未亡人下宿〈4〉 浴衣の裾は暴かれて

もの想い 妄夢草紙 
 第7話  未亡人下宿   

      R18 
このシリーズは、性的表現を含む官能読み物です。
18歳未満の方は、ご退出ください。


夏休みを前に下宿を訪ねると、
大輔は浴衣の大家夫人とスイカを
頬張っていた。大輔は夫人の浴衣
の裾を割りながら言うのだった。
幸一、この人に教えてもらえよ。


この話は連載4回目です。最初から読みたい方は⇒こちらから、
  前回から読みたい方は、⇒こちらからどうぞ。

ここまでのあらすじ 大輔が4度目の下宿に引っ越した。「今度の下宿のおばさん、ワシに色目使いよるんよ。いっぺん見に来いや」。大輔に誘われて下宿を訪ねると、大家夫人は肉感的で、どこか小悪魔を思わせる魅力を漂わせていた。風に吹かれて体に張り付くワンピースに浮き上がる下腹部の「Y」の字のレリーフ。幸一が見とれていると、夫人は、「この人、もう知っとるん?」と、大輔に寄り掛かる。大輔はワンピースの上から夫人の脚を撫で上げながら言うのだった。「おばさんが教えたったらええやん」。しかし、大家夫人の元へは、通って来る男がいた。次に下宿を訪ねると、大輔が「シッ!」と指を口に当てた。「コレが来とる」と親指を立てて見せる。やがて階下から妖しげな声が聞こえてきた。「見に行こう」と、大輔が階段に足を忍ばせた。階下の大家の寝室。その障子戸に、男に髪をつかまれ、引き倒される夫人の姿が、影となって写っていた。大輔と幸一は、指で障子に穴を開けて、部屋の中の様子をのぞき見した。そこで繰り広げられていたのは――




 男は、ほぼ1週間に1回くらいの割合で、大家夫人の部屋を訪ねてくる。
 来ると朝まで、「ヒーッ」だの「あ――ッ」だのという声が響く。
 「いつものことじゃが」と大輔は平静を装って見せたが、障子の穴からのぞきながら股間をまさぐる姿は、少なくとも幸一には、あまり平静とは思えなかった。
 「あの男、おばさんのコレなん?」
 幸一が親指を立てて訊くと、大輔は「ああ……」と面白くなさそうに答えた。
 「ワシには、おばさんが苛められとるようにしか見えんかったがのぉ」
 「苛められるのが好きな女もおるんと違うか」
 「しかし、眉しかめて、苦しそうにしとったやないか。ワシには、だれか助けて……ゆうとるように見えたゾ」
 「ほたら、こんなが助けたったらええ」
 「ワシが……か?」
 「おお、ほうよ。あの男の前に、止めんか、ボケが……ゆうて、飛び出したらええんよ。じゃがの、強いで、あの男」
 「イッツ・ノット・マイ・ビジネスや。そら、おまえにまかせた」
 「ワシにはそんな義理ないで」
 大輔はゴロンと畳に寝転がって、両手を頭の後ろで組んだ。
 目は、天井の節穴を見つめていたが、幸一は見た。大輔のこめかみに、「#」の形に血管が浮き上がるのを。

       

 すぐに、学校は夏休みに入った。
 帰省する前に、一度、大輔の顔を見ておこうと下宿を訪ねると、大輔は、部屋でランニングシャツ一枚になって、スイカを食っているところだった。
 お盆に山盛りになったスイカの横には、浴衣姿の大家夫人が座って、スイカにむしゃぶりつく大輔を団扇で扇いでいた。
 「あら、上原さん……やったかいなぁ。ちょうどよかった。スイカ、お食べんさらんね。まだ、いっぱいあるんよ」
 口の周りを赤い汁でベタベタにした大輔が、「座って、おまえも食え」と目で合図した。
 幸一がひと切れを取ってほおばると、大家夫人は、「ほんじゃ、うちも……」と、ひと切れを手に取った。
 頬に落ちかかる髪を耳の後ろにかき上げ、浴衣の袖をちょっと捲り上げ、スイカの汁が浴衣に落ちないよう体を前に屈めて、真っ赤な口紅の唇を半開きにして、赤い果肉に食らいつく。
 スイカを食べる浴衣の女。その姿が、幸一にはちょっと新鮮に見えた。
 「そんな……見られてると食べにくいぞな」
 「なんぞ、幸一。スイカを食べる女が珍しいんか?」
 「い、いや……考えてみたらな、浴衣でスイカを食べる女の人を見るの、これが初めてかもしれんのや」
 「まぁ、この人、いろんなことが初めてなんやなぁ……」
 大家夫人が、幸一を見てクスリと笑った。
 「なんぞ。また、その話かいな。あ、ホラ、そんな体起こしたら、スイカの汁が垂れてまうがな。もう、綾さん、しょうもないなぁ」
 いつの間にか「おばさん」が「綾さん」に変わっている。
 大輔に「綾さん」と言われて、大家夫人の体がしなっ……となった。そのひざに、大輔が自分のタオルをかけてやると、大家夫人は「大ちゃん、気がきくわぁ」と顔をほころばせ、体の「しなっ」が、一層大きくなった。
 ふたりは、知らない間に、「綾さん」「大ちゃん」と呼び合う関係になっていた。
 そういう関係が何を意味するのか、幸一にも何となく想像はついた。しかし、ふたりを前にしてその想像を頭に浮かべることは、あまりにも生々しい。幸一は、大家夫人と大輔の間に漂う濃密な空気を、できるだけ無視することにした。

       

 スイカを食べ終えると、大輔が「な、幸一」と改まった声で呼びかけた。その目がギラッとしているので、幸一は、一瞬、身構えた。
 「おまえ、まだ、したことないんやろ?」
 何の話かと思ったら、また、その話だった。
 「このおばさんがな、おまえに教えてやりたいんやと」
 「もう……おばさんは止めてゆうたやろ?」
 「あ、そうやった。この綾子さんが……や、おまえの最初の女になってもええ、ゆうとるんよ。どがいぞ?」
 「どがいぞ……て、おまえ、何言いよんぞ。ワシはまだ……」
 「何ぞ、この人じゃイヤなんか? なんぞ、不満でもあるんか?」
 「不満なんかあるわけないやないか。しかし……」
 「ハッキリせんやっちゃのぉ、おまえも。ホラ、見てみい」
 大輔は大家夫人のももに置いた手で、夫人の浴衣の合わせ目を一枚ずつ、はがし始めた。
 白地に朝顔の花がプリントされた大家夫人の浴衣の裾が、右と左にめくられ、その下から白い太ももが露わになった。
 大輔は、ピッタリと合わされた夫人のももの間に手を差し入れていく。その手の侵入に合わせて、夫人のももが開かれていく。
 大家夫人は、下着を着けていなかった。
 開いたももの奥に、黒く繁ったものが見えた。この前の夜、障子の穴からのぞいた夫人のあられもない姿が、男のすりこぎのようなイチモツをねじ込まれて、蜜を滴らせていた夫人のその部分の光景が、頭の奥によみがえり、幸一の下半身はモゾッと疼いた。
 大輔の手は、夫人の黒い繁みをまさぐったと思うと、スルリとその下へと滑った。
 夫人は、小さく、「あん……」と声を挙げた。
 夫人のその部分を覆っていた黒ずんだ皮膚を、大輔が指で左右にかき分けると、その中央から、赤く熟れた粘膜が顔をのぞかせた。
 血の色を滲ませた鮮やかな肉色が、じっとりと濡れ光っていた。大輔の指は、その湿地帯をなぞりながら、襞を左右に押し開いて、その下方の中心でポッカリと開いた穴を幸一の目にさらして見せた。
 小さな穴だった。こんな小さな穴から、あいつは、あんな大きなものをねじ込んだのか――。そう思うと、幸一の胸は破裂しそうになった。
 「おまえ、見たことないやろ、ここ。ちょっと触ってみいや」
 「い、いや、ワシは……」
 「触ってええゆうてるんや。触ってみ」
 「…………」
 「もう、ほんま、ハッキリせんやつやのぉ」
 言うなり、大輔が幸一の体に飛びかかってきた。
 「な、何するんぞ!」
 「ワシが押さえとるけん、綾さん、こいつのパンツ脱がして」
 「オイ、止めや! 止めゆうとるやないか!」
 幸一は、何とか逃れようともがいたが、上体を大輔にガッチリ固められて、身動きができない。
 「ごめんな。ちょっと脱がさせてもらうで」
 大家夫人の手が、ズボンのベルトにかかり、バックルが外され、留めボタンが外された。
 幸一のズボンとパンツが、ゆっくり、尻から下ろされていった――。
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