「愛されるバカ」になる話し方

他人に自分をよく見せようとするとき、人は何気に
自分を自慢してしまいます。しかし、そういう人間は、
嫌われてしまう。自慢するなら、むしろ、自分の
「バカさ加減」を。そのほうが好感度は増すのです。
愛が生まれる日本語・殺す日本語 レッスン2-20
目の前にいるのは、自分にはちょっとムリ目かな……と思っている女または男。
こういう状況下では、たいていの男や女は、「どうせ、オレ(私)なんか」と卑屈な態度をとるか、逆に、少しムリをします。
どういうムリか?
自分を「実際以上」に大きく見せようとするムリです。
たとえば、こんな具合にです――。
聞いている女性のほうは(たぶん、男が聞いていても同じように感じると思いますが)、「いやなヤツ」と思ってしまっています。
なぜか? 男性の言葉が「自分自慢」にしか聞こえないからです。
一般的に、人間は、男女を問わず、「自分を自慢したがる人間」を嫌います。「自慢」は、自分を相手よりも「優位」に置こうという目的で使われるのですが、そうして「優位」に立った人間は、相手を「支配」しようとします。それを嫌うのです。
そして、たいていの人は知っています。
人が自分を「自慢」して「優位性」を主張しようとするのは、実は、その人にはほんとうの「実力」がないからだ――ということをです。
力がない人間ほど、自分を自慢したがる
「自慢」は、ほんとうには力のない人間が自分を実力以上に見せようとして、誇張したり、ときには話をねつ造したりして、相手を屈服させようとする話法です。
会話例では、男性の側が「自慢」していましたが、女性も「自慢」します。
うちのお父さん、30で自分の会社興しちゃったのよ。(←自分の家族を自慢してます)
私、こう見えても、準ミスになったこともあるのよ。(←自分の容姿を自慢してます)
好きなお酒、飲んでいいわ。ここに並んでるボトル、みんな、うちの会社のおじさんたちが「京子のために」って入れてくれたの。(←自分のモテ方を自慢してます)
目の前でこんな「自慢」をする女性がいたら、私だったら、一瞬で、「鼻もちならない女」の烙印を押してしまうことでしょう。
とにかく、「人が口にする自慢」ほど聞き苦しいものはない――と、私は思うのですが、特に「聞き苦しい」と感じるのは、以下の4つに関する「自慢」です。
こういう自慢を聞かされると、たいていの人は、「この人、自分をエラく見せようとしている」と感じて、本能的に引いてしまいます。
自分を「エラく見せる」ことによって相手を屈服させようとする意図が、見えてしまうからです。
しかし、「自慢」のすべてが嫌われもの――というわけではありません。
中には、笑って許せるもの、そういう「自慢」をする人にかえって好感を抱いてしまうようなものもあります。
こういう状況下では、たいていの男や女は、「どうせ、オレ(私)なんか」と卑屈な態度をとるか、逆に、少しムリをします。
どういうムリか?
自分を「実際以上」に大きく見せようとするムリです。
たとえば、こんな具合にです――。
会話例1 「仕事の忙しさ」を尋ねられて、暗に自分を自慢する男
女 お仕事、たいへんなんでしょう。
男 いま、うちの会社、テレビでも報道されてる、例の××駅周辺の再開発計画とか手がけてて、けっこう忙しいんだよね。(←なにげに「会社」を自慢してます)
女 あ、それ、知ってる。○○さんも、あの再開発計画に携わってるんですか?
男 地権者との交渉とか、補償問題とか、全部、まかされちゃって。社内じゃ、そういう交渉ができるやつ、他にいないんだよね。(←自分の「能力」を自慢してます)
女 ○○さんって、すごいんですね。
男 いやいや、そんなの、大したことないって。ほんとはもっと、国際的なプロジェクトとかを手がけたいんだけど、「うちの部署には、どうしてもおまえの力が必要」とか言われちゃってさぁ……。(←かなりあからさまに「自分の評価」を自慢してます)
女 すごーい!(と言いながら、「いやなヤツ」と思ってます)
女 お仕事、たいへんなんでしょう。
男 いま、うちの会社、テレビでも報道されてる、例の××駅周辺の再開発計画とか手がけてて、けっこう忙しいんだよね。(←なにげに「会社」を自慢してます)
女 あ、それ、知ってる。○○さんも、あの再開発計画に携わってるんですか?
男 地権者との交渉とか、補償問題とか、全部、まかされちゃって。社内じゃ、そういう交渉ができるやつ、他にいないんだよね。(←自分の「能力」を自慢してます)
女 ○○さんって、すごいんですね。
男 いやいや、そんなの、大したことないって。ほんとはもっと、国際的なプロジェクトとかを手がけたいんだけど、「うちの部署には、どうしてもおまえの力が必要」とか言われちゃってさぁ……。(←かなりあからさまに「自分の評価」を自慢してます)
女 すごーい!(と言いながら、「いやなヤツ」と思ってます)
聞いている女性のほうは(たぶん、男が聞いていても同じように感じると思いますが)、「いやなヤツ」と思ってしまっています。
なぜか? 男性の言葉が「自分自慢」にしか聞こえないからです。
一般的に、人間は、男女を問わず、「自分を自慢したがる人間」を嫌います。「自慢」は、自分を相手よりも「優位」に置こうという目的で使われるのですが、そうして「優位」に立った人間は、相手を「支配」しようとします。それを嫌うのです。
そして、たいていの人は知っています。
人が自分を「自慢」して「優位性」を主張しようとするのは、実は、その人にはほんとうの「実力」がないからだ――ということをです。

「自慢」は、ほんとうには力のない人間が自分を実力以上に見せようとして、誇張したり、ときには話をねつ造したりして、相手を屈服させようとする話法です。
会話例では、男性の側が「自慢」していましたが、女性も「自慢」します。



目の前でこんな「自慢」をする女性がいたら、私だったら、一瞬で、「鼻もちならない女」の烙印を押してしまうことでしょう。
とにかく、「人が口にする自慢」ほど聞き苦しいものはない――と、私は思うのですが、特に「聞き苦しい」と感じるのは、以下の4つに関する「自慢」です。
①順位自慢……「学校時代は、これでも学年1番だったんだぜ」「人気投票やると、いつもトップだったのよ」「先月の売り上げ、自慢じゃないげとダントツだったんだよね」など、文字通り、自分の順位やランキングに関する自慢。「出身校」をひけらかしたりするのも、一種の「順位自慢」と言っていいでしょう。
②手柄自慢……「あのプロジェクト、ほとんどオレがお膳立てしてやったんだぜ」「○子なんて、右も左もわからなかったのを、私が一から仕事教えてあげたんだから」「ああ、○男と○子だろ? あいつらをくっつけてやったのは、私なんだよ」などと、自分の功績や手柄を言い立てる自慢。ときに、人の手柄までも「実は、あれは、私が……してやった」と自分の手柄にしてしまうので、周囲からは煙たがられます。
③能力自慢……「そんなの、オレだったら半日で片づけちまうよ」「私、これでも英検1級持ってるのよ」などと、自分の能力を自慢。こういう自慢をしたがる人は、たいてい、「エッ、そんなこともわからないの?」「そんな漢字も書けないの?」「たったそれだけのことをいつまでやってるの?」と、他人の無能力ぶりを非難するような言動をとるため、周囲に敵を作ってしまいます。
④家族自慢……「うちは、代々続いた名家なのよ」「うちのオヤジ、地元じゃちょっとした顔なんだよね」「上の兄は東大出てるし、下の兄も慶応なの」「家の庭、ゴルフの打ちっぱなしができるくらい広いんだ」などと、家族や家系などを自慢。ときには、家そのものや家財道具を自慢する場合もあります。
②手柄自慢……「あのプロジェクト、ほとんどオレがお膳立てしてやったんだぜ」「○子なんて、右も左もわからなかったのを、私が一から仕事教えてあげたんだから」「ああ、○男と○子だろ? あいつらをくっつけてやったのは、私なんだよ」などと、自分の功績や手柄を言い立てる自慢。ときに、人の手柄までも「実は、あれは、私が……してやった」と自分の手柄にしてしまうので、周囲からは煙たがられます。
③能力自慢……「そんなの、オレだったら半日で片づけちまうよ」「私、これでも英検1級持ってるのよ」などと、自分の能力を自慢。こういう自慢をしたがる人は、たいてい、「エッ、そんなこともわからないの?」「そんな漢字も書けないの?」「たったそれだけのことをいつまでやってるの?」と、他人の無能力ぶりを非難するような言動をとるため、周囲に敵を作ってしまいます。
④家族自慢……「うちは、代々続いた名家なのよ」「うちのオヤジ、地元じゃちょっとした顔なんだよね」「上の兄は東大出てるし、下の兄も慶応なの」「家の庭、ゴルフの打ちっぱなしができるくらい広いんだ」などと、家族や家系などを自慢。ときには、家そのものや家財道具を自慢する場合もあります。
こういう自慢を聞かされると、たいていの人は、「この人、自分をエラく見せようとしている」と感じて、本能的に引いてしまいます。
自分を「エラく見せる」ことによって相手を屈服させようとする意図が、見えてしまうからです。
しかし、「自慢」のすべてが嫌われもの――というわけではありません。
中には、笑って許せるもの、そういう「自慢」をする人にかえって好感を抱いてしまうようなものもあります。

最近、TVで受けているキャラのひとつに、「おバカキャラ」というのがあります。
こんな漢字も書けない、こんな都道府県も知らない――というバカさ加減を、みんなで笑いものにしようというわけです。
なぜ、「バカ」が受けるのかというと、「こんなバカもいるのね」⇒「自分はこの人たちよりはマシ」と安心できるからです。
しかし、これはTVの世界だからウケる「バカ」であって、仕事や恋愛の世界でそんな「バカさ」を披露してしまうと、まともに相手をしてもらえなくなります。少なくとも、真剣に仕事をしたり、恋愛したりする相手としては、「パス」されてしまいます。現実生活に実害をもたらす――と思われるからです。
それでも、私たちは「私はこんなにエラい」という人間よりは、「私ってバカだよね」「オレってバカだから」という人間のほうが好きです。
ここで言う「バカ」は、「おバカキャラ」の「バカ」とは、少し違います。
たとえば、こんな「バカ」――。
バカ自慢〈1〉
男 オレってさぁ、自慢じゃないけど、逃げ足が遅いの。
女 エッ!? 逃げ足……?
男 鬼ごっこなんか、いつも真っ先に捕まってしまうんだよね。
バカ自慢〈2〉
女 トロいんじゃないの?
男 ハンパなくトロい。だから、簡単だよ。
女 何が……?
男 オレを捕まえるの。
バカ自慢〈3〉
女 私って、止められない女なの。
男 エッ、暴走しちゃうの?
女 こないだなんて、救急車呼ぼうか……って思ったくらい。
男 何、やったのよ?
女 スナックを食べ始めたら、止められなくなっちゃうのッ。こないだはね、干しイモ食べすぎて、もう、死ぬか……って思った。
男 バッカじゃねェの。
女 止めてくれる人が必要なのよね。
男 オレでよければ……。
男 オレってさぁ、自慢じゃないけど、逃げ足が遅いの。
女 エッ!? 逃げ足……?
男 鬼ごっこなんか、いつも真っ先に捕まってしまうんだよね。
バカ自慢〈2〉
女 トロいんじゃないの?
男 ハンパなくトロい。だから、簡単だよ。
女 何が……?
男 オレを捕まえるの。
バカ自慢〈3〉
女 私って、止められない女なの。
男 エッ、暴走しちゃうの?
女 こないだなんて、救急車呼ぼうか……って思ったくらい。
男 何、やったのよ?
女 スナックを食べ始めたら、止められなくなっちゃうのッ。こないだはね、干しイモ食べすぎて、もう、死ぬか……って思った。
男 バッカじゃねェの。
女 止めてくれる人が必要なのよね。
男 オレでよければ……。
これも「バカ自慢」なのですが、ここに出てくる「バカ」は、「頭がわるい」「ものを知らない」というバカではありません。
むしろ、人間性に関する「バカ」です。
要領がわるくていつも損ばかりしている、熱中しすぎていつも失敗ばかりしている、夢中になるとブレーキが利かなくなる、口ベタで誤解ばかりされてしまう――などという「バカさ加減」です。
個人的な趣味を言わせていただくならば、私は、こういう「バカな人間」は、どちらかと言うと好きです。
そして、そういう人間を見ると、「自分が何とかしてあげなくちゃ」という気にもなります。
同じ「自慢」をするなら、自分のランキングや手柄や能力や家族を自慢するよりも、こういう「愚かさ」を自慢する。
会って間もない人間同士の間では、こういう「バカ自慢」のほうが、ふたりの距離を縮め、親近感を芽生えさせる効果がある――と覚えておきましょう。
自慢じゃありませんけど、不肖・シランケン、この種の「バカ・ネタ」には事欠きません。
「バカねェ」――女性にそのひと言を吐かせた時点で、この恋は成功! と思っているのですが、いかがでしょうか?
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明治半ばまで、一部の地域で実際に行われていた
「盆かか」と呼ばれる風習。本作品は、その風習を
題材に描いた官能フィクションです。
与一の新婚の妻・妙も、今年は、クジの対象になる。
クジを引き当てたのは、村いちばんの乱暴者・権太。
三日間を終えて帰って来た妙は、その夜から、
様子が変わった。その変化に戸惑う与一は、
ある日、その秘密を知った??。
筆者初の官能作品、どうぞお愉しみください。
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