「嫌い」は、ときに、「好き」の同義語である

File-27 「嫌い」はときに「好き」の同義語である
ほんとうは「好き」なのに、人はときに、
「あんな人、嫌い」と言ったり、
「あなたなんて嫌い」と言ったりします。
しかし、ご用心! その「嫌い」には
「好き」が含まれていることがあるのです。
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みなさんは、落語の「饅頭こわい」という噺、ご存じですか?
話はこうです。
若者が数人集まって、おたがいの「怖いもの」を挙げる、という話で盛り上がっていると、ある若者が「オレには怖いものなんてないが、強いて言うなら饅頭だ。見るだけで気持ちがわるくなる」と言います。
日ごろからその若者を快く思ってないほかの連中が、「よし、あいつをいじめてやろう」というので、その男が寝入ったスキに、部屋の中に饅頭を投げ込みます。
すると、その若者は、投げ込まれた饅頭を見て、「ああ、怖い。こんな怖いものは食って失くしちまおう」と、次々に口の中に放り込んでいくではありませんか。
だまされた――と知ったみんなが、怒って、「おい、おまえのほんとに怖いものは、いったい何なんだ?」と言うと、若者は、「今度は、熱いお茶が一杯、こわい」。
ま、ざっと、こんな話です。
この噺の主人公は、ほんとは「好き」な饅頭を「怖い」と言って、まんまと饅頭をせしめてしまうわけですが、実は、恋愛の世界でも、この「饅頭こわい」と同じようなことをやっている人たちがいます。
つまり、「嫌い」と言っていたその男または女が、実は「好き」だった――というケースです。落語と違うのは、やっている本人自身が、「ほんとは好き」に気づいてない場合がある、ということでしょうか。
どういう場合に、彼らは「好き」を「嫌い」と言ってしまうのか?
今回は、そんな「ウソ」を分析してみます。

第三者に向かって「あの人、嫌い」と言う理由
「第三者」というのは、「好き」「嫌い」の対象ではない第三の人間。自分の友人、家族、仕事の仲間……などだと考えてください。
ね、あなた、○○さんとか、けっこうタイプなんじゃないの?
おまえ、○○とか、けっこう好きだろ?
などと尋ねられたときに言う「嫌い」です。
この「嫌い」には、だいたい、以下のような理由が考えられます。
話はこうです。

日ごろからその若者を快く思ってないほかの連中が、「よし、あいつをいじめてやろう」というので、その男が寝入ったスキに、部屋の中に饅頭を投げ込みます。
すると、その若者は、投げ込まれた饅頭を見て、「ああ、怖い。こんな怖いものは食って失くしちまおう」と、次々に口の中に放り込んでいくではありませんか。
だまされた――と知ったみんなが、怒って、「おい、おまえのほんとに怖いものは、いったい何なんだ?」と言うと、若者は、「今度は、熱いお茶が一杯、こわい」。
ま、ざっと、こんな話です。
この噺の主人公は、ほんとは「好き」な饅頭を「怖い」と言って、まんまと饅頭をせしめてしまうわけですが、実は、恋愛の世界でも、この「饅頭こわい」と同じようなことをやっている人たちがいます。
つまり、「嫌い」と言っていたその男または女が、実は「好き」だった――というケースです。落語と違うのは、やっている本人自身が、「ほんとは好き」に気づいてない場合がある、ということでしょうか。
どういう場合に、彼らは「好き」を「嫌い」と言ってしまうのか?
今回は、そんな「ウソ」を分析してみます。

第三者に向かって「あの人、嫌い」と言う理由
「第三者」というのは、「好き」「嫌い」の対象ではない第三の人間。自分の友人、家族、仕事の仲間……などだと考えてください。


などと尋ねられたときに言う「嫌い」です。
この「嫌い」には、だいたい、以下のような理由が考えられます。

本心を隠したい
ズバリ、言い当てられてしまったので、あわてて否定するときに言う「嫌い」です。


などと否定してみせるのですが、その動機は、「本心を隠したい」です。
否定しておかないと、第三者の口を通して、自分の気持ちが相手に伝わってしまうかもしれない。秘めた想いが「秘めた」でなくなってしまうのを避けたい、という気持ちが強い否定の意思を生み、それが「嫌い」になって出てしまう――というケースです。

妨害やバッシングを避けたい
同じ対象を「好き」と想っているライバルがいるとか、その対象がみんなから攻撃されるような人間であるとか、あるいは、その対象には配偶者がいる……などという場合に、自分の社会的立場を守るために、「嫌い」を言う、というケースです。
特に、ライバルが自分の友だち――なんていう場合には、けっして自分の気持ちを悟られるわけにはいきません。つい、「○○さん? 私、あんまり好きじゃない……てか、嫌いなんだよね」「オレはね、そんな物好きじゃないの」などと、強がってみせるわけです。

自分の「キャラ」や「信条」を守るため
たとえば、ふだんからあなたが、「オレは、巨乳って好きじゃないの。草食系だから」とか、「私は、エリートっぽい男って好きじゃないの」などと公言していたとしましょう。
ところが、いつの間にか心奪われてしまったその人は、「好きじゃない」と公言していたはずの巨乳女だった、あるいはエリート男だった。
こういう場合、たいていの人は、「オレ(私)、突然、好みが変わったんだ」とは言いません。「自分はこういう人間」は、守り続けなければならない最重要課題だからです。
で、「嫌い」「嫌い」と言いながら、饅頭に手を伸ばすことになるわけです。

本人に向かって「あなた(おまえ)なんか嫌い」と言う理由
この「嫌い」は、いろんな段階で飛び出します。
その理由も、実に複雑です。「嫌い」が「好き」の同義語として使われる場合もあれば、「好き」を引き出すために使われる場合もあります。整理してみましょう。

負けそうな心を守りたい
相手に心を奪われる――ということは、心が負けてしまうということです。
なんてこともないようなことで、心の平穏をかき乱されそうになってしまいます。
「恋」とはそういうもので、筆者などは、けっこうその状態が好きなのですが、中には、その状態がイヤだ、と言う人もいます。
そこで思うのですね。

――と。
つまり、この「嫌い」は、自己防御の「嫌い」。
心が「好き」に落ちてしまう前の、「最後の抵抗」なんですね。
筆者も、何度か、こういう「嫌い」をぶつけられたことがあります。

言っとくけど、私、あなたなんかタイプじゃないんだから。
全然、タイプなんかじゃないんだから。
言いながら、目はらんらんと輝き、ふたりの距離はどんどん縮まっていきます。
こういうときに、「嫌いならいいよ」などと背を向けてはいけません。「わかった、わかった」と言いながら、そっと、彼女の体を抱き寄せてあげてください。女性なら抱きついてください。

相手の手綱を握りたい
こちらは、教育的「嫌い」です。
相手を自分の思い通りの女(男)に育てたい、調教したい、主導権を握りたい――などの目的で使われる「嫌い」です。
この種の「嫌い」が飛び出すのは、たいてい、交際がある程度、進行してからなんですが、ひとつだけ、他の「嫌い」とは違う特徴があります。
それは、「嫌い」の前に、「そんな」が付くということです。




こういう「嫌い」を言わせる本心は、「嫌いにさせないで」です。
したがって、「そんな」とセットで言われる「嫌い」には、注意が必要。「うるさいわね」「うっせぇよ」などと無視し続けると、ほんとに「嫌い」になってしまうことが考えられるからです。

気持ちよすぎて……「嫌い」
これこそ、「饅頭こわい!」です。
「嫌い」「嫌い」と言いながら、気持ちよくなっていくわけで、この「嫌い」は女性専用。つまり、この「嫌い」は、エッチ用語なわけです。
その真意は、

私は、どんどん淫乱な女になっていく。
止めてよ。
そんなことすると、また気持ちよくなってしまうでしょ。
もーッ、嫌いッ!
隠し持っている本性が暴かれていくことへの、抵抗の言葉。
こういう「嫌い」は、男としては、どんどん言わせたいものです。
さて、以上、「好き」なのに「嫌い」を言う6つの理由を挙げてみましたが、まだまだあるかもしれません。
こういう「嫌い」もあるよ――があったら、ぜひ、コメントなどにてお教えください。
では、本日は、これにて。

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