シランケンの不純愛講座　あなたを「おまえ」と呼び始める男の本心

あなたを「おまえ」と呼び始める男の本心

「愛」は、ときどき、ウソつき

　File-46　　あなたを「おまえ」と呼び始める男の本心

世の中には、肉体関係ができたとたんに
彼女を「おまえ」と呼び始める男がいます。
実はこれ、彼女を「自分の所有物」と
思い始めるからなんですが、そこには、
ずるい企みが隠されている場合も——。

　ベッドを共にしたとたんに、あなたを「おまえ」と呼び始める男たちがいます。
　男性の中には、最初から、女を「おまえ」呼ばわりするタイプもいるようですが、ここでは、そういうタイプは除外して考えることにします。
　「肌と肌の関係」ができたとたんに、それまでの「○子さん」や「○○ちゃん」が「おまえ」に変わってしまう。それは、なぜか？　そこにはどんな「本心」が隠されているか――を、今回は、考えてみようと思うのです、お立会い！

カラス

　本心１　
「おまえはオレのもの！」と宣言したい

　あなたを「おまえ」と呼び始める男の「本心」。
　もっともオーソドックスなのは、コレだと思います。
　「おまえ」と呼ぶことによって、男があなたに示そうとしている「心の中の言葉」は、だいたいの場合、次のどれか、またはそのすべてだろう――と思われます。

〈1〉肌を合わせちまったんだから、もう、「オレたち」は「他人」じゃないんだゾ。
〈2〉オレのアレで歓喜をきわめた「おまえの体」は、もう、「オレのもの」なんだゾ。
〈3〉これからは、オレの言うことを聞いて、オレに従うんだゾ。
〈4〉ま、こうなっちまったんだからさ、「キミ」とか「○さん」とか、格好つけることはないよね。ざっくばらんに行こうぜ。

　世の中の「おまえ」族の「本心」は、７～８割がた、こうだろうと思うのですが、中には、もっと深慮遠謀が含まれている場合もあります。
　今回は、残り２～３割に含まれるその「深慮遠謀」のほうに焦点を当ててみたいと思うのです。

　本心２　
間違っても名前を呼び間違えないために

　女性の中には、カレから「おまえ」と呼ばれることを「うれしい」と感じる人もいるかもしれません。「うれしい。これで、私はカレの女になったんだわ」――と。
　しかし、喜ぶのは、ちと早い！
　これは、かつて、筆者が取材したことのある女探偵から聞いた話なのですが、何人もの女と同時につき合い、その女たちに貢がせたりするのが得意な男たちは、たいていの場合、何人もいる女たちを「おまえ」と呼んでいるのだそうです。
　なぜか？
　呼び間違いを防ぐため――です。
　たとえば、その男が、「直美」「奈美」「清美」という３人の「○美」とつき合っていたとしましょうか？
　巧みにスケジュールを調整し、バッティングを避け、言葉巧みに３人の女を操っては金を貢がせるプレイボーイ。
　もし、カレが女たちを「直美」「奈美」……と名前で呼んでいたら、「直美」を「奈美」と、「奈美」を「清美」と、うっかり呼び違えることだってあるかもしれない。
　そんなリスクを避けるために、最初から女たちは「おまえ」と呼ぶ。それが、このプレイボーイの常套手段だったそうです。
　ついでにご紹介しておくと、この女たらし男は、つき合った女たちには、すべて同じ香水をプレゼントしていたのだそうです。
　「オレが好きな匂いなんだ。つけてくれるとうれしいんだけど……」とかなんとか、適当なことを言って、女たちに同じ匂いをつけさせたわけですね。
　なんで、そんなことをするのか？
　賢明なみなさんには、すでに想像がついていると思います。

カラス

　本心３　
「おまえだけ」に隠されたひそかな企み

　ついでにお話しておくと、「おまえ」が「おまえだけ」になると、さらに危険な企みが隠されている場合があります。
　典型的な言い方が、これ――。

　

こんなこと頼めるの、おまえだけだから……。

　その「こんなこと」が、「背中に湿布が貼れなくて」とか「シャツのボタンが取れちゃって」とか「うちのワンちゃんを２、３日預かってほしい」とか……であれば、問題ないのですが、

実は、友だちの店がピンチになっちゃって、どうしても100万必要だって言うんだけど、オレ、どうひねり出しても、50万ぐらいしか用意してやれないんだよね。

　なんていう話になると、「要警戒！」です。
　「おまえだけ」「おまえしかいない」などと頭を下げられると、人は、むげにその頼みを断れなくなってしまいます。
　中には、「この人を助けられるのは、私だけなんだ」と思い込み、ついつい泥沼に足を突っ込んでしまうことになる人もいるかもしれません。
　もちろん、ここぞという大事な場面で発せられる「おまえだけ」であれば、その言葉は、十分に信頼に値する言葉だと思います。
　しかし、その「おまえだけ」が、繰り返し、頻繁に登場する場合には、ちょっと注意が必要。この頻発される「おまえだけ」は、結婚詐欺師の常套句でもあるんですね。
　やたら「おまえだけ」を連発する男がいたら、ほんとは「おまえだけじゃない」の裏返しである場合もある――と思っていたほうがいいと思います。

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