かわいすぎる友だち〈8〉所有し合えない「愛」

第2話 かわいすぎる友だち 8
R18
このシリーズは、性的表現を含む官能読み物です。
18歳未満の方は、ご退出ください。
一緒にシャワーを浴びておたがいの
早撃ち度を比べ合ったオレと満は、
ベッドに腰かけて興奮冷めやらない
海綿体をこすり合わせた。それは、
所有の術を知らない愛の行為だった。

前回から読みたい方は、⇒こちらからどうぞ。
ここまでのあらすじ 中高一貫の受験校に1クラスだけ設けられた編入クラス。そこで出会った高野満は、姿のいい男の子だった。オレの部屋を訪ねてくるようになった満に、オレはいつしか惹かれていく。そんなある日、ふたりは汗を流すために道後温泉の外湯に入った。おたがいの体を較べ合ったふたりは、「おまえ、まだむけてないんか?」「ワシもや」と、イチモツをチラ見した。「むいとかんと、ガンになるそうや」。どこかのオヤジから聞いた言葉を伝えながら、「そこは、こうして洗うんよ」と教えるために、オレは満の股間に手を伸ばした。そんなことがあって、オレは農家の納屋を改造して作られた満の部屋を訪問するようになった。満の部屋には魅力的なものがあった。そのひとつが倍率30倍の望遠鏡。それで見ると、アンドロメダ星雲の渦の形まで見えるという。オレと満は田んぼに出かけて夜空を観測した。体を寄せ合って代わる代わる望遠鏡をのぞくオレと満。オレは満の体の熱を感じて、その体を抱き締め、唇と唇を重ね合った。すぐに夏休みがやって来る。「おまえが帰省すると寂しくなる」と言う満は、「泊まりに来いよ」とオレを家に誘った。ふたりで裸になってシャワーを浴びたオレたちは、身を寄せ合ってたがいの体を洗い合った。そして、アレにも手を伸ばした。「おまえ、3分もつか?」。オレたちは交互に相手の海綿体をこすって、早撃ち度を較べ合った――
シャワーを浴びたオレたちは、部屋に戻って体を拭くと、タオルを腰に巻いて、ベッドの縁に並んで腰かけた。
「なぁ……」と、満が肩をぶつけてきた。
「さっきの話、ほんまかいの?」
「何ゾ?」
「5分もたんと、女にののしられるゆう、あの話よ」
「ああ、村上の言うことやけんのォ」
村上というのは、オレたちと同じ編入クラスにいるややワルぶった男だ。ウワサでは、村上の実家は、「買防法」(昭和31年)が成立するまで、市内の下町にある旧赤線街で遊郭を経営していたという。
「買防法」が成立してからは、遊郭を旅館に改装し、階下にスナックを設けて、そこで女たちを働かせていた。法律で「管理売春」は禁止されたが、女たちの自由恋愛までは禁止されていなかったので、女たちは階下のスナックで客に媚びを売っては、男を階上の部屋に誘ったりしていた。
村上は、そんな女たちに「ボン」と呼ばれ、かわいがられて育った。村上に性の手ほどきをしたのも、そういう女たちだったに違いない。
教科の成績は、クラス最下位に近い村上だったが、女の体と性については、同学年のだれもかなわない知識と経験を備えていた。
その村上の言うことだから、たぶん、間違いないだろう――と、オレは答えたつもりだった。
「めんどくさいのォ」と、満はため息をついた。
「5分もたせるのが――か?」
「いや、そういうつまらんことを考えながらつき合うゆうのが、めんどいんじゃ」
「そうゆうても、いつかはつき合わんといかんじゃろ」
言いながら、オレは、別のことを考えていた。
ホントに、そうだろうか……?
ほんとにオレたちは、いつかは女の子とつき合うようになって、「5分もたせよう」「10分ガンバろう」と、必死に腰を振り続けることになるんだろうか?
「オレは、いらん」と首を振った満が、オレの目をチラと見てつぶやいた。
「おまえがおってくれたら、それでええわ」
「ワシもじゃ……」
そう言うと、オレは満の体に飛びかかった。
「なぁ……」と、満が肩をぶつけてきた。
「さっきの話、ほんまかいの?」
「何ゾ?」
「5分もたんと、女にののしられるゆう、あの話よ」
「ああ、村上の言うことやけんのォ」
村上というのは、オレたちと同じ編入クラスにいるややワルぶった男だ。ウワサでは、村上の実家は、「買防法」(昭和31年)が成立するまで、市内の下町にある旧赤線街で遊郭を経営していたという。
「買防法」が成立してからは、遊郭を旅館に改装し、階下にスナックを設けて、そこで女たちを働かせていた。法律で「管理売春」は禁止されたが、女たちの自由恋愛までは禁止されていなかったので、女たちは階下のスナックで客に媚びを売っては、男を階上の部屋に誘ったりしていた。
村上は、そんな女たちに「ボン」と呼ばれ、かわいがられて育った。村上に性の手ほどきをしたのも、そういう女たちだったに違いない。
教科の成績は、クラス最下位に近い村上だったが、女の体と性については、同学年のだれもかなわない知識と経験を備えていた。
その村上の言うことだから、たぶん、間違いないだろう――と、オレは答えたつもりだった。
「めんどくさいのォ」と、満はため息をついた。
「5分もたせるのが――か?」
「いや、そういうつまらんことを考えながらつき合うゆうのが、めんどいんじゃ」
「そうゆうても、いつかはつき合わんといかんじゃろ」
言いながら、オレは、別のことを考えていた。
ホントに、そうだろうか……?
ほんとにオレたちは、いつかは女の子とつき合うようになって、「5分もたせよう」「10分ガンバろう」と、必死に腰を振り続けることになるんだろうか?
「オレは、いらん」と首を振った満が、オレの目をチラと見てつぶやいた。
「おまえがおってくれたら、それでええわ」
「ワシもじゃ……」
そう言うと、オレは満の体に飛びかかった。

肩を押すと、満の体はベッドの上に横たわった。
その手を取って、オレは満をベッドの上に組み伏せた。
「オレ、変な気分や。おまえが欲しゅうなったわ」
両腕を万歳の恰好で押さえつけたまま、オレは、満の上腕の筋肉に口をつけた。
上腕の外側の筋肉は外気にさらされ、スポーツをやっても、フロに入っても、いつも目にするが、内側の筋肉を見る機会はめったにない。陽に焼け、たくましさを増していく外側の筋肉に比べて、その内側は、白く、無力に輝いている。
その無力な筋を、オレは唇でたどった。上腕筋がキュッと絞り込まれた先に、腋の窪みがある。腋毛に覆われていない満の腋は、無防備な姿をさらけ出している。
その無防備さが、何だか、かわいく感じられた。
唇をその窪みにそっと這わせると、満の上半身がビクッと震え、背中がモジッ……となった。
「くすぐったいか?」と訊くと、「イヤ」と首を振る。
オレは、満が口から吐く息の音を頼りに、腋に当てた唇を腋の下へ、そこから、こんも
りと盛り上がった大胸筋へ、その頂でクリッと固まった乳首へ――と這わせていった。
満は、「オイ、それは……」と言いながら、身をよじらせた。
「おまえが欲しいゆうたんは、それか?」
「いや、違う。ゼンブや、おまえのゼンブ」
「ゼンブ……て、おまえ……それ……」
言いながら、満はオレの目を、驚いたように見つめた。
その瞼が、かすかに震えている。
オレの体の下では、満の棹がドクドクと血流をたぎらせていた。
オレの棹も、暴発しそうにいきり立っていた。

オレたちは、たがいの高まりを自分の海綿体で確かめ合った。
どちらからともなく、その硬直の高まり同士をこすり合わせた。
言いようのない快感が、こすれ合う海綿体と海綿体の間から、立ち上る。
それは、知ってはいけない快感かもしれなかった。
しかし、オレも、満も、その禁断の領域に足を踏み入れた。
「おまえが好きや……」
「ワシもじゃ……」
そんな言葉を口にしながら、オレたちは、たがいの体をこすり付け合った。
何度も高まり、そして、オレたちはその高まりを放出した。
しかし、それは、どこか虚しい放出だった。
どんなにひしと抱き合っても、オレたちの「欲しい」は、相手を「所有」することができない。オレも、満も、その術を知らなかった。
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