「目下の人間」はホメてホレさせよ!

法則44 目下の人間は、ホメてホレさせよ!
人は、自分を「ホメ」てくれる人間を
「好き」になります。特に「目下の人間」は。
その「ホメ方」には、実は、コツがあって……。
今回は、あなたが、好意を伝えたい相手が、部下とか後輩、あるいは教え子……のような「目下の人間」であった場合のことを考えてみましょう。
こういう関係の場合、実に効果的と思われるのが、相手を「ホメる」という行為です。
このシリーズの《法則14》で、『相手に抱く「好意」は、「評価」の高さに比例する』という話をしましたが、この法則がもっとも顕著に現れるのが、上司vs部下、先輩vs後輩、教師vs教え子のように、目上-目下の関係が成立している男女の関係です。
「ホメる」ことによって相手に与える「高い評価」は、こういう関係の場合、ホメてくれた相手を「慕う気持ち」に発展する可能性がきわめて高い――と、長住は思っています。
しかし、ただホメればいい、というわけではありません。
ときには、「おまえ、そんなことやってじゃダメだろ!」と叱責したほうが、いい結果を生む場合もあります。
ホメて自信を持たせたほうがいいのか、叱って発奮させたほうがいいのか? それを決めるのは、「自己評価」と「周囲の評価」のバランスではないか――と、筆者は考えています。
ごく大雑把に言うと、
自己評価の高い相手には、「叱責」するか、
ホメるにしても「辛口のホメ方」のほうがいい。
反対に、自己評価の低い相手には、
「甘めのホメ方」のほうがいい。
これが、大原則だと思ってください。
その上で、自己評価と周囲の評価の4通りの組み合わせ別に、ホメ方のポイントを解説してみたいと思います。
ホメ方1
「自己評価」も「周囲の評価」もともに高い人の場合
周りからも「すごい」「えらい」とホメられ、自分でも「オレ(私)ってすごい」と思っている。こういう人間には、「ホメ言葉」は、あまり効果がありません。
ただ、ホメるだけでは、彼または彼女の周りから飽きるほど浴びせられる「賞賛」のひとつになってしまうだけ。ヘタすると、本人の自己満足を満たすだけで、そこからは、新たなモチベーションも生まれないし、ホメたあなたに対する「好意」が増量することも、あまり期待できません。
こういう場合には、少し、辛口なホメ言葉を用意します。ホメながらも、「ここが残念」というところを指摘して、「もっとガンバれよ」とエールを送ってあげるのです。
たとえば、こんな感じ――。
キミはよくやってるし、周りもそれを認めてる。でもね、ひとつだけ、惜しいところがある。何でも、自分で抱え込んでしまおうとするのが、ちょっと残念かな。もう少し周りを信頼するようにすると、みんな、もっとキミが好きになると思うよ。
キーワードは、「惜しい」と「残念」。「そこさえクリアすれば100点満点なんだけど」というポイントを指摘して、本人の慢心を戒めると同時に、さらなるモチベーションを引き出すわけです。
こうして、辛口のホメ言葉をかけることには、もうひとつの利点があります。いつも甘い言葉ばかりを投げかけてくる周囲の中で、ひとりだけ辛いことを言ってくれた相手に対して、言われたほうは特別の関心を持つようになります。その「関心」が「尊敬」に変わったり、さらには「愛」に変わったり……ということも、もしかしたらあるかもしれません。
こういう関係の場合、実に効果的と思われるのが、相手を「ホメる」という行為です。
このシリーズの《法則14》で、『相手に抱く「好意」は、「評価」の高さに比例する』という話をしましたが、この法則がもっとも顕著に現れるのが、上司vs部下、先輩vs後輩、教師vs教え子のように、目上-目下の関係が成立している男女の関係です。
「ホメる」ことによって相手に与える「高い評価」は、こういう関係の場合、ホメてくれた相手を「慕う気持ち」に発展する可能性がきわめて高い――と、長住は思っています。
しかし、ただホメればいい、というわけではありません。
ときには、「おまえ、そんなことやってじゃダメだろ!」と叱責したほうが、いい結果を生む場合もあります。
ホメて自信を持たせたほうがいいのか、叱って発奮させたほうがいいのか? それを決めるのは、「自己評価」と「周囲の評価」のバランスではないか――と、筆者は考えています。
ごく大雑把に言うと、
自己評価の高い相手には、「叱責」するか、
ホメるにしても「辛口のホメ方」のほうがいい。
反対に、自己評価の低い相手には、
「甘めのホメ方」のほうがいい。
これが、大原則だと思ってください。
その上で、自己評価と周囲の評価の4通りの組み合わせ別に、ホメ方のポイントを解説してみたいと思います。

「自己評価」も「周囲の評価」もともに高い人の場合
周りからも「すごい」「えらい」とホメられ、自分でも「オレ(私)ってすごい」と思っている。こういう人間には、「ホメ言葉」は、あまり効果がありません。
ただ、ホメるだけでは、彼または彼女の周りから飽きるほど浴びせられる「賞賛」のひとつになってしまうだけ。ヘタすると、本人の自己満足を満たすだけで、そこからは、新たなモチベーションも生まれないし、ホメたあなたに対する「好意」が増量することも、あまり期待できません。
こういう場合には、少し、辛口なホメ言葉を用意します。ホメながらも、「ここが残念」というところを指摘して、「もっとガンバれよ」とエールを送ってあげるのです。
たとえば、こんな感じ――。

キーワードは、「惜しい」と「残念」。「そこさえクリアすれば100点満点なんだけど」というポイントを指摘して、本人の慢心を戒めると同時に、さらなるモチベーションを引き出すわけです。
こうして、辛口のホメ言葉をかけることには、もうひとつの利点があります。いつも甘い言葉ばかりを投げかけてくる周囲の中で、ひとりだけ辛いことを言ってくれた相手に対して、言われたほうは特別の関心を持つようになります。その「関心」が「尊敬」に変わったり、さらには「愛」に変わったり……ということも、もしかしたらあるかもしれません。

「自己評価」は高いけど「周囲の評価」は低い人の場合
自分では「よくやってるぜ」「オレ(私)ってえらいよなぁ」と思っているのに、どうも、周囲はそうは思ってくれてないようだ。なぜなんだろう?
このタイプの胸の中には、いつも、この「なぜなんだろう?」感が渦巻いています。「ガンバってるのに報われない」感と言ってもいいかもしれません。なので、こういう人には、ホメ言葉が実によく効きます。
ホメる場合のポイントは、「オレ(私)は、ちゃんとキミのいいところを評価してるよ」ということを伝えてあげる――ということです。
ちょっとホメてみましょうか?

キーワードは、「オレ(私)は」とか「お天道さまは」という主語がついていることと、「ちゃんと」とか「しっかり」と「見ている」を強調する言葉です。
こういうホメ方をされると、ホメられたほうは、「自分の能力を評価してくれた」「努力を認めてくれた」と感動し、ホメてくれた相手に恩義さえ感じるようになります。『史記』に「士は己を知る者のために死す」という言葉が出てきますが、この「己を知る者」とは、「自分を評価してくれる者」と考えていいと思います。
ま、死んでまでくれなくてもいいのですが、その恩義がいつしか愛情や愛着へ――ということは、十分に期待していいと思います。

「自己評価」は低いけど「周囲の評価」は高い人の場合
周囲は、その能力や人柄を高く評価しているのに、自分では、「オレ(私)なんてダメ」と思っている人もいます。つまり、「自己評価」が低すぎるのです。
筆者は、個人的には、こういう人間が好きなのですが、「自己評価」が低くなるのには、いくつか、理由があります。その理由によって、ホメ方も少し変わってきます。なので、ここでは、低くなる理由ごとに、ホメ方のポイントを解説してみます。
〈a〉「目標値」が高すぎる。
自分の目標を高いところに置いているために、周囲がホメる程度のことでは、とても、自分を評価する気にはなれない――というケースです。「目標はエベレスト登頂」と言っている人に、「高尾さんに登ったの? すごいね」とホメても、少しも喜んではもらえませんよね。それと同じです。
こういう人をホメるときは、「よくやったじゃない」と「達成値」をホメるのではなく、「ガンバってるねェ」とガンバり具合を評価した上で、「エベレストを目指してるの? それ、すごいね」と「目標値」のほうをホメてあげます。そして、できることなら、「応援してるからね」とサポートの姿勢を示してあげます。
こういうホメられ方をすると、ホメられたほうはホメてくれた人を「自分を理解してくれている人」と思い、一気に親近感を高めます。
〈b〉「謙虚」である。
要するに「いい人」なんですね。いくら周りからホメられても、「いやいや、私なんて」と、謙虚に退いてしまうので、いつまで経っても、自分に「高い点数」をつけることをしないわけです。
こういう人に、「すごいですね」「よくやりましたね」と、素質や業績やガンバり具合をホメても、効果がない……どころか、そんなホメ言葉を持って近づいてくる相手を「止めてくださいよ」と敬遠するようなところさえ見られます。
なので、私は、このタイプには、いわゆるホメ言葉の類は、口にしないことにしています。もし、ホメるとしたら、能力や業績ではなく、その「謙虚さ」をホメるようにしています。ホメるというより、ボソッ……とつぶやく感じですね。
「私は好きだよ。キミのそういう謙虚なところ」というふうにです。
このタイプには、ここまでで止めておいたほうがいいような気がします。
〈c〉「自信」がない。
周囲がいくら「おまえはえらいよ」とホメても、このタイプは自分に自信がないので、その言葉を素直に受け取ってはくれません。中には、「もしかしたら、自分をからかってるんじゃないか」と思ってしまう人までいます。
こういう人をホメるときには、いかに自信を持たせるかに留意してホメることにしています。
よく使うのは、「伝聞スタイル」のホメ方です。「みんな、キミのことを○○だって感心してたゾ」とか「○○さんも、××さんも、いいヤツ(子)だってホメてたよ」というふうに、人の口を借りてホメた後で、「私(オレ)もそう思う」と、しんみりと付け加えるのです。
「伝聞」の形をとることによって、そのホメ言葉が、単なる自分の「思い込み」ではなく、客観的なものである――と思わせるように持っていくわけですね。
こういうホメ方をすると、ホメられた人間の顔は、一瞬、輝きます。私は、それでいいのだと思っています。

「自己評価」も低く、「周囲の評価」も低い人の場合
自分でも「ああ、オレ(私)ってダメなやつ」と思い、周りも「あいつ、どうしようもないな」と低い評価しか与えてない。ホメようにも、ホメるところを見つけるのがむずかしい――という人。
実は、こういう人こそ、ホメられることを必要としているかもしれないのですが、しかし、どうホメたらいいのか、ほんとに迷ってしまいます。ヘタに、「そんなことないよ。キミだってかわいいところ、あるじゃないか」などと、なぐさめるようなホメ方をすると、かえって傷つけてしまうことになるかもしれません。
私は、こういう場合、全体的な評価ではなく、どこか一か所を集注的にホメるようにしています。





などなど。「ここ」と目についたところを、ピンポイントでホメるわけです。
「私なんて……」と思っていた人は、こうして一か所でも自分を「評価」してもらえる場所を発見すると、そこを突破口にして、「自分」を表出できるようになります。堤防に開いた蟻の穴程度の小さな穴でも、そこから水が流れ出して、やがて堤防を崩壊させてしまうほどの穴になってしまうのと同じです。
そういう小さな「穴」を開けてあげること。それが、このピンポイント作戦のミソです。
こうして、自分でも気づいていなかった「小さなこと」をホメてもらった人間は、そのポイントを発見してホメてくれた人間に信頼を寄せ、心理的距離を縮めるようになります。
もちろん、そこから愛が芽生えることも十分に考えられるのですが、もし「芽生えられても困る」という場合には、ほどほどにしておいたほうがいいかもしれません。
*
以上、目下の人間は、ホメて愛を育てるのがよろしい――という話でした。
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