心理学が見つけた、絶対、ケンカにならない話法

なぜか、いつもケンカみたいな言い争いになってしまうふたりの会話。
今回は、そんな会話になってしまう原因とその対策を、
「エゴグラム」を使って解説してみます。
愛の会話力レッスン 第13回(改訂版)
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別にどちらかが間違ったことを言っているわけでも、理不尽なことを言っているわけでもない。
なのに、なぜかいつも、ふたりの会話はかみ合わない。
そういう関係が、確かに存在します。
その典型的な例を、2つ3つ、取り上げてみましょう。
さて、上の3つの会話例、共通していることは何でしょう?
どっちも怒っている?
近いけれども、ハズレです。
正解は、
どちらも相手を支配しようとして言葉をぶつけあっている
です。
実は、これらはどれも、双方がストレスを溜め込んでしまう会話例なんですね。
なぜ、ストレスを感じるかというと、相手が自分の望むスタンスで応じてないからです。
その原理を解説するには、ちょっと基礎知識が必要です。
心療内科などでよく使われる「交流分析」という手法です。
なのに、なぜかいつも、ふたりの会話はかみ合わない。
そういう関係が、確かに存在します。
その典型的な例を、2つ3つ、取り上げてみましょう。
会話例1 夜、ベッドの中で……
妻 あ、ダメ! そこにさわるの、止めてって言ったでしょ!
夫 バカ。おまえ、ほんとはここが気持ちいいんだよ。
会話例2 カレの部屋に遊びに行った彼女が、部屋のインテリアを見て
T恵 なんか、この部屋、暗いなぁ。このカーテン、ピンクに変えようよ。
R輔 イヤだよ、ピンクなんて気持ちわるい。部屋は、こういう寒色系のほうが落ち着くんだって。
会話例3 帰宅した夫が、遊びに出かけて帰って来ない息子の不在をとがめて
夫 K男(息子)のやつ、近頃、遊んでばかりじゃないの? おまえ、ちゃんと監督してるのか?
妻 あなたが甘いからよ。いっぺん、ピシッと言ってやってよ。
妻 あ、ダメ! そこにさわるの、止めてって言ったでしょ!
夫 バカ。おまえ、ほんとはここが気持ちいいんだよ。
会話例2 カレの部屋に遊びに行った彼女が、部屋のインテリアを見て
T恵 なんか、この部屋、暗いなぁ。このカーテン、ピンクに変えようよ。
R輔 イヤだよ、ピンクなんて気持ちわるい。部屋は、こういう寒色系のほうが落ち着くんだって。
会話例3 帰宅した夫が、遊びに出かけて帰って来ない息子の不在をとがめて
夫 K男(息子)のやつ、近頃、遊んでばかりじゃないの? おまえ、ちゃんと監督してるのか?
妻 あなたが甘いからよ。いっぺん、ピシッと言ってやってよ。
さて、上の3つの会話例、共通していることは何でしょう?
どっちも怒っている?
近いけれども、ハズレです。
正解は、
どちらも相手を支配しようとして言葉をぶつけあっている

です。
実は、これらはどれも、双方がストレスを溜め込んでしまう会話例なんですね。
なぜ、ストレスを感じるかというと、相手が自分の望むスタンスで応じてないからです。
その原理を解説するには、ちょっと基礎知識が必要です。
心療内科などでよく使われる「交流分析」という手法です。
みなさんは、「エゴグラム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
人の心の中の自我の状態を探るために行われる心理テストで、「交流分析」を行うための礎材料となるテストです。
「エゴグラム」では、その自我の状態を5つの要素に分けて、分析します。
「エゴグラム」では、心の中にこの5つの要素がどれくらい含まれているかをチェックして、グラフを作り、その人が抱える心の問題を分析するのですが、これは専門家にまかせることにしましょう。
ここでのテーマは「会話のスレ違い」ですから、もう少し単純化して考えることにします。
上の5つの要素(心の中の5人家族)を、思い切って「3人家族」にしてしまいましょう。
つまり、
の3つです。
人が人に向かって話をするときは、だいたい、この3つの自我のどれかを使って話していると考えていいと思います。
そのとき、話す側は、相手のどんな反応を期待しているでしょう? まとめるとこうなります。
P(親的自我)で話すとき
→相手が素直に耳を傾け、言うことを聞いてくれるか、同じ親同士としての対等な反応を期待。
▼期待する相手の自我=C(子どもの自我)またはP(共感する親の自我)
A(おとなの自我)で話すとき
→相手が冷静で、客観的な反応を示してくれることを期待。
▼期待する相手の自我=A(おとなの自我)
C(子どもの自我)で話すとき
→相手がわがままや願いを聞き入れてくれるか、子ども同士として共感し合うことを期待。
▼期待する相手の自我=P(親的自我)またはC(共感する子どもの自我)
さて、冒頭の会話例を「交流分析」的に考えるとどうなるでしょう? 図にすると、こんな感じになります。
会話例1

会話例2

会話例3

ご覧のように、会話の矢印は、どの例でも「P」から相手の「C」に向かい、途中で交差してしまっています。
こういう会話のあり方を、「交流分析」では「交差交流」と呼んで、ストレスの溜まる交流としています。
つまり、こういう会話をいつも続けていると、おたがいの心の中には不満が溜まり、ストレスも溜め込んで、いつかバクハツすることになりかねない――というわけです。
では、どうすればいいか?
相手が望む「自我のスタンス」で応答してあげればいいのです。3つの会話例の回答側のスタンスを、ちょっとだけ変えてみました。
会話例1をこう変える

会話例2をこう変える

会話3をこう変える

いかがですか?
これならケンカにもならず、ストレスも溜めずにすむと思いませんか?
矢印は、どこでも交差していません。ポイントはただひとつ。
話しかけた側が《P(親)→C(子)》というスタンスで話しかけているので、応じる側も、相手の望む《C(子)→P(親)》というスタンスで応じている――ただそれだけです。
こういう交流の形を、「交流分析」では「相補交流」と呼んでいます。
こんなふうに、ほんのちょっと、会話のスタンスを変えてみるだけで、ふたりのコミュニケーションは、驚くほどスムーズに流れるようになります。
次回からは、さまざまなケースを挙げて、この「交流分析」の手法を使った「愛の会話」の修復法をご紹介したいと思います。
人の心の中の自我の状態を探るために行われる心理テストで、「交流分析」を行うための礎材料となるテストです。
「エゴグラム」では、その自我の状態を5つの要素に分けて、分析します。
★あなたの心の中の5人家族
CP……批判的親。他者を厳しく批判し、指導しようとするが、その姿勢は支配的で、ガンコでもある。
NP……養護的親。やさしく、思いやりをもって他者を養護しようとするが、しばしばおせっかいととられることもある。
A……自立したおとな。合理的、客観的な冷静な心で、他者と接しようとするが、しばしばその態度は、「冷たい」と受け取られることもある。
FC……自由な子ども。自由奔放にふるまう明るい子どものような自我の状態。ただし、周囲には、自己中心的でわがままと映ることも多い。
AC……順応する子ども。「いい子」と思われたくて、周囲に過剰に適応しようとる自我の状態。もっともストレスを溜めやすいパターンでもある。





「エゴグラム」では、心の中にこの5つの要素がどれくらい含まれているかをチェックして、グラフを作り、その人が抱える心の問題を分析するのですが、これは専門家にまかせることにしましょう。
ここでのテーマは「会話のスレ違い」ですから、もう少し単純化して考えることにします。
上の5つの要素(心の中の5人家族)を、思い切って「3人家族」にしてしまいましょう。
つまり、
P=親的自我
A=自立したおとなの自我
C=子どもの自我
A=自立したおとなの自我
C=子どもの自我
の3つです。
人が人に向かって話をするときは、だいたい、この3つの自我のどれかを使って話していると考えていいと思います。
そのとき、話す側は、相手のどんな反応を期待しているでしょう? まとめるとこうなります。

→相手が素直に耳を傾け、言うことを聞いてくれるか、同じ親同士としての対等な反応を期待。
▼期待する相手の自我=C(子どもの自我)またはP(共感する親の自我)

→相手が冷静で、客観的な反応を示してくれることを期待。
▼期待する相手の自我=A(おとなの自我)

→相手がわがままや願いを聞き入れてくれるか、子ども同士として共感し合うことを期待。
▼期待する相手の自我=P(親的自我)またはC(共感する子どもの自我)
さて、冒頭の会話例を「交流分析」的に考えるとどうなるでしょう? 図にすると、こんな感じになります。
会話例1

会話例2

会話例3

ご覧のように、会話の矢印は、どの例でも「P」から相手の「C」に向かい、途中で交差してしまっています。
こういう会話のあり方を、「交流分析」では「交差交流」と呼んで、ストレスの溜まる交流としています。
つまり、こういう会話をいつも続けていると、おたがいの心の中には不満が溜まり、ストレスも溜め込んで、いつかバクハツすることになりかねない――というわけです。
では、どうすればいいか?
相手が望む「自我のスタンス」で応答してあげればいいのです。3つの会話例の回答側のスタンスを、ちょっとだけ変えてみました。
会話例1をこう変える

会話例2をこう変える

会話3をこう変える

いかがですか?
これならケンカにもならず、ストレスも溜めずにすむと思いませんか?
矢印は、どこでも交差していません。ポイントはただひとつ。
話しかけた側が《P(親)→C(子)》というスタンスで話しかけているので、応じる側も、相手の望む《C(子)→P(親)》というスタンスで応じている――ただそれだけです。
こういう交流の形を、「交流分析」では「相補交流」と呼んでいます。
こんなふうに、ほんのちょっと、会話のスタンスを変えてみるだけで、ふたりのコミュニケーションは、驚くほどスムーズに流れるようになります。
次回からは、さまざまなケースを挙げて、この「交流分析」の手法を使った「愛の会話」の修復法をご紹介したいと思います。


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