、そういう土地は商業地になっています。商業地ですから、そんなに広大な敷地が確保できるわけじゃない。「再開発」だの何だのと青写真をブチ上げては、古い商店街を買い上げ、敷地いっぱいに超高層ビルを建てるわけです。そうしてタワーマンションがひとつ出現すると、「うちも」「うちも」と、他のディベロッパーも名乗りを挙げて、そこには、タワマンがタケノコのように林立することになります。
AKI 東京の武蔵小杉とかは、そうやって、いきなりビッグなタウンになってしまいましたよね。いきなり人口が増えたので、駅も電車も大混雑になって大変だった――と、昔から小杉に住んでた友だちとかは言ってました。
シランケン でしょうね。リバーサイドやベイエリアの街も、似たような状況になりつつあります。そうしてタワーマンションが乱立する地域というのは、居住人口が自然に増えていく「自然増」ではなく、「人為的に」、「いきなり」、ドーンと増える。鉄道網も、その他のインフラも、十分に整わないうちに――です。そんな街づくりをやってていいのか?
AKI バランス崩れてしまいますよね。
シランケン 自然に出来上がっていった街には、地域の住民たちが作り上げていったその街、その街の、コミュニティのようなものが存在するのですが、そこへドドーッと、その土地に縁も所縁もない人たちが大量になだれ込んでくるわけです。コミュニティは、どうなるか? 破壊されてしまいます。
AKI そうなりますよね。しかも、その新住民たちというのが、「民泊」で稼ごうとする中国人だったり、ただ値上がりを期待するだけの幽霊住民だったり、老後を便利な都心で静かに過ごそうという田舎からの逆Uターン組だったり、眺望だけが目的のにわかセレブだったり……ってなると、周りの住人たちも、そんな人たちとどう付き合ったらいいのか、わからないでしょうしね。
シランケン ああ、そんな話もしましたね。空室率が上昇しているにもかかわらず、次々と超高層マンションを着工する大手不動産会社。空室率を下げるために、中国その他の海外マネーによる購入を促したため、「民泊化」をネラって上層階などを購入する中国資本などが、ドッと市場に参入してきた。そんなこともあって、タワマンの出現は、地域のコミュニティをガタガタにしてしまった。海外マネーの流入だけじゃありませんよ。考えてみてください。人口1000~3000人の町に、いきなり、500戸だの800戸だのという巨大マンションが出現するのです。それだけで、一気に1000~2000人の新しい町が出現することになります。さて、そうするとどうなるでしょう?
AKI いろんなバランスが崩れてしまいますよねェ。たとえば、保育園とか幼稚園とかは、それまでの人口に対して「この程度あれば何とかなるんじゃないか」と考えて設置されているのに、その人口が一気に倍近くに膨れ上がるわけでしょう? 当然、施設が足りなくなってしまいますよね。
シランケン スーパーとかクリーニング店とか、美容室とか、銀行の窓口やATMも、突然増えた人口のために、利用者が急増して、混雑してしまいますよね。いちばん問題になったのは、最寄りの駅が、突然の利用者増に対処しきれなくて、大混雑するようになったってことでしょうかね。
AKI それ、新聞とかでも取り上げられましたよね?
シランケン ハイ。新聞でも、テレビでも、週刊誌でも取り上げられました。あのね、AKIクン、タワーマンションが建てられるのは、どんな土地だかわかりますか?
AKI 都心に近い、交通の便のいい場所とか……。
シランケン そうですよね。決して、郊外の、緑豊かな住宅地とかではありません。複数の鉄道が乗り入れていて、都心まで10分台で通えるような駅近な立地。たいてい、そういう土地は商業地になっています。商業地ですから、そんなに広大な敷地が確保できるわけじゃない。「再開発」だの何だのと青写真をブチ上げては、古い商店街を買い上げ、敷地いっぱいに超高層ビルを建てるわけです。そうしてタワーマンションがひとつ出現すると、「うちも」「うちも」と、他のディベロッパーも名乗りを挙げて、そこには、タワマンがタケノコのように林立することになります。
AKI 東京の武蔵小杉とかは、そうやって、いきなりビッグなタウンになってしまいましたよね。いきなり人口が増えたので、駅も電車も大混雑になって大変だった――と、昔から小杉に住んでた友だちとかは言ってました。
シランケン でしょうね。リバーサイドやベイエリアの街も、似たような状況になりつつあります。そうしてタワーマンションが乱立する地域というのは、居住人口が自然に増えていく「自然増」ではなく、「人為的に」、「いきなり」、ドーンと増える。鉄道網も、その他のインフラも、十分に整わないうちに――です。そんな街づくりをやってていいのか?
AKI バランス崩れてしまいますよね。
シランケン 自然に出来上がっていった街には、地域の住民たちが作り上げていったその街、その街の、コミュニティのようなものが存在するのですが、そこへドドーッと、その土地に縁も所縁もない人たちが大量になだれ込んでくるわけです。コミュニティは、どうなるか? 破壊されてしまいます。
AKI そうなりますよね。しかも、その新住民たちというのが、「民泊」で稼ごうとする中国人だったり、ただ値上がりを期待するだけの幽霊住民だったり、老後を便利な都心で静かに過ごそうという田舎からの逆Uターン組だったり、眺望だけが目的のにわかセレブだったり……ってなると、周りの住人たちも、そんな人たちとどう付き合ったらいいのか、わからないでしょうしね。
シランケン 新住民と旧住民の間に経済力の格差や意識の壁ができ、コミュニティ形成どころか分断が生じてしまう。しかしね、AKIクン、分断は新住民と旧住民の間でだけ起こるんじゃありませんよ。ある意味じゃ、もっと深刻な分断が、同じ住民同士の間でも起こってしまう。
AKI あ、それ、聞いたことがあります。高層階に住む住人と下層階に住む住民の格差というか、格差が生み出す差別のようなものが、マンション内に存在する――って。
シランケン ウワサによれば、タワマンの住人同士は、おたがいを「49階の安倍さん」とか「オゥ、1階の枝野さん」というふうに、居住する階数を付けて呼び合ったりするんだそうですよ。
AKI 当然、49階の安倍さんは、1階の枝野さんを見下すような態度をとるんでしょうね?
シランケン 声に出さないまでも、何となく態度には出るかもしれませんねェ。そしてね、そういう親の意識は、敏感な子どもたちは、たちまち嗅ぎ取ってしまう。そして、子どもたちは正直ですから、親の差別的意識を露骨に態度に出してしまいます。学校でも、塾でも、「安倍ん家、49階なの? すっげェ。おまえん家、金持ちなんだなぁ」と揶揄する言葉や、「枝野ん家、1階なの? 陽、当たんねェだろ?」とバカにするような言葉が飛び交ったりして、「上層階の子」と「下層階の子」の間に、意識の壁が出来てしまいます。
AKI まるで、「格差社会の見本市」なんですね、タワマンって?
シランケン オヤ、うまいことおっしゃる。しかしね、AKIクン、上層階に住むセレブたちにも、悩みがないわけじゃない。住んでみたら、話が違った。そんな話がボロボロ出てきて、せっかく手に入れた眺望も、見せかけの「上流」も、捨てざるを得なくなる。そういう話もまた、珍しくないらしいですよ。
AKI エッ、それ、知りたいです。いまのうちに……。
シランケン ま、まさかキミ、変なこと考えてないでしょうね?
AKI コメントを控えさせていただきます。
筆者の最新刊官能小説です!
盆になると、男たちがクジで「かか」を交換し合う。
明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間を終えた妙は、その夜から、
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。
2020年9月発売 定価:200円 発行/虹BOOKS
⇒Kindle でお読みになる方は、ここをクリック。
⇒BOOK☆WALKER からお読みになる方は、ここをクリック。
既刊本もどうぞよろしく 写真をクリックしてください。






明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間を終えた妙は、その夜から、
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。
2020年9月発売 定価:200円 発行/虹BOOKS
⇒Kindle でお読みになる方は、ここをクリック。
⇒BOOK☆WALKER からお読みになる方は、ここをクリック。
既刊本もどうぞよろしく 写真をクリックしてください。

管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。



→このテーマの記事一覧に戻る →トップメニューに戻る
- 関連記事
-
- 住めば都…とはならない、タワマンの現実 (2021/12/10)
- 「タワマン」は、地域社会を破壊する! (2021/11/16)
- あなたは「タワマン」で死ねますか? (2021/08/08)