彼女の「好き」は、彼の「正しい」を打ち負かす

相手を言い負かそうと熱い議論を仕掛ける男。
彼女はたったひと言でその口を封じ込めます。
「好き!」のひと言。彼女の「好き」は、
彼の「正しい」より強いのです――。
M は「男からのモテ技」、 W は「女からのモテ技」、 N は「男女共通のモテ技」です。
どんなに男が怒っていても、落ち込んでいても、たったひと言で、その気分をリセットしてしまう、彼女の言葉があります。
ものすごく単純な言葉です。
好き!
この言葉を巧みに操られると、男なんて生きものは、彼女の手のひらの上で、いとも簡単に踊らされてしまいます。
今回、登場のモテ子は、その達人でした。
仮の名を「レイコ」としておきましょうか。
レイコ嬢は、どんなときに、どんなふうに、そのキメ言葉をお使いになるのか?
使われた彼女のシーカレ、あ、いやカレ氏・Yクンの証言に基づいて、再現してみましょう。
落ち込む男を元気にする「好き」
Yクンが、最初に、彼女の「好き!」攻撃にやられたのは、Yクンが、まだ、彼女とつき合い始める前の話。
レイコ嬢はYクンの大学時代の後輩で、就職してからも、ちょくちょくメシを食ったり飲みに行ったりする「友だち以上恋人未満」な状態が、2年ほど続いていた、そんな頃のことでした。
そのとき、Yクンは、仕事のことでものすごく落ち込んでいました。
もう会社辞めようかと思う――なんて話を、Yクンはレイコ嬢とチューハイを飲みながら、延々としていました。要するに、グチっていたわけですね。
ダメだよなァ、オレ。女の子の前で、こんなグチこぼして、情けねェ……。
自分でそんな自分がイヤになって、Yクンがうつむいていると、パッ……と、目の前に彼女の手が差し出された、というんですね。
その手のひらに、いつの間に書いたのか、ボールペンで書いた文字。
好き!
手のひらには、そう書いてありました。
広げた手の向こう側で、アマガエルみたいな顔で笑う彼女の顔。
そう、レイコ嬢は、女優の宮崎葵に似てるんです。つまりカエル顔。
その文字とニッコリ微笑むカエル顔を見たとたん、Yクンは思ったそうです。「こいつ、いいヤツだなぁ」と。
そして、ふたりは、男と女としてつき合う関係になりました。
ものすごく単純な言葉です。
好き!
この言葉を巧みに操られると、男なんて生きものは、彼女の手のひらの上で、いとも簡単に踊らされてしまいます。
今回、登場のモテ子は、その達人でした。
仮の名を「レイコ」としておきましょうか。
レイコ嬢は、どんなときに、どんなふうに、そのキメ言葉をお使いになるのか?
使われた彼女のシーカレ、あ、いやカレ氏・Yクンの証言に基づいて、再現してみましょう。

Yクンが、最初に、彼女の「好き!」攻撃にやられたのは、Yクンが、まだ、彼女とつき合い始める前の話。
レイコ嬢はYクンの大学時代の後輩で、就職してからも、ちょくちょくメシを食ったり飲みに行ったりする「友だち以上恋人未満」な状態が、2年ほど続いていた、そんな頃のことでした。
そのとき、Yクンは、仕事のことでものすごく落ち込んでいました。
もう会社辞めようかと思う――なんて話を、Yクンはレイコ嬢とチューハイを飲みながら、延々としていました。要するに、グチっていたわけですね。

自分でそんな自分がイヤになって、Yクンがうつむいていると、パッ……と、目の前に彼女の手が差し出された、というんですね。
その手のひらに、いつの間に書いたのか、ボールペンで書いた文字。
好き!
手のひらには、そう書いてありました。
広げた手の向こう側で、アマガエルみたいな顔で笑う彼女の顔。
そう、レイコ嬢は、女優の宮崎葵に似てるんです。つまりカエル顔。
その文字とニッコリ微笑むカエル顔を見たとたん、Yクンは思ったそうです。「こいつ、いいヤツだなぁ」と。
そして、ふたりは、男と女としてつき合う関係になりました。

Yクンも、レイコ嬢も、けっこう議論好きです。
たとえば、ふたりで映画を見た帰りなど、映画の評価をめぐって、ふたりは熱く語り合ったりするのですが、自分の意見を主張し出すと止まらなくなるYクンは、彼女を相手に、とうとうと自説を展開したりします。

放っておくと、話は政治や思想の話にまでエスカレートしかねない。
そんなときです。彼女の手のひらが、水戸黄門の印籠みたいに、パッ……とかざされるのは。
その手には、またもや、例の「好きッ!」。
彼女の手は、語っているのです。

彼女の手のひらの「好き」を見せられると、Yクンはそれ以上、議論を続ける気がなくなって、デレッとしてしまいます。

彼女の「好き!」は、手のひらに書いて見せられる場合もあれば、耳に口をつけるようにしてささやかれる場合もあります。
Yクンが感心するのは、そのタイミングの絶妙さです。
これ以上、声を荒げると、ふたりの間の空気は険悪になる――その臨界点を、まるで測ったように、「好き!」が発せられる、というのです。
他の男と遊んできた(別に浮気じゃないですよ)彼女をとがめようと、Yクンが「おまえさぁ……」と言いかけたとたんに、耳元にくっつくほどに口を近づけた彼女が、甘い息とともに「好き!」。
レイコ嬢は、いま、Yクンの妻になっているのですが、ムダにアクセサリーなんかを買ってきてうれしそうにしている彼女に、「そんな金があるのなら、オレの小遣いを……」と、Yクンが言いかけたとたんに、「好き!」。
彼女が発する「好き!」は、Yクンの非難も、批判も、すべて打ち負かしてしまう「ハートのエース」。Yクンが口にするどんな正論も、彼女の「好き」にはかないません。
Yクンいわく、「ずっと見せ続けてほしいカード」なんだそうです。

「違い」を「融和」に導く魔法の言葉
17年ほど前に、アメリカの言語学者、デボラ・タネンという人が『わかりあえない理由』という本を出版して話題になりました。
その中で、タネン女史は、こんなことを書いています。
男は「違い」を見つけて「闘争」する生きものだが、
女は「同じ」を見つけて「融和」しようとする生きものだ。
彼女の「好き!」は、まさにその「融和」を導くための言語なんだと思います。
「あなたが好き」という言葉の前では、どんなに考えつくされた「これが正しい」も、無力になってしまいます。
私も、私の論理を「無力」にしてくれる「好き」がほしいものだ――と、近頃、つくづく思っているのですがね。
筆者の官能小説! 電子書店から発売中です!
盆になると、男たちがクジで「かか」を交換し合う。
明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間の盆かかを終えて帰って来た妙は、その夜から
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。
2020年9月発売 定価:200円 発行/虹BOOKS
⇒BOOK☆WALKER からお読みになる方は、ここをクリック。
⇒Kindle でお読みになる方は、ここをクリック。
既刊本もどうぞよろしく 写真をクリックしてください。






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「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
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与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間の盆かかを終えて帰って来た妙は、その夜から
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
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