「オナニー」に伴う「罪悪感」の正体

オナニーには、なぜか「罪悪感」が伴います。
洋の東西を問わず言われる「オナニー罪悪説」、
その根底には、生産性重視の世界観が——。
性とエッチの《雑学》file.24 改訂版 R15
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。
15歳未満の方はご退出ください。
【今回のキーワード】 不感症 オーガズム

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マスターベーションのことを「オナニー」と言います。
変なネーミングでしょ?
ご存じの方も多いかと思いますが、実はこれ、人の名前なんです。『旧約聖書』に出てくる「オナン」という人物。で、こいつ(ごめんなさい)がいけないことをやっちゃった。
このオナンが出てくる『旧約聖書』の箇所(「創世記」第38章)を全文、ご紹介しましょう。
ユダは長子エルのために、名をタマルという妻を迎えた。しかし、ユダの長子エルは主の前に悪い者であったので、主は彼を殺された。そこでユダはオナンに言った、「兄の妻のところにはいって、彼女をめとり、兄に子供を得させなさい」。しかしオナンはその子が自分のものとならないのを知っていたので、兄の妻の所にはいった時、兄に子を得させないために地に洩らした。彼のした事は主の前に悪かったので、主は彼をも殺された。
オナンはエルの弟、ユダはその父親、主とは、天地を創造した全能の唯一神、ヤーウエです。
で、オナンがやったことは、文脈から察するに「膣外射精」です。
エッ!? と思うでしょ?
膣外射精しただけで神さまに殺されるの?
――と。
ところが、この一節が、「オナニー=罪悪説」の根拠となって、西欧社会では長い間、「オナニーは神の意思に背く行為」として糾弾され続けることになるわけです。
ただ、この記述については、さまざまな解釈があります。「主の前に悪かった」とされたのは、ほんとは何だったのか?――を巡る解釈です。
当時のユダヤ社会では、長子継続が掟とされていました。
父親の遺産はすべて長子が継続します。その長子が、まだ父親が存命のうちに死んだ場合には、長子の息子が継承する、という決まりがありました。
もし、オナンが兄嫁との間に子をなすと、父親の全財産は兄嫁の子が受け継ぐことになります。しかし、兄嫁に子ができなければ、財産は自分のところに転がり込んでくる。そこで、オナンは、子どもができないように、外に洩らした。
この行為が、ユダヤ社会の掟に背く行為とされ、オナンは処刑された。
どうも、こっちの説のほうが真相っぽい、という気がします。
変なネーミングでしょ?
ご存じの方も多いかと思いますが、実はこれ、人の名前なんです。『旧約聖書』に出てくる「オナン」という人物。で、こいつ(ごめんなさい)がいけないことをやっちゃった。
このオナンが出てくる『旧約聖書』の箇所(「創世記」第38章)を全文、ご紹介しましょう。

オナンはエルの弟、ユダはその父親、主とは、天地を創造した全能の唯一神、ヤーウエです。
で、オナンがやったことは、文脈から察するに「膣外射精」です。
エッ!? と思うでしょ?

――と。
ところが、この一節が、「オナニー=罪悪説」の根拠となって、西欧社会では長い間、「オナニーは神の意思に背く行為」として糾弾され続けることになるわけです。
ただ、この記述については、さまざまな解釈があります。「主の前に悪かった」とされたのは、ほんとは何だったのか?――を巡る解釈です。
当時のユダヤ社会では、長子継続が掟とされていました。
父親の遺産はすべて長子が継続します。その長子が、まだ父親が存命のうちに死んだ場合には、長子の息子が継承する、という決まりがありました。
もし、オナンが兄嫁との間に子をなすと、父親の全財産は兄嫁の子が受け継ぐことになります。しかし、兄嫁に子ができなければ、財産は自分のところに転がり込んでくる。そこで、オナンは、子どもができないように、外に洩らした。
この行為が、ユダヤ社会の掟に背く行為とされ、オナンは処刑された。
どうも、こっちの説のほうが真相っぽい、という気がします。
PR こういう道具を使うのも「罪悪」なんでしょうか?





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「男らしさ」を重視する社会ほど、オナニーを罪悪視する
それにしても……です。
どうして「膣外射精」が「オナニー罪悪説」につながるのか?
膣外射精とマスターベーションは違うでしょ――と、これも多くの人が感じる疑問だと思います。
共通しているのはたった一点。どちらも「生殖を目的としない射精」であるということです。
『旧約聖書』に出てくる神は、人間を創造したときにこう告げます。

言ってみれば、生産性重視の考え方です。
この考え方からすると、ムダに精液を放出する行為は、恐ろしく非生産的、ということになります。この「ムダな精液放出」を戒める考え方は、ユダヤの社会に限らず、世界中のいたるところに見られます。
たぶん、当時の人たちは、「精液」は生命を生み出す貴重な「資源」である――とでも考えていたのではないでしょうか。
精子と生殖の関係が解明されるのは、近世以降の話ですから、当時の人たちが、その価値を知っていたとは思えないのですが、しかし、精液は自分の体から出て行く「何か貴重なもの」という程度の認識はあったのだろうと思います。
「生産性重視の社会」は「男らしさ重視の社会」と言ってもいいかと思います。
「オナニーはいけないこと」という考え方は、
社会が「生産性重視」「男らしさ賛美」へと向かうほど声高になる
――という傾向があるようです。
日本だと、「武士道」の江戸時代から「富国強兵」の明治時代にかけて。西欧でも、18世紀以降のナショナリズム台頭の時代。こういう時代には、オナニーにふける男は、「心身虚弱な情けないやつ」というレッテルを貼られてしまいました。
しかし、ほんとうにそうなのでしょうか?
オナニーにふけると心身虚弱になるのでしょうか?
「心身」の「身」のほうについては、機会をあらためて詳しくお話することにして、今回は、「心」のほうの問題に触れてみたいと思います――。

なぜ、子どもはそれを親から隠すのか?
実は、筆者のオナニー初体験は、小学校3年生のときですから、まあ、早かったほうだろうと思います。
当然、そんな年齢ですから、オナニーが聖書で罪悪とされていることなど知る由もなく、まして、それが生殖に関わる行為であることなど、想像すらつきませんでした。
それでも筆者は、それは親に見つかってはいけない行為だと思っていました。
なぜなのでしょう?
ひとつには、フロイトも言っている、親からの「ペニスに対する抑圧」があったのでないか――と考えられます。
ペニスをいじることを親に厳しく戒められていたため、ペニスで何か特別の快感を得たりするなんて、きっと見つかるとまずいことだ――と、子どもながらに感じていたのではないかと思うのです。
オナニーという行為そのものより、そのとき頭に描くイメージが、「隠さなくてはいけない」原因になる場合もあろうかと思います。
みなさんも身に覚えのあることでしょうが、オナニーのときには、とても親に言えないようなことを頭の中に思い描きます。
隣の家のかわいいみどりちゃんが、魚屋のおじさんにパンツを脱がされている――などという、とんでもない場面を想像していた筆者などは、オナニーを見つかれば、その頭の中の想像まで見破られてしまうような気がして、バレるのを恐れたのだと思います。
最後にもうひとつ。
そんなことを友だちとおおっぴらに話せるようになるまでの間、こんなことをして気持ちよくなっているのは自分だけだろう――と、たいていの子どもは思っていますから、これもまた、周囲に自分の行為を隠す原因になってしまいます。
オナニーで初めて射精を経験したときなど、筆者は思ったものです。

ボク、病気になっちゃった……。
かわいいもんでしょ?
しかし、何も知らない子どもにとっては、それは深刻な問題。
オナニーの罪悪感は、そんなところからも生まれるのではないかと思います。
実際、男の子の場合、こんなことしてると病気になるのでは――という不安を抱えたまま、だれにも相談できずに思春期を迎えるケースも、少なくないのです。
もし、オナニーが「虚弱な心」を生み出すとしたら、この「隠さなくては」という心理が理由だろうと思うのですが、そこらへんの問題については、いずれ、機会をあらためて。
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美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。
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