「のらネコ」を「飼いネコ」にする方法

世の中には「自由」を愛する女たちがいます。
そんな彼女たちの恋愛は、ひと所に居場所を定めない
「のらネコ」のようでもあります。そんな女を
「飼いネコ」としてゲットした男のひと言は――。
M は「男からのモテ技」、 W は「女からのモテ技」、 N は「男女共通のモテ技」です。
みなさんもご存じのように……かどうかはわかりませんが、女性の中には、恋愛に関して「一所不住」とでも言うべきタイプがいます。
「一所不住」とは、一か所に腰を落ち着けず、あちこちとうろつき回ること。つまり、きわめて「流動性」の高い性質のことを言います。
恋愛に関して言うと、この「流動性」は「浮気性」と言われる場合もあります。しかし、私は「ちょっと違う」と思っています。
「浮気性」とは、「戻るべき場所」を確保した上で「アバンチュール=火遊び」を楽しむ性質のことですが、「流動的恋愛」には、そんな「保険」はありません。戻るべき場所なんて失ってもいい、最初から期待もしない――そう覚悟を決めた上での「愛の漂泊」です。
そういう恋愛を続ける女性は、しばしば「のらネコ」にたとえられます。
対して、居心地のいい場所(男)を見つけて、そこから動こうとしない女性は、「家ネコ」にたとえられます。
まだ若かった筆者・長住は、どちらかというと「のらネコ」タイプが好きでした。
その頃、流行った歌に、こういうのがありました。
あのとき あなたとくちづけをして
あのとき あの子と別れた私(あたし)
つめたい女だと 人は云うけれど
いいじゃないの 幸せならば
相良直美が歌って大ヒットした『いいじゃないの幸せならば』という曲です。
この退廃的な詞を書いたのは、数えきれないほどのヒット曲の詞を書いた岩谷時子さん。曲を作ったのは、こちらもヒット・メーカーとして知られた、いずみたくさんでした。
さて、今回は、この「のらネコ」タイプの女性をどう口説くか――という話を、お届けしようと思うわけです。
「一所不住」とは、一か所に腰を落ち着けず、あちこちとうろつき回ること。つまり、きわめて「流動性」の高い性質のことを言います。
恋愛に関して言うと、この「流動性」は「浮気性」と言われる場合もあります。しかし、私は「ちょっと違う」と思っています。
「浮気性」とは、「戻るべき場所」を確保した上で「アバンチュール=火遊び」を楽しむ性質のことですが、「流動的恋愛」には、そんな「保険」はありません。戻るべき場所なんて失ってもいい、最初から期待もしない――そう覚悟を決めた上での「愛の漂泊」です。
そういう恋愛を続ける女性は、しばしば「のらネコ」にたとえられます。
対して、居心地のいい場所(男)を見つけて、そこから動こうとしない女性は、「家ネコ」にたとえられます。
まだ若かった筆者・長住は、どちらかというと「のらネコ」タイプが好きでした。
その頃、流行った歌に、こういうのがありました。
あのとき あなたとくちづけをして
あのとき あの子と別れた私(あたし)
つめたい女だと 人は云うけれど
いいじゃないの 幸せならば
相良直美が歌って大ヒットした『いいじゃないの幸せならば』という曲です。
この退廃的な詞を書いたのは、数えきれないほどのヒット曲の詞を書いた岩谷時子さん。曲を作ったのは、こちらもヒット・メーカーとして知られた、いずみたくさんでした。
さて、今回は、この「のらネコ」タイプの女性をどう口説くか――という話を、お届けしようと思うわけです。

彼女、仮の名を「マリア」とでもしておきましょうか。
何とか言う劇団のメンバーだったのですが、芝居だけじゃとても食ってはいけないので、夜は、新宿の酒場(パブのようなバーのような店です)でアルバイトをしていました。
当時の流行だったのでしょうね。腰ほどまでもある長い髪を、ゴムバンドで束ねただけのような飾り気のない髪。ぴちぴちのジーンズに胸ぐりの大きなTシャツ。その下で揺れるノーブラの胸。そして、どこか野性的な、いつも大きく見開かれた瞳で相手を見つめる目。気が向けばギターを抱えて歌うハスキーな声……。
それらのすべてが、通ってくる男たちを夢中にさせずにはおかないような、そんな女でした。
当然、声をかける男たちも多く、気さえ合えば、彼女は気安くその求めに応じてもいたようでした。
ただし、気が合えば――です。
その「気が合う」が、なかなかむずかしい。
なにしろ、「のらネコ」ですから、気が向かないと、チラとも振り向いてくれないのです。
特に、彼女が鼻にもかけない――という態度を見せるのは、つまらない常識を掲げて攻め落とそうと、躍起になってくる男たちでした。

もっと露骨なのもいました。

全然、ダメなんですよね、これじゃ。
「のらネコ」に「のらネコなんか止めろ!」なんて言っても、耳を傾けてくれるはずがありません。
しかし、いたんです。そんな「のらネコ」のハートを射止めた男が――。

その男、名前を「M男」としときましょうか。
M男自身も、ほんとうは作家志望で、マリア同様、アルバイトで食いつなぐような生活を続けていたのですが、そういう生活に見切りをつけたのか、某業界紙の編集部に就職したばかりでした。
私とM男は、よく、「マリア」を誘い出しては、飲みに出かけたりする仲でした。
ある日のことです。
夜明け近くまで飲み歩いた私たちは、眠気と疲れで、そろそろウトウトし始めていました。そのときです。朦朧とした私の耳に、M男がマリアに向かってつぶやく言葉が聞こえてきました。







聞くとはなしに聞いていたのですが、その瞬間、マリアの体がM男の胸に寄り添うのを感じた私は、そのまま、寝たふりを続けたのでした。
M男とマリアが一緒に暮らし始めたのは、確か、その数日後ではなかったか――と、記憶しています。

「自由」につきまとう「不安」を取り除いてあげるひと言
正直に告白すると、私はそのとき、「チッ、先を越されたか?」と思ったのですが、後の祭り。のらネコ=マリアは、M男が発した「飼いネコ」という言葉に陥落したのでした。
M男の発した言葉は、一見、強引にも見えます。
たぶん、この種の言葉を「上から目線」で発していたら、彼女の心は1センチも動かなかっただろう――と思うのです。
しかし、M男自身も、「自由を愛する」人間として生きていて、自由でいることの喜びとその不安の狭間で揺れていたからこそ、その口から発した言葉には説得力があったのだろうと思います。
「のらネコ」のように生きたいと思う人間は、「自由を愛する」人間たちです。しかし、実は、「自由であること」には、絶えず「不安」がつきまといます。
その「不安」にフッ……と忍び寄った「飼いネコ」という言葉とそのタイミング、M男クン、あっぱれでありました。
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美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。
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