自伝的創愛記〈28〉 罪作りな登り棒。性感の発見

Vol.28
こすりつけると気持ちよくなる。
ボクがその快感を発見したのは、
校庭の登り棒を通して。それは、
知られてはいけない秘密だった。
「いやらしい」と思う感情が、どこから生まれるのか?
中1の2月期になるまで、ボクは、その正体が何なのか、まるで見当がついていなかった。
ただ、「いやらしい」と思える感情が芽生えてくると、なぜか、腹の下あたりがムズムズとなり、チ×ポが硬く、大きく膨らんでくる――ということだけは、すでに、5~6歳の頃から、経験的に気づいていた。
その硬くなったものを床にこすりつけたり、硬いものに押し付けたりすると、何とも言えないいい気持ちになるということも、小学校3年生の春頃には、発見していた。
「発見」は、偶然だった。
その頃の小学校の校庭には、「登り棒」という遊具があった。足で棒を巻き付けるようにはさみ、手で棒をつかんで腕力で棒を登っていく。子どもの体力アップ用に設置されている遊具だが、ボクは棒を足にはさんで登り下りを繰り返しているうちに、棒を挟み込んでいる股間に、それまで経験したこともない感覚が芽生えることを発見した。
小便をしたいときのような、しかし、それよりははるかに気持ちのいい感覚だった。
その気持ちよさを知ったボクは、休み時間になるとグラウンドに飛び出して、登り棒に飛び付いた。登り棒から見下ろすグラウンドに、好みの女の子の姿を見つけたりすると、ボクは登り棒にしがみつく腰を強めに棒に押し付け、押し付けたまま、少し登っては少し滑らせて下りる――を繰り返した。
そうして繰り返していると、チ×ポの先に発生する「小便したい」のような気持ちは頂点に達し、背中をゾクッとするような快感が走り抜けて、一瞬、頭がまっ白になった。
その一瞬だけ、ボクの視界に捕らえられたグラウンドでパンツを見せながら「ゴム跳び」をしている女の子は、ちょっと好きな女の子になった。
休み時間になると、登り棒にしがみついて、腰を振る変な少年。その秘密に気づいた者は、だれもいなかった。

小学校5年で転校した学校には、登り棒はなかった。
しかし、ボクにはもう、登り棒は必要なかった。棒にこすりつけて気持ちがいいんだったら、畳だったらどうだろう? 畳でいいんだったら、布団でもいいんじゃないか?
そうしてボクは、部屋の中でも、登り棒と同じ快感を得られることを知った。勉強に飽きると、畳に寝転がり、夜、床についても布団にアレをこすりつけて、登り棒の快感を再現した。
それは、だれもやってない、自分だけの「いけないイタズラ」だと思っていた。
その「イタズラ」は、しかし、罰を受けた。
ある夜、いつものように畳にそれをこすりつけていたボクは、チ×ポの先から何かが勢いよく飛び出すのを感じた。パンツの中を手で探ると、手にべっとりと触れるものがある。ねっとりと指に絡みつくそれが「小便」ではないことは、明らかだった。
オレ、病気になったっちゃろか?
そのとき、まず、頭に浮かんだのは、そんな不安だった。あんないけないことをしているので、変な病気になったんだ――と思った。
それは、親にも、教師にも、友だちにも、絶対に知られてはいけない秘密だった。
ボクは、その手の知識に関しては、恐ろしいほどの晩生だった。
中1の2月期になるまで、ボクは、その正体が何なのか、まるで見当がついていなかった。
ただ、「いやらしい」と思える感情が芽生えてくると、なぜか、腹の下あたりがムズムズとなり、チ×ポが硬く、大きく膨らんでくる――ということだけは、すでに、5~6歳の頃から、経験的に気づいていた。
その硬くなったものを床にこすりつけたり、硬いものに押し付けたりすると、何とも言えないいい気持ちになるということも、小学校3年生の春頃には、発見していた。
「発見」は、偶然だった。
その頃の小学校の校庭には、「登り棒」という遊具があった。足で棒を巻き付けるようにはさみ、手で棒をつかんで腕力で棒を登っていく。子どもの体力アップ用に設置されている遊具だが、ボクは棒を足にはさんで登り下りを繰り返しているうちに、棒を挟み込んでいる股間に、それまで経験したこともない感覚が芽生えることを発見した。
小便をしたいときのような、しかし、それよりははるかに気持ちのいい感覚だった。
その気持ちよさを知ったボクは、休み時間になるとグラウンドに飛び出して、登り棒に飛び付いた。登り棒から見下ろすグラウンドに、好みの女の子の姿を見つけたりすると、ボクは登り棒にしがみつく腰を強めに棒に押し付け、押し付けたまま、少し登っては少し滑らせて下りる――を繰り返した。
そうして繰り返していると、チ×ポの先に発生する「小便したい」のような気持ちは頂点に達し、背中をゾクッとするような快感が走り抜けて、一瞬、頭がまっ白になった。
その一瞬だけ、ボクの視界に捕らえられたグラウンドでパンツを見せながら「ゴム跳び」をしている女の子は、ちょっと好きな女の子になった。
休み時間になると、登り棒にしがみついて、腰を振る変な少年。その秘密に気づいた者は、だれもいなかった。

小学校5年で転校した学校には、登り棒はなかった。
しかし、ボクにはもう、登り棒は必要なかった。棒にこすりつけて気持ちがいいんだったら、畳だったらどうだろう? 畳でいいんだったら、布団でもいいんじゃないか?
そうしてボクは、部屋の中でも、登り棒と同じ快感を得られることを知った。勉強に飽きると、畳に寝転がり、夜、床についても布団にアレをこすりつけて、登り棒の快感を再現した。
それは、だれもやってない、自分だけの「いけないイタズラ」だと思っていた。
その「イタズラ」は、しかし、罰を受けた。
ある夜、いつものように畳にそれをこすりつけていたボクは、チ×ポの先から何かが勢いよく飛び出すのを感じた。パンツの中を手で探ると、手にべっとりと触れるものがある。ねっとりと指に絡みつくそれが「小便」ではないことは、明らかだった。
オレ、病気になったっちゃろか?
そのとき、まず、頭に浮かんだのは、そんな不安だった。あんないけないことをしているので、変な病気になったんだ――と思った。
それは、親にも、教師にも、友だちにも、絶対に知られてはいけない秘密だった。
ボクは、その手の知識に関しては、恐ろしいほどの晩生だった。

中1ともなると、クラスに1人や2人は、そういう知識にやたら詳しい男がいる。何かと言うとボクにその手の知識を吹き込んだのは、手島という男だった。
「ああいうの見ると、チ×ポが立ってくるっちゃ。おまえ、立ってこんか?」
「ホラ、あれ」と指さす方に、運動場で草むしりをする何人かの女先生の姿があった。その中に、チャボの姿もあった。「チャボ」というのは、ふだんは保健室に詰めていて、月に1、2回、「保健体育」の授業にもやって来る養護教諭だ。数いる女先生の中で姿容が女優を思わせるほど整っていたので、ませた男子生徒などには、人気があった。
手島が「ホラ……」と言うのは、しゃがみ込んで草むしりをするチャボのスカートが立て膝になったりする瞬間にずり上がり、スカートの奥のパンツがチラ見えすることだった。
「ああ、チ×ポ入れたい。先生、入れさせてェ」
「入れる? どこにや?」
「決まっとろうが。オ×コにたい」
「オ×コにチ×ポば入れると? ウソやろ?」
「ウソなもんか、みんなそうするけん、子どもができるとよ。オレも父ちゃんが母ちゃんのオ×コにアレば入れたけん、生まれたと。お前の父ちゃんと母ちゃんやて、そうしたけん、おまえが生まれたっちゃないか」
「みんな、そんなことするとや?」
「そりゃ、みんなくさ」
「皇太子と美智子さんもや?」
「当たり前やないか」
その年は、皇太子のご成婚で日本中が涌き、「ミッチーブーム」が巻き起こった年だった。
美しく、上品な皇太子妃も、それを受け入れる。
手島の言う「みんなそうする」は、12歳のボクにとっては、少なからずショッキングな話だった。
しかし、その話を受け入れた上でも、畳にこすり付けたアレの先からドロドロの何かが飛び出すのが、自分だけの病気ではないか――という不安は、ぬぐい切れなかった。
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「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
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