お疲れさま。そして、ありがとう「SEALDs」

「いま」を生きる若者たちへ、愛と連帯を込めて。
国会前で、「安保関連法案」阻止を訴え続けた
「SEALDs」が、「解散」を発表しました。
政治に若者たちの目を向けさせたその功績を、
私は高く評価しています。ありがとう……。
【SEOリンク・キーワード】 恋愛 恋愛小説 コミュニケーション エロ
この8月15日、「SEALDs」が解散を発表しました。
去年5月に発足して、安保関連法案反対運動では、国会周辺を市民・学生で埋め尽くし、今夏の参院選では、そのはたらきかけで野党4党の選挙協力を実現させるなど、筆者・長住は、彼らのエネルギーに大いに注目もし、「やっと、若者たちが政治に積極的にかかわり始めたか」と、喜んでもいたのですが、残念ながら、「解散」ということになりました。
しょうがないか――と、私は思います。
学生であるみなさんには、卒業して、就職して、社会人として自分の人生を築き上げていく、というスケジュールが待っているのですから。
後輩の次代メンバーに組織の運営を委ねて、運動を継続していく――という方法も、考えられないわけではありません。しかし、みなさんはそれをしませんでした。
筆者が学生であった頃の学生運動組織「全学連(全国学生自治会連合会)」などは、委員長・副委員長・書記という中央執行部体制が作られ、世代が交代する度に選挙で新たな執行部が選ばれて、運動が継続されていきました。
しかし、そこには、政治党派が関与してきます。ある党派が執行部を牛耳ると、それに反対するグループが新たな「全学連」を立ち上げ……というふうに、全学連は四分五裂していきました。
そうして組織が継続されていくうちに、「プロ化」していく指導者が現れます。すると、ますます、組織は党派性を強めていく。学生運動は、そうやって一般学生から乖離していき、その結果、政治運動そのものの衰退を招いた。
団塊の世代である長住は、私自信の青春時代を振り返って、そのように反省しているのですが、「SEALDs」のみなさんは、そういう道を選びませんでした。
去年5月に発足して、安保関連法案反対運動では、国会周辺を市民・学生で埋め尽くし、今夏の参院選では、そのはたらきかけで野党4党の選挙協力を実現させるなど、筆者・長住は、彼らのエネルギーに大いに注目もし、「やっと、若者たちが政治に積極的にかかわり始めたか」と、喜んでもいたのですが、残念ながら、「解散」ということになりました。
しょうがないか――と、私は思います。
学生であるみなさんには、卒業して、就職して、社会人として自分の人生を築き上げていく、というスケジュールが待っているのですから。
後輩の次代メンバーに組織の運営を委ねて、運動を継続していく――という方法も、考えられないわけではありません。しかし、みなさんはそれをしませんでした。
筆者が学生であった頃の学生運動組織「全学連(全国学生自治会連合会)」などは、委員長・副委員長・書記という中央執行部体制が作られ、世代が交代する度に選挙で新たな執行部が選ばれて、運動が継続されていきました。
しかし、そこには、政治党派が関与してきます。ある党派が執行部を牛耳ると、それに反対するグループが新たな「全学連」を立ち上げ……というふうに、全学連は四分五裂していきました。
そうして組織が継続されていくうちに、「プロ化」していく指導者が現れます。すると、ますます、組織は党派性を強めていく。学生運動は、そうやって一般学生から乖離していき、その結果、政治運動そのものの衰退を招いた。
団塊の世代である長住は、私自信の青春時代を振り返って、そのように反省しているのですが、「SEALDs」のみなさんは、そういう道を選びませんでした。

「SEALDs」は「Students Emergency Action for Liberal Democracy-s」の略。日本語で言うと「自由と民主主義のための学生緊急行動」。その前身は、「SASPL(Students Against Secret Protection Law)=特定秘密保護法に反対する学生有志の会」でした。
安倍内閣によって提出された同法が、2013年12月に参議院で可決されたのを機に、「これ以上黙っていると、民主主義が危ない」と感じた学生たちが結成したのが、「SASPL」。2014年に同法が施行されると、「SASPL」はいったん解散しますが、翌年5月、そのメンバーを中心に「SEALDs」が結成されます。
折しも、「改憲」を視野に入れた安倍政権が、安保関連法案を強引に成立させようとしていた時期。同じく危機感を感じた全国の学生たちが、「SEALDs」の名を冠した各地域の組織を立ち上げ、一躍、「SEALDs」は、安保関連法案反対運動を全国に広げていく起爆剤となった感がありました。
彼らの運動を見ていて感じたのは、デモにしても、集会にしても、そのスタイルが「明るい」ということでした。

筆者がまだ学生であった70年安保闘争時代に登場した、「ヘルメットに覆面」というデモ・スタイルも、十分に衝撃的ではあった――と思うのですが、衝撃的であったがゆえに、一般市民との間に垣根を作ってしまいました。そして、圧倒的な機動隊の盾の前にその隊列が制圧されてしまってからは、デモから明るさが失われてしまいました。
たまに行われる市民のデモも、たらたらと行進しながらだるいシュプレヒコールを繰り返すばかりで、どこか覇気が感じられない。これじゃ、周囲で見ている市民にも、TV報道などでその映像を見る市民にも、メッセージが伝わらないなぁ――と感じていたところへ登場したのが、「SEALDs」スタイルとでも言うべき、デモ・集会のスタイルでした。
ラップのリズムに乗って、短くまとめられたシュプレヒコールを連呼するなどというスタイルは、かつての私たちには、想像もできないものでした。
中心的なメンバーである奥田愛基(あき)氏(24)は、「デモに参加するってカッコいいと思わせなくちゃダメ」と言い、都内で開かれた最後の記者会見では、こう訴えました。
これまでの政治や社会運動は、伝える能力がものすごく取り残されていた。
受け取る側を考えながら伝える想像力が、いまの政治には欠けている。

いいところを衝くなぁ――と、筆者は感心しました。
「受け取る側を考えて伝える想像力が欠けている」とは、
〈1〉民衆のアンテナがどこを向いているかを感じ取る能力が不足している。
〈2〉そのアンテナに向けて、適切なメッセージを効果的な方法で訴える工夫がない。
〈3〉身体的、言語的「パフォーマンス」能力に欠けている。
〈2〉そのアンテナに向けて、適切なメッセージを効果的な方法で訴える工夫がない。
〈3〉身体的、言語的「パフォーマンス」能力に欠けている。
などを言いたかったのではないか――と、長住は勝手に解釈しているのですが、もし違っていたら、ごめんなさい。

政党や労組の動員によらず、ふつうの市民が街頭に出て自分たちの政治的主張を行動で示す。その形を示した組織として、いまも語り継がれているのは、60年代半ばに登場した「ベ平連」(ベトナムに平和を!市民連合=1965~1974)」でした。小田実、吉川勇一らの文化人が中心になって結成され、幅広い市民や学生の参加を得て、スクラムデモが中心だったその頃の新左翼の闘争スタイルに、フォークソングを採り入れる、ダイ・イン(道路に横たわる抗議方法)と呼ばれる手法を採り入れる……など、当時としては、画期的な行動スタイルで注目を集めました。
この「ベ平連」は、ベトナムとアメリカの間でパリ協定が結ばれ、米軍がベトナムから撤退した翌年、解散しました。
特定の政治課題を掲げた市民運動の場合、こうして、その課題が消滅するとともに、運動体も解散していく――というのが、宿命でもあります。
「SEALDs」の場合、課題が消滅したわけではなく、運動の盛り上がりにもかかわらず、政治は何も変わらなかった。つまり、敗北した。それが、解散のほんとうの理由なのではないか――と、筆者は推測しています。
仕方ないですよね。「ベ平連」の場合、その中心には文化人がいたわけですけど、「SEALDs」は、まったくの素人集団。バイトで資金を貯めては、週末、運動にエネルギーを注ぎ込む、というアマチュアの運動スタイルで、いつまでもモチベーションを維持しろ――というのは、ムリな話です。

しかし、「SEALDs」のみなさん、あなたたちがこの1年余の活動で示してくれた「ふつうの市民の政治参加」というスタイルは、きっと、この後、だれかが受け継いでくれると思いますよ。
デモの様子をSNSにアップしては人を集めるという形も、デモにラップのリズムを採り入れるという形も、旧いおじさんたちには想像もつかない手法でした。
あなたたちが訴えようとしたこの国の「民主主義の危機」は、消えてなくなったわけではなく、今後、ますます増大していくことが予測されます。
第二、第三の「SEALDs」が現れて、この国の危機を訴え続けてくれることを、筆者・長住は、心より願っています。
さらば&ありがとう、「SEALDs」!

筆者の最新小説、キンドル(アマゾン)から好評発売中です!

一生に一度も結婚できない「生涯未婚」の率が、男性で30%に達するであろう――と予測されている「格差社会」。その片隅で「貧困」と闘う2人の男と1人の女が出会い、シェアハウスでの共同生活を始めます。新しい仲間も加わって、築き上げていく、新しい家族の形。ハートウォーミングな愛の物語です。
「Kindle」は、「Amazon.com」が世界中で展開している電子本の出版・販売システム。専用のビューアーをダウンロード(無料)すれば、スマホでも、PCでも読むことができます。よろしければ、ダウンロードしてください。
2016年3月発売 定価:342円 発行/虹BOOKS
妻は、おふたり様にひとりずつ (小説)
既刊本もどうぞよろしく タイトルまたは写真をクリックしてください。



【左】『聖少女~六年二組の神隠し』
2015年7月発売 定価/122円
教師のビンタが支配する教室から、突如、姿を消した美少女。40年後、真実を知ったボクは……。
【右】『チャボのラブレター』
2014年10月発売 定価122円
美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。
「Kindle」は、「Amazon.com」が世界中で展開している電子本の出版・販売システム。専用のビューアーをダウンロード(無料)すれば、スマホでも、PCでも読むことができます。よろしければ、ダウンロードしてください。
2016年3月発売 定価:342円 発行/虹BOOKS
妻は、おふたり様にひとりずつ (小説)
既刊本もどうぞよろしく タイトルまたは写真をクリックしてください。
2015年7月発売 定価/122円
教師のビンタが支配する教室から、突如、姿を消した美少女。40年後、真実を知ったボクは……。
【右】『チャボのラブレター』
2014年10月発売 定価122円
美しい養護教諭と「ボク」の、淡い恋の物語です。

管理人は、常に、フルマークがつくようにと、工夫して記事を作っています。
みなさんのひと押しで、喜んだり、反省したり……の日々です。
どうぞ正直な、しかしちょっぴり愛のこもった感想ポチをお願いいたします。
→この記事の主張はナルホドと思う(FC2 恋愛)
→この記事には共感できた(にほんぶろぐ村 恋愛)
→この記事は面白かった(人気ブログランキング 恋愛)
このカテゴリーの記事一覧に戻る トップメニューに戻る
- 関連記事
-
- お疲れさま。そして、ありがとう「SEALDs」 (2016/08/19)
- 「愛」なき「正義」より、「愛」ゆえの「罪」 (2016/06/15)
- 「敗北」しても「挫折」はしない、「思想」の力とは? (2016/05/13)