ネットに走る「リアルの足りない」人たち

人はなぜ、ネットに「自分」を投稿したがるのか? 実はそれは、一種の「存在証明」であり、そんな存在証明が求められのは、「リアル」が充実してないからだ。そのリアルが充実しないのは――という話を、今回はしてみようと思います。
Talker
哲雄 自ら著作を手がけるエッセイスト。当ブログの管理人です。
AKI 出張エステ嬢として働きながら、作家を目指すアラサーの美女。
【今回のキーワード】 リア充 SNS
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AKI なぜに人は、写真や動画で自分を見せようとするのか? 「インスタグラム」や「Youtube」でひと稼ぎしようという人ならともかくとして、その気がない人も、こぞって「自分」を投稿したがる。それはなぜか? 今回は、そんな話をするんでしたよね?
哲雄 単純に言えば、存在証明じゃありませんかね?
AKI 存在証明? 「自分はここにいるゾ!」っていう証明ですか? そんなこと、ネットに投稿しなくたってできるでしょうに。
哲雄 それは、
あなたが「リア充」だからだ
――と、彼らはのたまうでしょうね。
AKI 「リア充」? よく耳にはしますけど、どういう意味なんですか、それ?
哲雄 「リアル」が「充実」してるってことです。仕事とか、恋愛とか、趣味とか……そういうリアルな生活が充実していること、あるいは充実している人々を指す言葉として、2000年代の初めぐらいから、盛んに使われるようになりました。
AKI でも、ヘンですよね。だれにだって「リアル」なライフはあるわけでしょう?
哲雄 ある、と言えばある。しかし、あればいいというものでもない。その「リアル」が自分から見て、どう見ても、どっぷり浸りたいとか、深くつき合いたいと思うようなものではない。あるいは逃げ出したいと思うようなものでしかない――となったら、どうするか?
AKI その「リアル」をぶち壊しにかかる……ですかね。
哲雄 ぶち壊しにかかるですか? 抵抗するとか、改革に乗り出すとかして? それができるようであれば、立派に「リア充」ですけどね。あるいは、そういうリアルに背を向けて、反社会的な行動に走る人もいるかもしれません。犯罪に手を初めるとか、反社会的な組織に身を投じるとか、ゲリラ活動に走るとか。こちらは「反リア充」とでも呼んでおきましょうか。
AKI では、そのどちらの行動もとれない人たちは、どうするんです? ただ、その「リアル」から逃げ出す?
哲雄 どこへ?
哲雄 単純に言えば、存在証明じゃありませんかね?
AKI 存在証明? 「自分はここにいるゾ!」っていう証明ですか? そんなこと、ネットに投稿しなくたってできるでしょうに。
哲雄 それは、
あなたが「リア充」だからだ

――と、彼らはのたまうでしょうね。
AKI 「リア充」? よく耳にはしますけど、どういう意味なんですか、それ?
哲雄 「リアル」が「充実」してるってことです。仕事とか、恋愛とか、趣味とか……そういうリアルな生活が充実していること、あるいは充実している人々を指す言葉として、2000年代の初めぐらいから、盛んに使われるようになりました。
AKI でも、ヘンですよね。だれにだって「リアル」なライフはあるわけでしょう?
哲雄 ある、と言えばある。しかし、あればいいというものでもない。その「リアル」が自分から見て、どう見ても、どっぷり浸りたいとか、深くつき合いたいと思うようなものではない。あるいは逃げ出したいと思うようなものでしかない――となったら、どうするか?
AKI その「リアル」をぶち壊しにかかる……ですかね。
哲雄 ぶち壊しにかかるですか? 抵抗するとか、改革に乗り出すとかして? それができるようであれば、立派に「リア充」ですけどね。あるいは、そういうリアルに背を向けて、反社会的な行動に走る人もいるかもしれません。犯罪に手を初めるとか、反社会的な組織に身を投じるとか、ゲリラ活動に走るとか。こちらは「反リア充」とでも呼んでおきましょうか。
AKI では、そのどちらの行動もとれない人たちは、どうするんです? ただ、その「リアル」から逃げ出す?
哲雄 どこへ?
AKI もしかして、「仮想」の世界とか?
哲雄 オーッ、さすがAKIクン。すばらしいご指摘です。そうなんです、「リアル」に恵まれてないと感じるけれど、その「リアル」をぶち壊すという気力もないという人は、リアルではない世界、つまり、「仮想の世界」で生きようとします。あるいは逃げ込もうとします。さて、では、その「仮想の世界」とは何か? 思いつくものを挙げてみてくださいますか?
AKI たとえば、コミックの世界とか、ゲームの世界とか、あと……ネットの世界とかもありますよね。
哲雄 そこですよ、AKIクン。「リア充」ではない人たちが逃げ込む「仮想世界」として、もっとも大きいと思われるのが、そのネットの世界。そこで形成される「SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)」などの世界は、
充実した「リアル」を持たない人たちが、
「リアルではない自分」を投げ込んで、
やはり「リア充」ではない人たちと「リアル」ではない出会いを得て、
「仮想世界」を築き上げていく、
そんな世界だと言っていいかと思います。
AKI 何だか、哲ジイにピッタリな世界。
哲雄 そりゃ、ま、私には妻というリアルもいないし、子どもというリアルも、あったか~い家庭なんぞというリアルにも恵まれちゃおりませんがね……って、ほっとけ。私にはちゃんと、別のリアルがあるんです。
AKI それは失礼ぶっこきました。で、話を戻しますけどね、哲ジイ。やたら自分を投稿したがる人たちっていうのは、リアルが充実してないから、「仮想空間」に自分を投げ込もうとしているのではないか――と、そういう解釈でよろしいのでしょうか?
哲雄 そうですね。しかも、投げ込むのは、「リアルではない自分」だったりする。
AKI なぜ、リアルではない自分を――なんでしょうね?
哲雄 たぶん、リアルな自分に魅力を感じてないんだろうと思います。あるいは、リアルな自分がイヤでそこからも逃げ出したいと思っているか。
AKI 「リアルな自分」から逃げ出したいんだ? でも、それ、やばくないですか?
哲雄 やばいです。突き詰めると、イヤでたまらない自分を「殺したい」と思うようにさえなることだって考えられます。しかし、たいていはそこまでは行かずに、その手前で踏みとどまります。
AKI 踏みとどまってどうするんですか?
哲雄 自分という「存在」を「仮想」にしてしまおうとします。
AKI 「リアルな自分」ではない仮想の「少女A」だかなんだかを作り上げて、それをSNSに登場させちゃったりするわけですね。
哲雄 なんか、やっておる感が漂っておりますが……。
AKI いえいえ、私は常に「リアル」でございますよ。でもね、友だちの中にはいますね。自分の写真とかメチャクチャ加工して、「これ、ほんとにあなた?」と思えるような写真を投稿してる子とか。
哲雄 ネット上には、そうして「自分」を加工する……というか、写真を加工するツールなんぞがあふれてますからね。
AKI たぶん、それ、プリクラが流行った頃からの流れですよ。哲ジイはやらなかったでしょうけど。
哲雄 ハイ。私はいかなる加工にも応じない、100%天然でございますから。
AKI そろそろ加工したほうがよろしいのではないか――と思いますけどね。
哲雄 な、なんじゃと?
AKI いえいえ、こちらの話で。それにしてもですね、哲ジイ、いまの人たちにとっての「リアル」って何なんでしょうね? なぜ、その「リアル」に魅力を感じなくなってしまったりするんでしょう?
哲雄 いい質問ですねェ。実はAKIクン、それには、経済のしくみがものすごく深く関係していたりするんです。ようがす。次回、じっくり、そこらへんを検討してみることにしましょう。
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