彼女を落とす「速攻会話」と「遅攻会話」

好きになった相手とは、一刻も早く結ばれたいと願う。
男とはそういう「速攻」を求める性ですが、女は、それに
ストップをかけようとします。つまり、「遅攻」好み。
このギャップを会話で埋める方法は——?
愛が生まれる日本語・殺す日本語 レッスン 2-15
好きになった女性は、一刻も早く、この腕に抱きしめたい。
そして、できることなら、逃げられない(?)うちに、早いとこ、「合体」をすませてしまいたい。
男は、彼女とデートするようになったごく早い段階から、何かにつけて、彼女にセックスを迫る言動を示すようになります。個人差はあろうかと思いますが、それが男の性の本能的なありよう。一般に、動物のオスは、
メスが他のオスの精液を浴びないうちに、
自分の精液をぶっかけ(?)ようとしたがる
のですね。
ま、仕方がありません。強烈な「精子戦争」にさらされるオスの世界では、これは、子孫を確保するための宿命でもあるのですから。
そういうわけで、人間のオスも、メスよりははるかにせっかちに、彼女との「性的結合」を果たそうとするわけです。
そこで、男たちは、「しようよ」「やらせてよ」と彼女に迫ることになるわけですが、もちろん、露骨にそういう言い方はしません。どうするか――?
前から心惹かれていた職場の同僚A美を食事に誘ったK男は、食事の後、A美をホテル最上階のカクテル・ラウンジに誘います。夜景を眺めながら、K男の頭に浮かぶのは、豊満なA美の白い裸体。しかし、誘ってA美が応じるかどうかは、まだ「?」。
K男の頭には、A美をベッドに誘う誘い方が、いろいろと浮かびます――。
まったく同じシチュエーションで交わされる3つの会話例をご紹介しました。
もし、あなたがK男の立場だったら、どのパターンの口説き方を使うと思いますか?
そして、もしあなたがA美の立場だったら、どのパターンの誘い方に心が揺らぐと思いますか?
3つの会話例は、どれも、男性側が「キミとやりたい」と意思表明しているのですが、その違いは、「いますぐ」か「いつかきっと」かにあります。「あせりの速攻」か「余裕の持久戦」か、と言ってもいいと思います。
【会話例1】と【会話例2】は、どちらも「速攻」型ですが、【会話例1】がストレート勝負なのに対して、【会話例2】は変化球勝負。変化球を使う分だけ、余裕の感じられる口説き方になっています。
対して【会話例3】は、完全に「持久戦」型。むしろ、女性をじらしている言い方のようにも感じられます。
さて、どの言い方がもっとも効果的なのか?
実は、どれも正解で、どれも不正解。
どの言い方が奏功するかは、女性と男性の力関係によって違ってくる――というのが、私の見解です。
そして、できることなら、逃げられない(?)うちに、早いとこ、「合体」をすませてしまいたい。
男は、彼女とデートするようになったごく早い段階から、何かにつけて、彼女にセックスを迫る言動を示すようになります。個人差はあろうかと思いますが、それが男の性の本能的なありよう。一般に、動物のオスは、
メスが他のオスの精液を浴びないうちに、
自分の精液をぶっかけ(?)ようとしたがる
のですね。
ま、仕方がありません。強烈な「精子戦争」にさらされるオスの世界では、これは、子孫を確保するための宿命でもあるのですから。
そういうわけで、人間のオスも、メスよりははるかにせっかちに、彼女との「性的結合」を果たそうとするわけです。
そこで、男たちは、「しようよ」「やらせてよ」と彼女に迫ることになるわけですが、もちろん、露骨にそういう言い方はしません。どうするか――?
前から心惹かれていた職場の同僚A美を食事に誘ったK男は、食事の後、A美をホテル最上階のカクテル・ラウンジに誘います。夜景を眺めながら、K男の頭に浮かぶのは、豊満なA美の白い裸体。しかし、誘ってA美が応じるかどうかは、まだ「?」。
K男の頭には、A美をベッドに誘う誘い方が、いろいろと浮かびます――。
会話例1
K男 この下の部屋、予約取ってあるんだ。
A美 エーッ!?
K男 今夜は、どうしても、キミを抱きたい。
A美 そんな……いきなり言われても……。
K男 ウンと言ってくれなかったら、
――などと拗ねては、彼女の「しょうがないわね」を引き出そうとする。
K男 この下の部屋、予約取ってあるんだ。
A美 エーッ!?
K男 今夜は、どうしても、キミを抱きたい。
A美 そんな……いきなり言われても……。
K男 ウンと言ってくれなかったら、
a・オレはここから飛び降りて死ぬ。
b・帰りに街で暴れてやる。
c・グレてやる。
d・この街でいちばんくだらない女とやっちゃう。
e・もう、会社辞めて、田舎に帰る。
b・帰りに街で暴れてやる。
c・グレてやる。
d・この街でいちばんくだらない女とやっちゃう。
e・もう、会社辞めて、田舎に帰る。
――などと拗ねては、彼女の「しょうがないわね」を引き出そうとする。
会話例2
K男 キミときょう、ここで見た夜景、忘れたくないなぁ。
A美 ホント? じゃ、覚えててくださいね、ずっと。
K男 でも、ボクの記憶力はあいまいだから。
A美 そうなの?(ちょっと残念そうな顔)
K男 心で思っただけのことは、すぐに忘れてしまうんだよね。
A美 エーッ、私のことも?
K男 絶対に忘れないことしようか? ここを出たら……。
K男 キミときょう、ここで見た夜景、忘れたくないなぁ。
A美 ホント? じゃ、覚えててくださいね、ずっと。
K男 でも、ボクの記憶力はあいまいだから。
A美 そうなの?(ちょっと残念そうな顔)
K男 心で思っただけのことは、すぐに忘れてしまうんだよね。
A美 エーッ、私のことも?
K男 絶対に忘れないことしようか? ここを出たら……。
会話例3
K男 もし、ボクたちが、1年経っても、こうして一緒に会って、食べて、飲んで、楽しい話をできるような関係だったら……。(ここで、いったん、口をつぐむ)
A美 だったら……?
K男 この下の部屋で、ボクはキミのパンツを脱がせる。
A美 ………(頬を紅潮させてもじもじ)
K男 もし、ボクたちが、1年経っても、こうして一緒に会って、食べて、飲んで、楽しい話をできるような関係だったら……。(ここで、いったん、口をつぐむ)
A美 だったら……?
K男 この下の部屋で、ボクはキミのパンツを脱がせる。
A美 ………(頬を紅潮させてもじもじ)
まったく同じシチュエーションで交わされる3つの会話例をご紹介しました。
もし、あなたがK男の立場だったら、どのパターンの口説き方を使うと思いますか?
そして、もしあなたがA美の立場だったら、どのパターンの誘い方に心が揺らぐと思いますか?
3つの会話例は、どれも、男性側が「キミとやりたい」と意思表明しているのですが、その違いは、「いますぐ」か「いつかきっと」かにあります。「あせりの速攻」か「余裕の持久戦」か、と言ってもいいと思います。
【会話例1】と【会話例2】は、どちらも「速攻」型ですが、【会話例1】がストレート勝負なのに対して、【会話例2】は変化球勝負。変化球を使う分だけ、余裕の感じられる口説き方になっています。
対して【会話例3】は、完全に「持久戦」型。むしろ、女性をじらしている言い方のようにも感じられます。
さて、どの言い方がもっとも効果的なのか?
実は、どれも正解で、どれも不正解。
どの言い方が奏功するかは、女性と男性の力関係によって違ってくる――というのが、私の見解です。

もし、このA美が、攻略がむずかしそう、攻略できたら超ラッキー――ぐらいの相手だったら、私だったら、【会話例1】のパターンで迫ると思います。
エッ、逆だろ? と思う人もいるかもしれませんが、私は、基本的には、ダメ元の恋愛はしない主義です。
ダメに違いない――と思う相手を、1年間も追い回すほど、人生という「時間」は長くない、と思っていますから、早々と決着をつけてしまいたい。つまり、「ダメ」なら「ダメ」と、早めにハッキリさせてしまいたいのです。
「しよう」→「あ、ダメ?」→「ウン、わかった」と、早々に撤退を決めてしまうのですが、あまりあっさり引き下がるのも何なので、万にひとつの可能性にかけて、a~eのようなセリフを吐いてみるわけです。とは言っても、〈a〉や〈b〉や〈e〉のような言い方はしません。
〈a〉の「ここから飛び降りて死んでやる」も、〈b〉の「暴れてやる」も、一種の脅迫行為です。これは、男女のルール上……というか、人間としてやってはいけない行為と思っていますから、絶対にやりません。〈e〉の「会社辞めて……」も、準脅迫行為ですよね。だいいち、これを口にして、実際に辞めなかったら格好がつきません。
言うなら、〈c〉の「グレてやる」か、〈d〉の「この街のいちぱんくだらない女と……」ぐらいですかね。こういうことを口走って「かわいい」ですませられるのが、おじさんの特権だと思ってますから。若い男がこれをやっても、ただ、「すねている」とか「わがままだ」としか思われないと思います。
しかし、不思議なことに、この、一見、破れかぶれな戦法も、意外と効くことがあるんです。
それは、相手が、ものすごく母性愛の強い女性であった場合。「この人、ほっとけない」の情が芽生えて、ひょっとするとひょっとするかも……という可能性が、髪の毛のミトコンドリア程度にはある、と思っていいでしょう。
したがって、この戦法を使う場合には、相手のプロファイリングも重要というわけです。

【会話例2】も「速攻型」ですが、私だったらこの作戦は、可能性フィフティ・フィフティの相手に使います。
【会話例1】が、「やらせろ。でなきゃグレてやる」と、脅迫めいた「北風作戦」をとっているのに対して、【会話例2】は、「美しい思い出」というエサをまく「太陽作戦」。もし、相手の女性に「水心」があれば、こっちのほうが、うまくいきそうです。
これは、筆者のカンなのですが、女性は、「美しい思い出」という言葉にすこぶる弱い生きものです。友だちとの思い出をプリクラにして残すなんてことを、夢中でやるような生きものです。
ただし、最初に申し上げたように、この作戦は、フィフティ・フィフティの相手にしか通用しません。相手にある程度の「水心」がある――という前提がないと、彼女の脳の中に、あなたの言う「美しい思い出」がイメージできないからです。
もっとハッキリ言うと、「キモい」と思っている相手との間で、「美しい思い出」という仮想は成立しない、ということです。


これじゃ、話になりませんよね。
ここでもプロファイリングが重要になるわけです。

最後に【会話例3】の「持久戦法」ですが、これは、フィフティ・フィフティよりも、やや彼女の想いのほうが強いかもしれない――と思われる場合にしか、通用しない戦法です。
彼女の想いが強いとわかっているのなら、すぐ、やっちゃえばいいじゃないか――とおっしゃる方もあろうかと思いますが、それじゃ、恋の楽しみは味わえません。
それに、「好き」→「したい」の間に、「クッション」のない女性なんて、恋の相手として面白くありません。
恋とは、この「クッション」をいかに取り除くかのゲームだと、わたくし長住は思っているからです。
この会話例では、その「クッション」を男性側から提示するという作戦をとりました。
それも、「1年経っても」という、かなり厚めのクッションです。
これも、長住の持論ですが、女性は、この種の時系列的条件提示にきわめて弱い、という性質を持っています。
というのも、女という性は、子どもを自分の子宮内で10ヵ月以上もかけてはぐくみ、出産後も長い長い時間をかけて、育児に携わる性だからです。
いまはいいけど、1年後はどうなってるかわからないよ――という男性には、簡単には心を動かされません。
その時間保証を、男の側から持ち出すわけですから、これが効かないわけがない。しかも、「1年経ったら、ここでキミのパンツを脱がす」と言うのです。夢があります(どんな「夢」じゃ!)。
それにしても、「1年って、長すぎませんか?」と思う人もいるかもしれませんね。
そうです。長すぎるんです。
「1ヶ月じゃダメなんですか?」と言う人もいるかもしれませんが、ダメなんです。
この言い方の目的は、女性に「エーッ、1年も?」と思わせるのが、ひとつのネライでもあるからです。つまり、じらすわけですね。
彼女に「1年も待てない」と思わせ、彼女のほうから腰をすり寄せてくるように仕向ける――これが、この作戦のほんとうのネライだと思ってください。
もし、彼女がそんな態度を示してきたらどうするか?
私だったらこうします。

と、グルグル針を回してしまいます。
そのために、時計はアナログにしています……って、これはウソでした。お粗末。
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