好きな「タイプ」は、「循環」する

コーヒーを飲む女知らなきゃよかった「恋愛法則」
 法則 67  「好き」になるタイプは循環する

何度でも「同じタイプ」を「好き」になる。
しかし、「好き」になる度にタイプが変わる
と言う人もいます。その違いを生む理由は——。


 何度、恋をしても、同じタイプの異性を好きになる――という人たちがいます。
 そういう男や女を見ると、私たちは、つい、こう思ってしまいます。

  まったく懲りないやつだなぁ……。

 何度フラれても同じタイプを好きになってしまうのは、「学習しないからだ」と、勝手に決めつけてしまうわけです。
 しかし、その逆もいます。「学習しすぎてしまう」タイプです。
フラれるたびに、「もう、あんな女(男)はコリゴリ」と、まったく違うタイプに目を向けるのですが、その様子は、まるで、

 羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く

が如く――であります。

 「懲りず」に同じタイプを「好き」になるか、
 それとも、恋する度にタイプが変わるか?


 これは、ひとつには、その人間の気質の違いによって決まる、とも言えます。
ごく大雑把に言うと、

 粘着質タイプの人間は、同じタイプを好きになり、
 循環質(躁鬱質)タイプの人間は、タイプが変わる。


です。
 粘着質というのは、筋骨型・角顔の人間に多く見られ、周囲に影響されずに、粘り強く自分の考えや好みを貫こうとする気質。
 循環質というのは、肥満型・丸顔の人間に多く見られ、周囲の気分に同調しやすく、他人に合わせて気分や考え方が変わりやすい気質。
当然のことですが、粘着質タイプの人間は、フラれようが無視されようが、しつこく同じタイプを追い求め、循環質タイプの人間は、相手次第で「好きなタイプ」が「イヤなタイプ」に変わってしまったりする。これは、容易に想像がつくことかと思います。

悪魔女
「好きなタイプ」が変わるかどうかは、別れ方次第

  「好きなタイプ」を引きずるか、それとも、ガラリと「違うタイプ」を好きになるか?
  それを決めるもうひとつの大きな要素は、「いかに失恋したか?」です。
  いくつか、ケースを挙げてみましょう。

〈1〉想いを募らせ、告白もしたが、相手にされず、あきらめた
  この場合、「好き」という気持ちは、未消化のまま、残ります。「好き」の度合いが強く、思い続けた期間が長いほど、この「好き」のタイプは意識の奥に焼き込まれ、「ステレオタイプ」化(鋳型化)してしまいます。何度、恋をしても、好きになる相手は「いつも同じ」になってしまう可能性が、きわめて強くなるかと思われます。

〈2〉好きになり、交際もしたが、事情があって別れた
  別れた理由が、「相手がイヤになった」などではなく、止むを得ざる事情からだった。こういう場合、「好き」という気持ちはそのまま引きずることが多く、「好き」のタイプもキープされることが多いようです。〈1〉ほど固執はしませんが、結果的に、「また、同じような女(男)を好きになってしまった」になることが、比較的多いかと思われます。

〈3〉好きになり、交際したが、相手がイヤになって別れた
  最初は「いい」と思って交際したのに、いろいろ欠点が目につくようになり、「いい」と思っていたところさえもが後に鼻につくようになって、自分から別れを決断した。こういう場合、「あんな女(男)を選んだのは、間違いだった」という後悔が生じると同時に、好きになったその「タイプ」そのものをも、忌避しようとする動機が発生します。「好き」だったタイプが、「避けたいタイプ」に変わってしまうのですね。

〈4〉好きになり、交際したが、傷だらけになって別れた
  最初は「いい」と思って交際したのに、暴力を振るわれたり、ひどい裏切りに遭ったりして、傷だらけになって別れた。こういう場合、「あんな女(男)は二度とごめんだ」という強い後悔とともに、同じタイプを避けようとする「心的外傷」が残ります。〈3〉の場合よりも激しく、似たようなタイプを避けようとします。

  別れが、〈3〉〈4〉のようであった場合、「好きなタイプ」は、「避けたいタイプ」に変わってしまいます。「二度と傷つきたくない」という心理が、「好きなタイプ」そのものを書き換えさせてしまうのですね。
  その書き換えは、どのように行われるのでしょうか?

悪魔女
あるタイプに傷つくと、その反対のタイプを求める

  ある種類のタイプとつき合った結果、ひどい目に遭った。
  こういう場合、通常、人間は、「あんなタイプはもうコリゴリだ」と思い、それとは対照的な性質を持つタイプに惹かれていきます。
  人が惹かれるタイプを、その対照性に注目して分類してみましょう。

 対照的な「好きなタイプ」

野性的で、たくましい人  知的で、やさしい人
守ってほしくなる強い人  守ってあげたくなる弱い人
にぎやかで、楽しい人  もの静かで、落ち着ける人
厳しく、生真面目な人  寛容で、おおらかな人
頭の回転が速く、仕事ができる人  ボーッとしてるけど、安心できる人
懐が深く、面倒見がいい人  わがままだけど、甘え上手な人
慎重で、思慮深い人  腰が軽く、ノリがいい人
よく気が利いて、世話焼きな人  クールで、他人に干渉しない人

  他にもいろんなタイプがあるかと思いますが、「タイプ変換」が起こりがちな代表的な組み合わせを取り上げてみました。
  その「タイプ変換」が起こるプロセスを考えてみましょう。

  たとえば、女性Aが、「野性的でたくましい」という魅力に惹かれて、男性Bを好きになり、交際が始まったとします。
  しかし、Aは、交際が深まるにつれ、「たくましい」と感じていたBの魅力が、単に、「乱暴」であるだけかもしれない――と思うようになります。
  一緒に食事をしていても、「まずい!」と箸を皿に放り投げる。タクシーに乗っても、運転手に「オイ、もっと急げよ!」などと命令する。そして、ついには、Aに手を挙げるようになりました。
  こんな男とは、「もう1分も一緒にいたくない」と、AはBとの別れを決意。それと同時に、「野性的でたくましい男なんて、もうコリゴリだ」というメモリーが、脳の奥深くに書き込まれます。
  それ以降、Aは、Bのような「マッチョ」系男性には見向きもしなくなり、Bとは逆の「知的でやさしい男」に惹かれていくようになります。

  これが、もっとも単純な 《タイプ変換》 のパターン。
  しかし、実際に起こる《タイプ変換》には、もっと複雑なパターンも見られます。

悪魔女
「タイプ」は、循環するのか…?

  前述の話に出てくる「野性的でたくましい男」を 《タイプA》 、「知的でやさしい男」を 《タイプB》 とします。《タイプ変換》には、このAとB、2つの対照的なタイプの他に、そのどちらにも属さない中間型が登場することもあります。これを 《ニュートラル》 としておきましょう。
  起こり得る《タイプ変換》は、以下の3通りです。

 1・単純変換型(トラウマ型) 
タイプA ――→ (ニュートラル) ――→ タイプB

  《タイプA》 から受けた「心の傷(心的外傷)」が深刻で、それが「トラウマ」となったりしている場合、本人の好みのタイプは 《タイプA》 とは対照的な 《タイプB》 に移り、そこで固着してしまいます。いきなり 《タイプB》 に移るのではなく、途中で 《ニュートラル》 を「ワンクッション」としてはさむこともありますが、この「ワンクッション」は、あくまで「つなぎ」という意味しか持ちません。この「単純変換型」の場合、目の前に再び 《タイプA》 な人間が現れても、心が揺れ動くことは、まず、ありません。

 2・ワンクッション型 
タイプA ――→ タイプB ――→ ニュートラル

  《タイプA》 に懲りて、それとは対照的な 《タイプB》 に心を移したものの、それは行き過ぎだと感じて、中庸な 《ニュートラル》 に落ち着くというパターンです。先の例で言うと、「野性的でたくましい男」に懲りた女性が、「知的でやさしい男」に惹かれたものの、やはりそれでは「もの足りない」と感じて、ほとほどたくましく、ほどほどやさしい 《ニュートラル》 なタイプに落ち着くというパターンです。

 3・循環型 
タイプA ――→ タイプB ――→ (ニュートラル) ――→ タイプA ………
タイプA ――→ (ニュートラル) ――→ タイプB ――→ タイプA ………

   問題は、この「循環型」です。《タイプA》 に懲りはしたものの、そのとき受けた心の傷がそれほど深刻ではなかった――という場合です。
  「あんなタイプは懲りた」と、いったんは 《タイプA》 から離れ、対照的な 《タイプB》 に乗り換えもするのですが、やはり、 《タイプB》 ではもの足りない。間に 《ニュートラル》 を挟む場合もありますが、やはり自分には 《タイプA》 が合っているのかもしれない――と感じて、再び 《タイプA》 に戻ってしまう、というパターンです。
  ヘタすると、この「循環型」は、この変換を数回にわたって繰り返すします。この循環を始めると、このタイプはいつまで経っても、心を落ち着ける場所を見つけることができなくなったりします。

  筆者も、こういう「循環」を繰り返す女性や男性を、何人か知っていますが、彼らが、ほんとうに心安らかな日々を手にできているかと言うと、答えは「NO」です。
  いつも、心が両極端な2つのタイプの間で揺れ動いているんですね。
  ま、その懲りない人生も、また、ひとつの人生ではあると思いますが――。



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