「人間力」は「劣化」する…?

「スキンシップ」を「気持ちわるい」と感じる現代人は、「直接的コミュニケーション」を失い、コミュニケーションが「間接化」しているのではないか。その原因は、「人間力」が「劣化」しているところにあるからかもしれない。今回は、そんな話を掘り下げてみます――。
Talker
哲雄 自ら著作を手がけるエッセイスト。当ブログの管理人です。
AKI 出張エステ嬢として働きながら、作家を目指すアラサーの美女。
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AKI 最近は、「手塩にかけた」おにぎりを、「気持ちわるい」と感じる人たちが増えている。人間は、「スキンシップ」というリアルを喪失しようとしているのではないか。前回は、そんな話をしたんですよね。でも、哲ジイは、もっと問題なことがあるんじゃないかとおっしゃいました。それは、何? きょうは、それをお聞きしたいと思ったんですが……。
哲雄 そんなこと、申し上げましたかねェ。
AKI ハイ、この両の耳でハッキリと聞きましたわ。
哲雄 フーム、何を言おうとしたんだか、いまひとつハッキリとしないのですが、もしかしたら、スキンシップに限らず、人が「直接的コミュニケーション」を失いつつあるのではないか――と、そういうことを言いたかったのかもしれません。
AKI ハ……? 直接的コミュニケーションですか? 何ですか、それ?
哲雄 皮膚と皮膚の接触、臭いを嗅ぎ合う、目と目によるアイコンタクト、肉声による言葉の交換……などによって、他者と感情や意思を交換しようとするコミュニケーションのあり方ですかね。
AKI フーン、最近、あんまりやらないなぁ、そういうの。
哲雄 キミも相当に「間接化」してるってことですかねェ。
AKI 「間接化」してる? コミュニケーションが……ですか?
哲雄 しょっちゅう「LINE」とかやってるし……。
AKI だって、メールとか無料なんですよ。
哲雄 「ただ」ほど高いものはない!
AKI そ、そうなんですか?
哲雄 メールは無料。しかし、そのために使うパーツなどは有料だったりするでしょう。この「無料文化」は、実はそれはそれで問題だ――と私は思っているのですが、その問題については、いずれまた取り上げることにして、まずは「間接化」のほうです。
なぜ、人は、「口」でモノを言わなくなってしまったのか?
なぜ、目を合わせて意思を伝えようとしなくなったのか?
哲雄 そんなこと、申し上げましたかねェ。
AKI ハイ、この両の耳でハッキリと聞きましたわ。
哲雄 フーム、何を言おうとしたんだか、いまひとつハッキリとしないのですが、もしかしたら、スキンシップに限らず、人が「直接的コミュニケーション」を失いつつあるのではないか――と、そういうことを言いたかったのかもしれません。
AKI ハ……? 直接的コミュニケーションですか? 何ですか、それ?
哲雄 皮膚と皮膚の接触、臭いを嗅ぎ合う、目と目によるアイコンタクト、肉声による言葉の交換……などによって、他者と感情や意思を交換しようとするコミュニケーションのあり方ですかね。
AKI フーン、最近、あんまりやらないなぁ、そういうの。
哲雄 キミも相当に「間接化」してるってことですかねェ。
AKI 「間接化」してる? コミュニケーションが……ですか?
哲雄 しょっちゅう「LINE」とかやってるし……。
AKI だって、メールとか無料なんですよ。
哲雄 「ただ」ほど高いものはない!
AKI そ、そうなんですか?
哲雄 メールは無料。しかし、そのために使うパーツなどは有料だったりするでしょう。この「無料文化」は、実はそれはそれで問題だ――と私は思っているのですが、その問題については、いずれまた取り上げることにして、まずは「間接化」のほうです。
なぜ、人は、「口」でモノを言わなくなってしまったのか?
なぜ、目を合わせて意思を伝えようとしなくなったのか?
AKI 面倒くさいからじゃないですか。
哲雄 面倒くさい――って、メール打ったりするほうが、よっぽど面倒なんじゃありませんか。
AKI そういう面倒じゃないと思いますよ。メールですまそうとする子たちって、人と言葉を交わすのが面倒なんですよ。あの人と話すと、デートとかに誘われるかもしれない――と思うかもしれないし、「できません」なんて言うと、「なぜ?」と突っ込まれるかもしれない。そういうことが面倒なんですよ。
哲雄 つまり、人間関係が面倒――ということですね。なぜ、面倒になるかと言うと、「人間力」が「劣化」しているからだと思います。
AKI エッ、人間力? そんなもの、ありましたっけ?
哲雄 別に「人間力とは××である」なんていう定義があるわけじゃありませんよ。言葉に力があって、あの人が言うことには、つい、引き込まれてしまうとか、逆らえなくなるっていうのも「人間力」。彼女の目には力があって、その目で見つめられると、ドキッとするなんていうのも「人間力」。あいつと議論すると、いつも言い負かされてしまうというのも「人間力」。単に、あいつには腕力じゃかなわないという「人間力」もある。
AKI 私には備わっていないものですわねェ。
哲雄 そんなことありませんよ。ちょっとしたしぐさで男に「かわいいッ!」と思わせたりするの、ほかのひとにはマネのできない、AKIクンだけの「人間力」だと思いますよ。
AKI あら、ウソでもうれしい。
哲雄 いつも人のために何かをしてくれるとか、やさしい思いやりを見せてくれる――なんていうのも、「人間力」と言っていいでしょうね。
AKI つまり、あれですかね。人として身に着けている魅力のすべてが、「人間力」である――と。そう言っちゃってもいいんですかね?
哲雄 ハイ、言っちゃってもいいんです。ただし、条件があって、それは「人が生身で表せるものに限る」。いくらAKIクンがルックスに自信があっても、写真一枚撮って、それをバラまいて、「人間力ある」ってことにはならないんですね、残念ながら。
AKI 私、そんな写真、撮ってないし、バラまいてもいません! 哲ジイこそ、雑文書いちゃブログにUPしちゃったりして、それも「間接的コミュニケーション」じゃないんですか?
哲雄 しょうがないでしょ、モノを書くの、私の仕事なんですから。あ、でも、プライベートな生活では、違いますよ。しっかり、「ジジイ」呼ばわりされるようなコミュニケーション、とってますから。
AKI リアルに?
哲雄 ハイ、リアルに。
AKI てことは、「ジジイ感」丸出しですか?
哲雄 もちろん。だって、それが私の偽りのない現実なんですから。「ありのままの自分」で他者と向き合う。それができないと、コミュニケーションは「間接化」せざるを得なくなります。
AKI そうか。
コミュニケーションが「間接化」してしまうのは、
「自分をよく見せたい」というバイアスが働くからでもある
ってことなんですね。
哲雄 私は、そう思っています。では、「間接コミュニケーション」に走る人たちは、どう、自分をよく見せたい――と思うのか?
AKI 人は、いかに自分をバーチャル化しようとするか――ということでもありますよね?
哲雄 オーッ、わかってきましたねェ、AKIクン。
AKI それ、知りたいかも。この子、自分をどう見せたいんだろう――って思う子、私の周りにもけっこういますから。
哲雄 ようがす。では次回から、その話をすることにいたしましょう。
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