「C感覚」の発見と「女性解放」の深い関係

いまから40~50年前、女性たちの間でしきりに、
「V派? C派?」という会話が交わされました。
実はこれ、女性解放にも関わる深い話題で……。
性とエッチの《雑学》file.06 改訂版 R15
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。
15歳未満の方はご退出ください。
【今回のキーワード】 クリトリス ウーマンズ・リブ

【リンク・キーワード】 エロ エッチ 官能小説 オーガズム 不倫
男性の快感の仕組みは、比較的、単純なのですが、女性のほうは、そう単純ではありません。
快感のツボも、いろんなところに分布していて、人によって微妙に違っていたりするので、男性としては、まるで秘境を探検するような気分で、そのツボを探さなくてはなりません。ま、それはそれで、「男の愉しみ」のひとつでもあるわけですが……。

あなたは「クリトリス派」? それとも「ヴァギナ派」?
かつて、女性同士の会話の中で、しきりにそんな話題が飛び交ったことがありました。
女性がオーガズムに達するのは、主として、クリトリスへの刺激によるのか、それともヴァギナの充足によるのか――という議論です。
この問題がもっとも活発に議論されたのは、1970年代です。
ちょうどその頃、「ウーマンズ・リブ」という運動が盛んになっていました。「女という性」を「男という性」への従属から解放しようという運動です。
女性のオーガズムがヴァギナの充足によるという立場をとれば、「女の性」は男のペニス(またはその代替品)に依存するしかない、ということになります。
しかし、もしクリトリスへの刺激で十分だという立場をとれば、女はペニスなんかなくてもオーガズムが得られる、男なんかいなくても幸福感は得られる――ということになります。
クリトリスは、一躍、時代の寵児となりました。進歩的と自負する女性たちは、競ってクリトリスの開発に邁進し……てなことにはなりませんでしたが、女性誌などには、しきりに、この「クリトリス」という言葉が登場しました。
余談ですが、その頃の筆者は、まだ「クリトリス」と「クリスタル」の違いさえ、よくわかっていませんでした。
「クリスタルガラス」を「クリトリスガラス」などと言って、世の失笑を買ったりもしていたんですね。ああ、恥ずかし!

鋭い「C感覚」と鈍く充足感のある「V感覚」
ほんとのところはどうなのでしょう?
よく言われるのは、クリトリスから得られる快感は、鋭い、脳のてっぺんまで突き抜けるような快感で、ヴァギナから得られる快感は、下半身にズシンと響くような快感――ということです。
言葉で表すと、キーンとズーン、鋭利な刃物と鈍器、シャワーと温浴……いろんな表現の仕方があると思いますが、その違いの感じ方もまた、たぶん、人それぞれだろうと思います。
この感じ方の違いは、体の構造からきていると思われます。
クリトリスには、「圧迫」を感じ取る受容器(センサー)がついていますし、小陰唇や膣口付近の膣前提(図1参照)には、接触を感じ取るセンサーがついています。
つまり、そこをさわられたり、圧迫されたりするたびに、さまざまな反射行動(脳に届く前に起こる刺激に対する反応行動)を引き起こし、さらにその信号が脳にまで届いて、「気持ちいい」という感情を呼び起こします。
ところが、前にもお話したように(⇒File-04『傷つきやすく、感じない=ヴァギナの取扱説明書』参照)、膣壁には、こうしたセンサーがついていません。
あるとすれば、膣口の処女膜に分布している痛覚のセンサーのみ。ヴァギナは、「痛い」と感じることはできても、「気持ちいい」と感じることは、それ自体ではできないのです。
もし、ヴァギナそのもの(Gスポットは、ヴァギナの外部にある組織なので除外します)が快感を感じるとしたら、それは、《File-4》でも説明したとおり、筋肉の動きを通してです。
ヴァギナはその壁の周りを、骨盤底を支える筋肉群に取り囲まれています。肛門活躍筋や球海綿体筋という、どれも自分の意志で動かせる随意筋です。
ヴァギナがペニスを受け入れると、その運動によって、これらの筋肉が伸びたり縮んだりします。筋肉には、その運動を感知するセンサーがついていて、やはりその信号が脳に送られます。それで脳が「気持ちいい」と感じる。ただし、これは「触覚」や「圧覚」ではないので、やや鈍い感覚になります。
鋭いクリトリスがいいのか、鈍いヴァギナがいいのか――その選択には、実は、もうひとつの要素が関係してきます。
快感のツボも、いろんなところに分布していて、人によって微妙に違っていたりするので、男性としては、まるで秘境を探検するような気分で、そのツボを探さなくてはなりません。ま、それはそれで、「男の愉しみ」のひとつでもあるわけですが……。

あなたは「クリトリス派」? それとも「ヴァギナ派」?
かつて、女性同士の会話の中で、しきりにそんな話題が飛び交ったことがありました。
女性がオーガズムに達するのは、主として、クリトリスへの刺激によるのか、それともヴァギナの充足によるのか――という議論です。
この問題がもっとも活発に議論されたのは、1970年代です。
ちょうどその頃、「ウーマンズ・リブ」という運動が盛んになっていました。「女という性」を「男という性」への従属から解放しようという運動です。
女性のオーガズムがヴァギナの充足によるという立場をとれば、「女の性」は男のペニス(またはその代替品)に依存するしかない、ということになります。
しかし、もしクリトリスへの刺激で十分だという立場をとれば、女はペニスなんかなくてもオーガズムが得られる、男なんかいなくても幸福感は得られる――ということになります。
クリトリスは、一躍、時代の寵児となりました。進歩的と自負する女性たちは、競ってクリトリスの開発に邁進し……てなことにはなりませんでしたが、女性誌などには、しきりに、この「クリトリス」という言葉が登場しました。
余談ですが、その頃の筆者は、まだ「クリトリス」と「クリスタル」の違いさえ、よくわかっていませんでした。
「クリスタルガラス」を「クリトリスガラス」などと言って、世の失笑を買ったりもしていたんですね。ああ、恥ずかし!

鋭い「C感覚」と鈍く充足感のある「V感覚」
ほんとのところはどうなのでしょう?
よく言われるのは、クリトリスから得られる快感は、鋭い、脳のてっぺんまで突き抜けるような快感で、ヴァギナから得られる快感は、下半身にズシンと響くような快感――ということです。
言葉で表すと、キーンとズーン、鋭利な刃物と鈍器、シャワーと温浴……いろんな表現の仕方があると思いますが、その違いの感じ方もまた、たぶん、人それぞれだろうと思います。
この感じ方の違いは、体の構造からきていると思われます。

つまり、そこをさわられたり、圧迫されたりするたびに、さまざまな反射行動(脳に届く前に起こる刺激に対する反応行動)を引き起こし、さらにその信号が脳にまで届いて、「気持ちいい」という感情を呼び起こします。
ところが、前にもお話したように(⇒File-04『傷つきやすく、感じない=ヴァギナの取扱説明書』参照)、膣壁には、こうしたセンサーがついていません。
あるとすれば、膣口の処女膜に分布している痛覚のセンサーのみ。ヴァギナは、「痛い」と感じることはできても、「気持ちいい」と感じることは、それ自体ではできないのです。
もし、ヴァギナそのもの(Gスポットは、ヴァギナの外部にある組織なので除外します)が快感を感じるとしたら、それは、《File-4》でも説明したとおり、筋肉の動きを通してです。
ヴァギナはその壁の周りを、骨盤底を支える筋肉群に取り囲まれています。肛門活躍筋や球海綿体筋という、どれも自分の意志で動かせる随意筋です。
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鋭いクリトリスがいいのか、鈍いヴァギナがいいのか――その選択には、実は、もうひとつの要素が関係してきます。
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男を迎え入れるエストロゲン、オナニーに走らせるテストステロン
人の「性欲」には、さまざまなホルモンが関わっています。
さわられることを「気持ちいい」と感じるか、「ウザい」「キモい」と感じるか――なども、そのとき、脳内でどんなホルモンが優勢であるかによって、違ってきます。
ホルモンが性愛に関わる関係については、本ブログ「不純愛トーク」シリーズの
第154夜『排卵期の性欲と月経前の性欲。同じ「したい」が、少し違う…』
第163夜『あなたの愛を支配する11のホルモン《総集編》』
第168夜『拒む女・待つ女・誘う女・求める女――愛のモードを決めるホルモン』
第163夜『あなたの愛を支配する11のホルモン《総集編》』
第168夜『拒む女・待つ女・誘う女・求める女――愛のモードを決めるホルモン』
などの記事を参考にしていただきたいのですが、こと「クリトリスか? ヴァギナか?」に関して言うと、影響しているホルモンは、ほぼ2種類です。
ひとつは、女性ホルモンである「エストロゲン」。
もうひとつは、男性ホルモンである「テストステロン」。
「女性」「男性」とついていますが、どちらも男性専用・女性専用というわけではありません。
女性は、多量に分泌されるエストロゲンに影響されることが多いのですが、テストステロンも微量ながら分泌されていて、その影響を受けることも少なくありません。
一方、男性の性行動は、ふつうは、優勢なテストステロンの支配を受けますが、微量に分泌されるエストロゲンに影響されることもあります。
エストロゲンは、女性をやさしい気持ちにするホルモンです。自分を求めてくる男性をやさしく迎え入れてあげよう、という気持ちにさせる受容的なホルモンです。
「やらせてよ」と迫る男性を「いいわよ」とヴァギナの中に迎え入れて、真綿のようなひだでくるみ、「ああ、いい。とってもいいわ」などとやさしい声で励ましてあげたりするのは、すべて、このエストロゲンのなせるワザなのです。
対するテストステロンは、男も、女も、攻撃的にするホルモンです。
自分から積極的に相手を求め、「やらせろよ」「抱いてよ」「なめてよ」――などと迫るのも、「なんかもやもやする。オナニーしよ」と、手をあそこへ導くのも、もっぱら、このホルモンのなせるワザです。

聖女のように、娼婦のように――女が豹変する理由
ここからが肝心なところです。
女性が、クリトリスの鋭敏な快感を求めるのは、どちらかというと、テストステロンのお導き。
そして、「私の中をあなたでいっぱいにして」と、ペニスによる充足を求めるのは、どちらかというと、エストロゲンのお導き。
もちろん、どっちも欲しい――という方もいらっしゃるはずですよね。
別に不思議じゃありません。
女性の体の中では、エストロゲンもテストステロンも、どっちも分泌されているんですから。
ただ、その比率は、常に変化しています。
たとえば、月経周期との関係で言えば、排卵期にはエストロゲンの分泌量がマックスになりますから、たとえテストステロンが存在しても、女性はカレに挿入を求め、カレのものでヴァギナが満たされることを、強くお願いしちゃったりします。
「もっと奥まで」とか「中に出して」なんて口走ってしまったりするのも、潤沢なエストロゲンが言わせる言葉だと思っていいでしょう。
この排卵期をピークに、エストロゲンの分泌量は急速に低下していき、次の月経の直前になると、ミニマムとなります。
テストステロンの分泌量はそんなに変わらないのですが、エストロゲンの量が極端に少なくなるため、相対的に、テストステロンの影響を強く受けるようになります。
テストステロンの影響を強く受けた女性の脳は、「したい」という欲望を隠せなくなります。そして、より強い刺激を求めるようになります。
手が思わず、クリトリスに伸びてしまう――というのも、この時期の特徴。
男性に対しても、排卵期とはちょっと違う行動をとるようになります。
自分から、「クリちゃんをなめて」なんて言い出すのも、男性の体に騎乗して、クリトリスをこすりつけるようにグラインドしたがったりするのも、この時期の性行動に特徴的な傾向と言っていいでしょう。
ホルモンの比率は、年齢によっても違ってきます。
20代より30代、30代より40代というふうに、エストロゲン値は減少していき、相対的にテストステロンの比率が上がっていきますから、女性の性行動は、加齢とともに積極的になる傾向が見られます。
俗に、
三十させ頃、四十はし頃
なんて言われるのも、そのせい。
ただ、こうしたホルモン値の変化は、個人によって違います。
だれもがこうなるというわけではありませんから、そのことは頭に入れておく必要があります。
男性のみなさん、女という生きものは、こうしたホルモン・バランスの変化によって、聖母のようにやさしくなることもあれば、突然、獰猛な女豹に変身することもある――ということだけは、覚えておいてくださいね。
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