「獲得」にこだわる男と「関係」を重視する女は、いつもスレ違う

人が人を評価するとき、一般に男は「何を獲得したか」に着目し、女は「どんな関係を作れたか」に着目すると言われています。この「獲得性の生き方」と「関係性の生き方」は、しばしばぶつかり合うのですが、その違いを生み出したのは、実は――。
Talker
哲雄 自ら著作を手がけるエッセイスト。当ブログの管理人です。
AKI 出張エステ嬢として働きながら、作家を目指すアラサーの美女。
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AKI 女は「関係性の生きもの」であり、男は「獲得性の生きもの」である。自分のパートナーをホメるときにも、その違いが表れる。前回、確かそんなお話をしたんでしたよね、哲ジイ。
哲雄 最後にチラ……と申し上げましたが、もうお忘れくださいまし。
AKI そ、そうはいきません! 女が「関係性の生きもの」であるとはどういうことか、男が「獲得性の生きもの」であるとはどういうことか、そこんとこをわかりやすくご説明いたたきたいものですわ。
哲雄 わかりやすく……ですか? ウーン……たとえば、AKIクンが、どこかの信金の営業ウーマンだとしましょうか? 信金ですから、顧客は、地域の中小零細企業や商店が多い。キミの仕事は、そういう企業や商店の人たちと親しくなって、最終的には、そんな人たちに口座を開設してもらい、いずれは融資を受けてもらえるようにすること。
AKI ウワッ、それ、けっこう大変な任務じゃないですか。
哲雄 ハイ、大変ですよ。しかし、天性、社交性にすぐれ、だれともすぐに打ち解けてしまう特技を持つAKI行員は、地域の人たちとたちまち仲よくなり、街のイベントなどにも積極的に参加して、信頼を勝ち取っていきます。そうして地域の人たちに親しまれ、信頼関係を作り上げていくことに、AKI行員は生きがいを感じてもいたのですが、そんなある日、AKI行員は営業部の部長から「AKIクン、ちょっと……」と呼び出しを受けます。
AKI 何だろう? 「いつもガンバってくれてるから」って、ごちそうでもしてくれるとか……?
哲雄 残念ながら、その逆です。営業部長が呼んだのは、キミを叱責するためでした。
AKI エッ、叱られちゃうんですか、私?
哲雄 そうなんですよ。営業部長がAKI行員に問い詰めるのは、汗をかいて人間関係を深めようとしているわりには、数字が挙がってないじゃないか――ってことなんだよね。「新規顧客として口座開設までこぎつけた客が何人いる?」と、部長は、キミにその実績を問うわけです。
AKI お言葉ですが、部長。わたくし、信金というのは、地域のみなさんに信頼されてこその存在だと思って、まず、その信頼関係を作ることに注力しておりました。その甲斐あってというか、当信金の存在は、みなさんに認知していただきましたので、中からお取引いただける方も、きっと出てくると思っているのですが……。
哲雄 きっと……じゃ困るんだよね、キミ―?と、その部長だったら言うでょうね。「営業は数字を上げてナンボだぞ」とね。「どういう人間関係を作ったか」ではなく、「何を獲得できたか」が重要だとする考え方。これは、どちらかと言うと男性に多い考え方で、そういう考え方が主流となった生き方を、私は、「獲得性の生き方」と呼んでいます。
哲雄 最後にチラ……と申し上げましたが、もうお忘れくださいまし。
AKI そ、そうはいきません! 女が「関係性の生きもの」であるとはどういうことか、男が「獲得性の生きもの」であるとはどういうことか、そこんとこをわかりやすくご説明いたたきたいものですわ。
哲雄 わかりやすく……ですか? ウーン……たとえば、AKIクンが、どこかの信金の営業ウーマンだとしましょうか? 信金ですから、顧客は、地域の中小零細企業や商店が多い。キミの仕事は、そういう企業や商店の人たちと親しくなって、最終的には、そんな人たちに口座を開設してもらい、いずれは融資を受けてもらえるようにすること。
AKI ウワッ、それ、けっこう大変な任務じゃないですか。
哲雄 ハイ、大変ですよ。しかし、天性、社交性にすぐれ、だれともすぐに打ち解けてしまう特技を持つAKI行員は、地域の人たちとたちまち仲よくなり、街のイベントなどにも積極的に参加して、信頼を勝ち取っていきます。そうして地域の人たちに親しまれ、信頼関係を作り上げていくことに、AKI行員は生きがいを感じてもいたのですが、そんなある日、AKI行員は営業部の部長から「AKIクン、ちょっと……」と呼び出しを受けます。
AKI 何だろう? 「いつもガンバってくれてるから」って、ごちそうでもしてくれるとか……?
哲雄 残念ながら、その逆です。営業部長が呼んだのは、キミを叱責するためでした。
AKI エッ、叱られちゃうんですか、私?
哲雄 そうなんですよ。営業部長がAKI行員に問い詰めるのは、汗をかいて人間関係を深めようとしているわりには、数字が挙がってないじゃないか――ってことなんだよね。「新規顧客として口座開設までこぎつけた客が何人いる?」と、部長は、キミにその実績を問うわけです。
AKI お言葉ですが、部長。わたくし、信金というのは、地域のみなさんに信頼されてこその存在だと思って、まず、その信頼関係を作ることに注力しておりました。その甲斐あってというか、当信金の存在は、みなさんに認知していただきましたので、中からお取引いただける方も、きっと出てくると思っているのですが……。
哲雄 きっと……じゃ困るんだよね、キミ―?と、その部長だったら言うでょうね。「営業は数字を上げてナンボだぞ」とね。「どういう人間関係を作ったか」ではなく、「何を獲得できたか」が重要だとする考え方。これは、どちらかと言うと男性に多い考え方で、そういう考え方が主流となった生き方を、私は、「獲得性の生き方」と呼んでいます。
AKI じゃ、話に出てきたAKI行員の生き方は?
哲雄 彼女は、「預金を何口、獲得できたか」という数字よりも、「信頼関係を作れた」ことが重要だ――と主張していますよね。もちろん、最終的な目的は、彼ら街の人たちに口座を開設してもらい、預金してもらい、必要な資金の融資を受けてもらうことではあるのですが、いまは、その数字を上げることよりも、「いい関係性」を築き上げることがたいせつだと主張しているわけです。彼女のように、「何を獲得できたか」よりも、「どういう関係性を作れたか」が重要という考え方。どちらかと言うと女性に多い考え方ですが、そういう考えが主流になった生き方を、私は、「関係性の生き方」と呼んでいます。
AKI それ、男と女で違うっていう話なんですか?
哲雄 「どちらかと言うと」というレベルの話です。最近は、「獲得性の生き方」をする女も増えているし、「関係性の生き方」をする男も増えているんですけど、その話は置いておいて、どうして男は「獲得性」を重視し、女は「関係性」を重視する傾向があるのか?
AKI そうそう、そこを知りたいのです。
哲雄 心理学の世界では、「男脳」と「女脳」の違いを分析するさまざまな研究が行われてきましたが、それらの成果を踏まえて私なりにまとめると、こう言っていいかと思います。人類誕生から間もない時代、男は主に狩猟に出かけて獲物を住処に持ち帰ることを生業としていました。より多くの獲物を持って帰る男が、「オスとして優秀」と認められるため、男たちは競うように、獲物の獲得に躍起になる。そういう原初の生活の長い間の習慣が、男の脳に「獲得性の生き方」という性質を植え付けていったのではないか。
AKI じゃ、「関係性」のほうは?
哲雄 その頃の人類は、複数の家族が集まって暮らす共同体のようなものを形成していたと思われています。男たちが狩りや漁(ときには数日かかる場合もある)に出かけた後、残された妻たちは、子どもたちの世話をしたり、近くの森から木の実や食べられる草やイモを採集して料理したり……という作業を、共同で行っていたと言われています。おたがいに協力し合う「関係」を作らないと、共同体がうまく機能しなくなりますから、女たちの間には、自然に、他の成員たちの気分や体調を気遣う性質が備わっていきました。原初の生活の長い間のこうした習慣が、女たちの脳に「関係性を重視する生き方」が植え付けていった――と考えられているんですね。
AKI 「獲得性」を重視する男と「関係性」を重視する女。何かとぶつかり合いそうですね。
哲雄 ぶつかりますね。特にぶつかり合うのが、同じ組織の仲間や上司・部下をめぐる評価の仕方。こんなスレ違いが、よく見られるはずです。
スレ違い例〈1〉
なんだか、今度の課長、たよりなくねェ? 指示とかあいまいだし、ものすごく仕事やりにくいんだよなぁ。
たぶん、やさしい人なんじゃない。いろんな人の立場を考えるから、ビシッビシッと指示ができないんだろうけど、そこがいいとこでもあるのよね。私は、やりやすいよ、今度の課長のほうが。
スレ違い例〈2〉
今度、総務課から回って来たM恵ってさ、すげぇ、ウケがいいのよ、得意先に。愛嬌のふりまき方とかハンパなくてさ、数字、取る、取る! おかげで2課の成績、3課を抜いちまったよ。
でもさ、あの子のやり方、女子の中には快く思ってない子も多いのよ。数字取ればいいんでしょって感じで、そのために女をウリにするっての、どうなのかな? 仕事やりにくくなったって、嘆いてる子も多いのよ。


スレ違い例〈2〉


AKI あるあるっていう感じですね。
哲雄 男は、「獲得性」に注目して評価し、女は「関係性」に注目して評価しようとしているから、こういうスレ違いが起こるんですけどね、でもね、AKIクン、このスレ違いを見ていると、「獲得性の生き方」「関係性の生き方」それぞれのいい面とわるい面が、現れているんですけど、わかりますか?
AKI エ、何だろ? わかんない。
哲雄 ようがす、次回、その点をじっくり掘り下げてみることにしましょう。
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管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。



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