いけない診察室〈1〉 歯科衛生士はなぜ美人に見えるのか?

第1話 いけない診察室 1
R18
このシリーズは、性的表現を含む官能読み物です。
18歳未満の方は、ご退出ください。
その歯科衛生士は、美人だった。
というより、歯科衛生士はたいてい、
「美人」に見えるのである。
その美人に見える衛生士に誘われて、
その医院に通うことにした——。
還暦を過ぎるころから、定期的に歯医者に通うようになった。
これから先、長い人生を健康に乗り切るためには、自分の歯で食物を噛み砕き、噛み切ることが、何よりも重要だ――ということに、あらためて気づいたからだ。
幸いにも私は、親から歯と骨だけは、丈夫なのをもらって生まれたようで、そこまで、持って生まれた歯を失うなんぞという羽目には、ならずにすんでいた。
しかし、同年代の友人の中には、還暦を待たずに総入れ歯になってしまう者もいた。
ああなっちゃあ、おしまいだな。
そう思ったので、歯の詰め物が取れて歯医者に行ったとき、医師にすすめられるまま、定期健診を受けることにした。
しかし、正直に言うと、歯医者なんてものは、あまり好きではない。
ま、あんまり「好き」な人はいないだろうと思うのだが、健診に通うようになって気がついた。そんな歯医者にも、唯一、心をなぐさめてくれるものがある――と。それは、「美人の歯科衛生士」だ。

実に不思議なことではあると思うのだが、女性の歯科衛生士は、みな、美人だ。
別に、歯科医院が採用にあたって、「美人であること」なんていう基準を設けているわけではない。できれば設けてほしい――と思わなくもないし、スケベな院長がそれを考慮に入れているケースもなくはないだろう――と想像したりもするが、たぶん、それはない。
正確に言うと、こうだろうと思う。
女性の歯科衛生士は、みな、美人――なのではなくて、
みな、「美人に見える」のである。
なぜか?
ひとつは、そこが歯科医院だからである。
これから先、長い人生を健康に乗り切るためには、自分の歯で食物を噛み砕き、噛み切ることが、何よりも重要だ――ということに、あらためて気づいたからだ。
幸いにも私は、親から歯と骨だけは、丈夫なのをもらって生まれたようで、そこまで、持って生まれた歯を失うなんぞという羽目には、ならずにすんでいた。
しかし、同年代の友人の中には、還暦を待たずに総入れ歯になってしまう者もいた。
ああなっちゃあ、おしまいだな。
そう思ったので、歯の詰め物が取れて歯医者に行ったとき、医師にすすめられるまま、定期健診を受けることにした。
しかし、正直に言うと、歯医者なんてものは、あまり好きではない。
ま、あんまり「好き」な人はいないだろうと思うのだが、健診に通うようになって気がついた。そんな歯医者にも、唯一、心をなぐさめてくれるものがある――と。それは、「美人の歯科衛生士」だ。

実に不思議なことではあると思うのだが、女性の歯科衛生士は、みな、美人だ。
別に、歯科医院が採用にあたって、「美人であること」なんていう基準を設けているわけではない。できれば設けてほしい――と思わなくもないし、スケベな院長がそれを考慮に入れているケースもなくはないだろう――と想像したりもするが、たぶん、それはない。
正確に言うと、こうだろうと思う。
女性の歯科衛生士は、みな、美人――なのではなくて、
みな、「美人に見える」のである。
なぜか?
ひとつは、そこが歯科医院だからである。
これから訪れるであろう恐怖に怯え、不安におののくあわれな子羊(←患者のこと)には、白衣だかピンク衣だかに包まれた歯科衛生士という存在が、地獄で仏……というか、地獄で見つけた一輪の花、のように見えてしまうのである。
そして、もうひとつは、彼女たちのビジュアル。
彼女たちの顔は、全表面積のほぼ6~7割を、大きなマスクで覆われている。見えているのは、大きな目(中には、小さな人もいるが、ま、無視しよう)と、聡明に見える額とほつれて耳にかかる髪……ぐらいのもの。
これで「美人」に見えなかったら、女をお辞めなさい――てなものである。

おっ、きょうの歯科衛生士さん、「小百合さん」って言うんだ。
私は、初めての歯科衛生士さんとお目にかかると、まず、名札を確認する。
小百合。美しい名前ではないか。
これが、「冷子」だとか「凍子」だとか「冴子」だとか「凛子」なんていう、痛そうで冷たそうな名前だったりすると、「きっとこいつ、サディストに違いない」などと想像が膨らんで、診療イスから逃げ出したい気持ちになるのだが、「小百合」はいい。まさに、地獄に咲いた一輪の花のようではないか――と、私は、それから始まる至福の時間(?)に胸をときめかしたのであった。
小百合さんは、目も大きかった。
マスクからのぞく目は、通常の1・5倍ほど大きく感じられる――ということを、経験則として知ってはいたが、それにしても大きい。大きくて、艶っぽくて、まるでアラブの建築学科の学生みたいだ。
それに、胸も大きい(……ようだ)。
薄いピンクの施術服の胸の部分をパンパンになるまで押し上げている「内圧」は、相当なものだぞ――と、つい、頬が緩む。
その小百合さんが、天使のような声でおっしゃるのである。
「ちょっと削りますからねェ。痛かったら、手を挙げてくださいね~」
ハイハイ、ちょくちょく挙げさせていただきますよ。
その手は、イスの肘掛に載せておきますからね。
肘から先を90度の角度で上げれば、もしかしたら、私の手は、彼女の胸元をかすめることになるかもしれない。頭の片隅でそんな計算をしていることなど、もちろん、小百合さんはご存じない。
ご存じないまま、小百合さんの大きな目が、私の口の中をのぞき込んできた。
⇒続きを読む
そして、もうひとつは、彼女たちのビジュアル。
彼女たちの顔は、全表面積のほぼ6~7割を、大きなマスクで覆われている。見えているのは、大きな目(中には、小さな人もいるが、ま、無視しよう)と、聡明に見える額とほつれて耳にかかる髪……ぐらいのもの。
これで「美人」に見えなかったら、女をお辞めなさい――てなものである。

おっ、きょうの歯科衛生士さん、「小百合さん」って言うんだ。
私は、初めての歯科衛生士さんとお目にかかると、まず、名札を確認する。
小百合。美しい名前ではないか。
これが、「冷子」だとか「凍子」だとか「冴子」だとか「凛子」なんていう、痛そうで冷たそうな名前だったりすると、「きっとこいつ、サディストに違いない」などと想像が膨らんで、診療イスから逃げ出したい気持ちになるのだが、「小百合」はいい。まさに、地獄に咲いた一輪の花のようではないか――と、私は、それから始まる至福の時間(?)に胸をときめかしたのであった。
小百合さんは、目も大きかった。
マスクからのぞく目は、通常の1・5倍ほど大きく感じられる――ということを、経験則として知ってはいたが、それにしても大きい。大きくて、艶っぽくて、まるでアラブの建築学科の学生みたいだ。
それに、胸も大きい(……ようだ)。
薄いピンクの施術服の胸の部分をパンパンになるまで押し上げている「内圧」は、相当なものだぞ――と、つい、頬が緩む。
その小百合さんが、天使のような声でおっしゃるのである。
「ちょっと削りますからねェ。痛かったら、手を挙げてくださいね~」
ハイハイ、ちょくちょく挙げさせていただきますよ。
その手は、イスの肘掛に載せておきますからね。
肘から先を90度の角度で上げれば、もしかしたら、私の手は、彼女の胸元をかすめることになるかもしれない。頭の片隅でそんな計算をしていることなど、もちろん、小百合さんはご存じない。
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教師のビンタが支配する教室から、突如、姿を消した美少女。40年後、真実を知ったボクは…。
【右】『『チャボのラブレター』
2014年10月発売 定価122円
美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。

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