彼女の「怖い」は男の「エロ気」に火を点ける

「怖がる女」を見ると、「オレが何とか」と
男気を発揮しようとするのが、男という生きもの。
その性質を熟知している女たちの中には、その
「怖い」を、うまく使う達人もいます。
M は「男からのモテ技」、 W は「女からのモテ技」、 N は「男女共通のモテ技」です。

たとえば、あなたのオフィスで、外から帰ってきた彼女がいきなりそんな声を挙げたら、あなたならどうします?
私だったら、こうします。
とりあえず、手元のスタンガンなり、チカンよけスプレーなり……はないので、定規なりホッチキスなりを手に、彼女のそばに駆け寄って声をかけます。

これじゃまるで寅さんなので、やりませんけど、とにかく「どうした? 大丈夫か?」ぐらいは言います。
男って、そういう生きものですよね。
西に脅えている女がいれば、「大丈夫、オレがついてる」と部屋まで上がりこみ、
東に気持ちわるがってる女がいれば、背中をさすりながら、ついでにももなんかもさすり、
北に泣いてる女がいれば、胸で泣かせてあげながら、髪をナデナデ、耳もナメナメ、
南に怒ってる女がいれば、「オレをぶて」と左の頬を差し出し(これはしないか)……
東に気持ちわるがってる女がいれば、背中をさすりながら、ついでにももなんかもさすり、
北に泣いてる女がいれば、胸で泣かせてあげながら、髪をナデナデ、耳もナメナメ、
南に怒ってる女がいれば、「オレをぶて」と左の頬を差し出し(これはしないか)……
とにかく、なんとか彼女を救ってやろうと、勇気と知恵とエロ気を振り絞るもの。これを「男気」と言います。
そういう「男気」を引き出す女こそが「いい女」なのである――と、私は思っているのですが、かつて私のオフィスにいたJ子は、その達人でした。

夏もそろそろ終わり……という時期、夜、街灯の下を歩いたりしていると、突然、セミが体当たり攻撃を仕掛けてきます。J子はそれが大の苦手(……と、本人は言ってますが、ホントかどうかは知りません)でした。
あるとき、私のデスクにJ子が電話をかけてきました。

セミのことならおまかせあれ。これでも私、子どもの頃は「セミ・プロ」の称号をほしいままにしたセミ獲りの達人だったんですから。
おっとり刀で駆けつけると、玄関脇の白い壁にアブラゼミが一匹。
こんなところに留まりやがって、トロいやっちゃ。ムンズと手でつかんで空中高く放り投げると、セミは「チッ」と舌打ちしながら、どこかの木の幹めざして飛んでいきました。

安堵の顔を見せたJ子の表情のかわいいこと。オイ、セミよ、今度はJ子の寝室にでもとまってくれよ――と声をかけるアホな私でありました。




そのチカンは、下着の中にまで手を入れてこようとした――と、J子。身振り手振りよろしく話すその話し方が、妙にリアルで、修行の足りない私の頭の中には、つい、淫らな妄想が芽生えてしまいました。

思わず言ってしまったんですね。
ホントは、埼京線回りだと遠回りになってしまうのですが、ここで言わなきゃ、エロがすたる……イヤ、男がすたる。
こうして、J子専用の「電車男」となった私でしたが、そんなある日、新たな難題が……というか、新たなリクエストが……。


今度は、ストーカー疑惑です。
どうします? こうしましょう。
私は、彼女をマンションの前まで送って差し上げました。すると、彼女、またも新たなトラブルの存在を口にするんですね。

ハイハイ、じゃ、玄関の前まで行ってあげましょう。

ナニ? 熱いお茶が怖い?
わかりました。お茶を一緒に飲んであげましょう。
あとのことは、ご想像におまかせします。

男は、彼女の「怖い」にはだまされてやろう――と思う生きもの
ま、そんなわけで、私とJ子は、浅からぬ関係になったわけですが、その関係は、あまり長続きはしませんでした。
彼女の前に、新たな「怖いものバスター」が出現したからです。
ま、それはともかくとして、「怖い」→「あなたの助けが必要」――これは、女性がしばしば使う常套作戦なんですね。
私の友人も、「公園にポーチ忘れてきちゃった。怖いから一緒に行ってくれない?」とエスコートを頼まれて、そのまま、深い関係になってしまったり、「部屋のカーテンにカマキリがとまってるの」と呼び出されて、そのまま彼女の部屋にお泊まりした――なんて話が、ゴロゴロ転がっています。
そういう「怖い」がどこまでほんとうかは、きわめて疑わしい場合もあるのですが、男という生きものは、そういうウソには「だまされてやろう」と思うものです。
女性のみなさん、「○○怖い」は、いっぱい作っておくことです。
ただし、いくら「怖い」→「助けて」のメツセージのためとはいえ、「仮想敵」を作るのはルール違反。「○男がしつこくて困ってるの」などは、仮に半分はほんとうだったとしても、言われた相手の名誉を傷つけるばかりでなく、男たちの間に無用の争いを生み出す原因ともなります。
ほんとうに悩みとして相談するのならともかく、カレへのアプローチ作戦として使うのは、フェアではありませんからね。
筆者の官能小説! 電子書店から発売中です!
盆になると、男たちがクジで「かか」を交換し合う。
明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間の盆かかを終えて帰って来た妙は、その夜から
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。
2020年9月発売 定価:200円 発行/虹BOOKS
⇒BOOK☆WALKER からお読みになる方は、ここをクリック。
⇒Kindle でお読みになる方は、ここをクリック。
既刊本もどうぞよろしく 写真をクリックしてください。






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