敵を作る余計なひと言=「だから言ったじゃない」

人が何か失敗したりしたとき、「言わずもがな」のひと言を
口にする人がいます。そのひと言とは「だから言ったじゃない」。
これを言う人の周りは、敵だらけになってしまいます。
愛が生まれる日本語・殺す日本語 レッスン 4-2
人と人との会話の中には、しばしば「言わなくてもいいひと言」が含まれることがあります。
「言わずもがな」のひと言――というわけですが、この「言わずもがな」を「言う」人は、たいていの場合、嫌われます。友だちを失くします。せっかくの恋も失ってしまうことになるかもしれません。
その代表格と言っていいのが、こちら。
だから言ったじゃないの(か)!
これって、たいていは、人が何か失敗をしたり、思ったとおりに事が運ばなかったときに、したり顔で言われることが多いのですが、その真意は、こうです。
私(オレ)は、事前に忠告したのに、あなた(おまえ)は、それを無視して、案の定、失敗してしまった。だから、言ったじゃないの(か)。私(オレ)の言うとおりにしておけばよかったのよ(んだよ)。
いちばん言いたいのは、下線の部分です。
これを心の中の言葉にすると、こうなります。
私(オレ)は、常に正しい。
あなた(おまえ)は、愚かな人間だ。
だから、あなた(おまえ)は、私(オレ)の言うとおりにしておけばいいのだ。
こんなことを言われて、気分のいい人間などいません。
私などはムッとして、二度とその人間とは言葉を交わさなくなるだろうと思います。
似たようなニュアンスで語られる言葉は、他にもあります。
ホラ、見たことか。
人の言うことを聞かないからだよ。
あ~あ、やっぱりな。
どれも、人が失敗したりしたときに発せられる言葉ですが、やっぱり、言われるとすこぶる気分がわるくなってしまいます。
こういう言葉を頻発する人間は、恋愛に限らず、友人関係でも、仕事の関係でも、味方を失ってしまうことになります。
それはなぜか?
「言わずもがな」のひと言――というわけですが、この「言わずもがな」を「言う」人は、たいていの場合、嫌われます。友だちを失くします。せっかくの恋も失ってしまうことになるかもしれません。
その代表格と言っていいのが、こちら。
だから言ったじゃないの(か)!
これって、たいていは、人が何か失敗をしたり、思ったとおりに事が運ばなかったときに、したり顔で言われることが多いのですが、その真意は、こうです。


いちばん言いたいのは、下線の部分です。
これを心の中の言葉にすると、こうなります。
私(オレ)は、常に正しい。
あなた(おまえ)は、愚かな人間だ。
だから、あなた(おまえ)は、私(オレ)の言うとおりにしておけばいいのだ。
こんなことを言われて、気分のいい人間などいません。
私などはムッとして、二度とその人間とは言葉を交わさなくなるだろうと思います。
似たようなニュアンスで語られる言葉は、他にもあります。



どれも、人が失敗したりしたときに発せられる言葉ですが、やっぱり、言われるとすこぶる気分がわるくなってしまいます。
こういう言葉を頻発する人間は、恋愛に限らず、友人関係でも、仕事の関係でも、味方を失ってしまうことになります。
それはなぜか?

こういう言葉を発する人間には、共通する性質があります。
ひと言で言うと、《独善性》。
正しいのは自分ひとり。他の人間は、みな間違っている――という、ひとりよがりなものの見方です。
正しいのは自分だけ――と思っていますから、うまくいったことは全部、「自分の手柄」にし、うまくいかなかったことは、すべて、「他人のせい」にしてしまいます。
しかも、このタイプは、結果をねじ曲げて解釈する達人でもあります。
たとえば、だれかが、何かをうまくやってのけたとします。
すると、このタイプは、決まってこんなことを言い出します。



そして、何より困ったことに、このタイプの好物は、「人の失敗」なのです。
人が失敗することによって、自分の正しさが証明される――とでも思っているようで、そんな失敗を目の当たりにすると、鬼の首を取ったような顔になって、「だから、言ったじやないの」が飛び出すわけです。
これじゃ、友だちも恋人もできるわけない――と思うのですが、世の夫婦関係や恋人関係の中には、実は、どちらかがこのタイプという組み合わせ、けっして少なくないようなのです。
夫 あ~あ、うちの会社、どうも倒産するらしいよ。
妻 だから、言ったじゃないの。その会社、ほんとに大丈夫なの?……って。
彼女 あっ、熱――いッ!
カレ 言ったじゃないか。熱いから気をつけろって。
妻 だから、言ったじゃないの。その会社、ほんとに大丈夫なの?……って。
彼女 あっ、熱――いッ!
カレ 言ったじゃないか。熱いから気をつけろって。
こんな会話が日常的に飛び交っているカップル、あなたの周りにもいるのではないでしょうか。そう言えば、わが国の国会の論議も、なんか……こんな感じですよね。
断言してもいいのですが、こんなコミュニケーションからは、前向きで建設的な姿勢も、人と人との温かい感情の交流も、けっして生まれてこないだろうと思います。

みなさんは、「モラル・ハラスメント」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?
「だから言ったじゃないか」を常套句とする人間は、常に、自分は正しい側にいる――と思っていますから、「正しい」=「道徳」を旗印として、絶えず、他者を攻撃しようとします。
中には、「おまえは、いかに道徳的に間違っているか」を言い立てて、相手をギャフンと言わせ、そうすることによって相手を支配しようとする人間もいます。
こうして「道徳」の力で相手を力ずくで押さえ込もうとする行為を、「モラル・ハラスメント」と呼びます。
耳を澄まして、その人の言葉に含まれるフレーズに気をつけてください。
話の端々に、



――などという言葉が飛び出す人は、間違いなく、この「モラル・ハラスメント」タイプ。何かあるたびに、「だから言ったじゃないか」と言い出すタイプです。
私は、こんな言葉を口にする人間がいたら、すかさず、訊き返します。

たぶん、このタイプは答えられません。



そして、鼻唄交じりにこう言ってからかいます。

これで、ジ・エンド――です。

そうは言うものの、相手が犯してしまった失敗に対して、何も言わない――ではすまないという場面も、確かにあります。
私(オレ)は「止めておけ」と言ったのに、あなた(キミ)がそれを聞かないから――と、どこかでクギを刺しておきたい。
こういう場合は、少し言い方をやわらかくしましょう。
いちばん簡単な方法は、「だから」を言わない――ということです。

ではなく、
「言ったじゃない」とか「私(オレ)、言ったよね」
もう少しやわらかくしたければ、「言ったじゃない」とか「言ったよね」じゃなく、「言わなかったっけ?」と、相手の記憶を喚起する言い方にします。

気の弱い筆者などは、たとえ「言った」という記憶が確かであっても、言わなかったようなフリをして、こう言います。


これで、人間関係はまるく収まります。
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