精液は「節約」したほうがいいのか?

人が一生に放出できる精液の量は、
決まっているという説があります。
だから節約せよとも。この俗説、真偽は?
性とエッチの《雑学》file.26《改訂版》 R15
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。
15歳未満の方はご退出ください。
前々回のこのシリーズで、「オナニーには、なぜ、罪悪感がつきまとうのか?」という話をしました。
【参考記事】
『なぜ、オナニーには「罪悪感」が伴うのか?』
その根底には、《精液をムダに使う=生殖以外の目的で使うことは、よくないことだ》という、節約思想があったのではないか――とお話しました。
はたして、ほんとうにそうなのでしょうか?
精液は、「節約」しなければならないのでしょうか?
「節約しろ!」と主張する説の根拠となっているのは、おそらく、こういう考え方ではないかと思います。
人が一生のうちに放出できる精液の量が決まっていて、
早く使えば早くなくなる。
江戸時代の医学者・貝原益軒は、養生のためには精液の減損を防ぐことが肝要、と語っていますが、やはりその根底にも、「精液は使えば減るもの」という考えがあったようです。
筆者が思春期の頃に盛んに語られた俗説によると、
人が一生で使える精液は、
だいたい一升びんに4本分。
とされていました。
で、あるとき、計算してみたのです。
1回のオナニーで放出する精液の量を約5mlとすると、自分はあと何回、オナニーできるのだろうか――と。
一升びん4本は、7.2リットル=7200mlですから、単純に割り算すると1440回。一日1回オナニーしていると、なんと、4年もたたないうちに、一生分の精液を使い切ってしまうことになります。
仮に、1回の精液量がその半分だとしても(WHOの基準では1回2mlとされています)、8年もたない計算です。
こりゃ、たいへんだ――と思ったわけです。
自分は、なんてことをしちまったんだろう。このままだと、来年にも「赤い玉」が出るゾ……と、恐ろしくなってしまいました。
「赤い玉」とは、精液が底をつくと、最後に出ると言われていたナゾの物質です。
しかし、どんなに不安になっても、そんなこと、親に訊くわけにはいきません。もちろん学校の保健室で訊くわけにもいきません。
まだ「性教育」なんてものが存在しなかった時代です。精液の意味さえも、正確には知らないわけですから……。
そんなわけで、筆者の思春期は、人知れぬ不安と恐怖のうちに過ぎていきました。
これこそ問題。
よくぞ人格形成にゆがみを生じなかったものだ(かなり、ゆがんでいるのかもしれませんが)と、いまにしてみれば思うわけで、やはり、青少年には、きちんとした性知識を身に着けさせることが必要――と、強く実感するわけであります。

『なぜ、オナニーには「罪悪感」が伴うのか?』
その根底には、《精液をムダに使う=生殖以外の目的で使うことは、よくないことだ》という、節約思想があったのではないか――とお話しました。
はたして、ほんとうにそうなのでしょうか?
精液は、「節約」しなければならないのでしょうか?
「節約しろ!」と主張する説の根拠となっているのは、おそらく、こういう考え方ではないかと思います。
人が一生のうちに放出できる精液の量が決まっていて、
早く使えば早くなくなる。
江戸時代の医学者・貝原益軒は、養生のためには精液の減損を防ぐことが肝要、と語っていますが、やはりその根底にも、「精液は使えば減るもの」という考えがあったようです。
筆者が思春期の頃に盛んに語られた俗説によると、
人が一生で使える精液は、
だいたい一升びんに4本分。
とされていました。
で、あるとき、計算してみたのです。
1回のオナニーで放出する精液の量を約5mlとすると、自分はあと何回、オナニーできるのだろうか――と。
一升びん4本は、7.2リットル=7200mlですから、単純に割り算すると1440回。一日1回オナニーしていると、なんと、4年もたたないうちに、一生分の精液を使い切ってしまうことになります。
仮に、1回の精液量がその半分だとしても(WHOの基準では1回2mlとされています)、8年もたない計算です。
こりゃ、たいへんだ――と思ったわけです。
自分は、なんてことをしちまったんだろう。このままだと、来年にも「赤い玉」が出るゾ……と、恐ろしくなってしまいました。
「赤い玉」とは、精液が底をつくと、最後に出ると言われていたナゾの物質です。
しかし、どんなに不安になっても、そんなこと、親に訊くわけにはいきません。もちろん学校の保健室で訊くわけにもいきません。
まだ「性教育」なんてものが存在しなかった時代です。精液の意味さえも、正確には知らないわけですから……。
そんなわけで、筆者の思春期は、人知れぬ不安と恐怖のうちに過ぎていきました。
これこそ問題。
よくぞ人格形成にゆがみを生じなかったものだ(かなり、ゆがんでいるのかもしれませんが)と、いまにしてみれば思うわけで、やはり、青少年には、きちんとした性知識を身に着けさせることが必要――と、強く実感するわけであります。

あれは、溜めるとよくないのか?
これとは逆の俗説もありました。
「溜めるとよくない」という俗説です。
作られた精子を放出せずに溜め込んでおくと、腐敗して体に毒だとか、精子を作る副睾丸の能力が衰えて、男としての機能が衰える、というものです。
筆者の周囲では、こんな説を唱える先輩もいました。

オナニーで一度、抜いておけば、彼女と事に及んでも、長持ちするというわけです。いったん射精して副こう丸を空にしておけば、精子を作るのに時間がかかる→早漏を防げる、というのが、その学説(?)の根拠でした。
しかし、これらの説も、すべて、ただの俗説にすぎません。
まず、一生で使える精液の量が決まっている、などというのはまったくのデタラメ。
使おうが使うまいが、副こう丸は、精子を作り続けます。たとえ、精のう内の精子が満タンでも作り続け、古くなった精子は、たんぱく質として体内に吸収されてしまいます。
精子の賞味期限は、通常、4日程度。
作られて4日以上が経過した精子は、たとえ消費されなくても消えてなくなるわけです。このことは、第2の俗説「溜めるとよくない」が間違いであることも、物語っています。
しかし……と思う人もいるかもしれません。歳をとると、やはり精液は少なくなるんじゃないか、だから性欲も減退してくる――と。
確かにそうなのですが、これは、精液の使いすぎとはまったく関係のない問題。ホルモン系が劣化することによる現象で、その結果、精液中に含まれる精子の量も減り、また、精子中のDNAの損傷も多くなる、とされています。
ここから先は、高度に医学的な問題ですから、ここでは触れないことにしておきましょう。

デート前に抜いておくといい、というのはホント?
もうひとつの俗説、デート直前のオナニーが早漏防止の役に立つかどうかですが、これは、個体差のある問題なので、なんとも言えません。
ただ、ひとつだけハッキリしていることがあります。
精のうに蓄えられた精子が、1回の射精で空になるということは、絶対にあり得ません。短時間のうちに3回も4回もと射精を繰り返せば、精液の量は減り、さらに続ければ、一時的に空になることはありますが、完全に空になった状態からでも、ほぼ3日で再び満タンになります。
もし、デート前のオナニーがいくらかでも早漏防止の効果を生むとしたら、それは精液とはまったく関係のない問題でしょう。
むしろ、刺激の閾値が上がることや心理的な影響によるものと思われます。
つまり、自分で刺激を与えて、敏感なナニを刺激に慣らしておけば、いくぶんかでも、射精の時間を遅らせることができるかも――というわけです。
筆者の経験から言っても、これは、理にかなっている――と思います。
ただし、これをデートの前日とか、デートに出かける前にやっても、あまり意味はありません。
効果があるとしたら、彼女と事に及ぶ数十分前ぐらいまで。
ということは、彼女とデートしていて、ベッドインする手前のどこかの段階で、《ひとりでヌキにいく》その時間をとる必要があるわけです。
「ちょっと待ってて」と彼女をベッドで待たせて、トイレに駆け込んでオナニー……?
筆者の友人の中に、それを彼女に見られて、「バッカじゃないの」とあきれられた男がいました。
こっちのほうが、よっぽどダメージ大きいだろう、と思うのですが、いかがでしょうか?
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美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。

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