シランケンの不純愛講座　その人が見せる「やさしさ」は、ウソ？ホント？

その人が見せる「やさしさ」は、ウソ？ホント？

「愛」は、ときどき、ウソつき

　File-13　　その「やさしさ」は、ウソ？ホント？

男も女もですが、恋愛初期には、人は、
恋愛対象にやさしくふるまおうとします。
しかし、ご用心！　その「やさしさ」は、
しばしば、偽装されます。
その偽装を見破る方法とは？

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　あなたは、何かとあなたに手を差し伸べてくれる「やさしい男」が好きですか？
　たぶん、「嫌い」と言う人は、あまりいないだろうと思います。その「やさしさ」がホンモノであれば……。
　そうなんです。

　「やさしい」には、ウソもホントもある！

　ここを見誤ると、あとで、「エッ、こんな男だったの？」と後悔することにもなってしまいます。

「やさしさ」は、どんな理由から、どう偽装されるのでしょう？

　いくつかパターンがあります。
　ありがち順に挙げてみますので、カレの行動（「やさしさ」の偽装は、主に男性によって行われますが、まれに女性によって行われる場合もあります）と照らし合わせてみてください。

　パターン［１］　
あなたをモノにするために見せる「やさしさ」

　あなたが持っているハンドバッグ以上の荷物には、「持ってあげるよ」と手を差し伸べる。
　自動ドア以外のドアは、さっと前に出て「さぁ、どうぞ」とばかりに開けてくれる（→その姿は、ほとんど「人間自動ドア」）。
　通りでは、必ずあなたに車道とは反対側を歩かせて、肩をやさしく抱き支えてくれる。
　「ドトール」や「スタバ」では、まずあなたを席に座らせて、あなたの注文を運んできてくれる（→前職は、ホストに違いないと思わせるほど）。
　――などなど。
　（→ちなみに、これらは、「女性解放運動」以前は、紳士のたしなみとされていたことですが、現代では、「女性をバカにしている行動」として、否定される傾向に）

　こういう行動を見せられると、「ワァ、この人、やさしい」と感激する女性もいるかもしれません。
　しかし、これらの行動には、注意深い観察が必要です。
　というのも、その行動に少しでも「ワザとらしさ」が感じられたら、それは、「あなたをモノにするために見せる、かりそめのやさしさ」かもしれないからです。
　ワザとらしいかどうかは、感性の問題ですから、あなたの観察力で見破るしかないのですが、ひとつだけ、客観的に判断する方法があります。

　そのやさしさは、あなただけに向けられたものかどうか？

　そこを見てほしいのです。
　たとえば、あなたのためにドアを開けてくれたカレが、続いてやってくるベビーカーを押すお母さんやお年寄りのために、そのドアを開けたままキープしてあげようとするかどうか？
　たとえば、あなたのために電車の座席を確保しようとしたカレが、すぐそばに立っているおばあちゃんに気づいて、その席を譲ろうとしたかどうか？
　もし、それらの行動をとろうとせず、あなたにだけ「特別に」やさしくふるまおうとしたのであれば、その「やさしさ」は、カレの中からにじみ出てきたものではなく、ある特定の意図のもとに偽装されたもの――と判断していいと思います。
　こういうやさしさは、目的が達成されると、跡形もなく消え去ってしまうもの――と覚悟しておいたほうがいいでしょう。

　パターン［２］　
「冷たい人間」を隠すために見せるやさしさ

　自分は、ほんとうは冷淡な人間だ――ということを自覚している人（男女を問わずです）の中には、周囲に向かって、「自分はそんな冷たい人間じゃない」ということをアピールするために、「やさしさ」を振り撒こうとするタイプがいます。
　これも、「やさしさ」を偽装する重大な動機のひとつなのですが、この場合の偽装には、大きな特徴があります。
　前出の《パターン［１］》とは、まったく逆。
　このタイプが見せる「やさしさ」は、人が見ているときにだけ、しかも、見ている人が多いときほど、大げさに発揮されるのです。政治家などが被災地を訪問して見せるややオーバーとも思える同情や励ましも、この類と思っていいと思います。
　こういう偽装をあまりにも過剰に行う人には、「偽善者」というレッテルが貼られることにもなります。

　ただし、このパターンの「やさしさ」が、恋愛シーン限定で発揮されるということは、あまり考えられません。
　もし、あなたがこの偽装に引っかかることがあるとしたら、恋愛が始まる前段階でしょう。
　自分から進んで、みんなの世話を焼いたり、ボランティア活動の先頭に立ったり、困っている人の手助けをしたりする姿を見て、「こんなやさしい人なら……」と恋心を芽生えさせてしまう。もし、あなたが引っかかってしまうとしたら、この段階だと思います。

　この偽装も、基本的には、感性で見破るしかないのですが、ひとつだけ判断の際の参考になることがあります。

　そのやさしさは、気を許した身内にも向けられているか？

　《パターン［１］》とは逆ですよね。
　このタイプの偽装は、「社会的偽装」。言ってみれば「外面」をよくしているだけです。
　外部の人間には、「やさしい自分」を見せようとムリをするのですが、自分の親とか兄弟姉妹といった身内には、素の「冷たい自分」をさらけ出していることが少なくありません。
　あなたやあなたの周囲の人間には、「やさしさ」を振り撒いているのに、自分の親とかにはけっこう冷たい物言いをしている――と感じたら、その「やさしさ」は偽装かも……と疑ってみてもいいかもしれません。
　このタイプとつき合って、すっかり身内になってしまうと、「あんなにやさしかった人が……」と思うような冷たい一面を見せられる恐れ大。釣った魚にエサをやらない、というのも、このタイプの特徴です。

　パターン［３］　
優柔不断さからにじみ出るやさしさ

　あなたが何か問いかけても、「ウーン、それはどうかな……」と腕組み。
　「あの人、私のおシリに触った。ビシッと言ってよ」と頼んでも、「でも、ワザとじゃないんじゃないの」と、のほほん。
　「何、食べたい？」と尋ねても、「キミの食べたいものでいいよ」と、寛容というか、ノー・アイデアの構え。
　要するに、優柔不断なのですが、この優柔不断さは、しばしば「やさしさ」と見間違えられることがあります。
　と言っても、この場合、本人には、「やさしさ」を偽装しよう――などという意図はなく、周囲が勝手に、「優柔不断」と「やさしさ」を取り違えてしまうだけの話です。
　無害と言えば無害なのですが、このタイプを「やさしい人」と思ってつき合い始めると、あとで、「何も決められない優柔不断な人」とイライラすることになるかもしれません。

ほんとうの「やさしさ」を見きわめるために

　以上、３パターンの「やさしさもどき」を挙げましたが、では、ほんとうの「やさしさ」は、どこで見分けたらいいか？
　繰り返しになりますが、最大の鑑定ツールは、あなたの感性です。
　しかし、それだけでは見分けがつかない――というときは、以下のポイントを参考に、判断してみてください。

１・その「やさしさ」は、あなただけに示されるやさしさか？
　　その人の「やさしさ」が、見知らぬ他者にも振り向けられるやさしさであれば、それはホンモノだと判断していいと思います。

２・その「やさしさ」は、自分の親や兄弟姉妹、別れた過去の恋人にも向けられているか？
　　他人ばかりでなく、自分の親に対してもやさしい言葉をかける人であれば、その「やさしさ」は、「外面」ではないということになります。さらに、重要なのは、別れた元カレや元彼女に対する態度。もう「用済み」とばかりに、ケンもホロロであれば、いずれ自分もそういう扱いを受けると思って間違いありません。

３・その「やさしさ」は、「目に見える」やさしさか？
　　何かをくれる、何かをしてくれる――相手が見せる「やさしさ」が、そんな目に見えるものばかり……という場合は、ちょっと注意してください。カレや彼女のやさしさが、そこにはいない人間、目には見えない人たちにも向けられているようなら、そのやさしさはホンモノと思っていいでしょう。これ、とても重要です。

　他にもいろいろありますが、あとは、自分の感性でご判断を。
　グッド・ラック！

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