夫は妻の「性能」を評価し、妻は夫の「効能」を評価する

男は女を、全体としてはけなしながらも、部分的にはホメる。女は男を、部分的にはけなしながらも、全体としてはホメる。前回はそんな話をしました。今回はその続き。ホメたりけなしたりする「部分」が、男と女では微妙に違う、という話をご紹介します――。
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哲雄 自ら著作を手がけるエッセイスト。当ブログの管理人です。
AKI 出張エステ嬢として働きながら、作家を目指すアラサーの美女。
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AKI 男は、自分のパートナーである妻や恋人を全体としてはけなしながらも、部分的にはホメる傾向がある。逆に、女は、パートナーである夫や恋人を部分的にはけなしながらも、全体としてはホメる傾向がある。前回は、そんな話をしたんですよね?
哲雄 おおむね、そういう話をいたしましたなぁ。
AKI しかし、哲ジイは、おっしゃいましたよね。その「男がホメる部分」と「女がけなす部分」は、ポイントが微妙に違う――って?
哲雄 ハイ、申し上げました。ホメるにせよ、けなすにしろ、男と女では、指摘するポイントが違う。ポイントというより、「どこをどう評価するか」という、その「どう」の部分が違うんですね。
AKI エーッ、よくわかんない。具体的にプリーズ。
哲雄 ウーム、わかりやすく言うと、男は「性能」や「能力」を評価することが多いのに対して、女は「効用」や「効能」を評価することが多い――ってことなんですが、まだわかりにくいですよね。たとえば、料理を評価するというシーンを例にとってご説明しましょうか。
AKI 「顔は不細工」は余計だけど、一応、「料理の腕」をホメてるんですね。それが、「性能ボメ」?
哲雄 家電を買うときだって、「消費電力は?」とか、「吸引力は?」とか、「メモリーは何ギガ?」というふうに、スペックを比較したがるのは、どちらかというと、男のほうでしょ? 女だと、むしろ、「デザインがかわいい」とか「エッ、そんな機能もついてるの?」というふうに、使い勝手や付加価値的な機能に目を奪われてしまうことが多い。パートナーの料理を評価する(たいていは「けなす」なのですが)の場合でも、こうなります。
哲雄 おおむね、そういう話をいたしましたなぁ。
AKI しかし、哲ジイは、おっしゃいましたよね。その「男がホメる部分」と「女がけなす部分」は、ポイントが微妙に違う――って?
哲雄 ハイ、申し上げました。ホメるにせよ、けなすにしろ、男と女では、指摘するポイントが違う。ポイントというより、「どこをどう評価するか」という、その「どう」の部分が違うんですね。
AKI エーッ、よくわかんない。具体的にプリーズ。
哲雄 ウーム、わかりやすく言うと、男は「性能」や「能力」を評価することが多いのに対して、女は「効用」や「効能」を評価することが多い――ってことなんですが、まだわかりにくいですよね。たとえば、料理を評価するというシーンを例にとってご説明しましょうか。
男が「妻の料理」を評価する(=ホメる)としたら?
うちのやつ、酒のつまみを作るのがうまいんだ。あるものだけでさっと作ってくれるんだけど、それが酒によく合う。おかげで飲みすぎちまって、この体よ(と腹をポン)。よかったら食わせてやるから、今度、うちに飲みに来いや。
どうよ、この愛妻弁当。うまそうだろう。顔は不細工だけど、弁当はおしゃれなんだよなぁ。おまえもよ、ヨメもらうときには、料理のうまい女にしたほうがいいゾ。


AKI 「顔は不細工」は余計だけど、一応、「料理の腕」をホメてるんですね。それが、「性能ボメ」?
哲雄 家電を買うときだって、「消費電力は?」とか、「吸引力は?」とか、「メモリーは何ギガ?」というふうに、スペックを比較したがるのは、どちらかというと、男のほうでしょ? 女だと、むしろ、「デザインがかわいい」とか「エッ、そんな機能もついてるの?」というふうに、使い勝手や付加価値的な機能に目を奪われてしまうことが多い。パートナーの料理を評価する(たいていは「けなす」なのですが)の場合でも、こうなります。
女が夫の料理を評価する(=たいていは「けなす」)としたら?
うちの人、たまに料理をしてくれたりして、それはそれでありがたいんだけどね、まぁ、後が大変。こげついた鍋とか、シンクとか、掃除するのは私なんだもん。
これが男の料理だとか言って、豪快に作ってくれるんだけど、いい材料を惜しげもなく使ってくれちゃうもんだからさ、後で家計簿つけながら真っ青になっちゃうんだよね。確かにおいしいし、助かるゥ――ってところもあるんだけどさ。


AKI なるほど、確かに、私でも、もし結婚してたら、そんな言い方するかもしれませんね。
哲雄 違いがおわかりいただけますかね。男の場合は、料理の腕前そのもの(すなわち「性能」)を評価しているのに対して、女のほうは、夫の料理が自分にどんな影響をもたらしたかを評価しようとしています。つまり、「効能」や「効用」を中心に評価しているわけです。
AKI つまり、能力を「客観的に評価」しようとする男に比べて、女の場合は、「自分にとってどうであるか?」を重視する傾向が強い――ってことですね?
哲雄 ハイ、その通り。例として取り上げたのは「料理」でしたが、もっとそれが顕著に表れるのが、「SEXについての評価」です。相手が妻であれ、行きずりの女であれ、フーゾクの女であれ、男は、自分がSEXした女性の具合を、親しい男同士で比べ合ったりするときには、たとえば、こんなふうに話すことが多いと思います(特に酒の席などで)。
男が「女のSEX」を評価するとき
こないだの彼女さ、締まりがよかったゾ。感じてくると、あそこがキュッキュッ……って締まるんだよ。名器だね、あれは。
例の〇〇ちゃんって、服着てるとわかんないけど、あるんですよ、胸が。プリッとしてて形もいいし、もみがいあるし、あれは、男を狂わせる魔性の体ですね。
ああ、うちのヨメ? なにしろ、あのケツだからさ。あれでドーンと来られると、そりゃもう大変だよ。華奢なオレなんか、折れそうになっちまう。命がけだよ、相手するのも。



AKI エーッ! 男同士って、そんなこと話してるの? 自分の奥さんのあそこがどうだとか――って、そんなことまで他人に?
哲雄 さすがに、自分の妻についてそこまでは話す男は、きわめてレアでしょうね。「うちの奥さん、名器で」なんて言っちまったら、ネラわれるかもしれないじゃないですか。でも、一部の男たちは、やるかもしれない。ネット上で「妻の裸体」を自慢する男もいるくらいですからね。
AKI 女は、しませんよ、そんな話。「うちのダンナのアレってすごいのよ!」とか「カレって立ちっぱなしなの」とか、いくら女同士でも、そんな話はしませんわ。
哲雄 でも、こういう話し方だったらするんじゃないですか?
女が「カレのSEX」を評価するとき
カレ、めっちゃやさしいの。私が眠るまで、ずっと頭をなでたりしてくれるしね。
今度の男、ちょっとワイルドでさぁ。少しも愛されてるって気がしないんだよね。もう、別れようか……って思ってるの。
うちのダンナ? ありゃ、「亭主淡泊」だね。私が「ねェ……」って擦り寄っても、うるさそうにするだけ。おかげでうちは、もう半年、「レス」状態。このままだと、私、浮気しちゃうかも……。



AKI なるほど。語っているのは、「自分にとってどうか? どう感じているか?」ってことですね。
哲雄 アレのサイズがどうの……なんていう、客観的なスペックの話ではなく、きわめて実存的にお話しになる。ホメるにしても、けなすにしても、それが女性の評価の仕方の特徴と言っていいかと思います。
AKI 言い方を変えると、女性は相手そのものを評価してるんじゃなくて、自分の感じ方を評価してるのかもしれませんね?
哲雄 さすが、AKIクン。実にいいことに気づいてくれました。
AKI いや、ま……それほどでも。
哲雄 キミが言ったことをもう少し一般化して言うと、「女は関係性の生きもの」である――ってことですね。
AKI じゃ、男は?
哲雄 あえて言うなら、「獲得性の生きもの」かな。
AKI 「関係性」と「獲得性」? それってどういうこと?
哲雄 ハイ、ここから話は深くなります。それは、次回にね。
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