「今度」と「そのうち」には消費期限がある

File-36 「今度」や「そのうち」には消費期限がある
「今度、食事でも」。私たちはよく、
軽い気持ちでそんな言葉を口にします。
その「今度」は実現するのか? 今回は、
何気に交わされるこの言葉の真実味と
その実現可能性を探ってみます。
このセリフ、あなたも何度か耳にしたことがあるのではないでしょうか?
あるいは、口にしたことがある――という人もいるかもしれません。
そして、この種の言葉は、男女どちらも、ほぼ同程度に使います。
何を隠しましょう、この長住も、よく使うんですね。
「おっ」と思うような女性とめぐり合うたびに、「今度、よかったら、お食事でも…」とか「そのうち、機会を作って食事でも…」とか「今度、メシでも行こうよ」的なことを、つい、口にしてしまいます。
別に、その気もないのに言ってるわけではないのですよ。
行く気はありあり……なんです。
でもね、この「今度」とか「そのうち」が実現したことって、私が記憶している限りでは、長い人生で一度か、二度……ぐらいしかありませんでした。
なぜか?
インパクトがないんですね、言葉自体に。
「今度」に「そのうち」ですもの。
そして、もうひとつの重大な理由。
「今度」や「そのうちに」には、「消費期限」がある。
このことを、言った本人も、言われたほうも忘れてしまい、いつの間にか「期限切れ」になることが多いんです。
ここまでは、「今度」も「そのうち」も、ひとまとめに語ってしまいましたが、実は、「今度」と「そのうち」では、インパクトも、消費期限も、ビミョーに違っています。
まずは、そこらへんから、話を始めてみましょう。

「今度」と「そのうち」は、スパンが違う
「今度」も、「そのうち」も、「近い将来」を意味する用語として使われます。
しかし、どれくらい近いか――が、「今度」と「そのうち」では、かなり違います。
これは、あくまで、わたくし長住の感じ方ですが、
今度
・早ければ「来週あたり」、遅くても「3カ月以内には」のニュアンスで語られる、比較的、近々の「将来」。
・「今度、○○しよう」は、単純未来形で語られる「日時未定の行動の提案」で、言われたほうは、わりと具体的にその実現性をイメージすることもある。
・消費期限……常温でおよそ3カ月ほど。
そのうち
・早ければ「数週間以内」、長いスパンで語る場合でも、「1~2年のうちに」というのがジョーシキの線と思われるが、人によっては、「そのうち」が実現するのに、10年以上を要する場合もある。
・「そのうち」は、願望を含んだ仮定法未来形で語られることが多い。したがって、「そのうち」の「その」には、「金ができたら」とか「仕事がヒマになったら」とか「女房と別れられたら」……などの、もろもろの「たら」が含まれることも少なくない。言われたほうも、「できたらいいね」のニュアンスで受け取る場合が多い。
・消費期限……常温(ライブ状態)であれば、およそ1~2年。ただし、冷凍保存(記憶として保存)も効くので、その場合には、半永久的。
というあたりでしょうか。
要するに、「実現性」という観点から言えば、「そのうち」よりも「今度」のほうが期待が持てる、というわけです。
その「今度」は、どの程度、「本気」で言っている「今度」か――というのが、今回のテーマなわけですが、それを見抜くためには、なぜ、その男は、その女は、「今度」とか「そのうち」というあいまいな言葉を使ったのか、を見抜く必要があります。
考えられる理由を、思いつくままに挙げてみましょう。
あるいは、口にしたことがある――という人もいるかもしれません。
そして、この種の言葉は、男女どちらも、ほぼ同程度に使います。
何を隠しましょう、この長住も、よく使うんですね。
「おっ」と思うような女性とめぐり合うたびに、「今度、よかったら、お食事でも…」とか「そのうち、機会を作って食事でも…」とか「今度、メシでも行こうよ」的なことを、つい、口にしてしまいます。
別に、その気もないのに言ってるわけではないのですよ。
行く気はありあり……なんです。
でもね、この「今度」とか「そのうち」が実現したことって、私が記憶している限りでは、長い人生で一度か、二度……ぐらいしかありませんでした。
なぜか?
インパクトがないんですね、言葉自体に。
「今度」に「そのうち」ですもの。
そして、もうひとつの重大な理由。
「今度」や「そのうちに」には、「消費期限」がある。
このことを、言った本人も、言われたほうも忘れてしまい、いつの間にか「期限切れ」になることが多いんです。
ここまでは、「今度」も「そのうち」も、ひとまとめに語ってしまいましたが、実は、「今度」と「そのうち」では、インパクトも、消費期限も、ビミョーに違っています。
まずは、そこらへんから、話を始めてみましょう。

「今度」と「そのうち」は、スパンが違う
「今度」も、「そのうち」も、「近い将来」を意味する用語として使われます。
しかし、どれくらい近いか――が、「今度」と「そのうち」では、かなり違います。
これは、あくまで、わたくし長住の感じ方ですが、

・早ければ「来週あたり」、遅くても「3カ月以内には」のニュアンスで語られる、比較的、近々の「将来」。
・「今度、○○しよう」は、単純未来形で語られる「日時未定の行動の提案」で、言われたほうは、わりと具体的にその実現性をイメージすることもある。
・消費期限……常温でおよそ3カ月ほど。

・早ければ「数週間以内」、長いスパンで語る場合でも、「1~2年のうちに」というのがジョーシキの線と思われるが、人によっては、「そのうち」が実現するのに、10年以上を要する場合もある。
・「そのうち」は、願望を含んだ仮定法未来形で語られることが多い。したがって、「そのうち」の「その」には、「金ができたら」とか「仕事がヒマになったら」とか「女房と別れられたら」……などの、もろもろの「たら」が含まれることも少なくない。言われたほうも、「できたらいいね」のニュアンスで受け取る場合が多い。
・消費期限……常温(ライブ状態)であれば、およそ1~2年。ただし、冷凍保存(記憶として保存)も効くので、その場合には、半永久的。
というあたりでしょうか。
要するに、「実現性」という観点から言えば、「そのうち」よりも「今度」のほうが期待が持てる、というわけです。
その「今度」は、どの程度、「本気」で言っている「今度」か――というのが、今回のテーマなわけですが、それを見抜くためには、なぜ、その男は、その女は、「今度」とか「そのうち」というあいまいな言葉を使ったのか、を見抜く必要があります。
考えられる理由を、思いつくままに挙げてみましょう。

断られるのが怖いので、あいまいな誘い方で相手の気持ちを打診
たぶん、これがいちばん大きな理由だろうと思います。
「来週の金曜日あたり、食事でも」などと具体的に誘ってしまうと、もし「NO」だった場合には、そこで話が終わってしまいます。
だいいち、いきなり「○○日に食事でも」は、リッパにデートの誘いです。特に会ったばかりの相手に対しては、それは図々しすぎないか――という「配慮」も働くのだろうと思います。
しかし、自分が相手に抱いた「好感」は伝えておきたい。
そこで、「今度、食事でも」というあいまいな表現で、「私はあなたと食事をしたい――と思うほど、好感を抱きましたよ」というメッセージを伝え、相手の反応を探ろうとするわけです。
「いいですねェ」「ぜひ、ぜひ」などの積極的な反応が返ってきたら、しめたもの。
「私は、来週いっぱいまでは、ちょっとバタバタしているのですが、その次の週だったら、いつでも空いてるんですよ。○○さんは?」と、話を具体的に進めていけばいい。
たぶん、そんなことまで考えての「今度」だろうと思います。

引き延ばせる「今度」を使うことで、逃げ道を用意する
相手のことを憎からずは思っているが、「万難を排してでも会いたい」と思うほどではない。「ま、ヒマができたら食事ぐらいしてもいいかな」――という程度。
こういう場合、男でも、女でも、「具体的な提案をして拘束されるのはイヤ」だけど、「ヒマなときに会える可能性だけは残しておきたい」ので、「今度」というあいまいな表現を使います。
そして、こういう「今度」は、なかなかやって来ない――というのが、通り相場ってわけですね。

ほんとに予定が見えないので、とりあえず「今度」と言っておく
こちらは、ほんとに、善意の「今度」。
若い頃の長住もそうでしたが、世の中には、2時間ドラマに出てくるような刑事とか、新聞記者や週刊誌の編集者とか、緊急外来のある病院の医師……のように、いつ、何が起こるかわからなくて、ほんとに先の予定が立てられない――という人たちも存在します。
こういう人たちが口にする「今度」は、「今度」としか言いようのない「今度」。これは、前後の話の流れなどから、「この人、ほんとに忙しいんだ」と判断して察するしかありません。

いまは、「いつ」と提案できない理由がある
クセモノなのが、コレです。
「食事ぐらい、いつでも大丈夫」と言いたいのだけど、そうはいかない理由がある――という「今度」です。
《そうはいかない理由》の最たるものは、「カレまたは夫がいる」「彼女または妻がいる」でしょう。パートナーの看視の目をかいくぐって時間を作らなければならないので、「いつ」「どこで」といった約束が、すぐにはできない。
で、「今度」となるのですが、この「今度」も、相手都合ってわけにはいかないので、たいていの場合、「今度、私から連絡させていただきます」になってしまいます。
《そうはいかない》の、もうひとつの大きな理由は、「いまは、金がない」でしょう。
ええ、わたくし長住哲雄の場合は、だいたい、これです!
現金もない、預金残高もない、カードも限度いっぱい使っちゃった――なので、「いつ」と約束できない。
この場合の「今度」は、「今度、金が入ったら」になるわけですが、その入金のメドも立ってない。私のようなフリーランスの仕事人の場合、こういうケースが少なくないのです。
私のような「世捨て人」であれば、いっさいミエを張る必要もないので、「いまは金なくて……」とショージキに言ってしまうのですが、これ、なかなか言えない人(特に、男の場合)が多いようです。
心中、お察しください――というところでしょうか。

ほとんどその気はないけど、テキトーに声だけはかけておく
この種のピープルも確かに存在します。
ほんとに「食事に行こう」なんて気は、ほとんどない。あるいは「行ってもいいけど、そのためにセッティングまでする気はない」――にもかかわらず、「今度、メシでも」なんて、テキトーに言ってしまう人たちです。
この人たちが口にする「今度」は、ほとんど「あいさつ」代わりみたいなものですから、こちらも「おお、いいですねェ」と、テキトーにお答えしておくのがいいと思います。

これらの「今度」を、一発で「仕分け」するひと言
というように、「今度」や「そのうち」は、口にする人たちの下心も動機もいろいろなわけですから、その「本気度」を見分けるのは、少し骨が折れます。
しかし、その言葉の端々に表れる兆候から、「これは本気だな」を嗅ぎ取るポイントはあります。
まずは、そのポイントを――。

・「今度……」という前に、「どこそこの○○がうまいんだって」などの、具体的な関連情報の提示があった。
・「今度……」の後で、「夏が終わらないうちに」「私がオバサンになる前に(!)」
・「ボーナスが出たら」……などの期間限定情報がつけ加えられた。
・「今度……」と提案したあとで、あなたの表情をうかがうような様子が見え、「ご迷惑でしたか?」などの言葉のフォローがあった。
・「今度……」と提案したあとで、手帳を取り出してスケジュールを見る……などの、具体的な行動が見られた。
・「今度……」と言ったあとで、「あなたはいつ頃がヒマですか?」などと、あなたの都合を尋ねる言葉が、すぐに続いた。
それでも、ハッキリしない――というときには、相手の「今度」がどの程度、本気かを、一発で見分ける方法があります。
それが、コレ!


ただ、これだけです。
その気もなく口にした相手だったら、「いつ?」のひと言にあたふたとし始めます。
「いやぁ、いつ……と言われても、ちょっと予定が見えないんですが……」と、あわてて打ち消しにかかる人もいるかもしれません。
「本気」で言ってる相手は、顔をほころばせて、「そうだね」と即座にスケジュール帳などを取り出します。
ものすごくわかりやすいですよ。
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管理人は、常に、下記3つの要素を満たすべく、知恵を絞って記事を書いています。
みなさんのポチ反応を見て、喜んだり、反省したり……の日々です。
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