ペニスには、生涯、三度の危機がある

手と手
彼女のため、あるいは自分を慰めるため、
生涯、働き続けるペニス。そのペニスには、
生涯に三度、その存在を否定されかねない
危機が訪れます。それは——。


 性とエッチの《雑学》file.60   R15 
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。
15歳未満の方はご退出ください。




 生涯にわたって、小便を放ち続け、求められれば(求められなくても)、体じゅうの血を集めて直立不動の姿勢をとり、「突撃せよ!」と命じられたら、身の危険をも顧みず、未知の洞窟であろうと飛び込んでいく。
 自分の体の中で、これほど働き者の器官があるだろうか――と、ほとほと感心するのが、わが股間にぶら下がる憎めないヤツ。そう、人呼んで「ペニス」です。
 その勤勉ぶりと来た日には、手を合わせて拝みたくなるほどですが、しかし、その一生は、決して順風満帆というわけではありません。

 どんなペニスにも、その生涯には、およそ3度の「危機」がある。

 私は、そう思っています。もっとあるゾ、とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは、まぁ、身から出たサビ……ってこともあるでしょうから。
 ここで言う「3度の危機」とは、おそらく男性であれば、だれもが多かれ少なかれ直面することになり、その結果、人格形成上にけっして軽くはない影響を与えるだろう――と思われる「危機」のことです。

悪魔女 第1の危機 
親による抑圧・弾圧・脅迫

 何も知らないペニスにしてみれば、これは、「迫害」と呼ぶにふさわしいものかもしれません。
 この危機にはいろんなタイプがあるのですが、いちばん大きいのが、父親から受ける脅迫めいた抑圧でしょう。ズバリ、それは、

  言うこと聞かないと、切り落とすゾ!

というものです。
 言葉のニュアンスはいろいろでしょうが、筆者も、父親から「チョン切るゾ!」(九州の方言です)と言われ、恐れおののいた記憶があります。
 精神分析学の大御所・フロイトは、これを「去勢不安」と呼びました(フロイト自身は使いませんでしたが、その弟子たちは「去勢コンプレックス」という呼び方をしました)。
 この「切り落とすゾ」が発せられるのは、たとえば、男の子がいつまでも母親に甘えてそばを離れないときとか、いつまでもペニスいじりを止めないときとか、ときにはオナニーしているところを見つかったとき……などです。
 これを言われると、子どもはどう思うか?
 まず、自分のそれを切り落としに来る「父親」を「強大な権力者」として恐れるようになります。反抗心の強かった筆者などは、「父親」をいつか打倒しなければならない「敵」と意識したまま、15歳で家を離れましたから、ついに最後まで、父親と心を通わすことがありませんでした。
 次に、フロイト学派が主張しているのは、女性蔑視の傾向です。「切り落とすゾ」と脅された子どもは、自分の母親や姉・妹などにペニスがついてないのは、わるいことをして切り落とされたからだと思うようになり、その結果、ペニスのない女は、男よりも劣った存在なのだ――と考えるようになる、というのです。
 これについては、反論もあります。特に、フェミニズムを主張するグループなどからは、猛烈な反発があったのですが、筆者も、去勢不安が女性蔑視の思想を生む、という説には、ややムリがあると思っています。

 もうひとつ、この時期(乳幼児期から学童期にかけて)のペニスが直面する迫害として、「汚い」「バッチい」攻撃があります。
 こちらの迫害の主役は、主に「母親」です。
 みなさんも、言われた経験があるのではないでしょうか?

アレを触った手で、汚いわねェ。
手を洗ってきなさい!

 小便をすませたあとで、すぐおやつに手を伸ばそうとしたりすると、私などは、決まって母親に叱り飛ばされたものです。
 しかし、後年、学問(?)を積んだ筆者は、それが衛生理論的にはまったくナンセンスであることに気づきました。
 ペニスを触った手が汚いのではなく、汚い手でペニスに触ることのほうが、実は問題である――という大発見(?)をしたわけです。
 以後、筆者は、母親に「汚いわねェ」と言われるたびに、心の中でこう反論したものです。

  その汚いヤツを、なめたり、くわえたりするのはだれだ!

 あ、別に、自分の母親がそんなことをしていた、という意味ではありませんからね。
 でも、もしですよ、母親の影響を非常に強く受ける子どもがいて、その子どもが「ペニス=汚い」という観念を脳の中に刷り込んでしまったら、その子は、いったい、どんな性意識を築き上げることになるのか?
 これはこれで問題だと思います。

悪魔女 第2の危機 
おじさんにネラわれるイチモツ

 第2の危機は、思春期に訪れます。
 この時期のペニスに迫害を加えるのは、おじさんたちです。
 筆者にも、おぞましい経験があります。

 高校に入学したばかりの頃、私は、登校前に近くの公園をジョギングすることを日課としていました。
 あるアーリー・モーニング、いつものように公園をジョギングしたあと、用を足そうと公園内のトイレに駆け込むと、先に用を足していたおじさんに声をかけられました。

ボク、高校生か?
ハ、ハイ……。
どこの学校だ?
××学園ですが……。
ああ、××か。勉強ばっかしてるんだろ?
そんなことないッすよ。
まだ、毛も生えてないんと違うか?
い、いや、ちゃんと生えてますよ。
ウソつけ。見せてみぃや。

 言うなり、男は私の股間に手を伸ばしてくるではありませんか?
 ショージキ、私には、男の行動の意味がわかりませんでした。なんで、毛が生えたかどうか……に、そこまでこだわるのか?
 意味がわからずまごまごしていると、男は私のそれを取り出し、なんと、私の体を抱き寄せようとするではありませんか。
 「何するんじゃ、ワレ!」などとは言いませんが、とにかく、この状況はおかしい。
 私は、そのオッサンの体を突き飛ばし、一目散にダッシュして、公園を飛び出しました。
 学校に登校してから、私は、金田一京助の『国語辞典』を端から調べました。
 男、男同士、同性……と、思いつく限りのキーワードで辞書を引いていって、「同性愛」という言葉を見つけたときには、コペルニクスが地球の自転を発見したときぐらい驚いたものです。

 「これかぁ……」と大きな声を挙げたので、友人たちが「どうしたんよ?」と寄って来ました。
 「実はな……」と、その朝の出来事を話して聞かせると、「なんや、そんなことか。オレなんか……」と、まぁ、出るわ、出るわ。

いわく、映画館の前列で隣に座ってきたおっさんが、ももに手を伸ばしてきて……。
いわく、温泉の朝湯に浸かっていたら、後から入ってきたおっさんに、いきなりアレをつかまれた。
いわく、司祭館に呼び出されて、説教されるのかと思ったら、尻をなでられて……。

 要するに、世の中のおっさんたちは、少年のペニスをネラっている――ということが判明しただけでも、その朝の経験は貴重。もし、あのとき、金田一京助の『国語辞典』がなかったら、私は、あり得ない経験の意味を、だれにも明かせずにずーっと悩み続けなければならなかっただろうと思います。
 いまにして思えば、あれは、その男が「ホモ」だったというわけではなく、たぶん、だれもが多かれ少なかれ持っている、「少年愛」というもの、もしくはそのいびつな変形だったのかもしれません。
 おとなの男、それも、壮年期以上の男の中には、自分が失ってしまった少年の純真さを愛し、その力になり、成長していく姿を愛でたい――という欲求が潜んでいます。
 その対象になるのは、頬赤らめた純真な少年たちです。
 しかし、その欲求がいびつな形で示されると、対象とされた少年の心には、何らかの傷が残る場合もあるかもしれません。
 ま、シランケン的に言うなら、こういう危機を乗り越えてこそ、ペニスは一人前のおとなになる――ってことなんですけどね。

悪魔女 第3の危機 
愛すべきペニスが役目を終えるとき

 さて、最後の危機は、文字通りの危機です。
 あれだけ元気に自分を主張してきたペニスが、もはやどんな美女を前にしても、直立不動できず、もちろん、突入もかなわない――という状態。
 いわゆる「ED」ですが、これは、だれもがいつかは直面しなくてはならない、悲しい現実です。シランケンも、そろそろその入り口ぐらいまでは来ています。
 これについては、さまざまな対策が説かれていますし、そういう状態になっても愛の営みを続ける方法がないわけでもないのですが、わたしシランケンは、もしそういう状態になったら、わが愛するペニスには、こう言って労をねぎらいたいと思います。

長年、お疲れさんだったね。
おまえさん好みのヴァギナをあてがってあげられなかった
ふがいない持ち主だったけど、
ま、そこそこ充実した人生だったと思おうや。

 ええ、延命治療は施しません。



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